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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

2018年04月

2018ねん 4がつ 30にち(げつよーび、晴れ)

子供の頃は身の回りに辛い物が多くはなかった。

今では毎日のように辛い物に囲まれている。

感覚がおかしくなったのだろうか。お酒との相性はいいようだ。

...韓国では辛い物の食べ過ぎで胃ガンの発症率が高いと聞いた。

...日本では辛いことの多すぎで胃炎の発症率が高いと聞いた。

辛い(つらい)気持ちになった。

・・・・・・・・・・・・
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↑Hand Tools Malaysiaより転載

【目次】
1.トウガラシの原産地としての中南米
2.辛さの単位と世界で最も辛い香辛料の値



1.トウガラシの原産地としての中南米
今回はトウガラシについてです。中南米原産の食材等々ってけっこう多いのです。ジャガイモ、トマト、サツマイモ、ズッキーニ、カボチャ、トウモロコシ、ピーマン、インゲン、ピーナッツ、イチゴ、アセロラ、パイナップル、アボカド、パッションフルーツ、グァバ、とたくさんあります。

新大陸原産としては北米のヒマワリも今では日本の夏を彩りますし、南米原産のタバコに由来する喫煙文化も古くから一般的ですね。

これらの野菜、根菜、果実、嗜好品等はコロンブスや他の大航海時代の人々によってその種子等が運ばれて世界に広まりました。寒さや獣害に強く収穫量の多いジャガイモがヨーロッパの飢饉に際して重要な役割を果たしたり、トマトが現在のヨーロッパの食文化にとって欠かせない食材になっているなど、「新大陸の発見」がもたらした影響は非常に大きいものです。

その中で今回紹介するのは「トウガラシ」!英語でRed Pepperです。トウガラシってナス科トウガラシ属です。形がナスっぽいですものね、若干。

一方で「旧世界」の香辛料と言えば、インド原産のコショウ!これは英語でPepperです。こちらはコショウ科コショウ属でツタ性の植物です。

ですので、見た目が全然違います。まぁ種類違いますから。でも両方ともペッパーです。なぜでしょう? コロンブスが新大陸をインドと勘違いしていたこともあって、現地で見つけたトウガラシがコショウだと思っていたからです。

さて、中米では今でも辛い物をよく食べますし、本当に辛い物が好き!って人が多いように思います。もちろん辛い物が苦手な人も普通に見られますけどね。

グアテマラでよく食べるのはハラペーニョです。最近日本でも買えますし、ピザのトッピングとかで見かけるようになりました。ハバネロを含めて色々な種類のトウガラシを食べています。

ちなみにハバネロとかハラペーニョの赤く熟したやつを生で食べると簡単に悶絶できます。触れた手で目をこすったり、立ちションしても死ねます。種が辛いようで食べるとお腹にくるとのことで現地の人も避けて食べることがあります。ハバネロはヘタの部分が辛いようで、一度苦しんだことがあります。


2.辛さの単位と世界で最も辛い香辛料の値
シラチャーソース
↑今のお気に入りソース。適度な辛さで旨いです(回し者ではないので画像クリックしても無駄です。お近くのスーパー等でお買い求めください)。


さて、この中南米原産のトウガラシは今や世界中で愛される香辛料となったわけですが、トウガラシの栽培も世界各地で行われており、品種改良(?)の結果、凄まじく辛いトウガラシが誕生しています。

ちなみに辛さの単位はSHUです。Scoville heat unitsの略称で、スコヴィル値と言われるものです。これはトウガラシが含むカプサイシンの割合を示す値になっています。

ちなみにハラペーニョで3,500-10,000 SHUです。まぁ戦闘力5、6千ってとこです。ヤムチャくらいの感覚です。一般的にとっても辛いと言われているハバネロで100,000–350,000 SHUです。戦闘力は20万くらいです。新しめのシリーズのクリリンくらいありそうです。

そして世界で最も辛いトウガラシはアメリカ産です。カロライナ・リーパーという名前で2.2M SHUあります。戦闘力は220万です。地球人で食べれる人がいるのか不安になるレベルですね。

ちなみに戦闘力(SHU)が100万超えのトウガラシは他に、トリニダード・モルガ・スコーピオン、ナーガ・バイパーなどがあります。どれもリーパー、サソリ、蛇と食べ物と思えない名称が付いています。

おまけですが、もしカプサインを抽出して100%ピュアな成分を作り出すと、その戦闘力(SHU)は1500万になるそうです。目に入れば失明するでしょうねヽ(TдT)ノ


【追記】2018.5.1
ドラゴンボールの戦闘力をさらっと調べて書いたところ、反応が思いの他良かったです。不思議です。ということで追記のテーマは「戦闘力と辛さの単位(SHU)をイコールで考えると一般の人間は何を食べれるのか」です!どうでもいいテーマで申し訳ない!( ・Д・)

さて、ドラゴンボールに出てくる人間で最強はクリリンですが、「ドラゴンボール超」ではヤムチャを差し置いて亀仙人が活躍していましたね。

この亀仙人は、ラディッツ戦の後で入手したスカウターを使って測定したところ、戦闘力139と表示されます。新作で戦闘力がインフレしているので、今回は昔の亀仙人で考えてみることにします。

SHUが100-500のトウガラシ属の食べ物と言えば、パプリカ!つまり亀仙人はパプリカレベルなんですね。しかもパプリカの中でも弱いレベルです。

でも亀仙人のレベルで、マシンガンの銃弾を素手で掴むことができますから、一般人の戦闘力はほぼゼロと考えられます。そこから推定すると、私たちはピーマンレベル!(0-10SHU)

意味が分からないなと思いつつ書き続けておりますが、大事なことなので繰り返します、私たちはピーマンレベル!(正確にはピーマンパウダーレベルです)

最後に真面目な話に触れておくとして、やはり辛い物の食べ過ぎは胃がんや食道がんなどの発症率が上がることが確認されているそうです。しかしながらカプサイシン自体に発がん性物質は認められていないのだとか。

さて、カプサイシンをほぼ含まないピーマンですが、カプサイシンが変化したカプシエイトを含んでいます。この成分には体温向上や脂肪燃焼の促進にも効果が期待できます!またピーマンはビタミンC、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンDなどビタミンの宝庫で、ビタミンPと呼ばれるフラボノイド系ポリフェノールも豊富に含んでいます。そのため美肌・美白・ダイエット・アンチエイジングと美容面の効果も期待できます!

お酒やストレスで、胃腸が弱ったり肌荒れしたり太ったりと、何かと苦労の多い私たち一般人に、ピーマンは優しくぴったりと寄り添ってくれそうです。


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2018ねん 4がつ 29にち

日本人は歴史好きが多いという。

自分たちのルーツを知ることへの関心が高いそうだ。

陳腐な表現だが、私たちはどこからきてどこへ行くのか

歳を重ねた今、昔より関心が高まった気がする。

…私個人は異世界に行きたい、もちろんチートで(。・ω・)ノ゙

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↑ナショナルジオグラフィック(日本語版)のサイト記事より転載

【目次】
1. 人類拡散の歴史は定説より、およそ3万年も古い!?
2. おわりに:どんどん古くなる考古学の性質と「出アフリカ」という表現



1.人類拡散の歴史は定説より、およそ3万年も古い?

現生人類は、現在地球上に住む人類とその親縁の種であるホモ・サピエンスを指します。現在では新人(現代型ホモ・サピエンス)だけではなく、同時に生息していたと考えられている旧人(古代型ホモ・サピエンス)のネアンデルタール人も含めます。

新人の誕生は20万年前が定説でしたが、近年の成果としてアフリカのモロッコで30万年前の新人の化石人骨が見つかっています。この新人はアフリカで誕生し、6万年前以降に世界各地へと拡散し始めたと考えられてきました。

一方で、今回の発見者であるドイツ、マックス・プランク研究所のマイケル・ペトラグリア氏は、現生人類は7万4000年前にはインドまで達していたと主張していました。

ペトラグリア氏は自説を証明すべく、アラビア半島にて調査を実施しました。現生人類がアフリカを出て拡散する際に通過する地域と考えたからです。彼の主張するインドや今回の発見地であるアラビア半島では、自説の根拠である石器の発見が多くさなれていましたが、化石人骨の発見というより直接的な物的証拠の発見には至っていませんでした。

そのような中、今回ペトラグリア氏はアラビア半島にて8万8千年前の化石人類の骨を発見したわけです。発見した骨は長さ3cmほどの指骨として同定されていますが、性別や年齢といった分析・研究は未だ行われていません。またこの骨が本当に現生人類の骨であるのかには疑問が残り、今後の調査の進展によって頭蓋骨を含むより完全な骨格の資料の発見が期待されます。

非常に近い将来、人類がアフリカを飛び出した時期が3万年程度遡りそうですね!


2.おわりに:どんどん古くなる考古学の性質と「出アフリカ」という表現
さて、考古学的発見というと、「最古」という表現が頻発します。どの考古学者も人の子なわけで、自分の研究する地域や遺跡、集団が「より古い、より優れている、他と異なり特別だ」と思いたいというか、無意識的に期待しているということがよく言われています。

考古学は物的証拠に基づきますから、何かしらのテーマの時期設定をいきなり早い段階にすると、多くの場合著しく強い批判に遭います。様々な考古学研究史においてよく見られることです。

一方で調査研究が進展してくると、新たな資料の発見によって、様々なテーマの時期設定が少しづつ古くなっていきます。この研究の進み方はある意味考古学の特徴と言えると思います。

とある集団が何かを成し遂げたのは、従来言われているよりも新しかった!よりも古かった!の方がインパクトがありますし、一般の方々にもウケがいいのかも知れません。もちろん正しい時期を提示することが大切ですが、時期や地域、対象を細分してまで「とにかく最古!」と言いたい考古学者はけっこういるものです。

なので、考古学の世界では、今後も「実は~年も前だった!?」的な発見、ニュースは期待できそうです。

ところで、最初に挙げたナショナルジオグラフィックの画像ですが、タイトルが「人類の出エジプト史」と書いてあるんですよね。

旧約聖書の出エジプトになぞらえて、人類がアフリカから出て拡散していくことを「出アフリカ」と表現することは、このテーマの研究者によく使われてきました。ウィットに富んだ表現というか、なんだかお洒落な感じがしますからね。

この「出アフリカ」はある種の専門用語(ターム)としての性格も持つようですが、宗教や観念体系も対象にする考古学としては適切なのでしょうか。この言葉でなくてはならないという強い理由を感じません。

もちろん考古学者が「出アフリカ」という表現を用いることで一種の西洋史間や宗教史観に囚われてしまうことはないでしょうし、非常にニュートラルに、用語成立時の遊び心を理解して使うでしょう。

でも一般の方はどうなのでしょうか。ナショナルジオグラフィックのタイトルは、出アフリカどころか、「出エジプト」になってしまっています。まぁアフリカから陸路で出るにはエジプトを通るでしょうが、そういう問題で筆者が「出エジプト」と表現しているわけではないと思います。

研究者は用語の扱い方に気を付けます。多くの用語の歴史は古いですし、これから変えていくのも一苦労でしょう。しかし研究と現代社会の繋がりを意識し、社会還元の一環として成果の教示・普及を考えた際に、今後は不要な誤解を招くことのない用語作りをも念頭に置いていくべきなのかも知れません。


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2018ねん 4がつ 27にち(きんよーび、曇り)

最近天気悪いな。カラッと晴れて欲しいものだ。

そうしたら私の心の中も春色になるかも知れない。

そう言えば桜が咲いたらしい…あ、週末だ。

晴れたら花見に行こう、桜柄の缶ビール片手に。

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↑穿孔の痕跡のある牛の頭蓋骨(AFPBB Newsより画像を一部加工、邦訳記事としてヤフーニュースを参考)

【目次】
  1. 家畜に対する外科手術の痕跡の発見か?
  2. 医療の歴史と考古学、民間療法と医学・薬学

1.家畜に対する外科手術の痕跡の発見か?
フランス西部で変わった牛の頭蓋骨が出土した。当該地域には紀元前3400~3000年の新石器時代に属する集落があったことが分かっている。この集落址の周辺には多数のウシの骨片が散乱しており、ブタやヒツジ、ヤギと共に多様な種の牧畜を行っていたと考えられている。

問題のウシの頭蓋骨には5cmほどの楕円形の穴が開いており、発見当初はウシ同士の喧嘩の際に相手のツノによってできたものと考えられた。しかし高倍率顕微鏡や高解像度スキャナーによる分析結果では、打突の衝撃によって生じる頭蓋骨の破砕痕が検出されなかった。

げっ歯類のような小型動物による損壊の痕跡とも異なり、梅毒等の病気によって一部の骨が融解した事例とも異なることが分かった。

そのため調査に当たったフランスの形質人類学チームは、人為的に丁寧に開けられた穴の痕跡であると推定した。ただし術後に骨組織の回復が確認できないため、施術を受けたウシは手術中あるいは術後間もなく死亡したか、あるいは死体ないし頭蓋骨に対して施術されたと考えられる。

今回の発見からは、この穿孔行為がウシを救うための手術だったのか、人への外科処置の練習だったのかについての判断できない状況である。

しかしがならフランス国立科学研究センター(CNRS)のフェルナンド・ラミレス・ロッツィは「動物に対して行った穿頭術として最古の事例である」と評価している。


2.医療の歴史と考古学、民間療法と医学・薬学
人に対する穿頭術の痕跡は、ヨーロッパの新石器時代では多くの事例が確認されています。今回の発見は、「家畜ないし動物」が対象であることがポイントなのです。

さて、急速な科学技術の発達に伴い、医療器具も進化しています。それに伴い近年の外科手術や麻酔に関する知識・技術は著しく進歩していると言えるでしょう。

19世紀のヨーロッパに見られる外科手術では、麻酔の知識はあったものの不十分であり、手術時には拷問のような痛みを伴ったと記録されています。外科手術の死亡率は80%とも言われています。

そのまま死んだ方がむしろ楽に思える状況と数字ですね。もちろん当時の人体実験のような手術の数々の実践がきっと現代医療の礎となっている、ことを願ってやまないです。

さらに遡って、古代エジプトでは歯科に関する施術知識が文字記録として残っています。その古さは紀元前3000年!人類は古くから病気と闘ってきたのですね。

古代インカにおいても紀元前3500年ほどに穿頭術が行われており、その成功率は70%と推定されています。この値は19世紀の外科手術より凄いと思われるかも知れません。この数値の違いは外科手術行為の対象の違いであり、19世紀には様々な病気に対して外科手術が行われたのに対し、穿頭術というのは限定的な施術なのです。

新石器時代のヨーロッパや古代インカに見られるように、当時の争いはこん棒や投石を武器にしていたため、打撃による頭部の骨折が多かったのです。時代が新しくなるとヨーロッパや日本では刀剣や弓矢による斬撃、刺突によるダメージが主体になります。

頭部を骨折すると折れた部位が脳を圧迫しますので、その骨折あるいは変形した部分の骨を取り除くことで骨や出血による脳へのダメージを軽減しました。これが穿頭術なのです。強調のためか、「古代の脳外科手術」と呼称されたりもしますが、脳外科と聞いて現代の私たちが想像するような複雑なものではないのです。

さて、遥か古代から病気やケガと闘ってきた人類ですが、その経験知は民間療法として息づいている場合があります。人類学者による聞き取り調査等によって得られた「伝統的な知恵」が現在の医療に役立つケースがあります。特に薬学では既知の薬草であっても新たな効能の気付きとその成分の抽出に成果を上げている事例があります。

私たちに馴染み深い漢方も民間医薬の一つです。民間療法や民間医薬には危険性もありますが、現代科学や医学の知識と照らし合わせることで、一般化した化学合成された医薬品とは異なる生薬等の植物由来の天然医薬品の開発に役立っています。

狭義の考古学だけでは現代の医学・薬学に関係した研究を行うことは困難のように思えますが、広義の人類学としては現代社会とのより直接的な結びつきが窺えます。

伝統に裏打ちされた古き知恵の活用、「温故知新」の扉は私たちのすぐ傍にあるのかも知れません。


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2018ねん 4がつ 26にち(もくよーび、晴れ)

昨日と友人と大人飲みをした。

がっつり飲むのを我慢した。バッとあおりたい気持ちに耐えた。

結果、会計の額を抑えることができた。

「大人」は様々な制約の中で生きているものだなと思った。

しかしながら、酒量よりも友人の存在に頼った一時の幸せも悪くない。

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↑宮内庁の書陵部所蔵資料目録・画像公開システムより転載

【目次】
  1. 日本最大の古墳が一回り大きくなりました!
  2. 考古学と国家 -「大人」の事情による制限-

1.日本最大の古墳が一回り大きくなりました!
日本最大の古墳と言えば、歴史の教科書にも出てくる大山古墳(だいせんこふん)です。大阪府堺市にある大山古墳(あるいは大仙陵古墳)は全長486mの前方後円墳です。

44基の百舌鳥古墳群(もずこふんぐん;史跡指定は内、17基)を構成する古墳の1つです。宮内庁により「百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)」として第16代仁徳天皇の陵に治定されている。そのため「仁徳天皇陵」や「仁徳陵古墳」との名称を有しています。

宮内庁の書陵部によって公開された最新情報によれば、大山古墳の全長が実はかつて言われてきたよりもかなり大きかったことが明らかになったそうです。

大山古墳は深い内濠に囲まれているため、最新の測量機材として音の反響によって水深を測る装置を船に搭載して測定し、そこで得られた水深のデータを全地球測位システム(GPS)の位置情報と組み合わせて3次元化したものが上の図像になります。

この最新の測定方法により、内濠内の水中に残る墳丘の裾部分を確認することができ、濠の底で測った古墳の長は約525メートルだったことが分かりました。造営当初の全長はさらに大きくなる見込みのようです。

この技術を使えば、流行りの「天皇陵の周りの池の水を全部抜いてみた!」みたいなことしなくても正確な測量ができるようですね。


2.考古学と国家 -「大人」の事情による制限-
さて、ここで「全長」と言っているのは「墳丘長」のことです。過去のデータとの差は実に49m!約50mの差が出るなんて凄いですよね。

何故このような大きな差が出るのでしょうか。

昔は技術がなかったから?けっこう前からあったでしょう。調査資金がなかったから?調査主体は宮内庁の書陵部ですけどね。

…さて、一度話を変えまして、「考古学って何の役に立つの? 現代社会と関係なくない?」って思いませんか?

まぁ考古学は対象が古代であるイメージが強いですから、間違いじゃないとは思います。人類史が研究の射程とは言え、歴史時代に入ると史学系が強いですし、現代になれば直接的にアプローチや実験のできる人類学や社会学等々がありますからね。時代が新しくなればなるほど「モノ」以外の情報が多くなる傾向がありますし、考古学が肩身の狭い思いをするわけですね。

ところで考古学と国家、あるいは社会との関係を考えた際に、考古学の講義でよく出てくるのが、グスタフ・コッシナです。彼は「考古学的な文化の領域」=「民族の領域」と考えたわけです。

特徴的な遺物・遺構の組み合わせの広がりは、同一の文化集団の広がりとして、かなり短絡的に文化領域と民族(注:現在は用語としてほとんど使いません。あるいはとても気を付けて使います。ここでは分かりやすく一般的な意味での「単語」として使っています)を結び付けたわけです。

この考古学研究成果に基づく考え方は第二次世界大戦のナチスの思想に大きく影響を与えました。つまるところ、古代ゲルマン民族(あるいはアーリア人)の文化が残る範囲は全て「本来我々の土地であるため、それを取り返すことは当然である」として周辺国家への侵略を正当化する論理に利用されたわけです。

これは極端な事例かも知れませんが、考古学と国家あるいは現行の社会を結び付けた有名な事例ですので紹介しました。このような危険性は考古学だけに限ったことではありません。

しかしながら考古学は国の起源に触れる可能性の高い分野ですので、一部の人々にとっては明らかにされては困る、都合の悪いものを「掘り返してしまう」可能性があるわけです。

戦後の事例としてグアテマラの事例を挙げましょう。グアテマラでは1960年から1996年まで内戦が続きました。この間に約20万人もの国民が虐殺されました。

内戦終結後、とある現地考古学者が発掘調査を行っていたところ、大量の人骨集中を発見するに至りました。彼はそれが内戦時に虐殺された人々であるとして、虐殺行為があったことの証明として、また遺骨を遺族に返すことを目的に、自身のそれまでの調査研究の方向性を変えて現在も突き進んでいます。

当時の軍部の人間、特に将軍などは有罪として禁固刑の判決が出ていますが、当時の大統領は今でも権力者の一人として普通に生活を送っています。

知人の考古学者に聞いた話では、この考古学者は現在ボディーガードと共に行動し、防弾車で移動しており、常に誰かに命を狙われているそうです。

これらのことは海外だけの話でしょうか? 戦跡考古学というものがあります。その専門の方は第二次世界大戦時の基地の跡などを発掘調査し、実際にはどのような状態であったのか、文書として残らない部分を解明しています。

調査によって、機密文書が出土することもあるようで、当然国から調査の停止・禁止措置が取られるそうです。

最初のニュースとして挙げた大山古墳はどうでしょう? いわゆる陵墓問題です。大山古墳の被葬者は明らかになっていません。でも被葬者は仁徳天皇です。何故? 宮内庁がそう言うからです。

掘って確かめたら? 掘れません。禁止されていますから。現在も皇室による儀礼が行われている神聖な場所なのでダメ!が理由です。ちなみに宮内庁が陵墓指定している墳墓の数は約900基。一日3基で儀式を行えば十分終わる数ですね。

まぁ私も日本人考古学者なので正直これ以上詳しくは書きませんし、完全にど真ん中の専門というわけでもないので強く批判もしたくもありません(この辺が怖いところかも知れません)。

ちなみに宮内庁書陵部は年に一度の報告書(「書陵部紀要」)を数量限定で印刷・公開しています。書陵部の考古学者になれる人ってどのような人なのでしょうね?とかふと思ってしまいます。

古墳研究で著名なとある日本考古学者が書陵部が行う発掘調査の現地説明会に招待されたそうです。人生で一度だけとか。もちろん招待されない人は参加できません。当日呼ばれた考古学者は10名程度、厳重な警備の中で行われたそうです。

情報公開が叫ばれるこの現代社会で、不思議なものです。どうでしょうか、考古学は国家や現代社会と全く無関係なわけではないのです。もちろん研究者としてこちらから現代社会への繋がりを求める努力、社会還元を考えることは必要ですが、意図せず向こうから寄ってきて制限されることもあるのです。

書陵部によって復元される解釈とは一体何なのか。高校の世界史や日本史で学んできたことと思います。これが「歴史の作り方」です。

コナン君も言ってたな、「真実は全て闇の中!」...うろ覚えなので間違ってたらすみません。

↓よし、勇気を出してぽちっとな!それ、ぽちっとな!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!↓

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2018ねん 4がつ 25にち(すいよーび、曇り)

日記を始めました。

今日やるべき仕事を書いて、達成したものにマーク付けて、

一日の終わりに一言コメントを書く。

しばらくこれで頑張ってみたい(毎日「明日も頑張ろう」になる予感…)。

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↑基準値以上の有害ガスが検出された、国宝資料の展示ケース(毎日新聞、該当記事より)

【目次】
  1. 有害ガスが検出されて、有名博物館が二年の休館へ
  2. ツタンカーメンの呪いについて
  3. マヤ版、王家の呪いについて
  4. おわりに ー海外における遺物の保管の難しさー

1.有害ガスが検出されて、有名博物館が二年の休館へ
奈良県にある橿原考古学研究所付属の博物館にある、国宝資料を収めた展示ケースから基準値を超えた有害ガスが検出されたとのこと。

ちなみに橿原考古学研究所は通称「橿考研(かしこうけん)」として、日本考古学の世界では特に有名な研究所です。

上に挙げた写真は奈良県斑鳩町にある藤ノ木古墳から出土した金銅製の副葬品とその展示ケースです。この展示ケースから基準値を超えた有害ガスが検出されたとのこと。

この検出された有害ガスは高濃度の有機酸ガスで、金属の錆を促してしまいます。原因は明らかになっていませんが、恐らく展示ケースに使用された接着剤が原因と推測されています。

またこの有害ガス対策に伴って、2年の休館が発表されました。1980年に開館した際の空調設備のままであることから、貴重な文化遺産である全ての資料の保管や展示といった適切な管理のためには不十分であり、空調設備の見直しが検討されています。

また国宝等の金属資料は、表面をアクリル樹脂でコーティング処理をされており、有害ガスが直接触れないように管理してあるので、現状では検出された有害ガスによる影響は確認されていません。


2.ツタンカーメンの呪いについて
この記事を見て、私は「有害ガス」が脳内で「有毒ガス」に変換されたのです。それでふと「王家の呪い」を連想してしまったのですね。

「王家の呪い」とか「ツタンカーメンの呪い」、「ファラオの呪い」って皆さん、ご存知でしょうか?アガサ・クリスティーの短編小説にも出ていたりします。

エジプトにて1922年にかの有名なハワード・カーターがいわゆる20世紀最大の発見を成し遂げます。王家の谷」にて古代エジプト18代王朝のツタンカーメンの墓が発見されるのです。

この発掘調査に携わった関係者がバタバタと急死したために、「王家の呪い」だと流布されることになります。

実際この都市伝説(?)を流布したのはマスコミですね。当時の新聞社がこぞって報道したわけです。

実際に、掘り手などの発掘関係者をはじめとして、カーターの飼っていたカナリアまで死んでしまったそうですが、王家の呪いではなかったようです。また墓荒らし対策として墓にかけられた有毒ガスや致死性のカビ・細菌といった古代の叡智によるトラップでもなかったようです。

というのも実際に墓を開けた際に立ち会った人間で急死したのはカーナヴォン卿だけであったからです。彼はツタンカーメン王墓の調査資金の提供者であり、貴族・考古学者・政治家であります。

死因は熱病と肺炎の併発なのでトラップではないですが、呪いの可能性はあるのでしょうか。

まぁ資金提供という意味で親玉だとするなら、王家の呪いでも間違いなさそうですね。呪いならハワード・カーターが死なないのも変な話ですが、カーターによる名誉総取りですし、それも踏まえてのカーナヴォン卿への呪い(ある意味での罰)なのでしょうかね。

そう考えると古代王家の呪い、侮れません!


3.マヤ版、王家の呪いについて
さて、「王家の呪いのマヤバージョン」をご存知でしょうか? ちょっと調べてみたのですが、これに関する情報は見当たりませんでした。

ある意味、本邦初公開!ある意味、信用ならない!(笑)というのも、私自身、何かの本で読んだのと現地にて聞いた話がごちゃ混ぜになっていて、原典に当たろうにも見つからなかったのです。もし今後見つけたら追記しますね!

ということで、マヤ版王家の呪いでは、マヤ考古学者のデニス・プルーストンが主人公となります。ミネソタ大学の准教授であった彼は、グアテマラにあるマヤの主要都市遺跡であるティカル遺跡にてセトルメントパターン調査を実施したことで有名です。

この時に防御壁や防御壕を発見しており、古代マヤ人の世界が決して「戦争のない平和な世界」ではなかったことを考古学的証拠に基づいて証明しました。またこのセトルメントパターン調査によって、それまでティカル遺跡の中心部の神殿などが調査対象とされてきた中で、周縁の一般層の人々の住居も調査対象となりました。

そのため当時の一般層の人々の暮らしに関するデータが取得され、またティカル遺跡における人口を推定する研究を行いました。また彼は、当時のマヤ考古学界の権威たちの意見に対抗する形で、古代マヤ人は遺跡周辺部に多く自生するラモンの木(パンの木)を食用として用いており、現在の植生は当時の選択栽培の結果を反映しているとしました。

このラモンの木の説はたまたま自生しているだけで、僅かに食用としていた可能性はあるが、主要なエネルギー源ではなかっただろうと否定されています。しかしながら現在のグアテマラなどの一部の地域では、「古代マヤ人の食べたパン」としてお土産的な名産品なのでしょうか、観光資源として活用されています。

さて!申し訳ないことに、めちゃくちゃ長くなりましたが、デニス・プルーストンはティカル遺跡での調査後に、メキシコのチチェン・イツァ遺跡で調査を行ったそうです(この辺りから怪しくなりますのでご注意を)。

彼は1978年、38歳の若さで亡くなるのですが、その原因が「落雷」。チチェン・イツァ遺跡の有名ピラミッドであるエル・カスティーヨの上で雷に打たれて亡くなったとか…これが古代マヤ王家の呪いです!(ちなみに現在は登ることが禁止されています。呪われますので!)

chichen itza
↑「歩け、マヤ」のトップ画でも使ってるコレがエル・カスティーヨです!

まぁほんとに呪いかどうかはさておき、マヤ地域って雨が凄いんですよ。いわゆるスコールというやつでバケツの水ひっくり返しまくってますね。

メキシコのチチェン・イツァ遺跡はユカタン半島の北部にありますので降水量は少ないのですが、雨季にはそれなりに降るのだと思います。

それなりに雨が降っている。雷が鳴っている。それなのにピラミッドの上にいるってどういうことなのでしょうか?

写真で見てわかるようにマヤの神殿というのは大きいんですよ。マトリョーシカ人形みたいに入れ子状になっていて、古い神殿基壇を利用して一回り大きく増改築していくので、最終段階の建造物はどれも大きいのです。木より背が高いのです。

マヤの神聖な樹であるセイバは60mにも達しますけど、そのような樹は特別なのです。セイバも生える熱帯雨林の中にあるティカルの4号神殿は72mあります。エル・カスティーヨは24mですけど、北部地域は低木林域なのでやっぱり周辺の木々より背が高いのです。

実際にティカルなどの事例では、木より背の高い神殿ピラミッドが落雷を受けて損壊する事件が何度か起きています。雷鳴ってたら、木の下とか背の高いものの傍にいたらダメじゃないですか。貴金属は外しなさいって言うじゃないですか。

なのにあなたはどうして、雷雨の中で木より高く、周辺の木々から孤立した平地にそびえ立つ神殿ピラミッドに登ったりしたのですか!? もうそれほぼほぼ古代の避雷針ですよ!?(やばい、これ新説!)

私からすると、呪いかどうかより、(この話が真実ならば)彼の行動の方がよっぽど謎です。まぁ彼も考古学者ですし、若いですし、調査中ですし、、、きっと酔っていたんでしょうね!


4.おわりに -海外における遺物の保管の難しさ-
さて、呪いの話で盛り上がっていましたが、最後に遺物の保管や文化遺産の保護について一言述べて終わりにしたいと思います。

日本のレベルでも展示ケースから有害ガスが出てしまうなどといった展示上の、あるいは保管上の難しさが常にあります。でも日本の凄いところは、有害ガスを検出したってことなんですよね。この手のニュースだと、「大事な国宝が~!」ってなりますが、むしろよくぞ検知したなと、そしてよくぞ速攻2年もの休館を決定して対策に講じたなと思います。

世界遺産は世界中色々な場所にありますけど、超有名な場所の多くはいわゆる「発展途上国」に位置しています。保管なんてずさんなものですし、仮に有害物質が出てても誰も気付きません。気付く手段がありません。

仮に気付いても設備を再び整えるお金がありません。外貨獲得の手段として観光資源に頼っていますから、2年の休館なんてそもそも国が許しません。

高温多湿なマヤ地域では、日常的な環境変化も著しいですし、漆喰や彩文の塗料も大きな影響を受けます。日差しもとても強いです。資料もどこにあるのか分からなかったり、保管タグが虫に食われて情報が失われたりと研究者としては困った地域です。

そのような現状を打破すべくデジタルアーカイブによる遺跡・遺物の恒久的な保存や、保存科学の進展が昨今見受けられる一方で、日本における海外支援の一環として文化遺産保護を唱える研究の内、結局神殿とか目立ったものの発掘を行うものが散見されます。

インパクトがないとお金を取れないのかも知れませんが、私たちはトレジャーハンターではないのです。いつまでも発見至上主義に捕らわれていてはいけないでしょう。新しく調査して文化遺産の活用を考えるのではなく、今ある膨大な資料を基にした計画があっても良いのではないでしょうか。

近年の流行りでしょうか、文化遺産の保護とか文化資源の活用とか言葉は綺麗ですけど、本当はそれは一体誰のためのプロジェクトなのでしょうか?

…なんて重い話になってしまうのは、一体誰の呪いのせいにすれば良いですか?


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2018ねん 4がつ 24にち(かよーび、曇り)

ようやく「君の名は」を観た。

話題になってただけあるな~と思った。

ガチガチの考古学関連作品じゃあのような作品は難しいと思うからこそ、

インディ・ジョーンズや考古学がちょろっと出る作品の大事さを感じた。

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OpenHeritage

【目次】
  1. Open Heritageとは
  2. 現在、PC上で探検できる遺跡
  3. デジタルアーカイブと史跡保存と考古学


1.Open Heritageとは
OpenHeritageとは無償で公開されている世界的に有名な遺跡や遺物の3次元データを閲覧できるサイトhttps://artsandculture.google.com/project/cyark)です。

Googleの非営利事業部門Arts and Cultureが、オークランドの非営利のCyArkとパートナーとして協力して作成されています。サイアーク自体は以前から史跡の保護のために遺跡や遺物のデジタルデータの取得を行ってきました。今回はグーグルの協力によって、無償でデータの公開が可能になったというわけです。

2015年に、過激派組織「イスラム国」(IS)が、シリア中部パルミラの古代都市遺跡の中にあるバールシャミン神殿を爆破したという事件がありました。またかなり前になりますが、1970年頃に始まったカンボジアの内戦は1990年頃に落ち着きを見せますが、その間に有名なアンコールワットを始めとして多くの遺跡が破壊されました。

一説によるとシェムリアップのおよそ50%の遺跡が破壊されたとも推定されています。まぁこのような近現代の内戦、戦争による急激な遺跡破壊は今後も起こり得るでしょうが、そもそも遺跡や遺物は十分に管理しないとなかなか後世に保存できない、難しい代物なのです。

彼らは高解像度の写真撮影、写真測量、ライダー(最新の航空測量の技術)、ドローンによる撮影、360度カメラによる撮影、地上レーザー測量によるマッピングなどの最新の科学技術を利用して、重要な遺跡や遺物のデータを取得しています。

現在のところは世界遺産の中でも超有名どころが対象のようですね。


2.現在、PC上で探検できる遺跡
現在、遺跡としては18遺跡の公開がされています。遺物(あるいは小規模遺構)は4点公開されています。

他の紹介記事を読んでいても「探検できる」ってありますので、私もその言葉を使ってみましたが、実際に試してみると「探検できません」(笑)。

現在、公開されているのは3Dモデルと360度写真ですね。そのためグリグリと見まわすことはできますが、移動らしい移動はできません。

ただVR技術の導入を考えているそうなので、今後「探検できる」ようになる可能性は大です。ただしその時は「無償」かは分かりませんねヽ(TдT)ノ

チャクモール
Open Heritageのサイトの中段にあります。

メキシコ、チチェン・イツァ遺跡のチャクモール(生贄の心臓を置く台座として有名)の3Dモデルがあったのでグリグリして見ました。

お約束なので下から覗いてみましたが空洞でした。もちろん本物は石造なので充填というか、普通に石の塊なのですが、据え付けられてますから下部のデータがないということでしょうね。

メソアメリカ、マヤに関連するものとしては、メキシコのテオティワカン遺跡、チチェン・イツァ遺跡、グアテマラのティカル遺跡が別ページで紹介されています。時代は新しくなりますが、メキシコの
テンプル・マヨール(アステカ文明の神殿)も紹介されています。

これらのページでは、遺跡の様々なポイントの写真とその説明、360度写真、ライダーデータの閲覧が可能です。ティカル遺跡を探検したかったなぁ…

まだ公開されたばかりですので、今後の活動に期待しましょう!


3.デジタルアーカイブと史跡保存と考古学
さて、マヤ遺跡やアンコールワット等の石造建造物は浸食されやすいんです。雨風にもやられますが、先に述べた事例ではコウモリの糞によって劣化するんです。

ジャングルの中にあるマヤ遺跡では、カビの問題もありますし、戦争や内戦がなくとも遺跡を保存するということは大変なことなのです。そのための保存科学が始まってもう長い年数が経ちますが、殊、マヤ地域に関しては保存科学に関する目覚ましい進展はないように思えます。

そのような中、遺跡・遺物のデジタルアーカイブ化が叫ばれています。これもかなりの年数が経過していますが、近年の360度カメラやライダー技術の登場により、発展し続けているように思えます。

しかしながら、新技術の登場の速度と遺跡・遺物のデジタル化作業が追い付いていない状況になっています。まぁこの超消費社会における新技術の登場が早過ぎるのか、考古学者や関連諸科学が手を出すのが遅いのか、はたまた保存すべき遺跡・遺物が膨大過ぎるのか…

いずれにせよ、一つのフォーマットである程度のデータの集成を進める必要があるでしょう。オープン・ヘリテイジを見ていて思うのは、対象となる遺跡や遺物によって、データの内容が違うということですね。

統一しないとデータとしては使いにくいと思うのですが、彼らの目的はあくまで遺跡の保護です。研究者に半永久的なデータを提示することではないのです。ネットでサクサク動かせるように、3Dモデルの解像度も落としてありますしね。

別にメソアメリカの研究者がエジプトのピラミッドを保存する必要はないので、各研究者がそれぞれの研究対象地域で重要なものをピックアップして、必要な解像度でデータの集成を図っていくことが必要だと思います。

まぁ実際にやってくれる研究者ってきっとほとんどいないんでしょうけどね。マヤの場合、石碑の図像とマヤ文字、多彩色土器の図像データの保存はしたいですね。ちなみに土器の写真データ化している人(写真家)はいます。ほとんど盗掘された博物館資料なので一次的な考古学のないものばかりですけど、図像やマヤ文字の保存と思えば重要でしょう。

お金にならない考古学をお金にすることをモットーとする「歩け、マヤ」としては、オープン・ヘリテイジ的な作品をつくってみて僅かな額で有償公開するのも良いかなとは思います。360度カメラで録画しながら遺跡を練り歩くのは可能ですが、アプリ化する技術がない!これはもうYouTuberになるしかないかな!

さて、なにもデジタル化による遺跡・遺物の保存の話だけではなくて、これからもどんどん出てくる新技術を使って、色々な研究の可能性を広げていきたいものですね。

ということで良かったら、オープン・ヘリテイジ見てみてくださいね。色んな人がアクセスしてくれれば、その反響の大きさからきっとより精力的に活動してくれるはずです。単純にサイトを見て、3D遺跡散策を楽しむだけで、あなたのその行為、考古学・歴史遺産の保護に繋がりますよ!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

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2018ねん 4がつ 22にち(どよーび、晴れ)

麻酔の注射が痛い

麻酔の注射が痛くなくなる麻酔が欲しい

というかもう常に全身麻酔にしてくれぃ!。・゚・(ノД`)

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【目次】
  1. Aviciiの急死報道について
  2. アヴィーチーの言葉「十分に努力すれば、成功するだろう」
  3. Wake Me Upの歌詞が素敵!
  4. おわりに:全ての「推し」を持つ者よ...


1.Aviciiの急死報道について

今回の内容は考古学や歴史とは全く関係がありません。


ただ個人的に大好きだったので、後述の「Wake Me Up」に励まされたこともありましたので追悼の意味で書かせて頂きます。


さて、みなさん、EDMをご存知でしょうか? 「エレクトロニック・ダンス・ミュージック」の略称で、クラブとかでよく流れている曲になります。


クラブに行く機会は少ないかも知れませんが、YouTubeでは「テンションが上がる曲」などの検索でよく耳にする曲でもあります。


ノリのいいアップテンポの作業用BGMとして、私もよく聴いていました。ヴィーチーさんはこのEDMの先駆者として有名なトップアーティストの一人で、数多くの楽曲を世に出しています。


ちなみに彼はLaidback Luke Forumsのメンバーとしても活動しており、またティム・バーグやトム・ハングスといった別名のアーティスト活動も行っています。EDMに限らず多才な人なのです。


さて、彼は2018年4月20日に中東オマーンの首都、マスカットにて28歳の若さで急死したと報道されています。死因について詳細は不明なようです。ただ飲酒による急性膵炎を患っていたそうです。


お酒がやめられない研究者にとっては他人事でないですね(ρ゚∩゚) グスン



2.アヴィーチーの言葉「十分に努力すれば、成功するだろう」

下積み時代の長さや過酷さではけっこう色々な人がアーティストの中に見られるように思います。最近ではエド・シーランとかでしょうかね。個人的にはレイチェル・プラッテンも苦労したそうですが、だからこそ「Fight Song」のような奮い立たせるような曲が生まれたのでしょうね。


さて、アヴィーチーは「十分に努力すれば、成功するだろう」と言っていたわけなのですが、彼は自身のポリシーとして守ってきた10+3のことがあるそうです。


  1. 実現させる
  2. 全力を尽くす
  3. とにかくやってみる
  4. 進む道を見つける
  5. 批評家を笑い飛ばす
  6. 創造的なプロセスを見つける
  7. インスピレーションを見つける
  8. 偉大な人の中に身を置く
  9. 自分がしていることを愛する
  10. 楽しむ


これに加えて、アヴィーチーが意識している3つのことがあるそうです。


  1. 注目を集める
  2. 努力する
  3. 素晴らしい演奏をする


彼自身は音楽の世界に生きた人ですから、そのまま受け止められない部分も当然ありますが、共感できる部分もあるのではないかなと思います。


やはりどの世界でも努力は大事なのだなと気付かされます。考古学者も他の研究者も狭き門を競って進む身ですからね。気を引き締めたいなと思います。


ところでAviciiの語源はサンスクリット語の「avici」から来ているそうです。意味は「無間地獄(むげんじごく)」です。八大地獄の中で最も大きく恐ろしい地獄で、他の地獄が生ぬるく感じるくらいの責め苦を受ける地獄なのだそうで、ひっきりなしに苦難に苛まれるさまを表現している言葉です。


アーティスト名だけで登り詰めるまでの苦労が窺えますね。



3.Wake Me Upの歌詞が素敵!


↑Avicii公式の「Wake me Up」


私個人が「Wake Me Up」の歌詞が大好きなので紹介しますね。EDMなので歌詞は短く、繰り返しが多いです。前半部だけ載せましたが、良さが分かってもらえると嬉しいです。

Feeling my way through the darkness
Guided by a beating heart

I can't tell where the journey will end
But I know where to start

They tell me I'm too young to understand

They say I'm caught up in a dream

Well life will pass me by if I don't open up my eyes

Well that's fine by me

So wake me up when it's all over

When I'm wiser and I'm older

All this time I was finding myself, and I

Didn't know I was lost

【以下、日本語訳】  

暗闇の中を通っているように感じる

この心臓の鼓動に導かれて


この長い旅がどこで終わるのかは分からないよ

でもどこから始まるかは分かっているんだ


僕が若いから理解できないんだって皆は言う

僕が夢ばかり見ているって皆は言う


そうだね、しっかり目を開けていないと人生は通り過ぎていくだろうね

けど、僕は別にそれで構わない


だから僕の目を覚ましてよ、全てが終わったその時に、

歳をとって賢くなったその時に、


これまでずっと自分を探してきたけど

迷ってるなんて思ったことはないんだ



…とまぁこんな感じです。どうでしょうか、少しでも励みになれば幸いです。



4.おわりに:全ての「推し」を持つ者よ...

見出しはゴールデンボンバーの歌広場淳さんのツイッターから使いました。


まぁ研究者ってオタクの一種みたいなものかなと思うことがあります。私は数ある分野の中で考古学「推し」で、特にメソアメリカ「推し」なだけですね。


数あるアイドルグループの中で、乃木坂「推し」で、特に齋藤飛鳥「推し」みたいな感じですね!


ということで、、、当ブログの目的はたくさんあるのですが、考古学・歴史好きな方々に情報発信を!というのが中心になりますけども、若手研究者や院生のような何かしらの専門の道を突き進んでいく方々に対して何かしらの支えになればとも思っているわけです。


なので、最後に歌広場さんの言葉をお借りして、際限なく苦難が降りかかる狭き道の途上にいる全ての方々に送ります。


「全てのオタクよ、全ての「推し」を持つ者よ、手を取り合おう。大丈夫だ。俺たちは1人じゃない。」


十分にに努力すれば成功するはず、そして私たちは一人じゃない! そう自分に言い聞かせて、また明日から頑張りましょう!ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ


最後になりましたが、Aviciiさんのご冥福をお祈り申し上げます。2018.4.22 だんご



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2018 ねん 4がつ 10にち(かよーび、晴れ)

だんご(管理人名)です。

どんなに反省しても酒がやめられないとです。

今では自省するために酒がやめられませんっ!

・・・久々にヒロシ見ると面白い!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

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東京_日高屋_油そば2


【目次】
1.「油そば」は型式学的分類上、「ラーメン」か?
2.日高屋の油そばのデータ
3.結論:
ラーメンの大別と細別、ラーメン好き札幌人が東京で油そば食べた、美味しかった


1.「油そば」は型式学的分類上、「ラーメン」か?
今回のタイトルは日本考古学を勉強したことのある人を引き寄せる効果を期待してつけました。内容ははっきり言って大したことありません!

さて、前回の「【ラーメンの考古学】らーめん がんてつ札幌駅西口店【実践編①】」の最後に今後の方針について書きまして、ラーメン食べ続けるのしんどいからとりあえず写真から判別できる範囲で分類しよう!となったわけです。

初回の記事、「【色々な考古学】「らーめんの考古学」について真剣に考えてみた…【ラーメン美味しい】」でも様々な分類属性(分類していく際の基準です)を提示しましたが、写真の場合は特に具材に重点を置くことになるのかなと考えておりました。

そんな折、出張で東京に行った際に、油そばが安かったもので食べてみたんですよ。上記写真ですね。

…いかがでしょう?昼からビールを飲んでいるのはご愛嬌!仕事終えてますので!見て欲しいのは具材と麺ですね。黄色い縮れ麺(黄色やや弱、縮れ中)に白ゴマ、ネギ、メンマ、チャーシューですよ!

白ゴマを抜けば、普通にラーメンの具材と変わらないな~とショックを受けたわけですよ。弱った胃腸を心配して写真で分類しようした矢先に、本当にこの属性だけでいいのかと、不安にかられたわけです。

具材と麺だけ見たら、油そばってほぼほぼラーメンではないのかと思ってしまったわけです。ということで以下に東京、日高屋の油そばを美味しく頂いた情報を載せておきます。


2.日高屋の油そばのデータ
油そばって札幌じゃそんなに店ないし、食べないけど美味しかった! ラーメンは飲みの締めの役割があるなと思いますけど、油そばはどろっと感のある濃い目の味付けなので、アテにいいなと思いました。札幌人的には「ラーサラ(ラーメンサラダ)」っぽい感じでおつまみ感があります。


【日高屋 日暮里南口店】
日付:2018.4.10
対象:汁なしラーメン(390円...通常は550円らしい)

①麺の太さ: ???mm(未計測)、中
②麺の色調:黄色(やや弱)
③麺の縮れ:?波頂 / ?cm(未計測)、中
④麺のコシ:中、断面形態が方形
⑤スープの色調:黒色。鰹出汁の醤油ベースで濃い目、粘性あり
⑥ダシの種類:鰹節
⑦油分:汁の量が少なく、不明瞭。
⑧店の味:醤油のみ。
⑨具材:温玉(完形1点)、ネギ(緑・白部分)、メンマ、チャーシュー(4枚)白ごまの5種

評価:【評価】★★★★☆(3.5)
美味しかったですよ。ただ食べなれてないんで評価のしようがなかったので3! 0.5ポイントはコスパですね。通常価格の550円だったらどうでしょう。まぁ大盛りのラーサラだと思えばやっぱお得なので3.5くらいかな。

↑注:個人的なものです。ラーメンブログの性質も付加しようかと打算的に実施しております。

3.結論:ラーメンの大別と細別、ラーメン好き札幌人が東京で油そば食べた、美味しかった
結論として、見た目はほとんどラーメンなわけですよ。第一商品名が「汁なしラーメン」ですからね。ですけど次の写真を見てください。

東京_日高屋_油そば

ほい!付いてきた温玉割っただけでこれですよ!
ヽ(・∀・)ノ

この絵面ならラーメンぽくない!

つまるところ、やはり具材の違いは大きいわけですよ。不安から始まって自信がついたパターンですね。あとですね、麺の断面形態を確認したところ、こちらは方形だったのですが、けっこう違いがあるんだなぁと実感しております。これは写真ではなく、実見(実食)しないと分からないですね。

方形、丸型方形、円形(適当に名付けました)の3種ですかね。麺自体に丸麺とか種類あるのですが、麺の太さやゆで加減とかで角が残る場合と崩れる場合があるんでしょうか、体感したのは3種でした。最終的な答え合わせの時には、製麺についても調査して元々何種類あって、どこが何使ってるのか調べてみますね。

ということで具材に着目した分類だけでもラーメンとその他は分けられそうです。ラーメンの大別と細別と仰々しく銘打ちましたけども、日本における「中華麺」を大別とすると、細別は「ラーメン、つけ麺、油そば」なのかなと思います(ボク、イケメンと続けたかった...)。

つけ麺はスープが別に用意されてますので区分は比較的簡単ですね。使う食器がもう違いますから。油そばは別名が多くて「まぜそば」はまだしも「あぶらーめん」もあるようです。日高屋も「汁なしラーメン」と呼称されていますし、その違いはスープの量と濃さでしょうね。

液体の粘性が非常に高く、よく混ぜて麺に絡めて食べるものです。札幌のラーメンが麺と絡むように強く縮れるように新たな麺を開発したことを考えると、最初から絡む前提のあぶらそばとラーメンでは麺の選び方に違いがありそうです。

またあぶらそばは醤油ベースのみのようですね。店によって違いはあるかも知れませんが、一見すると麺で隠れてスープ見えないくらいなのがあぶらそばと定義して良いでしょう(但し出来上がった直後に判定するものとする。一日以上放置してスープを吸い尽くしたのびのびのラーメンは含まない、というか認めない(≧ヘ≦) ムゥ)

基本は北海道のラーメンで分析していこうと思いますが、出張の時は積極的にラーメンやその他の麺類を食べていこうと思います。今後の分析成果に乞うご期待!


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2018ねん 4がつ 16にち(げつよーび、くもり)

出張先が一番仕事が進むのはなぜでしょう?

ずっと出張していたい!

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【目次】
  1. 考古学者で印税1000万円が実在する!
  2. 印税の仕組みと、ロードトゥ手取り印税1000万円!
  3. 日本の大学数と考古学者数を踏まえて現実の印税生活を考える


1.考古学者で印税1000万円が実在する!

先日の出張の際に、様々な大学での勤務経験をお持ちの高名な某考古学教授にお会いしてきました。その際に聞いた話なのですが、現役の考古学者で新刊出したら印税1000万円の人物がいらっしゃるそうですよ!


実は私は報告書の出版とか専門書として研究に関する本の出版には興味あったのですが、出版助成に支援頂く形での非営利的な出版しか考えたことなかったのです。


日本の考古学の世界では報告書の出版自体は全くお金になりませんし、というかむしろお金がかかる!海外に比べると助成金も非常に少ないですしね、実際多くの市が報告書を印刷できても発送費用がなかったりするのが現状だと聞きました。


まぁ海外の場合と言いますか、アメリカの場合は報告書にISBN付けて販売してますし、売れるんですよ!もちろん全てじゃないですけどね。日本的な純粋な報告書ではなくてカラー写真とか関係論文も載せたような見栄えのいいものが一部見受けられますが、平均すると3000~5000円とかでしょうかね。


まぁ価格はマチマチです。正直古書で入手するケースがほとんどなので市販価格に詳しくありません(ごめんなさい)。古書に限って言えば、重要な報告書は10万円とかもごろごろしてます。その場合は印税関係ないか…


ということで、金にならない考古学をお金に換える!がモットーの「歩け、マヤ」にとって、印税について考えるのは重要かなとふと思い、この記事を書いた次第です。


出版書籍の執筆であれば、自分の専門と直結ですし、何より業績にもなる!いいこと尽くしですね!売れればね!



2.印税の仕組みと、ロードトゥ手取り印税1000万円!

印税は出版物の価格の3~10%が権利者に支払われるものです。税金も払わなければならないので即手取りにはなりません!

ネット上の漫画の無断・無料配信とか問題になっていますけども、漫画ってやっぱ売れるみたいですね。さらっと昨年、一昨年の人気漫画をいくつか調べてみると700万部とか売れてたりします。

印税を5%で考えても3億円ですよ!いやはや凄いです!

じゃあ実際、考古学者はどれだけ売れば1000万円もらえるのか、考えてみましょう!

印税には2種類あって、それが「実売契約」「刷り部数契約」になります。前者は売れた分だけ支払われるということで、売れなかったら何ももらえません!だから印税生活は無理!って書かれている記事も散見されましたが、実際にそんなことはありません。

何でかって、出版社も商売だから売れる見込みない本は刷りませんから!もちろん出版助成とか自費出版なら、会社に不利益ないですからやってくれますけど、それだと印税生活にはなりませんからね。

そもそも印税のパーセンテージが低いのは、実際の印刷費用や会社の純利の他に、広告費が含まれてるからですね。なので出版の企画を持ち込むと担当の方が真剣にモノになるかどうかよく話を聞いて判断してくれるのです。

後者の「刷り部数契約」は初版で刷った分はもらえることになります。執筆者にとっては安定な契約ですが、その分印税のパーセンテージは下がってしまいます。

さて、最初の話に出てきた某考古学教授は一体何冊売ったんでしょうね?

手元にある専門書を見てみると単価が2500円~3500円くらいものが多いようですね。博士論文的なものだと7000~10000円クラスもありますね。

ここでは仮に単価3000円、擦り部数契約で印税5%で考えてみましょう。所得が印税のみとは考えにくいのですが、ひとまずそう考えることにして、900~1800万円の所得税33%、控除額150万円で計算します。すると…

8.5万部!!!

売れ筋漫画と比べたら大した数量じゃないように感じますけど、専門書だと思うとまぁわけわからん量売れてますね。ちなみに芥川賞とか有名な賞を受賞した際の最初の刷り部数は5万部だそうです。専門書8.5万部がいかに遠い数字がお分かり頂けたでしょうか(ρ゚∩゚) グスン


3.日本の大学数と考古学者数を踏まえて現実の印税生活を考える
さて、もう少し計算してみましょう。夢を捨てたくないので!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

よくよく考えてみると(よく考えなくとも)、印税生活しちゃうと研究者じゃなくて物書きになってしまうやん!と、ふと思いましたが、まぁいいでしょう。お金は大事ですから。

印税で生活するということは、正直1000万円も要らないです。仮に200万円だとしても、毎年継続的にそれを貰う方が難しいでしょう!

なので専門書は継続的に書けるものではないからこそ、一発当てて、4~5年細々と研究に打ち込むのが現実的(ほんとか?)なようにも思えます。

さて、私たち考古学者が書く本をどれだけの人が買ってくれるのでしょうか? とりあえず買ってくれそうな対象として大学を選んでみました。

現在、新規の学生を募集している大学は、764大学! 多いと言えば多いけど、8.5万部売りたい私たちからするとめちゃくちゃ少ない! しかもこの中には美術大学とか看護系も含まれるそうなので、考古学の図書なんか要らない可能性大!

一方で考古学者の数は、某論文によると約7000人(2010~1014年のデータらしい)! けっこう多いですね! これは大学教員300人、埋蔵文化財調査員6000人、民間調査機関や博物館職員を足した推定値だそうです(っていうか大学教員少ない!アカポスが超狭き門なのが分かりますねヽ(TдT)ノ)。

海外でも聞いた話ですが、論文によると日本は考古学者大国なんですね。ヨーロッパでは多くとも5000人未満のようです。まぁ人口比率としてはあちらが上ですけどね。

では考古学を専攻する学生の数は? 2016年度のデータによると平均7人が考古学で卒業論文を提出しているとのこと。考古学を専攻できる大学は200大学くらいあるので、1400人! 他専攻の受講生も本を買ってくれるといいのですけどね~。まぁ専攻生が4年生までずっと同数いるとして5600人

まぁということで、考古学の専門書を執筆・出版したとして、全国の大学図書館や研究室、考古学者及び考古学学徒が購入してくれたとして1.3万部です。けっこうすごい!

一般就職された考古学研究室OBや、日本にたくさんいる考古学・歴史好きな人々が購入してくれたら3万部くらいはいけそうじゃないですか? …まぁ現実は厳しいでしょう!(ρ゚∩゚) グスン

最後に結論と致しまして、素晴らしい専門書を書くことができたなら200~300万円はもらえそうだと思います! 名著であれば後の考古学徒も買ってくれるかも知れませんしね。中古で買わなければね!

一方で、印税で1000万円というのは不可能ではないのでしょうが(実際存在しますし)、まぁ難しいでしょう。もし印税を狙うのであれば、多くの考古学・歴史好きな一般の方々を惹き付けるような魅力ある本を書かなければならないと思います。ゴリゴリの専門書ではいけないのですね。

ともかく考古学関連の書籍を出版して印税のみで生活するのは不可能に近いと思いますが、売れずとも研究者にとって業績になりますからね。報告書も出さないような考古学者も目立つ昨今、考古学の未来を担う若き研究者には是非、報告書の出版だけではなく一般書籍、専門書の出版も視野に入れて欲しいなと思いつつ、日本・世界における考古学の発展を祈りながら筆を置くことにします。


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2018ねん 4がつ 10にち(かよーび、晴れ)

久々の東京は・・・楽しいっ!

古書店で衝動買いした本が重い!

・・・・・・・・・・・・
グラフ

【目次】
1.反省文と1日当たりのPV数の変化について
2.言い訳:「考古学」とか特化型記事の難しさについて
3.展望、てか宣言!頑張りたい!(*・ω・)ノ



1.反省文と1日当たりのPV数の変化について
はい、出張準備やらなんやらで丸一週間何も記事書いていませんでした!

2000字程度の記事を1日一本書くことを目標にして

二週間は頑張ったんですけどね、

最早これですよ!ヽ(TдT)ノ


ブログの書き方みたいな記事はゴロゴロしてるものですが

最近読んでると、一日に50PVでも凄いんだって!

上位30%くらいに入るんだって!


だってそれくらいたくさんの人がブログ始めて、

すぐに放置するからだって!!!

耳がいた~~~い!。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン


ちなみに初めてまだ3週間、

というかここ1週間はさぼってるので

実質的に2週間しか稼働しなかった当ブログのPV数は・・

10くらいです!!!


これまでの投稿記事は18です。

最初の挨拶文や、始めの頃の短文、

プライバシーポリシーがあるので、

実質的には15記事です。

稼働日数が2週間ですから、ほんと1日1記事ペースですね~


さて、私が利用してるライブドアブログですが

ブログランキングなるものに自動で登録されるようです。

システムについては不明ですが、

調べてみたところ、

どうやら現在は1日当たりの平均PV数でランキング分けされているようです。


この「歩け、マヤ」は1日10PVなので☆1です。

☆☆☆☆☆(5つ星)まであるみたいですね

そこまでいくとは思ってないですけど

☆4まで行きたいな~て漠然と思ってますv( ̄∇ ̄)v


ま、当面はまじめに継続して

☆2になるだけでもかなりアツイですね!


いや、ほんと1週間もさぼったものだから

「☆なし」に落ちると思ってたんですけどね

何でか「PV数/1日」も大きく変動してないんですよね

ただし激しい波があります。

新記事書いてないんで当然ですけども


いやー、ほんと嬉しいことではありますが

どーやってみんなこの新米ブログに辿り着いてるんだろう?

と不思議でたまらない今日この頃です。


2.言い訳:「考古学」とか特化型記事の難しさについて
ヤフーニュースを始めとして

色々なニュースがネット上で見られる現代社会ですけども・・・

まぁ正直どれもそんなに代わり映えしない!

当然と言えば当然なんでしょうけども・・・

記事ネタを探している立場としては悲しいです(ρ゚∩゚) グスン


さて、最近のシステムはめちゃ優秀ですから

考古学ネタとか、歴史・科学ネタばっかり検索してると

あなたへのおススメ的に勝手に表示してくれるんですよね!

ありがたい!!!


考古学はモノを扱う研究ですけど

(ざっくり言えば)最終的な目標は人類の理解ですからね

所謂、史学系以外の科学研究でもタメになるし

日常のちょっとしたことでも気に留めておくと

後から役に立つこともあるわけで・・・


元々考古学をやる上で、関係しそうな様々な知識を溜め込むよう心がけてきました。

でもほんとブログやってて、

色々調べて、

考古学に活かせないか、あるいは考古学的な話に繋げれないか

と日々考えるのが癖になるのはいいこと
だなぁと感じております。

(その割にサボりましたが( ・Д・))


というわけで歴史や関連諸科学まで手を伸ばすとそれなりにニュースは見つかります。

でもかなり波があることに気付きました!

考古学に限って言えば、


こんなに発見ってあるんだ!(ネタ祭りや~!v( ̄∇ ̄)v)

って時もあれば、

何もない時もある!むしろ基本何もない!


特化型のブログの方が趣味の合う人を固定的に惹きつけられるし、

書いてる方も書きやすいのが良いのだけど

自分の考え方を示すだけで個性出ますからね

(あんまり下手なことは書けないな~ってプレッシャーもあります)


しかしながらネタ探しが大変!!!

記事書いてる時間よりネタ探しに時間がかかるのではと思ってしまいます。

最初は書きたいこといくつかあったのでサクッと書けましたけど

今は正直、調べるのに1時間、書くのに1時間で

計2時間で2000文字の記事1本
って感じですね


3.展望、てか宣言!頑張りたい!(*・ω・)ノ
ブログ運営を行う上で、大事なのはやっぱり「継続」です。

もちろん世の中のほぼ全ての事柄に関して

「継続は力なり」と言えるでしょうが。


ブログの場合は、それが顕著で、

挫折が早いと全く意味がなくなってしまうんですよね

もちろん完全に趣味であれば問題ないですけど

当ブログ「歩け、マヤ」のモットーは

「お金にならない考古学をお金に換える!」

ですので。

「考古学」の部分は「研究」あるいは「趣味」に置き換えて頂いて構いません。

そうすると当ブログの趣旨がより明確になるやも知れません。


一般的には、ブログはとりあえず100記事目指しましょう!

ってありますね。

半年~1年は耐え抜いて、300記事溜めましょう!

ってありますね。


・・・いや、、頑張れるかな?(´・ω・`)

がんばろ~!!!よいしょ~!!!( ・Д・)


ってことで、久しぶりの記事をこんな雑談で誤魔化しておりますが、

今後とも継続していきたいので宜しくお願い致します。

またブログを始める方は今後もいらっしゃるでしょうから、

一研究者(ブログ素人)が暇みて書き続けた結果として

定期的に記事数の増加とPV数の関係や収益について

具体的に提示していけたら
と思っております。


我が国の現状として、研究の未来を支える院生が貧困に苦しむ状態ですが、

専門は違えど(同じこともあるでしょう!)、研究者ないし研究者を志す者同士

仲良く、強く生きていきましょー!!!よいしょ~!!!( ・Д・)


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