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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

お金にならない考古学をお金にしよう╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ ! 考古学・歴史ニュースの決定版╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !

2018ねん 5がつ 15にち(かよーび、晴れ)

動物と少し触れ合った。

アルパカはデカかった。

アルパカにもイケメンとしょぼい顔のこがいた( ー`дー´)キリッ&ショボーン(´・ω・`)

動物たちの舌がやけに肥えていることに気付いた。

負けじといいものを食べたくなった!

・・・・・・・・・・・・
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↑奈良県の仏像もといタイムカプセル、中はぎちぎちです!(Japaaan Magazineの記事より転載)

【目次】
  1. 奈良県の仏像は宝箱だった!
  2. オランダの仏像は棺桶だった!
  3. おわりに ー仏像ってタイムカプセルだわ、全部調べようよ!ー

1.奈良県の仏像は宝箱だった!
奈良県、奈良市にある法華寺(法華寺)が所蔵する仏像「文殊菩薩坐像(もんじゅぼさつざぞう)」の内部に大量の納入品があることが分かりました!

この仏像は鎌倉時代の作品だそうで、頭部内に巻子(かんす;巻物)や舎利容器などの約30点、胴部には巻子を中心に約150点もの納入品が詰め込まれていたんだそうです。

そのぎっちり感はこちら↓
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↑スキャンによる断面図(プレスリリースより転載)

めっちゃ入っとる~!想像以上に詰め込まれてますよね~!オオーw(*゚o゚*)w

この仏像に対しては2012年に一次調査が行われて仏像内の納入品の存在が確認されていたそうです。2017年に大型の文化財用X線CTスキャナを用いての調査が行われ、このようなデータが得られたとのこと。

しかも造立されてから一度も開けた痕跡がないことから、鎌倉時代の貴重な資料が保管されている可能性が高いそうです。

それにしても何のために納入したのでしょうね。埋納儀礼のようなものなのでしょうか。あるいは隠して保管したかったのでしょうか。中に入れた理由とか一通の手紙でいいから、記してくれると助かるのに!( -д-)ノ


2.オランダの仏像は棺桶だった!
さてさて、仏像に対してX線分析やCTスキャンをかけた事例は他にもあるのです。それがオランダ、ドレンテ博物館に所蔵されている仏像です。

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↑仏像の内部に人の骨格が見えます(「カラパイア」さんの記事より転載)

仏像にCTスキャンにかけたところ、仏像の内部に1100年前に死亡したとされる僧侶のミイラが入っていることが分かったのです。

このミイラは位の高い僧侶のものとされており、瞑想を続けて絶命しミイラになった即身仏を銅像に入れたのではないかと考えられているそうです。

すごいですよね、仏像はもう棺桶ですよ。まぁ即身仏を銅像に入れたという表現が適切かは分かりませんけど、棺桶って色んなサイズを作っておいて故人の身長に合わせて適切なのを選びますし、時に故人に合わせてオーダーメイドしますよね。

画像をみたところかなりジャストフィットしてますから、ミイラ化した即身仏に合わせて仏像を造立させたんでしょうね。そうだとすると、入れたというよりは覆ったという方が適切かもしれません。瞑想する姿を未来永劫に残して、より高い位の僧侶や仏陀になることを願って行った行為のように感じますね。


3.おわりに -仏像ってタイムカプセルだわ、全部調べようよ!-
仏像の歴史は非常に古いのです。さらに仏教って偶像崇拝を禁止してませんので、世界中に多量の仏像が現存しています。

しかしこのようなスキャンによる内部の確認は、これまでほとんど行われていないそうです。だとするとこれからもっともっとこのような事例が発見されることが期待できます。

もちろん宗教上の問題として、すっと分析させてくれないかも知れませんが、遥か古の先達者の残した奥義、秘儀があるかも知れないとしたら、分析させてくれるかも知れません。

とりあえず博物館所蔵の仏像を片っ端からスキャンして、事例を増やし周知させることが重要かも知れませんね。中の巻物等の保存状態が気になるところではありますが、仏像の歴史的価値がうなぎ登りの予感です。

古代の仏像がタイムカプセルとして周知される日も近いかも知れません!

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2018ねん 5がつ 13にち(にちよーび、めっちゃ雨)

仕事に根詰め過ぎたのか、病んでました。

友人や酒の助けを借りても回復せず

ブログもさぼっておりました。すみませぬ。

しかしニュースはたくさん集めてたので、取り返しますね!

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↑考古学者が主人公な海外ドラマ(ニューリリースポータルより転載; © Mammoth Productions )

【目次】
  1. はじめに ー考古学(何らかの専門の)ミステリー小説のすすめー
  2. ミステリー小説の書き方
  3. 考古学者が出て着るミステリードラマ
  4. おわりに ーミステリー小説の賞金の話ー


1.はじめに ー考古学(何らかの専門の)ミステリー小説のすすめー
さて、ここ2日間現実逃避してミステリー小説書いてました!文章書くのに疲れて、文章書く趣味を選択する辺り、我ながら頭がおかしいなと思っております( -д-)ノ

若い頃に趣味で小説を書いたことはあるのですが、今回は気晴らしだけではなく、考古学研究者に可能な社会還元を念頭に考えてみました。そこで選んだのがミステリ―小説!(普通に研究して、学会発表や講演会で社会還元しろ!という正論はごもっともです(/TДT)/)

ざっくり言うと、調査現場という非日常的閉鎖空間で、様々な不満を抱えた人々が殺し合うという内容です!

盛り込みたい内容は、私たちの現実はこうなんですよ?という様々な立場の人間が抱える問題を描きたいなと思ってます。私の場合フィールドは海外ですし、考古学調査の現場が一体どのようなものなのか紹介したいなと、遺跡公園と現地スタッフが抱える生々しい社会問題や、様々な国籍の研究プロジェクトがある中での問題、研究者同士の対立、教授と助手や院生、学生との間に見えるアカデミックな問題、プロジェクト内外の雇用問題と、細かく挙げればキリないくらいに様々な問題を抱えているものです。

まぁ社会風刺にもなるかも知れませんが、そういった気概よりは、私のフィールドの現実はこういう感じって伝わればいいかなくらいの軽い気持ちです。まぁのんびり続ける趣味なんで書き終わるかすら謎ですけどね!('A`|||)

まぁ私の話は置いておいて、考古学に限らず、何かしらの専門の人は自分の経験を活かしたミステリー小説が書けるのではないかなと思っています。もちろん小説家が書くわけではないので本格派ミステリーとはなりませんけど、すごいリアルな実際問題の中、あるあるネタが原因で事件が起きていくのも悪くないかなと思います。

私の場合は考古学ですけども、考古学って鑑識っぽいんですよ。私たちは「物的証拠」を取り扱いますから。現場に残った痕跡から推論を行っていくなんて、探偵っぽさもあると思うんですよね。

どんな痕跡だとどう推測できるのかを考えるお仕事なのです。よくある推理小説とかサスペンスだと、痕跡を残さないように気を付けますけど、私たちとしては「どういう痕跡を残せば」ミスリードを誘発できるのか、つまりそれは推論の方向性のコントロールであり、捜査の攪乱に繋がるかなと思っているわけです。

もちろんミステリー初心者の浅知恵なのですが、、、調べてみると日本や海外のドラマで考古学者が主人公なものがありますね!やっぱり似たような考え方をする人がいるです!


2.ミステリー小説の書き方
ミステリ―小説を書くにあたって、ルールがあるようなので重要そうな点を絞って紹介しておきます。この記事、研究者の趣味向けなので本格派ミステリ―小説を書きたい方はこちらをどうぞ!

「森村誠一公式サイト ミステリーの書き方」←たくさん参考サイトがありますけど特に印象的です!

【禁止事項】
  • 犯人は物語の最初から出ていること
  • 探偵は論理的思考によって事件を解決すること(超能力、第六感の禁止)
  • 既知の物質・理論を使っての犯行であること(ホーミングレーザーとかダメ!)
  • 推論に必要な全ての情報の提示が必要(実は抜け道がありましたはダメ!)
以上はノックスの十戒から抜粋、要約です。正直この四つで十分かなと思います。ヴァン・ダインの二十則というのもありますけど、結局この4つで十分です。

言ってることは単純です。一種のパズルゲームですから、読者が解けるようにヒント出して、最後にちゃんと解答しなさいと。その時に出してないヒントを推論に使うなってことですね。推論は純粋に論理的なもので、未知のものや非科学的なものは使うなってことです。

一言でいえば、「フェアに楽しもうぜ!」ってことだと思います。別に作者が偉いわけでも賢いわけでもないですし、ミステリー好きの読者と知恵比べしたいわけでもないでしょう。どうやらそういう人たちもいるようですが(´Д⊂)

まぁ私たちのように趣味として書く時は軽い気持ちで書くでしょうし、余計なプライドを持ち込んでもしょうがないのではと思います。何事もフェアにいきましょう!まぁ本職じゃなさ過ぎて、伏線回収とか見落としによる情報不足とか起きそうですけどね(ρ゚∩゚) グスン

あ、あと気になる約束事に「双子、一人二役は予め読者に知らされなければならない」というのもありました。こういうの見てると「うみねこのなく頃に」を思い出してしまいますね・・・ヽ(TдT)ノ

最後に、面白い作品とは何か?ということですが、これは小説でも映画でも何でもだと思いますが、「イイ感じに予想を裏切ること」ですね、きっと。いわゆる「どんでん返し」を盛り込むことです。それも2回盛り込むのが良いようです(。・ω・)ノ゙(。・ω・)ノ゙


3.考古学者が出て着るミステリードラマ
さて、考古学者が主人公なミステリー作品を探してみたところ、面白そうなのがいくつか出てきたので紹介します!

『ボーンキッカーズ 考古学調査班』
最初に挙げた写真のやつです。イギリスの作品で2008年に放送され、2009年と2011年に日本でも放送されました。内容は、イギリスのバースを舞台に、大学の考古学チームが歴史に埋もれた謎を解き明かしていくって、あれ? これ普通に歴史ミステリーのようですね。でも面白そうなので紹介しておきます。
  1. 神の軍隊 / Army of God
  2. 戦士たち / Warriors
  3. 永遠の炎 / The Eternal Fire
  4. 文明発祥の地 / The Cradle of Civilisation
  5. 塹壕戦 / The Lines of War
  6. 輝きを追え / Follow the Gleam
これがエピソードですけど、何かイイ感じじゃないですか?私はさっそく見てみることにします(・∀・)つ


人類学者・岬久美子の殺人鑑定』
日本のドラマです。2010年から2017年までやっていて7作もあるシリーズものです。設定は主人公の久美子が准教授で、人骨を専門に研究している人類学者です。まぁ考古学ではないですけど形質人類ですね、世間一般では似たようなものかも知れません。

夫も人類学者であり、中国へ単身赴任して北京原人の発掘調査活動を続けているが夫の活動費は大学からの研究費だけでは足りず、その出費を補填するため、妻の久美子が、警察からの捜査協力を受けて遺骨の鑑定を行っている、のだそうです(wikiより転載)。
専門が化石人骨ですからね、きっと白骨死体の事件ばかり扱うのでしょうか?シリーズ化してますし、きっと人気なんですね!


『地の塩』
2014年に全4回放送された、考古学者が主人公のサスペンスドラマです。大泉洋と松雪泰子が主役を演じていて話題になりました。

あらすじは、
3年前、長野県の塩名町で遺跡の発掘作業をしていた考古学者神村賢作は、日本にはないとされていた前期旧石器時代の遺物を発掘し、今もなお専門家による検証作業が続いているが、教科書編集者の佐久間里奈の尽力により、歴史の教科書に掲載されることになる。

塩名は遺跡の町として沸き上がり、観光の町へと変貌を遂げていた。ある日、西多摩の桑見遺跡で発掘作業をしていた神村は、13年前に誘拐・殺害された女子高生の遺骨を見つけてしまう。当時、未解決に終わったこの事件を担当していた行永刑事は再びやる気を取り戻し、捜査を始める(wikiより転載)。
ってことで、これ日本考古学会を震撼させたあの「ねつ造事件」のお話なのです。いわゆる『ゴッドハンド』の話ですね。ドラマの中でも『神の手』として登場するようです。

当時見たかったのに、見なかったんですよね。これを機会に観てみたいと思います!(*・ω・)ノ


『考古学探偵一法師全』

最後に、これは小説ですが、考古学関連ミステリーのようです!求めていたやつですよ!ちなみに4巻まで出ています。


主人公は怜悧な頭脳とカミソリのような態度の一法師全(いっぽうし ぜん)、は、私設研究所に勤務する文化財専門のトラブル・シューターで「考古学探偵」の異名を持つという設定です。


考古学の薀蓄が凄いライトミステリーだとか、気になりますね!

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↑表紙写真はこちら(IMAI BOOKSより転載)



4.おわりに ーミステリー小説の賞金の話ー

さてさて、金にならない考古学を金にするのがモットーな「歩け、マヤ」なわけですが、やっぱり誰しも『お金』に惹かれますし、モチベーションに関わりますよね。

趣味とはいえ、やるからには真剣に取り組みたいし、取り組んだ以上は成果・報酬があると嬉しいわけで、ミステリーの公募について調べてみました!

どうやら文字数によって大きく二分されるようです。原稿用紙400字詰を一枚として、ざっと30~100枚だと、30~100万円のようです。

これすごい分かりやすい!入賞すれば、400字詰1枚で1万円ですよ!・・・そう言えば、とある考古学専攻の卒業論文を控えた大学4年生が研究者は論文を書いたらお金もらえると思っていたという逸話を聞きました...もらえるどころか学会誌の会員になって投稿権利買うんですよ。つまりお金払って投稿してるんですよ!まぁ教育が行き届いていないのだなと反省もしております(ρ゚∩゚) グスン

さて、その他の多くの賞では、350~600枚くらいが目安のようです。賞金額は400~1200万円まで!まぁだいたいの目安として、やはり原稿用紙1枚1万円のようですね、一等賞だったらですけどね!

なんか100万円くらいでもぽろっともらえたら、とりあえず研究資金に充てられていいな~とは思うんですけどね。400枚書くとして、16万字です。A4で1200字詰だと100枚超えます。あれ?学位論文レベルで取り組む必要があるのですね。しかも図版類は使えない。そう考えると道は険しそうです。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン

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2018ねん 5がつ 9にち(すいよーび、曇り)

一体、人とは何か?

ふと考えてみた。

人類にとって哲学的な重要命題である。

映画の中でジョーンズ博士の言葉を思い出した。

「真理を知りたいなら哲学教室に行け」と。

私は考古学者である。

すっと考えるのをやめた。

・・・・・・・・・・・・
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古代エジプトのゲーム、セネト(ナショナルジオグラフィックのギャラリー写真から転載;(PHOTOGRAPH BY KENNETH GARRETT, NATIONAL GEOGRAPHIC


【目次】

  1. 拡散希望!「人とは何か?」の命題に答えを出した!&「ゲームの考古学」
  2. 古代エジプトのゲーム、セネトについて
  3. おわりに
 

1.拡散希望!「人とは何か?」の命題に答えを出した!&「ゲームの考古学」
大学生の頃、「人とは何か?」について講義を受けたことをよく覚えています。

  • 人間は考える葦である(パスカル)
  • ホモ・サピエンス、人とは考える生き物である(リンネ)
  • ホモ・ファーベル、人とは道具を作る生き物である(ベルクソン)
  • ホモ・ルーデンス、人とは遊ぶ生き物である(ホイジンガ)
  • ホモ・シンボリクス、人とは象徴を扱う生き物である(カッシーラー)


まぁ有名なところではこれくらいでしょうか。私たち人類の学名がホモ・サピエンス・サピエンスであるように、ここでの「ホモ」はラテン語で「人」という意味です。

私は上記の中でホモ・ルーデンス(遊戯人)が一番気に入ってます。

しかしながら私は学生の頃より、ホイジンガの考えたそれでは足りない!と思っていたのです。

単に「遊ぶ」だけなら、我が家の犬もボールとかおもちゃで遊んでます!

「人とは何か!?」

私にとって、「人とは遊びに本気になる生き物である」と思います。

スポーツとか、生物としての生業とは無関係なことに本気になれるのです。ガチで取り組むのです!

なので、人をこう呼称したく思います。「ホモ・ガチ・ルーデンス」と! 順番を間違えると大変なことになりますのでご注意を! ガチホモたちが戯れてしまいます。


それはそれで面白いし、需要ありそうだし、インパクト強いからそれでもいいですけども!()



とまぁ、人は古来より遊んでいたということで、新企画「ゲームの考古学」でもやってみようかなと思います。所謂「なんちゃって考古学」になると思います。


考古学の部分を「歴史」に取り換えれるアレですね。



そもそも考古学は「遊び」の研究には弱いのです。


最も古い遊びは恐らく、会話を楽しむとか踊るとかではないでしょうか。そうです、遊びの痕跡が遺らないのです。


ボードゲームといった有形のものであれば残ることもあります。でもルールが分からないのです。確かに考古学者による発掘調査でゲームが出土するわけですが、今回紹介する古代エジプトのゲームのように、ルールについては歴史学者が推定しています。


ゲームは考古学的な研究対象になりずらい傾向にあるわけです。


出土数が少ないことも関係しているでしょう。また研究がなされても、結論が「儀礼的な性格を有していた、強かった」といった、正直あまり面白くない結論に終わることもしばしばです(偏見があると思います。ゲーム研究者の方ごめんなさい)。


まぁということで、主に出土品の紹介になりそうですが、「ゲームの考古学」を始めます(。・ω・)ノ゙




2.
古代エジプトのゲーム、セネトについて
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↑新王国時代(紀元前1294~1279年頃)のセネト(ARTNEの記事内写真より転載)

この記事の最初に挙げた写真のセネトがツタンカーメン王墓に副葬されたセネトです。


上記写真のセネトの出土地点等は分かりませんでしたが、新王国時代(紀元前1567年 - 紀元前1085年)には護符の役割を有していて、副葬される習慣があったようです。



このセネトはエジプトの古代王朝の成立以前に誕生しており、その古さはなんと紀元前3500年になります。ボードゲームとして最古のものになります。



詳細は分かりませんが、このゲームは少なくとも新王国時代まで続いていますので、その寿命はおよそ2500年!日本はゲーム大国ですが、これほどのゲームは今のところ出てこなさそうですね。



まぁ人類が、日本が滅びなければ、いつの日か「人生ゲーム」とか「ドンジャラ」とか生き残りそうですけども!( ・Д・)


さて、このセネトのルールはと言いますと、こんな感じです。



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↑セネトの遊び方(ARTNEの記事内の図を転載)

簡単に言うと、レースゲームです。サイコロの代わりに「投げ棒」や「指関節の骨」を投げて駒を進めるそうです。


このセネト、現在のバックギャモンを始めとしてボードゲームの起源と言われています。


バックギャモンは明らかにサイコロを用いたレースゲームですし、日本の双六(すごろく)もマス目によって指示があるレースゲームですね。




3.おわりに

ゲームの起源は恐らく祭祀・儀礼目的だったと考えられています。


「サイコロ」の誕生はかなり早く、12000年前にはすでに存在したようです。その頃のサイコロは、現在のような正六面体ではなく、小石や木の実、動物骨等を用いた歪つな形状でした。


偶然による出目によって吉兆を占っていたのです。その後遊戯化したようです。古代エジプト新王国時代の事例のように、後に儀礼的要素が付加されるパターンもあるようですね。



さて、古代のゲームはそれなりの種類が確認されています。


どうしても時代的には新しいものが多いですけどね。


そうそう、古代マヤにもゲームがあるんですよ!それでは次回の「ゲームの考古学」をお楽しみに!(。・ω・)ノ゙


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2018ねん 5がつ 8にち(かよーび、晴れ)

仕事がいっぱいである。

今日は夜まで働かねばならないだろう。

ところで「何かを楽しみに生きる」ことは大事だそうだ。

私は次の(来年の)ゴールデンウイークがすでに待ち遠しい。

…これで来年まで頑張れそうだ。

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↑ツタンカーメン王墓内の写真。赤丸部にてツタンカーメンは壁画内でオシリスの姿で描かれている。(ナショナルジオグラフィックの記事内写真より一部加工;Photograph by KENNETH GARRETT, NATIONAL GEOGRAPHIC

【目次】
  1. 本当?ツタンカーメンの墓に隠し部屋はないと結論付けられる!
  2. 勃起したミイラ、ツタンカーメン王の死について
  3. おわりに


1.本当?ツタンカーメンの墓に隠し部屋はないと結論付けられる!
これまで紀元前14世紀の古代エジプト王ツタンカーメンの墓には未発見の部屋が存在するかも知れないと指摘されてきた。しかしイタリア研究チームの調査結果を基に、エジプト考古省は隠し部屋は存在しないと結論付けました。

隠し部屋の存在について指摘したのはイギリス人考古学者のニコラス・リーブスです。2015年に、ツタンカーメンの墓には隠し部屋が2つあり、ツタンカーメンの義母とされる伝説の美女ネフェルティティ王妃が埋葬されている可能性があるとの新説を発表し、国際的な注目を集めていました。

この説に対して日本の研究チームがレーダーによる調査を行い、隠し部屋が高い確率で存在すると主張していました。次にアメリカの研究チームが再調査を行い、隠し部屋はないと主張していました。

今回のイタリアの研究チームによる再調査はこの論争に終止符を打つためのものであり、隠し部屋はないと結論付けたのです。

さて、ここでふといくつかの疑問が浮かびます。

一点目に、エジプト考古省ってそんなに権力が強いの?ということです。イタリアの研究チームが自らの成果を公表するのは分かります。何故、考古省が結論付けるのかが理解できません。

エジプト考古省は、「世界ふしぎ発見!」等の日本の番組で古代エジプトを扱う時によく登場する組織です。また番組によく登場するザヒ博士(ザヒ・ハワス)が大臣を務めていた組織です。

エジプト考古省は2011年にムバラク大統領の下で、考古最高評議会を母体として発足した組織です。その目的はエジプトの古代遺産の保全や盗難のリスクに対処するためです。

考古最高評議会ってすごい名称ですけど、エジプトにおける考古遺跡の発掘およびそこから発見された発掘品などもあわせた保護、規制、保存のための組織です。

ツタンカーメンの墓の保全のために、これ以上のレーダー調査や試掘は認めないということなのでしょうか?

二点目に、現段階で結論付ける意味はあるのか?ということです。近年の科学技術の発達は目覚ましく、これから先もどんどん優秀な地中レーダー機器が出てくることでしょう。

論争に終止符を打つというのは「いかにも」な表現でカッコイイですけど、何故今なのでしょうか?新説が登場してから僅か3年ですし、結論を急ぎ過ぎではないかと思います。

しかも2015年当時は、レーダー画像解析の結果として隠し部屋や隠し通路状のものが存在する可能性は90%以上と発表していたのに、突如手の平を返しました。

またこのイタリア研究チームによる調査は3回行われていて、3回目だけが報告されています。1、2回目の結果はどうだったのでしょうか?

エジプトでは新しい博物館が開館予定ですし、エジプトにとって観光資源による外貨獲得は国家としても非常に重要なものです。また現在のエジプト考古省大臣であるカレード・アル・アナニは、最重要課題として考古省の財政赤字の解消を挙げています。

ネフェルティティの発見は間違いなく21世紀最大の考古学的発見として世界中の注目を受けるでしょう。もしかしたら何かしらの政治・経済的な意図で、「タイミング」を操作しているのかも知れませんね。


2.勃起したミイラ、ツタンカーメン王の死について
ツタンカーメンは1922年にハワード・カーターによって発見されました。それ以来、古代エジプトで最も有名なファラオとして現在も研究者や多くの人々の関心を集めています。

王墓には素晴らしい財宝がたくさん副葬されていたことも注目に値するでしょう。純金製の棺桶とマスクが有名ですが、他にベッド、玉座、二輪戦車、弓、食料、ワイン、サンダル、リネンの下着など5398点に及ぶ副葬品が確認されていますここではその一部を紹介しますね。
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↑ツタンカーメン王に捧げられた宝物の一部(いずれもナショナルジオグラフィックの記事内写真から転載;Photograph by KENNETH GARRETT, NATIONAL GEOGRAPHIC

さて、ツタンカーメンは9歳の若さで第18王朝のファラオとして即位し、19歳で亡くなったと言われています。CTスキャン等のミイラに対する調査によって推定死亡年齢が19歳となっているのです。

また骨のDNAサンプルからケーラー病(足の甲にある、舟状骨という骨に炎症が起こる疾患)を患っていたことが分かっています。またDNA鑑定やコンピューター断層撮影装置 (CT) の調査によって、骨折にマラリア(熱帯熱型)が重なって死亡した可能性が高いことが指摘されています。

しかしながらツタンカーメンの死については不自然な点も多く一種のミステリーとして扱われています。

ひとつの可能性として、ツタンカーメンは殺され、政治的プロパガンダとして利用されたのではないかという指摘がサリム・イクラムによってなされています。

古代エジプトでは、ファラオは在位中はホルス神の化身であり、死後はオシリス神になると考えられていました。ツタンカーメンは死後にオシリスとして埋葬されるというパフォーマンスによって、ファラオの権力の維持と増強に貢献したのかも知れません。

カーターの記録によれば、最初、ツタンカーメンのミイラは性器が90度に勃起した状態でした。恐らくこれは防腐処理をした際に意図的に勃起したように見えるように形を整えたと考えられています。オシリスの豊穣性を象徴したもののようです。

俗に言う「テントを張った状態」で埋葬されるのは勘弁して欲しいものですね。しかもカーターと解剖学者のダグラス・デリーがミイラの検査をした際に、性器が体からぽろっと落ちてしまったそうです。想像しただけで笑えます。そして男としてはなんだか悲しい気持ちになりますね。ヽ(TдT)ノ


3.おわりに
エジプト考古学の現地事情がよく分かりませんが、やはり国が絡んでくると調査・研究の実施自体が困難になるようですね。

中米でもメキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、ベリーズと観光資源による外貨獲得は非常に重要です。特にメキシコやグアテマラではテオティワカンやマヤ遺跡を観光地として推しています。

考古学が現代社会の中で何の役に立つのか?なんてよく言われますし、私たちも研究成果の社会還元の形を考え、実践していかなければなりません。

でもこうしてみると、近年特に人類学や考古学が軽んじられるのは大部分がアメリカや日本の話なのかも知れません。産業が国家経済の主体であり、自国が保有する古代遺跡の世界的な観光地化が十分に行われていない国での話なのかも知れません。

日本には活発な建設工事に伴う膨大な緊急発掘によって莫大な量の出土資料があり、その管理に困っている現状があります。発掘資料や研究成果を上手に活かした世界的な観光地となり得る新たなアトラクションとしての考古学博物館ないしアミューズメントパークの構想が、考古学と現代社会を強く結び付けることに繋がるのではないでしょうか?またそこに日本考古学の未来がかかっているのかも知れません。

↓(*・ω・)ノぽちっとな!ホイ!それ、ぽちっとな!(。・ω・)ノ゙↓

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2018ねん 5がつ 5にち(どよーび、晴れ)

ゴールデンウイーク中は頑張って記事を書いた。

1記事書き終えるのに3時間もかかることもあった。

ゴールデンウイークがもうそろそろ終わる。

仕事も頑張りつつ、1日1記事投稿を続けたい。

・・・・・・・・・・・・
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↑私はもちろんビギナーです( -д-)ノ(「ブログ部」さんの記事から画像を転載)

【目次】
  1. 祝!グーグルアドセンス審査パス!.。゚+.(・∀・)゚+.゚これまでの経緯について
  2. 審査内容は不透明!しかし見えてきた審査パスのための最低条件!
  3. おわりに ー脱ビギナーになりたい!ー


1.祝!グーグルアドセンス審査パス!.。゚+.(・∀・)゚+.゚これまでの経緯について

2018年度のゴールデンウイークも明けまして、考古学ニュースも色々出てきた中、ブログに関する内容で申し訳ありません。でも誰も祝っても褒めてもくれませんので、せめて自分で祝いたいなと、皆さまも巻き込みたいなと思って記事を書いている次第です( -д-)ノ


ってことで、祝!グーグルアドセンス審査パス!おめでとう!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


さてさて、今回の記事を書いた理由はもう一つあります。それは審査パスまでに私自身が様々な他サイト様の情報を参考にしたところ、あまり参考にならなかったから!もちろん役立ったサイトもいくつかあるんですよ?


でもですね、全体的には私の抱える問題の解決にならなかった...というか情報が古いんです!


そもそもグーグルアドセンスは重複申請できません。1人1アカウントなのです。そのため現在私たちがぱっと検索して上位にあがってくる記事サイトさんは皆さん、「超先輩」なわけです。なのでどうしても内容が古くなりがちです。私がこの記事を書いているのは2018年5月で、ブログ始めたのが同年3月末で、検索上位サイトさんは2015年の記事、つまりおよそ3年前の記事が目立つのです。


しかも大きな仕様変更が2017年12月に行われたようで、ちょうど今は変更後の情報が少ないようです。そして審査は一度パスすれば良いので、他の先輩サイトさんは新しい情報を載せれない(ないし載せにくい)状況にあります。そのため私のような後輩が新しい情報を載せる必要があるなと思ったわけなのです!


さて、本題の「これまでの経緯について」ですが、私は以前、友人たちと共有の別のサイトを持っていました。かなり昔にやめちゃったのですが、その時、私が登録申請してグーグルアドセンスの審査をパスしていたのです。


そのようなことはすっかり忘れていて、「歩け、マヤ」のために申請したのが2018年3月末、すぐにグーグルから重複はダメ!って連絡が来ました。


そのため古いアカウントを削除してみてから、申請したのですが、重複はダメ!って(´Д⊂)時間を置いても、もうアカウントないのに、重複はダメ!って(ρ゚∩゚) グスン


仕方ないので一度は削除したアカウントを復活させて、サイトの追加を試みることに...これが2018年4月半ばですね。しかし検索した情報が古いため、グーグルアドセンスのページの項目等の表示が異なる!いくら探しても追加方法が分からない!


一見、関係ありそうなものをいくつか試して、放置してみました。4月いっぱいは待とうと。しかし待てど暮らせど無反応!ヽ(TдT)ノ


そして2018年5月3日に再度申請しました。もう一度古いアカウントは削除して、新しく申請し直したのです。「この作業は通常1日足らずで終わります」って表示されて、二日目の5月5日に「おめでとうございます。グーグルアドセンスに登録されました(審査をパス)。」ってメールが届いたのであります。



2.審査内容は不透明!しかし見えてきた審査パスのための最低条件!

さて、グーグルアドセンスの審査内容については非公開になっています。そのため何をしていいのかよく分からないものです。


そして通った本人も何故通ったのかよく分からないのです。聞いたところによると、通らなかった場合、何がダメだったのかざっくりとしたメールが届くそうです。例えば、「不適切な表現が含まれるため」のような。どのページのどの部分かは教えてくれないそうので、グーグルアドセンスのポリシーをよく読んで違反しないようにするしかありません。


このような審査の条件の不透明性から、この手の情報サイトでは様々な「通過のためのポイント」が紹介されています。


例えば、

  • リンクを貼ってはいけない
  • 写真、動画を載せてはいけない
  • ある程度のPV数が必要
  • 更新頻度が重要

などなどです。どれも私の経験としては関係ないポイントだと思います。


  • 当サイトではリンク貼っています。
  • 当サイトでは毎回写真を載せています。
  • 当サイトではPV数なんてないようなものです・゚・(ノД`;)・゚・
  • 当サイトの管理者は更新サボタージュしがちです。

もし関係するとしたら「更新頻度」ですね。審査時に限っては1日1記事書いてましたから。とは言っても盛大なサボタージュ後にGW利用して1週間頑張った程度です。


さて、今回、「歩け、マヤ」の経験を通して、2018年度版、審査をパスするための最低条件を紹介します。


  1. グーグルアドセンスのプログラムポリシーに違反しない(禁止事項に触れない)。
  2. 記事数を30以上にする!⇒これ大事です(。・ω・)ノ゙
  3. 記事のタイトル、内容、文字数に気を付ける

以上の3つだけで通ります。審査してから通るまでは1日~2日程度です。上記3点をクリアしていればですが。以下に簡単に内容を見ていきましょう。



①グーグルアドセンスのプログラムポリシーに違反しない(禁止事項に触れない)。

これについては内容がいくつか細分化されますが、ポリシーをよく読むことです。禁止事項に関する紹介サイトはたくさんありますし、昔の者でも内容に大差ないので利用してみてください。


気を付けるべきは、


a.アダルト、酒・たばこ・薬物、暴力、ギャンブル等の内容は禁止(酒・たばこ類に関しては販売するサイトでなければ可能。何故かワインとシャンパンは許可されています。)


b.著作権の侵害はNG(写真や動画、リンクを避けるという他サイトのアドバイスはこの点に着目したものでしょう。)


禁止事項を守れない場合は承認後であっても速攻アウトとなりますので、気を付けてください。



②記事数は30以上にする!

当サイトの申請時に、記事数は29でした。「通常1日で終わる」と表示されたのに実際は2日かかりました。審査パスした際の記事数は31でした。


他サイトでも記事数を30以上にしようというアドバイスが書かれています。私の実体験からしてもどうやら記事総数は審査の基準のようです。



③記事のタイトル、内容、文字数に気を付ける!

当サイトは「学問・科学(総合)」のカテゴリーに分類してあります。実際に内容は考古学関連ニュースと当該分野を専門とする管理者によるコメントや問題提起が中心になっています。文字数は2000字以上になるように気を付けていて、7000~8000字書くこともあります。


さて、当サイトのように何かに特化したブログ(特化型ブログ)であればこの3点目についてはほとんど問題がないようです。全般的に最新ニュースを追いかけるタイプのブログでも問題ないようです。ニュースの紹介という一つのジャンルと考えられるからです。


問題になるのは「日記」です。芸能人でもない限り、普通の日記では難しいようです。何かしらのテーマをもつことをお勧めします。


つまりタイトル:「うさぎもふもふしたヨ!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!」、内容:「今日は友達の家に遊びに行った。ウサギが可愛かった。カワ(・∀・)イイ!!」じゃ通りません。


問題は2点です。


A.非承認理由「不十分なコンテンツ」に該当します。文字数があまりに足りません。少なくとも1000字以上を目指しましょう。


B.非承認理由「ポリシーに準拠していないサイト」に該当します。『質が高く有用なコンテンツと価値あるユーザーに関連性の高い広告を配信できるサイトを広告主様に提供すること』というGoogleのポリシーにそぐわないと判断されてしまいます。先に述べた通り、一般の方の場合は何かしらのテーマをもつことをお勧めします。あなたの書いた記事を読んでくれる対象層は誰なのかを考えてみてください。



3.おわりに -脱ビギナーになりたい!-
さて、一番最初に載せた写真の話に戻りたいなと思います。あのブロガーのピラミッドの中では当サイトはもちろん最底辺です( -д-)ノ

ビギナーもいいところですね。初めておよそ2か月(57日目)で記事数が35です。1日1記事を守れていないのがよく分かりますねΣ( ̄ロ ̄|||)

1日のPVが100以上!月あたり3000PVで脱ビギナー! なんて遠いんだ...

とりあえず、質の高い内容でトータル100記事目指して頑張っていきたいと思います。皆様、今後ともよろしくお願いいたします。

↓特にツイッターのフォロワーを増やしたいのです。何気なく押してみましょう(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!↓

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2018ねん 5がつ 6にち(にちよーび、晴れ)

地元に帰ったら、何か美味しいものを食べたい気がする。

しかしながらダイエットする予定なのである。

とりあえず5kg落としたい。

夏までに腹筋をバッキバキにしたい。

そう願いながら、何をどこで食べようかググる管理人であった…

・・・・・・・・・・・・
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↑復元された縄文土器によるイボキサゴスープの調理の様子(産経ニュースより一部加工)

さて、今回は縄文時代の食文化についてのお話です。

土器の製作実験自体は大学の考古学研究室でやっています。もちろん全ての大学ではありませんが。また実験考古学としては石器が有名なのですが、土器を実際に製作してアレコレすることで卒業論文にするという事例も見たことがあります。なので昔の土器を実際に作ってみるというのはそこまでレアなことではないのです。

研究室によっては、実際に調査現場で採取された粘土から水簸(すいひ)を行って混和材(砂や繊維類等)を混ぜてと素地・生地作りから行うこともありますし、大学構内に窯を造設するようなところさえあります。

一方で、調理実験となると大学ではそこまで一般的ではないかも知れません。焼成実験の時に併せて昼食用に煮炊きをする程度でしょうか。むしろ遺跡公園や博物館などが主催する体験型イベントとしての方が古代の調理法や食べ物に関する実験的な活動が多く行われているように感じます。

今回紹介するのは、「加曾利貝塚」です。この遺跡では約7000年前の住居址が発見されており、約5000年前から3000年前まで大きな貝塚が作られました。ちなみにこの遺跡の貝塚の大きさは世界最大規模なのです!

また縄文中期後半(加曾利E式)や縄文後期後半(加曾利B式)の時期を代表する土器が出土しており、標準遺跡(あるいは標識遺跡)として学史的にも有名かつ重要な遺跡です。

この加曾利貝塚で「縄文春祭り」が開催されています。古代の食文化を再現した、あるいは現代風にアレンジしたものとして「いのしし肉のフランクフルト」や「どんぐりビスコッティ」、そして「イボキサゴのスープ」などが提供されています。

ちなみにイボキナゴって分かりますか?
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↑イボキサゴの写真(ぼうずコンニャクの市場魚介類図鑑より転載)

上の写真のような小さくカラフルな貝です。イボキサゴは加曾利貝塚で多く発見されている貝で、現在でも北は北海道、南は九州と全国的に生息しています。縄文時代には東京湾にも多く生息し、縄文人の貴重な食料でした。

しかし東京湾の埋め立てで姿を消し、平成7年に木更津市の干潟で発見されました。今も木更津市や周辺で採れるようですが一般にはほとんど流通していないものだそうです。

しかしながら味はすごく良いのだそうで、サザエに似ているんだとか!

そして、なんとこの縄文グルメが、千葉市のポートタワーの脇にある、レストラン「ポルトイタリアーナ」にてフルコース料理として提供されることになりました。このメニューにはイボキサゴがたっぷりと使われるそうです。

中でもオリーブオイルベースのパスタの名前が「KAIZUKKA(カイズッカ)」! カボチャや、アサリなどのイボキサゴ以外のの貝類も使われて豪華に彩りだそうです。ちなみにズッカはイタリア語でカボチャなんだそうです。洒落た名前です。

ということで、実験考古学や大学教育の一部が、一般の方が参加できるイベントとなり、そして現代の私たちの食生活に影響を与えるという素敵な事例の紹介でした( ・Д・)

食文化についての考古学的研究はなかなかに難しい側面がありますが、このような事例を見聞きすると頑張りたいなとエネルギーをもらえる気がしますね!

↓押してくれぃ(*・ω・)ノ それ、押してくれぃ!(。・ω・)ノ゙↓

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2018ねん 5がつ 5にち(どよーび、めちゃ晴れ)

天気があまりにいいので買い物ついでにお散歩した。

スーパーで今日が「こどもの日」だと知った。

なので、奮発してミニ手巻き寿司セットを買った。

あくまでおつまみとしてである。当然お酒も買った。

今日は「男の子の節句」と信じて疑わないのである(。・ω・)ノ゙


・・・・・・・・・・・・
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↑日本最大級の環濠集落跡である吉野ヶ里遺跡の弥生時代の集落の復元

【目次】
  1. 佐賀県、吉野ヶ里歴史公園にて親子で楽しめるイベントが開催されるよ!
  2. 海外からみた日本考古学の世界の特徴
  3. おわりに


1.佐賀県、吉野ヶ里歴史公園にて親子で楽しめるイベントが開催されるよ!

ゴールデンウイークの家族向けイベントの舞台は、佐賀県にある吉野ヶ里歴史公園です。吉野ヶ里遺跡は日本最大級の環濠集落跡として知られている弥生時代の遺跡です。


その広がりはおよそ50ヘクタールという非常に大規模な集落跡です。集落を囲むV字状環濠の総延長は約2.5kmもあるんです!1990年に国史跡、1991年に特別史跡に指定されており、現在の歴史公園は国営となっています。


そんな吉野ヶ里歴史公園でイベントが開催されます。様々な手作り品の作家たちが出店する「弥生の丘マルシェ」が今年も開催されます。今年で第5回となる同イベントは今後も続くでしょうから、今年の機会を逃した方は是非、次のゴールデンウイークに足を運んでみてはいかがでしょうか?


もちろん吉野ヶ里遺跡の方の見学もお忘れなく!

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↑↓今年で5回目となるGW中に開催されるイベント(吉野ヶ里歴史公園の公式サイト、イベント情報より一部加工)

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どうやら「神埼そうめんまつり」が有名なようです。計1万食を提供するのだとか。値段は300円とお手頃です(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!



2.海外からみた日本考古学の世界の特徴

さて、今回も例によって、イベントや歴史公園の回し者ではないので(常に何かの回し者ではありません。ニュースに飢えているだけです)、この記事を書いた理由は現在の考古学遺跡あるいはより広く、文化遺産の活用の実践例として紹介したかったからです。


加えて、今回紹介したい論考があります。細谷葵1996「理論なき考古学ー日本考古学を理解するために」です!


原文は英文ですがネット上で日本語版も英語版も読めますし、今回取り上げる箇所以外にも、海外の考古学と日本の考古学を比較した非常に興味深い論考ですので気になる方は是非読んでみてくださいね(http://www.okayama-u.ac.jp/user/arch/news/whatnew/hosoyaj.html)。


さて、この論考の中で彼女が指摘していることの一つに、考古学とマスコミの関係があります。日本人は自らの起源について高い関心を持っており、話題性の高い遺跡が調査されて報道されると、たちまち多数の見学者が詰めかけて、遺跡が観光地化してしまうというのです。その実例が三内丸山遺跡や、今回のニュースで取り扱った吉野ヶ里遺跡であるわけです。


私たち考古学者や歴史研究者にとって、多くの人に遺跡や歴史、調査に興味をもってもらえるのは嬉しいことです。しかしながら遺跡が一種のアトラクションとして村・町おこしに貢献する可能性が周知となるために、遺跡をより話題性と魅力のあるものにすべく、研究成果への影響も持ち始めるのです。


その結果、縄文・弥生の大規模な村落遺跡に伴う塔の高さについての推定値が、まるで競争のように高くなっていく現象が見受けられるのです。


さらにマスコミの注目度が調査研究の予算にも関係してきます。埋蔵文化財調査に対して使える予算は慢性的に不足しており、学問的見地からの評価は方針上否定されているため、結局マスコミが取り上げて多数の見学者が集まって注目度が高くなった遺跡に対して、行政機関も予算を多くつけやすくなるのだそうです。


研究予算に関係してくるとなると、各研究者も話題性の高いデータを珍重する向きにならざるを得ないため、調査研究の対象や目的に偏向性を生み出す理由となり、結果提出されるデータにも研究計画の初期段階における取捨選択的によるバイアスが生じる原因となるわけです。


この日本考古学とマスコミの関係と関連する諸問題の根は深いでしょう。私たち研究者はどうあるべきなのか、綺麗ごとを言うのは簡単ですけど、実践は難しいですね。もう職業倫理の問題かも知れません。日本は世界でもトップクラスの考古学者数を誇る国ですから、職業倫理について討論する機会が必要なのだと思います。



3.おわりに

お金がないと研究ができない!稼いだお金を使って研究することもありますけど、実際に懐を痛めても研究をしている研究者をほとんど知りませんね。まぁ皆さん家族がありますしね。

お金が絡んでくると、本当に現実的になってしまう。悲しいものです。考古学者も人の子、社会の子、国の子なんだなとつくづく思ってしまいます。

…ところで、海外で研究している場合もやはりインパクトは大事なわけです。「歩け、マヤ」でよく紹介しているナショナルジオグラフィックの考古学的発見は、ナショナルジオグラフィックから研究助成を受けている考古学者の成果なわけです。

確かあの会社は、マヤの都市の位置と星座の位置の関係について自説を述べた15歳のカナダ人少年に、補助の考古学者を付けて調査を支援するはずです。少年の希望額は1000万円!

マヤ地域にはいろいろな国がありますので、事情は異なりますが、半年から1年は調査できる金額です。最も物価の高いメキシコでもきっと3か月は問題なさそうです。しかしながら彼の調査予定期間は2週間(内容は発掘ではなく自説を擁護するための遺跡発見を目的とした踏査)と述べてましたので、お抱えカメラマン等を引き連れての大名調査になりそうですね。

とまぁ嫉妬はこれくらいにしておいて(本気でうらやましい(ρ゚∩゚) グスン)、海外でも話題性は非常に大事なのです。そしてそれがお金の流れに関係し、世界的に限られた資金が特定の調査研究に充てられるわけです。

私たち考古学者や歴史学者が人類史の謎を明らかにする「すごろくゲーム」をしているとします。一年が1ターン相当でサイコロ次第で、マスを進んでどんどん明らかにしていくわけです。マスコミ効果による「重課金」は本当に我々に「5や6」の目を出させているのでしょうか?

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2018ねん 5がつ 3にち(もくよーび、やや雨)
最近体調がすこぶる悪い。

というか変わった皮膚炎にかかったり、

それが目に飛び火したりと辛い。

健康が一番!

お酒を生贄(酒断ち)にしたら、厄が払えるだろうか。

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↑ミイラ化した生贄、左が子供、右がリャマの子供(ヤフーニュースより転載;元画像:Nacional Giographic 日本版, PHOTOGRAPH BY GABRIEL PRIETO )


【目次】

  1. 史上最大規模!超大量の生贄を発見!
  2. アンデスにおけるミイラの作り方
  3. おわりに


1.史上最大規模!超大量の生贄を発見!

ペルー北部沿岸地域で、史上最大規模の超大量の生贄が発見されました!発見された遺跡は、チムー王国に属するラス・リャマスという遺跡です。


チムー王国は西暦850-1470年頃にペルー北部沿岸地域を支配しており、最盛期には1000kmもの海岸線域をその領域下としていました。このチムー王国の首都、チャン・チャン近くに位置するラス・リャマス遺跡の、太平洋を見下ろす断崖の上でこの大規模儀礼の痕跡が発見されました。


これまでの事例では生贄は成人が主でしたが、このラス・リャマスで生贄になったのは子供でした。その数140人強!また子供のリャマ(ラクダ科の動物で見た目はアルパカに似ています)が200頭強も生贄にされました!


見つかった儀礼の痕跡は単一の泥の層から発見されたため、恐らく一度の儀礼でこの大規模な生贄が捧げられたと考えられています。また泥の層は様々な痕跡が残りやすい環境にあるため、サンダルを履いた成人、犬、素足の子ども、リャマの子の足跡が残っていました。また脚が4本ある生贄(恐らくリャマ)が抵抗して足を踏ん張りながら引きずられていった跡と思われる痕跡も残っていました。


これらの痕跡から研究者チームは儀式の過程を復元しており、子どもとリャマの集団は断崖の北端と南端から連れてこられて、遺跡の中心に集まり、そこで殺害されて埋葬されたようです。


またペルーの海岸地域は基本的に乾燥しているため、儀礼の痕跡に関連する泥の層は激しい雨や洪水によって生じた可能性があります。つまり生贄の儀式が行われた当時、この地域はエルニーニョによる異常気象によって海水温が上昇して近海では魚が獲れなくなっていた状況が推測できます。また大雨や洪水によってチムー王国内の農業用運河が破壊されてしまったのかも知れません。


多量の生贄と共に出土した布製品等を対象にした炭素年代測定によって儀礼が実施された時期は西暦1400-1450年であると推定されています。チムー王国はラス・リャマスの集団生贄の儀式からわずか数十年後(1470年頃)にインカ帝国の侵攻を許し、その支配下に入ることから、非常に危機的な状況にあったことが推測されます。


異常気象によって生業・経済基盤が崩されたことで、国を救うべく、人類史上に稀に見る大規模の、しかも子供の生贄儀礼が行われたようです。



2.アンデスにおけるミイラの作り方
さて、生贄の風習も世界各地で見られるのですが、ミイラを作る文化も散見されます。中でもエジプトが最も有名ですね。他にも中国や日本でも見られます。

また文化というわけではないですが、メキシコにも事例がありますし、世界で最も美しいミイラとされるイタリアのロザリア・ロンバルドも有名です。世界のミイラや生贄についてはまた別の機会に整理して記事にしたいと思いますので、乞うご期待!(*・ω・)ノ

さて、ミイラは基本的に自然にできません。ミイラとは生物の死体が極度に乾燥することで腐敗分解を抑えることで出来上がります。砂漠等の極端に高温で乾燥した地域で脱水症状で亡くなれば、自然とミイラ化するケースもあります。メキシコのグアナファトも乾燥気候と土壌の成分によって天然のミイラが出来上がる事例ですが、このような自然発生的なミイラは稀なのです。

余談ですが、中米等の抗生物質がその辺の薬局で処方箋なしで買えてしまう国では、お金持ちが具合悪くなる度に多量に抗生物質を摂取するため、死後腐敗せずにミイラ化する事例が確認されています。

とまぁ普通は生物が死亡すると細菌の働きにより腐敗しやがて分解されます。この時死体が含む水分が少なくなればなるほど細菌活動が低下します。ミイラ作りの基本は乾燥です。その他、脳や内臓といった腐敗しやすい部位の除去や防腐剤の塗布といった方法が組み合わせて用いられます。

さて、アンデス地方のミイラの作り方は少し変わっています。死者の内臓と筋肉を摘出した後に、火力を使って体内の水分を乾燥させます。屈葬のような膝を折らせた格好(体育座りみたいな感じ)にして布を巻き付け、籠に入れた上からさらに布を巻きつけます。布を巻き付ける辺りはエジプトのミイラのイメージそのものですね。

アンデス地方では紀元前2世紀頃からミイラ作りが行われていました。13世紀にクスコ王国(後のインカ帝国)が成立した後もミイラ作りの文化は続きました。16世紀以降のスペイン植民地期の文献資料によると、インカ帝国ではミイラを住居内に安置し、生前と変わらず食事を供えて話しかけることで死者への愛情を示したといいます。

単に何か叶えたい願いがあるとか贖罪の意味で生贄にしたわけではないようですね。アンデス文明に限らず人類史におけるミイラ作りが有する文化的・宗教的意味は興味深いですね。勉強しておきます(。・ω・)ノ゙


3.おわりに
さて、生贄と言えば、旧約聖書に出てくる贖罪のヤギ!私だけでしょうか?(誤変換で食材の山羊って...まぁジンギスカンはヘルシーで美味しいですけどね)

この贖罪の日に捧げるヤギが「スケープゴート」の語源になっています。以下は、スケープゴートを比喩的に使う時の意味です。

 不満や憎悪、責任を、直接的原因となるもの及び人に向けるのではなく、他の対象に転嫁することで、それらの解消や収拾を図るといった場合のその不満、憎悪、責任を転嫁された対象を指す。

 簡単な使われ方として、事態を取りまとめるために無実の罪を着せられた「身代わり」や、無実の罪が晴れた場合の「冤罪」などが存在する。

 政治の一つの手法として使われる意味合いとしては、方針や主義に不利益とされる小規模な集団や社会的に弱い立場の人間をスケープゴートとして排除するなどして、社会的な支持や統合を目的とするといったものもある。              (wikiより転載)
とまぁ生贄の儀式はなくなりましたが、現代社会でも似たようなことをしてるのかも知れません。ニュースでよく叩かれる芸能人にせよ、政治家にせよ、あるいは私たち一般の人々の何気ない日常生活の中でも「責任転嫁」は潜んでいます。

そもそも人を生贄に捧げるのは、人が神に最高の重要な品だからです。人を殺すのは残酷だからヤギにしようって言ったのはキリスト教ですね。人類史において生贄の歴史はたくさんありますが、何なら残酷で、何ならいいってことはないと思います。もちろん法治国家として重要だから人を捧げよう!とはなりませんが。

日常的な「責任転嫁」にせよ、芸能界や政界における「スケープゴート」にせよ、人は直接的に死なずとも社会的に死ぬあるいは決して少なくないダメージを負うでしょうし、結果追い込まれて人が死んでしまうしまうかも知れません。

非科学的とは言え国のため、人のためを願った古代の儀式ではなく、現代人としての知識・常識を有した上で一個人や一グループのために他者を生贄として利用することこそが本当に非人道的なことではないでしょうか? 今回の大きな考古学的発見が、単なる知的好奇心を充足するだけではなく、現代版の生贄儀礼に目を向けてみる契機となれば幸いです。

↓押してたも~!それ、ぽちぽちっとな(・∀・)つ↓

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2018ねん 5がつ 1にち

ゲームをしてみた。

ものすごく久ぶりだったせいか、ハマった。

たまにはこういう息抜きもいいものだ。

・・・・・・・・・・・・
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↑PS4 地球防衛軍5の画像より; (C)SANDLOT(C)D3 PUBLISHER

【目次】
  1. 地球防衛軍というゲームについて
  2. エイリアンは環境に優しかった


1.地球防衛軍というゲームについて
今回、何故この記事を書いたかというと、以前【超古代文明】NASAの研究者らが「人類以前の文明」の存在の可能性を指摘!【考古学】で、「現在の私たち人類文明より進んだ、地球へエネルギーをフィードバックする段階の文明は、その高度な文明の存在の痕跡をほとんど残さないだろう」という研究者の意見に触れました。そしてこの「地球防衛軍5」に出てくる侵略者はまさにその高度に発達した技術を用いて、地球上から人類文明の痕跡を消滅しようと目論んでいると分かったからです!

さて、このゲームのシナリオ内容は至ってシンプルです。「宇宙人によって地球が突如侵略される。地球を守るために戦う」です。私自身は「5」から始めていて、1~4はやっていません。まぁでもシナリオというか内容は大雑把に同じ感じのようです。つまり「侵略される、守る!」です。

この侵略者集団は巨大化した生物が多く含まれます。白いデカいアリ、赤いデカいアリ、デカい蜘蛛、デカい蜂、デカい空飛ぶカエル(幼生)、二足歩行で武器使う巨大カエル(生体)、二足歩行で武器使うアーマー装備した巨大エイリアン、超能力使う巨大な神です。他にバカでかいドローン兵器も出てきますがまぁいいでしょう。

あぁ、あとゴジラみたいなのと、アンギラスみたいなのが出てきます。ちなみにアンギラスの方が強いです。ゴジラファンとしては理解に苦しみます(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?

とりあえずみんなデカいです。カエルで15~20mくらいありそうです。エイリアンもそれくらい。神(ラスボス)は40mくらいでしょうか。
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↑いかにもなエイリアン。いわゆるグレイ?; (C)SANDLOT(C)D3 PUBLISHER

ちなみにエイリアンのヘルメットを吹き飛ばすと中から、いかにもなエイリアンの頭部が出てきます(上図)。カエルとこのエイリアンの繋がりは不明ですが、両方とも紫色の血を流しますね。あと両方とも物凄い速度で再生します。幼生からカエルへと変態した後、エイリアンに成長するのですかね?

あるいは彼方の星では、種族を超えてみんな紫色の血液を有して、みんな超再生するのかも知れません。ちなみに神はというと、やっぱり紫色の血を流し、超再生します。
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↑地球防衛軍5のラスボスの神(「大きな俺」氏のYouTube動画より一部加工)

上図が神です。両腕・両脚吹き飛ばしても、ものの数分で再生します。じわじわ再生するというよりは気付いたら再生しているので、ナメック星人のより高速版と言えるでしょう。

最終的に両腕・両脚あるのに死んでしまうので、ナメック星人のように再生にはエネルギーを使っていてそれが枯渇するともうダメみたいです。

無線による司令部の人間の会話によれば(内容はほぼ各種説明か、ただの叫び声になっています)、神は超能力が使えるそうで、イメージを物理現象に変換できるそうです。ふつーに化け物です。

まぁ正直、手に入る強い武器をぶっ放し続ければ楽勝です。ノーマルはですけど。インフェルノは無理でしたが、ベリーハード(ゲーム中表記はハーデスト;Hardest)までならぶっぱで攻略できます(私は画面分割で二人でプレイしてました)。


2.エイリアンは環境に優しかった
さて、これだけだとただのゲーム紹介ですので、彼ら(侵略者)の文明について考察してみたいと思います。

まず彼らはプライマーと呼ばれています。「原初の者」という意味で使っているようです。ただ誰が名付けたのか等々については不明です。クリア後に初めて文章によるシナリオが流れるだけでほとんどシナリオないので。

ただ途中の無線通信によると(狂った女の子の独り言に聞こえます)、彼らの存在は世界中の古代文明で確認されているそうです。インドでは古代に卵型の宇宙船が飛来して、神が現れたそうです。

激しい乱戦中の音声なのでうろ覚えですが、そんな感じでした。つまり、このゲームにおいては発達した地球外文明が地球の古代文明に影響を与えた設定になっているようです。また彼らは、核のような強力な武器を人類が持つことに怒りを覚えたらしいです。

また彼らは環境破壊に弱いらしいです。汚染されたいかなるものに慣れていないそうです。通信によれば、中国では汚染された環境が功を奏して敵勢力と上手に戦っていたようです。

つまり中国の環境問題に触れ、核問題に触れていることから、プライマーは人類が地球を汚染していることに立腹して滅ぼしにきたようですね。

彼らの軍勢であるモンスターやレーザー兵器は地球上のあらゆるものを破壊します。また後半に出てくる緑の巨大なアリ(色的にグリーンアーミーメンに見える)はプラスチックやコンクリートを捕食する設定なのです。

つまりプライマーは単に人類を滅ぼすのではなく、人類文明を跡形も残さず消滅させて、新たに地球と生物の歴史を見守っていくつもりだったようです。

そんためこの作品自体は環境汚染や人類の地球にダメージを与える科学技術や社会の発展に継承を鳴らしているのですが、結局人類が勝ってしまいます。プラトンの描くアトランティスのような、このままじゃダメ!ちゃんとしなきゃダメ!っていう構成なのでしょうね。

最終的に、人類が悪なのか、侵略者が悪なのかよく分からないなぁと思ってしまいましたが、人類が地球にとって悪かも知れないと気付かせることが作品の意図だったのかも知れません。

最後になりますが、人類側は英雄の活躍により勝利しますが、アメリカ映画でも日本のアニメでもよく英雄に期待し全投げしますよね。他力本願的なアレです。日本の漫画・アニメだとその英雄たちは多くの場合少年・少女ですね。

プライマーたちは非常に高度な科学技術を有しています。超巨大な宇宙船で地球に飛来できますし、地球人による環境破壊も観測してますし、テレポーターという空間移動技術も有しています。レーザー兵器等の強力な武器や、汚染環境に耐える特殊スーツも有しています。

それなのに、彼らの絶対者は神なのです。一番大きいから偉いわけではないでしょう。恐らく自らエネルギーを生み出すことのできる超能力が権力の確立と維持の決め手となったのでしょう。発展した文明は全て民主主義に到達するとは思いません。むしろ貴族の代わりに議員という名称を使うだけの形骸化した民主主義よりはずっとマシな構造にも思えます(そういう意味で私たちは古代から続く権力構造から本質的に抜け出してはいないのでしょう。幾分持って生まれた身分からの脱出が楽になっただけかと思います)。

しかしながらあれだけ特殊な能力を持ち、生物として強力無比であった神も敗れました。私たちも英雄の到来を待つだけではなく、一人の偉大な大統領や首相の登場を待つだけではなく、国家とはそもそも何なのか、私たちの国家・社会はどうあるべきか、そのために何ができるかをひとりひとりがしっかり考え行動していかなければならないのかも知れません。私たち人類の所産を食い荒らすだけの肥えた巨大なムシと闘う日は来るのでしょうか。


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2018ねん 5がつ 1にち(かよーび、晴れ)

基本労働時間は8時間だという。

かのアインシュタインは8時間働き、8時間研究し、8時間寝たという。

私もそういう生活を送れば大きな成果に繋がるだろうか。

まぁ例え三日坊主でも自分のためになるだろう。

やってみますか!よいしょー!

・・・・・・・・・・・・
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↑「カランボロの財宝」の一部(ヤフーニュース、ナショナルジオグラフィック日本版より転載;オリジナルはPHOTOGRAPH BY KARSTEN MORAN,THE NEW YORK TIMES,REDUX)

【目次】
1.「カランボロの財宝」とは
2.化学分析による産地同定
3.謎の古代国家タルテッソスとアトランティス伝説



1.「カランボロの財宝」とは
カランボロの財宝は1958年、スペインのセビリア近郊で建築作業員によって発見された、2700年前のものとされる金の装飾品群。発見されるやいなや、古代王国タルテッソスの遺物ではないかとする推測と議論が一気に飛び交った。     (ヤフーニュースより引用)
さて、私は「カランボロの財宝」というもの自体を聞いたこともありませんでした。スペインのセビリアって名前は知ってるけどどこだっけ?みたいなレベルです。なので調べてみました。

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↑スペイン、セビーリャの位置と古代王国タルテッソスの範囲(文化圏); Google Mapの画像を一部加工

上図から分かるように、セビーリャはスペインの南部に位置します。この地域で2700年前の黄金の装飾品が出土すると、古代王国タルテッソスのものではないか!?といきなり結びつくのかよく分からないですよね。

タルテッソスは元々「伝説上の古代王国」として知られていました。現地では有名な伝説なようです。何故伝説かというと、世界史にも出てくる紀元前5世紀のヘロドトスの『歴史』、1世紀のストラボンの『地理誌』の記述に見られる程度の情報しかないのです。しかもストラボンの記述は紀元前4世紀のピュテアスの伝聞です。アトランティス並みに情報の少ない古代国家なのです。

現在では実在の古代王国であったことが分かっていますが、このタルテッソス王国の実態にについては本当によく分かっていません。古文書の記述によると紀元前4世紀にはこのセビーリャ周辺域を占めていたようで、また別の記述によると西暦4世紀までには滅んでいたようです。どうやら考古学的な証拠に非常に乏しいようで、ほぼ全ての情報を史書の記述に頼っています。

しかしながらこのタルテッソスは往時非常に有力な交易国家であったようです。その力の源が金・銀・錫(スズ)、銅といった金属・貴金属が豊富に産出した土地であったからのようです。特に錫の価値が高かったようです。

紀元前4世紀のヨーロッパでは鉄器時代への移行したばかりの時期ですから、まだまだ青銅の価値が高かったようです。青銅は銅と錫の合金ですので、錫の交易はタルテッソスに莫大な利益をもたらしたことでしょう。考古学的には紀元前9世紀にはタルテッソス文化が生じていたようですから、この時期であれば青銅器の価値は非常に高かったと言えます。恐らく錫の交易がタルテッソス文化そしてタルテッソス王国の繁栄を支えたのでしょう。

さて、「カランボロの財宝」は複雑な彫刻を施したペンダントや胸飾り、豪華なブレスレットなどからなる21個の金細工だそうです。最初に挙げた写真の他にどのようなものがあるのか気になったので調べてみました。
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↑「カランボロの財宝」の写真(Pinterestより転載)

上記写真以外の「カランボロの財宝」が見つかりませんでした。恐らく...ネックレスのチェーン部分と装飾部分の鈴状パーツを全て個別にカウントするとちょうど21個になるということだと思います。

見事な黄金細工ですが、その時期・その地域の金細工と言えばタルテッソス!となるには歴史記述だけでは根拠として弱いのです。タルテッソスはフェニキア人を主な交易対象として多くの金細工を輸出していたようです。
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↑タルテッソスの金細工の一例(El Correo de Andarciaより転載)

ということで、伝説の古代王国タルテッソスは黄金の王国だったということで、「カランボロの財宝」が結び付くのは分かって頂けたと思います。ではこれまで何が問題だったかというと、「カランボロの財宝」がどこの製品かということです。豊かなタルテッソスが外から輸入したものである可能性もあるわけですね。


2.化学分析による産地同定
さて、考古学の世界で石器や土器の産地同定はよく聞く話ですが、金属の産地同定の事例はなかなかありません。しかも今回は「金」!歴史的にも美術的価値としても貴重なものですから、破壊するわけにはいきません。

今回のケースでは装飾品から僅かに剥がれ落ちた破片を利用して同位体分析が行われたそうです(ちゃんと保管しなさいよ!とか思っちゃいけません)。

分析結果では、「カランボロの財宝」に使われた金は、セビリア近郊のバレンシナ・デ・ラ・コンセプシオンにある4~5000年前の巨大な地下墓地のものと同じ鉱山から採掘された可能性が高いことがわかったとのこと。

このバレンシナ・デ・ラ・コンセプシオンはかつて金の採掘場であり、その後掘削によってできた空間を巨大な地下墓地として利用した可能性を踏まえて、「カランボロの財宝」は時期的にこの地域で約2000年続いた金の加工の終焉を示すものだと解釈されています。

ところで、「カランボロの財宝」はフェニキアの加工技術が使われていたそうです。また発見場所の近くにはフェニキアの寺院が発見されているとのことで、タルテッソスとフェニキアの文化の融合が見られるとのこと。また「カランボロの財宝」のネックレスの装飾にはキプロス様式の図像が見られるとの見方もあるそうです。

貴金属の産出国であり、交易国家として短期間に大きく栄えたタルテッソスは、歴史記録にはほとんど残っていないものの、地中海をまたにかけて広く活発な都市間関係を築いていたようです。近年、タルテッソスに関する考古学調査も実施されたとのことで、今後の新たな考古学的発見や失われた古代タルテッソス王国の歴史復元に期待するところです。


3.謎の古代国家タルテッソスとアトランティス伝説

最後に、あまりにも謎の多いタルテッソスは、一部の人々にアトランティスでは?と考えられているようです。確かにアトランティスはプラトンが『ティマイオス』、『クリティアス』に記述されているのみですし、状況としての類似点はありますね。

今回の分析を行った研究者によれば、「まったくありえない話です。考古学とも科学的な研究とも関係がないのですから」と辛らつなコメントが上がってます。恐らく現地の研究者としてはアトランティス伝説に絡んだオカルト地味た何かしらの「攻撃」を受け続けたのかも知れませんね。

しかしながら海に近い交易都市として大繁栄していて、金銀財宝に恵まれてますし、急に滅んでますし、アトランティスの「モデル」としては候補に上がってもおかしくない気もします。

まぁ私個人はプラトンが独自の「理想国家論」を提示する上で利用した存在だと思っていますが。簡単に言えば、腐敗した現在のアテナイを憂い、しっかりしないとアトランティスみたいになっちゃうよ的な物語ですね。歴史学研究者や哲学史研究者はこのような意見、つまりプラトンが自説を広く普及するための創作とする考え方が多いように思えます。

一方で考古学研究等によれば、サントリーニ島の火山噴火で滅んだミノア王国や、トロイア文明といった具体的な都市を古くからその射程に入れています。アトランティス伝説自体がほぼ創作であっても、プラトンが「モデル」にした都市があったのではないかと考えているわけですね。

仮に類似する都市文明があったとしても、プラトンがそれをモデルにしたのか分かりませんし、この論争(?)は永く残るような気がします。まぁ世界的に見ればアトランティス好きな人はけっこう多いですから、研究者も「戦略的に」その言葉を用いているのかも知れませんΣ( ̄ロ ̄|||)


おまけ:今回登場したスペインのセビーリャは、「新大陸」を発見したコロンブスのお墓があることでも有名です。旅行に行く機会があれば是非訪ねてみてください。とても立派です! 中米や新大陸ネタに繋がっていると何でも喜んでしまうのは性分でしょうか?.。゚+.(・∀・)゚+.゚


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