2022ねん 5がつ 16にち(げつよーび、めちゃ雨)
実は最近私は、考古学研究によって、人類史における格差社会の変遷を数式化&グラフ表示による可視化することをテーマにしてるんだよ!ヾ(´ω`=´ω`)ノ
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今回の考古学・歴史ニュースは「古代マヤ文明社会も格差社会だったよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ
さて、今回の舞台は全世界です( ・Д・)
紹介する論文は「Greater post-Neolithic wealth disparities in Eurasia than in North America and Mesoamerica」(Kohler et al. 2017)です。
比較的最近の研究で、経済学における社会の不均衡、貧富の差を示すローレンツ・カーブとジニ係数を考古学に応用したものとして高く評価されたものです。
あのNatureに載ったやつなのです!(*・ω・)ノ
↑論文中のFig. 3a
経済学の方法を応用した点は面白いんですけど、結論はさして評価されていないんですよ。
なんでかって言うと、、、
上に挙げた図の中で、青い色のドットやラインが旧大陸の遺跡におけるジニ係数を示していて、赤色のそれらが所謂「新大陸」の遺跡を示しています。
上に行けばいくほど(Y軸の値が大きくなればなるほど)貧富の差が大きかったことを示しています。
↑論文中のFig. 3b
なのでぱっと見、旧大陸(青色)の方が貧富の差が大きい気がしますよね。
特に上の図3bを見てみると、時間が経つと旧大陸の方はぐっと社会格差が拡大するのが分かると思います。
論文の結論部ではこのようになる解釈として、旧大陸では新大陸にはない大型家畜が存在したため、その所有が貧富の差の拡大を助長したと述べています。
……ふーん、なんだ、結局普通じゃん、みたいなけっこう辛辣なコメントがなされているのです。
経済学の手法の応用は興味深いけれど、解釈が従来の考古学の成果に寄り添った形であるのがもったいないってことなんでしょうか。
近年のDNA分析の結果のように、従来の考古学の成果をひっくり返すことが求められているようにも感じて、私としてはちょっと震えてしまいますΣ(・ω・ノ)ノ
載せた画像サイズがちょっと小さいですが、よく見ると「Tikal」って入ってるんですけど、旧大陸遺跡の中で唯一ぶっ飛んでるんですよね。
図3aだと右側、図3bだと真ん中くらいの赤色ドットの一番上にあるやつがそうです。
ティカルだけめちゃくちゃ不平等なんですよね(笑)
旧大陸の遺跡中では突出して格差社会なので、外れ値扱いされています( ・Д・)
ちなみにこの論文では住居サイズを経済指標と仮定して分析を行っています。
考古学者の視点からすると、そういった前提条件は大切なのですが、発掘調査を通して実際に住居サイズの大小と出土遺物の量の多寡や質の良し悪しとが相関するのかどうかをチェックする必要があります。
まぁそれをちゃんとやったのが私ということなのですが、それはまた今度のお話ということで!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!
おわりに
このローレンツ・カーブとジニ係数を用いた古代の貧富の差を示す研究、、、
負け惜しみを言うと私も同じアイディアでやろうと思ってたのです!
(世界は広く、山は高かった(ρ゚∩゚) グスン)
でもこの論文が2017年で、私は2019年に思い立ったのでそもそも負けてましたヽ(TдT)ノ
まぁやっててもこの論文の方が遺跡数も多いし、圧倒的にスゴイんですけど、、、
私はティカルやるだけで死にかけてたのに、彼らすごいな~って思ってたら……
上に挙げた画像ですよ!
共著18人!( ・Д・)
人海戦術でも負けるわ~。
というかこういう大人数で共同研究ができる環境がスゴイ。
日本じゃコミュニティ小っちゃいし、研究費少な過ぎて人雇えないしね(´・ω・`)
私も国内でスタッフ雇いたいけど大きな予算取れなきゃ無理だよね~。
あるいはたくさん稼いで、そのお金で個人的に人を雇って、ブログとかYoutubeの編集とか手伝ってもらおうかな~(*^・ェ・)ノ
それもありよりのあり!( ・Д・)
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