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歩け、マヤ -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

2019年07月

2019ねん 7がつ 27にち(どよーび、晴れ)

明日は久々の休みなので、朝から調査行きます。

楽しみだ!(・∀・)つ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・



はじめに

さて、今回扱うのは『考古学の未来』です。

関係諸者には確実に叩かれる内容でしょう( ・Д・)

だから私も真面目に書かなければならず、文量も増えるでしょう。

しかし!

明日は調査なので、今回は導入ということで手短に終わらせたいと思います( -д-)ノ


ビッグデータと人文科学

ビッグデータという言葉が出現してからけっこう経ちますが、考古学における論文でも流行りとして「ビッグデータ」の用語をタイトルに冠した論文が投稿されています。


ビッグデータ とは、一般的なデータ管理・処理ソフトウエアで扱うことが困難なほど巨大で複雑なデータの集合を表す用語である。
(wikiより転載)

このようなビッグデータの定義からすると、今現在、考古学におけるビッグデータなんてものは存在しないように私は思っています。

一方で十分な潜在性はあるかなとも思っており、これからの発掘調査や資料調査において考古学情報をいかに定量化できるか、そしてそのデータをいかに蓄積して「考古学的ビッグデータの構築」を図るかが重要なポイントになるかなと浅く考えております( -д-)ノ

これまで考古学においても定性的分析だけではなく、定量的な分析が行われてきた歴史を有します。

しかしながら所謂「数理考古学」は「数理経済学」や「数理社会学」とは比較にならないくらいにレベルが低いと言わざるを得ません(方法論や方向性に大きな違いがあります)。

昨今、ビッグデータの登場により、「経済物理学」や「社会物理学」といった分野が発生、発展を開始しています。

(*研究史上、後者の発生は古いですが、本当の意味で物理学的手法を取るようになったのは最近だと門外漢ながらに整理しています( -д-)ノ)

「扱うデータに差があるため、考古学の出遅れは仕方ない」という見方もありますが、より考古学に近い領域である文献史学でも「学界内での情報革命」が生じ始めているかなと思います。

例えば、イギリス国立図書館を始めとして今や多くの大図書館がそれぞれ所蔵する歴史史料のデジタルデータ化を促進させており、インターネットで簡単に閲覧可能な時代がやってきています。

このネット上の多量の歴史史料を用いて、数学者チームが戦争の頻度に関する数理的分析を行ったことが有名ですが、それから早くも20年近く経過しています。

定義的な意味で扱うデータが真にビッグデータかどうかは問題ですが、今や、あるいは非常に近い将来において、多量のデータを準備し、それを定量的に扱う必要性が人文科学で生じていると言って良いのではないでしょうか。




誰でもドラッグ&ドロップでデータ分析が出来る時代に!

定量的分析に利用可能な形でのデータの準備が必要ですから、考古学あるいは人文科学においてビッグデータを扱うのはもう少し先になるとは思います。

一方でデータ分析という分野はかなり伸びてきており、義務教育及び高等教育課程で基礎統計学やデータ分析に関わる項目が算数・数学の教科書に載るようになって久しい状況となっています。

そのためこれからの若手研究者は基礎的なデータ分析が可能な人材ばかりになってくることが予想されるわけで、私も含めた従来型の定性的分析しか出来ない考古学者は隅に追いやられるのではないかなと思っています。

そういった古いタイプの考古学者の重鎮たち(愛情たっぷりに「旧人」と呼ぶことにしましょう( ・Д・))は所謂「型式学大好きおじさん」なわけですが、彼らの重要性がゼロになるわけではありません。

なのでしぶとく生き抜くでしょう。

そんな旧人たちに朗報なのが、「ドラッグ&ドロップでデータ分析が出来てしまうシステム」の登場です!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

マサチューセッツ工科大学とブラウン大学の研究チームは、対話型データサイエンスシステム「Northstar」向けに、最適な機械学習モデルを即時に生成するツール「仮想データサイエンティスト(VDS)」を発表しました。


このツールに関する研究結果は、2019年6月30日から7月5日まで開催された「ACM SIGMOD conference」で発表されたそうです。


そもそもNorthstarとは、長年MITとブラウン大学が共同で開発している対話型のクラウドプラットフォームなのだそうで、上に挙げた画像のようにタッチスクリーン上で直感的に操作でき、スクリーン上にデータをドラッグアンドドロップして繋げていくというシンプルで分かりやすいものなのだとか。


研究チームは、この「Northstar」の新しいツールとして、「仮想データサイエンティスト」を開発しています。


このツールを使えば、データサイエンスの知識が不足している人々でもAIモデルをトレーニングできるということで、注目の研究開発なのです。


例えば医者がある患者が特定の病気を患う可能性を計算したり、事業主は売り上げを予想したりできます。


例えば、データサイエンスのことを知らないコーヒーショップのオーナーでも、数週間先の売り上げを予測して、仕入れの量を把握できるようになるということで素晴らしいですね。


こんなシステムが登場したら基礎しか学んでいない、巷に溢れている「なんちゃってデータサイエンティスト」や「なんちゃってコンサルタント」は激減するかも知れませんね。


一方でこの「仮想データサイエンティスト」を使えば、データ予測、画像分類、複雑なグラフ構造の分析など、ユーザーのタスクにモデルを合わせて予測分析を実行することもできるので、考古学でも利用する研究者が現れそうですね( -д-)ノ





おわりに

境界領域を専門とする某教授(彼は研究・分析に統計学手法を用いている)に伺ったところ、最初は自分で統計ソフトを使用して分析していたが、現在は統計を専門とする共同研究者に任せているそうです。

分析者自身が統計学やデータ分析に関する知識が十分でなければ、数ある分析手法の中でどうしても望む結果の出る手法を恣意的に選択してしまっていると思う、自分自身がそう感じてしまう、というのが理由なのだそうです。

今回は「考古学の近未来予想図」として定量的な分析が比重を増すだろうと考えつつ、誰もが手軽に分析できる時代もすぐそこということを示したわけです。

しかしながらこれからの考古学者、特に若手研究者らは自らが統計学やデータ分析、あるいは数学や物理学、それを既に応用している諸学問に関して十分に学び、理解する必要があるでしょう。

そうしてこそ「本当の意味で考古学の未来が拓ける」のはないでしょうか?

ま、実際には「学際的研究」という魔法の言葉を用いて、「多額の研究費」という膨大な魔力を消費して、共同研究者に分析をぶん投げてふんぞり返る考古学者(旧人、時に新人)が多数出現するのでしょうけどねっ!( ・Д・)

ちなみに、そういった方々は高い確率で、膨大な基礎データの収集の仕事を学生・院生に無報酬でぶん投げるであろうと『機械学習もとい経験的に学習したAI(Archaeological "Insei"; 考古学研究室の院生)』は現段階で予測しております( ・Д・)

↓皮肉スパイスが利き過ぎてた?(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!↓

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2019ねん 7がつ 20にち(どよーび、曇り)

特集の続きを書く時間持ててないな~ヽ(TдT)ノ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・



さて、今回の考古学・歴史ニュースは「うんちミュージアムだよ!( ・Д・)」です(*・ω・)ノ

とても端折りましたけど、今回の企画のテーマは「糞石について一緒に勉強しましょう!」ってことなのです。


うんちミュージアムの目的

私が専門とする地域は熱帯雨林に囲まれたような地域なので、大体の残りにくそうなものはやはり腐食して残りません。

微生物の活動が非常に活発で、土壌(腐植土)が発達しないくらいですからね。

あっという間に分解されてしまいます。

そんな環境でもでも稀に条件が重なると木材とか残ったりするものなのです。

また環境は地域によって多様です。

グアテマラ北部、ジャングルの中に所在するティカル遺跡では残存しないかもしれません。

でも、グアテマラ南部のマヤ高地は涼しい気候ですし、ホンジュラス西部のコパン遺跡は暑いけどけっこうカラッと乾燥した気候だと思います。

ということで、古代マヤ文明の地でも「うんち石」見つかるかも知れません( -д-)ノ

日本は人骨を含め、木材等の有機物が残りにくい酸性土壌で有名なのですが、日本では「うんち石」が確認されています。

また世界の他の地域、特にエジプトや北米・南米の乾燥地域では「うんち石」がよく検出されています。

我々も「うんち石」を発見できるかも知れませんし、できるに越したことありません。

なので「うんちミュージアム」で知識を蓄えましょう!ってことなのです。

これまで考古学、形質人類学では人骨からDNAを解析してきましたが、近年『糞石』からのDNA情報の方がより状態が良いらしく、実は解析成果が期待されている研究分野の一つなのですよ(・∀・)つ



知識と認識が発見を作る!

人間、不思議なもので、「ない!」って思ってるものを見つけることは非常に困難なのです。

また「存在を知らないもの」についても同様に、それを見つけることは困難なのです。

日本でも1949年以前は「日本は縄文時代から始まる」と考えられており、旧石器時代は認められていませんでした。

特に所謂「赤土」、火山灰が堆積した関東ローム層の年代は激しい噴火のため人間が生活できる自然環境ではなかったと考えられていたため、ローム層は無遺物層と考えられていたのです。

1949年以降に相沢忠洋、芹沢長介らの調査成果として「日本に旧石器時代があった」ことが認められ、その後、日本各地で旧石器が多数出土するようになります。

この話は日本考古学史としては ”常識的” な内容なのですが、『認識が遺物を発見させる事例』として重要な示唆に富んでいるなと私は思っています(*^・ェ・)ノ

まぁつまり私が言いたいことは、初めから「よーし、トイレの遺構を当てるぞ~!」って調査することはほとんどないと言って良いので、「それらしき遺構」に当たった際にしっかりと見極められるのか?が重要なのだということです。

時期、地域にもよるでしょうが、糞石はレアな遺物(依存体)ですし、トイレ文化や人々の食習慣などに迫れる重要な情報を有する遺物なのです。

なのでいざという時に見逃して掘り飛ばすことのないように、一調査者として十分に準備しておきたいものです(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


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うんち石、もとい「糞石」とは何か?

まずは糞石の定義についてですが、
糞石(ふんせき)とは、動物や人間の排泄物である糞が化石化したもの。
(wikiより転載)
という内容です。

一言で述べるならば、糞石は「うんちの化石」なわけです。

糞石は英語では「コプロライト(coprolite)」と表現するのが一般的ですが、これは地質学・古生物学用語です。

なので恐竜とか動物の糞石に対して使われます。

考古学用語としては「パレオフィシス(pareofeces)」があり、これは人間の糞が対象です。

考古学の発掘調査では人糞が対象となることが多いでしょうが、家畜やペットの糞が出土することもあり得ますし、そもそも出土段階で何に由来する糞石なのかが不明なことが普通でしょう。

その場合は「フォシライズドフィシス(fossilized feces)」、つまり「化石化した排泄物」を用いるべきでしょう。

まぁでも日本語ではどの分野でも「糞石」で構わないと思います( -д-)ノ


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研究における糞石の重要性

かなり上の方で挙げた発掘現場の写真についてですが、2015年のテキサス州にある洞窟遺跡のものです。

古代人の糞石はこのような乾燥した気候の洞窟やその他の適切な保存条件の場所で見つかることがあります。

このテキサス南西部に位置するイーグル洞窟では120点以上もの糞石が見つかっており、炭素年代測定によって全資料の68%がBCE6810年であるという結果が出ました。

およそ9000年前のうんこですからね、すごいですね(・∀・)つ

これらの糞石は年代測定が可能なだけではなく、内部から発見される植物種子や小さい骨、寄生虫の卵の分析を通して、当時の人々の食生活や健康状態を知ることができます。

また糞石の脂質分析やDNA分析を使用して、糞石を排出した個人に関するより詳細な情報について化学分析することもできます。

分析に使用可能なDNA抽出の成功率は糞石の方が比較的高く、また糞石由来の分析の方が人骨に由来するDNA分析よりも信頼性が高いのです。

こうした詳細な分析が可能である理由は、消化器系を通過する際に全ての食べ物等が破壊されるわけではないからです。

もちろん消化されずに残った資料のすべてが分析段階で認識できるわけではありませんが、少なくともその一部は認識できます。

一般的な考古学資料から古代の食生活の復原に臨むのはかなり困難であり、少なくとも他のいずれの資料も直接的な指標にはならないのです。

そのためこの糞石という資料は考古学者が古代の食生活を決定するために使用できる最良の指標となるのです。

(つづく⇒「糞石に関する考古学研究史と分析内容&研究の実例の紹介&うんち石ミュージアム」)
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2019ねん 7がつ 19にち(きんよーび、雨)

トイレって大事だよね!

でもトイレ我慢してる時が一番仕事に集中出来る気がする!( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは、「佐賀県の名護屋城博物館でトイレの歴史に関する特別展が開催されるよ!」というお話です(*・ω・)ノ

佐賀県、唐津市鎮西町にある名護屋城博物館は2019年7月19日から、戦国時代のトイレ遺構を中心としたトイレに関する特別展を実施するそうです。

その名もトイレのナゾを追え!! 肥前名護屋城の厠と雪隠」です。


使わない!見るだけのトイレがある!

さて、企画展のタイトルにある文字ですが、ゆきがくれと書いて雪隠(せっちん)と読むそうで、トイレの別名称だそうです。

何でもここ名護屋城跡周辺では、前田利家ら4人の陣跡から、茶庭に置かれて実際には使わずに外観だけを楽しむ「荘雪隠(かざりせっちん)」とみられるトイレの遺構が見つかっているそうです。

そんなトイレがあることを知りませんでしたが、全国でも数例見つかっているそうで、その中でもここ名護屋城跡周辺の荘雪隠の遺構は最も古い発見例なのだとか。

昔からトイレの問題は衛生面と関係してけっこう大きな問題なのですが、どうやら佐賀県の武将達は陣の中にも「見るだけのトイレ」を作っていたようで、なんだか余裕ですねΣ(・ω・ノ)ノ




上に挙げた写真は肥前名護屋城にある木村重隆陣屋跡の一部で、これが荘雪隠なのだそうです。

想像と違いましたけど、展示ではこのトイレ遺構の実物大フロアパネルが紹介されるそうです。

他にも全国のトイレに関連する発掘資料を取り寄せるそうで、福井県鳥浜貝塚から出土した縄文時代の「糞石」(排せつ物が化石化したもの)や、日本で初めて「トイレ」と確認された佐賀県一乗谷朝倉氏遺跡の「金隠し」などが見られます。

開催期間中は毎週土曜日の午後1時から「トイレの自由研究」として学芸員が展示内容を解説するコースがある他、7月28日午前9時半から、トイレ遺構が発見された前田利家陣跡などを巡る「ミステリートイレツアー」(事前申し込み必要、先着40人程度)もあるそうです。



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昔のトイレットペーパーは痛い!

さて、縄文時代のトイレ遺構からは糞石と共に土器片が出土しているそうで、何でもトイレットペーパー代わりに土器片でお尻を拭いていたと考えられているそうです。

ケガしそうですね( ・Д・)

まぁ葉っぱとかも使っていたのでしょうが、「あ、紙がない!」みたいな時は割れた土器片をある意味で再利用したのかも知れません。

こういったリサイクル文化は江戸時代まで連綿と続くわけですが、平安時代でも籌木(ちゅうぎ/ちゅうぼく)という木の棒状の板を使っており、上に挙げた写真のように戦国時代でもトイレットペーパーの代わりに木簡を再利用して使っていたそうです。

この「木のトイレットペーパー(?)」は一部の農村などでは江戸時代後期まで使われていたそうで、他に藁(わら)も使用されていたそうです。

まぁ痛いよね( ・Д・)

江戸時代には都市部で再生紙を用いたトイレットペーパーが使用され始め、一般に普及するのは明治時代だそうです。

一方で中世から近代にかけて人の糞尿を肥料として利用してきたリサイクルの歴史もあり、これについても今回の企画展で紹介するそうです。

ちなみに江戸時代には人の糞尿は売り物でした。

ランク分けされていて大名とか良い物食べてる人の糞尿の方が高かったそうです。

ちなみに中ランクの糞尿樽一杯で500円、船一艘分で10万円の価値があったのだとか( ・Д・)




おわりに

個人的にはトイレの遺構って面白いなと思っています。

古代マヤでも建造物の配置は分かっているけども、トイレの位置は分からないんですよね。

あと糞石も面白いなと思います。

最近は様々な科学技術が発達していますから、糞石から分かることも多いのです(・∀・)つ

せっかくなので「ウェブ内、糞石ミュージアム」を開催しようかな。

糞石を見慣れて、発掘調査の際に糞石を検出できるようにさ!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

↓昔も今もトイレって大事!ヾ(´ω`=´ω`)ノ↓

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2019ねん 7がつ 17にち(すいよーび、晴れ)

最近、数学ばかりやっている。

どれだけ数学・統計学の世界を理解したら、考古学の各事例に用いるべき手法の正しい選択ができるのだろうか。

まぁとりあえず資格あるらしいので取ろうかな( ・Д・)


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↑ヨーロッパにおけるギリシャとコザニの位置(「「Google Map」の画像を一部加工」)




【目次】
  1. はじめに -基礎情報-
  2. コザニにおける発見
  3. 古代ギリシアにおける窯の構造
  4. おわりに

1.はじめに -基礎情報-

今回の考古学・歴史ニュースは「ギリシアでビザンツ帝国時代の陶磁器を焼成した大きな窯址が検出されたよ!&青銅器時代のお墓も出たよ!」ってお話です(*・ω・)ノ

上に地図を挙げましたが、今回の舞台であるギリシャは地中海に面しており、有名なイタリアのブーツ状の土地のヒールの先方向にありますね(分かりくいか( -д-)ノ)

遺構が発見されたコザニは北ギリシアに位置し、西マケドニア及びコザニ県の都です。

このコザニのアンソニーのグラットサニス(Gratsanis)地区で発見があったらしいのですが、詳しい場所が分かりませんでした。

というのも記事自体が

Δυο καλοδιατηρημένοι κλίβανοι της βυζαντινής περιόδου εντοπίστηκαν στην περιοχή Γρατσάνη του Ανθότοπου Κοζάνης, κατά τη διάρκεια εργασιών……(記事より一部抜粋)

こんな感じなので、よく読み取れないし、こともあろうかグーグルマップもギリシア語表記が多かったので探せませんでした。

学生時代に「古典ギリシア語」を履修していましたが、まぁ大体「なるほど!よく分からん!( ・Д・)」程度の能力だったのでご容赦願いたいヽ(TдT)ノ

ギリシア語の記事に興味ある方は下に挙げる遺構の写真のリンクから、元の記事に飛べますのでどうぞ(*・ω・)ノ




2.コザニにおける発見

まず今回の発見の契機は、「Aeolian Park East and West Asia」という名称の公園を建設するための工事です。

一つ目の発見は青銅器時代のお墓が見つかったことです。

この発見に関して、当時、送電ケーブルの巻き取り作業を行うべく、30㎡の広さの発掘調査がなされました。

この際にお墓が検出され、それが上に挙げた写真になります。

見た感じ、現地表面にかなり近い深度に遺構が広がっている模様です。

出土遺物から後期青銅器時代(BCE1600-1100年)と推定されています。

墓の傍には同時期の建造物と思われる遺構が存在し、青銅製の鳩の装飾品が出土しました。

人骨は確認されなかったようですが、副葬品から女性の墓であると推定されています。




今回のもう一つの発見がこちらの穴ぼこ群です。

変電所を建設しようと工事を行っていたところ、発見されたそうです。

これはビザンティン帝国時代(東ローマ帝国時代;CE395-1453年)の陶磁器の焼成に用いられた窯の跡です。

上に挙げた写真の右下隅に横穴が見えますが、この部分(及び、より手前部分;写真では切れている(TДT))で薪を燃やします。

「もぐら叩きゾーン」にはよく乾燥させた未焼成の陶磁器類を並べます。

このゾーンは10㎡の大きさがある大きなものです。

「もぐら叩きゾーン」の周囲からは10本のアーチ状の支柱の痕跡が確認されており、かつてはこのゾーンが壁と屋根で覆われており、小部屋のようになっていたたわけです。

このように上部構造は失われていますが、下部構造としては非常に保存状態のいい遺構です。

今回の発見ではこの種の窯址が2基検出されたのです。

この2基の窯址では薪をくべる部分の穴の入り口がタイルと石で慎重に閉じられていました。

そのことから、当時の土器工人らは将来的に再びこの窯群を使用する見込みで、一次的に工房を封鎖したのだと推定しています。






3.古代ギリシアにおける窯の構造

古代ギリシアの土器焼成窯の構造について紹介します。

この上に挙げた模式図と模型が非常に分かり易いかなと思います!(*・ω・)ノ

下の模型では「もぐら叩きゾーン(焼成部屋)」もしっかりと示されていますね。

上の模式図では燃料の燃焼場所が、焼成部屋の直下になっていますが、実際にはトンネル状の箇所で燃やします。

ちょうど模型ではトンネルの断面において薪が積まれているのが見えますね。

今回のような焼成部屋の一部である「もぐら叩きゾーン」を特徴とする土器焼成窯址はイタリア、エジプトでもいくつかの検出例がありますので、この下で紹介します。

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↑イタリア、セリヌンテにおける検出例①(「italy magagine」の記事内画像より転載;英文)


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4.おわりに

古代ギリシア文化に属する都市は現在のイタリア、シチリア島にも広がっていましたから、現在のギリシャの外であるイタリアでも多く検出されています。

またこの「もぐら叩き式窯」は古代ローマ、ビザンツ帝国にも引き継がれていますので非常に広い年代幅でヨーロッパを中心に見られるのです。

いくつか写真にて類例を挙げましたが、今回ギリシャで発見された土器焼成址は焼成部屋のグリル板の保存状態が本当によく、そして大型の施設である点で重要な発見だと思いますね(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

また最後に挙げた粘土板に描かれた当時の土器を焼成する工人の様子も興味深いなと思います。

こういった一般層の人々の暮らしぶりが分かる資料は貴重ですね(*・ω・)ノ

↓押さなくてもいいから、当サイトを頻繁に見てね!(*^・ェ・)ノ↓
↓頻繁に更新するとは限らないけどね!( ・Д・)↓

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2019ねん 7がつ 16にち(かよーび、曇り)

「精神と時の部屋」が欲しい。

ネットが使えて、書籍も持ち込めて、ネット購入した本も届くのならば……

「時間は作るもの!」

まだ幼き自分が抱いたモットーはとても大事だのものだったと、老いた私は今更ながらに再確認したのであったヽ(TдT)ノ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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↑オックスフォードシャーの位置(「Google Map」の画像を一部加工)


【目次】
  1. はじめに -基礎情報-
  2. 見つかった生贄の遺体の謎
  3. ヒルフィギュア(地上絵)って何?
  4. おわりに

1.はじめに -基礎情報-

今回の考古学・歴史ニュースは「イギリスで約3000年前、青銅器時代の生贄がたくさん見つかったよ!」というお話です(*・ω・)ノ

上に挙げた図にあるように、今回の発見の舞台はイングランド南東部のオックスフォードシャー州(Oxfordshire)です。

前回、ちょうどハリーポッターの晩餐会のシーンでお馴染みのオックスフォード大学について触れましたが、そのオックスフォード大学が所在するのがこの地域です。


↓【まだ食べられるよ?( ・Д・)シリーズ】『最後の晩餐』in ポンペイ、「保存状態が良い」というレベルではない件について!Σ(・ω・ノ)ノ【考古学】
 
↑オックスフォード大学付属博物館でのイベントです(。・ω・)ノ゙


今回の発見の契機は、後ほど紹介するヒルフィギュアと呼ばれる地上絵の比較的近くにて、水道管の敷設工事を行っていたところ、作業員が遺骨を発見した!ということです。

連絡を受けた考古学者チームによって発掘調査が実施され、この埋葬遺構群からは馬の頭蓋骨を含む様々な動物や鉄器時代、古代ローマ時代の道具類が多数出土したのです。


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↑伸展葬の遺体(「Ancient Origins」の記事内画像より転載;英文;credit: Thames Water



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↑足を切断され、後ろ手に縛られている遺体Σ( ̄ロ ̄|||)(「Smithsonian.com」の記事内画像より転載;英文;credit: Thames Water



2.見つかった生贄の遺体の謎


さて、先に述べた動物骨や道具関係の遺物の他に、26体もの人骨が確認されました。


一番上に挙げた写真の人物は普通の伸展葬(「気を付け」をしたような態勢での埋葬)です。


二番目の写真は、何と頭部を切断された上に、その頭蓋骨をわざわざ足元に置いた状態で埋葬されています。


呪術的な意味合いがあるのでしょうか?ヽ(TдT)ノ


そして最もショッキングなのが三番目の写真の遺体です。


分析結果からこの遺体は女性のもので、両手を頭の後ろで縛られ、両足首を切断され、開脚した状態で検出されました(/TДT)/


発見された26体全てが生贄というわけではありませんが、恐らく儀礼的に殺害された遺体の状況には一貫性がないのが謎です。


理論物理学でよく分からないことは「ダークなんちゃら(ex.ダークエネルギー)」なんて表現するように、考古学ではよく分からないことは「儀礼行為」としてしまいます( ・Д・)


恐らく3000年前のこの地では流行り病、飢饉、地震等の自然災害の被害を受けた結果、神の許しや先見の明を求めたり、あるいは、豊かな収穫や戦争での勝利を保証するためにこのような犠牲が払われたのでしょう( -д-)ノ



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↑「アフィントンの白馬」(「芭蕉blog」の記事内画像より転載)


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↑「サーンアバスの巨人」(「ゲー脳ニュース速報」の記事内画像より転載)



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↑「ウィルミントンのロングマン」(「FIND OUT WONDER」の記事内画像より転載;credit: Google)



3.ヒルフィギュア(地上絵)って何?


ヒルフィギュア(hill figure)とはイギリスの石灰岩の丘陵地帯に描かれた地上絵のことです。


その名の通り、丘(hill)の図形(figure)なわけですね(*・ω・)ノ


丘陵の急斜面の草と土壌を削って溝を掘り、母岩である石灰岩を露出させることで描いた地上絵であることから、"chalk figure"、"chalk carving" などとも呼ばれています。


学校の黒板で用いるチョークの語源になっているチョーク(chalk) は、未固結の石灰岩を指します。


石灰岩を露出させて描いているから「チョーク・フィギュア」なのですね(*・ω・)ノ


ヒルフィギュアの製作動機はよく分かっておらず、記念碑、宗教、政治、広告などが考えられています。


上に挙げた3者は特に有名なヒルフィギュアでそれぞれ、「アフィントンの白馬」、「サーンアバスの巨人」、「ウィルミントンのロングマン」です。


ヒルフィギュアの大部分がイングランドの南部の丘陵地帯に集中しており、その数は全部で101例も確認されています。


実はヒルフィギュアは定期的な保守作業を続けないと、風化・埋没して消滅してしまいます。


そのため「古いヒルフィギュア」は、地域のランドマークとして長年に渡って定期的な手入れをされ続けてきたものであることを意味します。


かつては101例以上にもっともっとあったのかも知れませんね(*^・ェ・)ノ


さて、写真から分かるように、緑と白のコントラストが鮮やかで遠方からでもはっきりと見ることができますが、ナスカの地上絵のように上空からではなく、向かいあった斜面や遠方など地上から見ることを意識して作られています。


選ばれる題材は「馬」が最も一般的で、その他に人や動物、十字架や紋章などがあるそうです。

数多あるヒルフィギュアですが、適切に管理しないと消滅してしまうという性質から、実際にはほとんどのものが18世紀以降の作品なのだそうです。

例外として今回の発見にも関係する「アフィントンの白馬」は青銅器時代作とされています。

白馬は当時のこの一帯の部族の象徴であり、太陽が馬の上や馬車の中で空を横切って運ばれたという神話の信念を反映しているとのことです。

これは古代ヨーロッパでは「ソーラーホース」として知られるモチーフです。

そのため今回発見された人々は日々の日の出を保証するために犠牲にされたのかも知れません。

それにしてもこのお馬さん、3000年前から維持され続けているって凄いですよね!Σ(・ω・ノ)ノ

でも管理する地元住民の間では少なくともここ数世紀の間、「馬」ではなく「ドラゴン」だと思っていたそうですよ!( ・Д・)



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↑ホーマー・シンプソンのいたずら書き(「excite blog」の記事内画像より転載)



4.おわりに


上に挙げたのは2007年に起きた「いたずら事件」です。


「サーンアバスの巨人」の隣に白色の水性ペンキで「ホーマー・シンプソン」が描かれたのです。


文化財には直接手を出していないし、「水性」という点が優しさかも知れませんが、地元住民は怒り心頭だったようです。


というのも先に説明したように、現在でも地元住民らの信仰の対象ですし、彼らの先祖代々の努力で現存する文化遺産なのですから当然ですね!


(それにしてもシンプソンの絵が上手すぎる( ・Д・))


こういった地元住民らが先祖代々、努力して守り続けている文化遺産ってけっこう少ないんじゃないかなと思います。


その連綿と続いてきた行為自体が「重要な無形文化遺産」だと思います(。・ω・)ノ゙


↓たくさん押してくれてもいいんだからねっ(・ε・)ムー↓


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