2019ねん 4がつ 4にち(もくよーび、晴れ)

先日、書類を終わらせるために徹夜した。

直後から昼夜逆転し始めた。

眠りたいのに寝れないのは辛い。

もう諦めて、朝まで読書してみた!( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは、『ラッコがいつから石で貝を割るようになったかを考古学的手法で明らかにしようとする研究があるよ!』ってことです(*・ω・)ノ

ちなみに今回扱う画像は全て、ラッコの可愛さによって読者を呼び込もうとする安易な戦略の下、集められたものです

まぁ可愛いから許してください!( -д-)ノ


さて、今回のニュースに入る前にまず考古学とは何かについてさらっと確認しておきますね。

考古学の特徴は簡単に言えば大きく2点でしょうか。


人類史を対象とすること
遺構・遺物等の人類活動の痕跡を対象資料にすること


考古学はよく古生物学と間違えられます、「あ、恐竜のでしょ~?」みたいに。

これは①の特徴から間違っていることが分かりますね!

一方でよく話題にされるのが考古学と歴史学との違いです。

日本では考古学は歴史学の範疇に含まれますので紛らわしいのは分かります。

しかし考古学系の人々が安易に「史学」と言う時は多くの場合「文献史学」を意味しています。

つまり②の特徴により考古学と歴史学は扱う資料が異なるのです。




では本題です。

考古学の「モノ」を扱う学問として、その特徴を生かした新たな研究が行われています。

それが「ラッコの生態に関する研究」です。

ラッコは水族館で見られますが、野生でも普段から、貝を「石」に叩きつけて開けています。

つまり「石」という道具を使用する数少ない動物の一種なのです。

「石」と言えば、考古学では「石器」研究があります。

そこでラッコ研究者は、考古学者と共同研究を行い、考古学的手法を用いることで、現在乱獲により絶滅の危機にあるラッコの生態について大きく2点について明らかにしようとしています。



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↑お母さんにしっかりと抱かれたまま同じ顔で寝てますね(「「BIGLOBEニュース」の記事内画像より転載)



1点目はラッコの「石」の使い方についてです。


余談ですが、ラッコってお気に入りの石を失くすとご飯を食べられなくなるらしいですよ。


上に挙げた写真のように子供を抱いている時は石をどこかに保管しているのでしょうか?


どうやら脇の下がポケット状になっていてそこに保管しているそうです。


ともかくラッコはお気に入りの石を使い続けるのです(*・ω・)ノ



さて、カリフォルニア沿岸に生息するカリフォルニアラッコを観察し、石の摩耗度合いと捨てられた貝の割れ具合を調べたそうです。


捨てられた貝殻は同じ側に割れが集中していたことから、カリフォルニアラッコの多くが右利きであることが示唆されました。


かつては類人猿とヒトだけが「利き手」を持つと考えられてきたそうです。


近年の研究によってカンガルー、シロナガスクジラ、そしてラッコが利き手を持つことが確認され、利き手のある動物の範囲は広がってるんだそうです。


石の摩耗度合いの話はどうなったのか、正直私も気になりますが、たぶん結果出てないですね。


だって、ただでさえ絶滅危惧種なのに、使ってる石取り上げたら、みんな悲しみでご飯食べれなくて絶滅しちゃうもんねヽ(TдT)ノ



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↑ラッコ、水に濡れてないとやっぱもふもふしてるのね(・∀・)つ(「秒間SUNDAY」の記事内画像より転載)



2点目はラッコはいつから道具を使い始めたのかを明らかにすることです。


これについては捨てられた貝殻の堆積量からラッコたちがいつからこの地で採食を行ってきたのかを推測しようとするものです。


これについてはまだ結論は出ていませんが、これまでに太平洋岸北西部からアラスカにかけて生息するアラスカラッコよりも、このカリフォルニアラッコという亜種の方が道具を使用することが多いことがわかっています。

考古学的手法を用いて、2種間の道具を使い始めた時期差を特定できれば、このような地域差が見られる原因として提示できるのかも知れませんね。

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↑ぬいぐるみが浮いている(*゚∀゚)っ(「gori.me」の記事内画像より転載)


道具を扱う動物は意外にいるようで、チンパンジーなどの霊長類は有名ですね。


近年、考古学者が共同研究を行い、ヒゲオマキザルが700年も前から石の台を使ってナッツ割りをしてきたことを発見しているそうです。


考古学、役に立ってますね、喜ばしいことです(・∀・)つ


海洋生物では、イルカはカイメンを用いることが知られていますが、まぁ考古学では扱えそうにないですね……

他方で魚類でも、ベラの仲間に、ウニなど固い獲物を石に叩きつけて割るものがいるそうです。


これもベラの貝塚を掘り返すような考古学的手法によってその場所がどれくらい長く使われてきたのかがわかるかもってことです。


まぁ考古学調査は「破壊」ですから、その辺を分かってるのか疑問な展望ですけども( ・Д・)


まだまだこうした考古学的手法の応用は始まったばかりですから、これから様々な問題をクリアして、独自の研究法が確立されていくように思えます。


ヒゲオマキザルや今回のラッコ研究のように、考古学的手法の有用性を証明できれば、今後は様々な他の研究にも使えるようになるかも知れません。



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↑ラッコ考古学が佳境を迎える瞬間……こんなラッコも可愛い!カワ(・∀・)イイ!!(「bokete」より画像を転載;credit: ジャコウネズミ28号さん)


さて、参考にした「ナショナルジオグラフィック」の記事では「動物考古学」の言葉が用いられていましたが、現在は今回のような事例の研究に対して使いません。


あくまで人類活動に関わるものとして動物考古学が存在します。


例えば、人間が獲って食べていた貝塚等から見つかる陸生・水生動物に関する研究です。


しかしながら今回のような考古学研究法の応用が他分野に用いられていくならば、「動物考古学」はその定義を変えていくことになることは間違いないでしょう(*・ω・)ノ


「考古学なんてロマン以外に役に立たない」なんて言われることもありますが、考古学は意外に様々な面で密かに役に立ってるんだよ!ってことをアピールしていくことも、このブログの意味かも知れませんね(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!



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いや~、それにしてもラッコの赤ちゃん可愛い!


考古学っぽい写真は一枚もないけども……


可愛いは正義!v( ̄∇ ̄)v


↓ラッコが好きになったよ~ってひと!щ(゚Д゚щ)カモーン!↓


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