あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

    お金にならない考古学をお金にしよう╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ ! 考古学・歴史ニュースの決定版╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !

    2025年10月

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    2025ねん 10がつ 25にち(どよーび、雨)

    月末は毎度地獄だぜ!( -д-)ノ

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    ↑数理的なイメージ!?( ・Д・)




    今回は「文明をシステムとして捉えてみた!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ

    *最後にコメントがあるよ!(*^・ェ・)ノ




    「Archaeological Systems Theory and Early Mesoamerica」(Flannery 1968)

    はじめに

    Kent V. Flannery は『Anthropological Archaeology in the Americas』所収の章「Archaeological Systems Theory and Early Mesoamerica」を通じて、考古学にシステム理論(systems theory)を導入する可能性を探りました。本論文は、メソアメリカ地域、特にオアハカ高原・谷部や周辺の定住化・農耕化・社会複雑化のプロセスを具体的な事例にしながら、文化変化を「入力(inputs)→変換(throughputs)→出力(outputs)」という枠組みで整理する試みです。数式による厳密な定量分析は行われていないものの、文化を生態系モデル的に捉える発想として、考古学理論史において重要な位置を占めています。




    論文の構造と主な論点

    1. システム理論の適用可能性

    まずフラナリーは、考古学的対象(集落、技術、制度、交換ネットワークなど)を一つの「システム」と見なす観点を紹介します。ここでの「システム」とは、複数の要素(例えば水利、作物、人口、技術、環境)が相互作用し、自己調整・変化を伴いながら動くまとまりを指します。彼はこの観点から、文化変化を単なる時系列的変化ではなく、変数間のフィードバック(正/負)やエネルギー・物質・情報の流れ(流入・流出)として捉えようとします。


    具体的には、次のような枠組みが提示されます:

    • 入力 (Inputs):環境条件(気候、土壌、植生)、資源(野生植物、動物)、人口圧力、技術知識、隣接社会との接触など。

    • 変換 (Throughputs):作物栽培、灌漑・水管理、居住パターンの変更、社会分業、交換・交易、儀礼・制度化など。

    • 出力 (Outputs):余剰生産、貯蔵・蓄積、定住化、階層制度、都市化、交換圏の拡大、社会的複雑化など。

    これらはあたかも生態系モデルにおけるエネルギー流通や生物群集構造のように捉えられており、文化システムを生態‐社会‐技術の統合的視点から分析しようという意図が明確にあります。



    2. メソアメリカ例の検討

    次にフラナリーは、メソアメリカ(特にオアハカ高原、谷部の農耕化・定住化‐初期村落期)に関する考古資料を参照しながら、上述の枠組みを適用しようとします。彼は、次のような関係性を提示します:

    • 野生植物利用から農耕作物(トウモロコシ、豆、かぼちゃなど)への移行。これは「入力」の変化(植物知識、気候変動、人口圧)に起因する。

    • 継続的な作物栽培・収穫・貯蔵・家屋建設という「変換」プロセス。すなわち、定住化・水利・技術知識伝播が伴う。

    • その結果として、定住村落・階層化・集団間交換・地域集約が出力される。これが社会制度の変化、拡大する交換ネットワーク、拡張する集落配置へと繋がる。

    フラナリーは、特に「正のフィードバック(positive feedback)/負のフィードバック(negative feedback)」という概念を使い、農耕→定住→社会複雑化へと進む過程における自己強化メカニズムを示唆します。たとえば、余剰収穫が技術蓄積を生み、それがさらに作物制度を拡大し、人口増・集落拡大を促す――という正フィードバックの回路が、初期文明への道を開いたというモデルです。

    また、彼は「システムは開放系である(open system)」「モジュール的な連関を持つ(modular interlinked subsystems)」という点を強調し、研究者は文化システムを外界(環境・他社会)との相互作用の中で理解しなければならないと主張します。



    3. 社会的複雑化・階層制度の出現

    フラナリーは、農耕・定住という技術・制度的変化が、どのようにして社会的階層・複雑化を誘発したかについても論じています。彼は次のメカニズムを提示します:

    • 農耕定住による食料余剰 → 所得・蓄財可能性 → 指導的役割・儀礼的統合の必要性 → 集権的リーダーシップ・階層制度へ。

    • 定住村落配置と集団間交換・交易の増大 → 他地域との接触・技術交流・文化伝播 → 社会ネットワーク拡大。

    • 社会分業・専門化・貯蔵・余剰管理といった制度的変換(throughputs)が、集落規模・地域規模の変換(outputs)をもたらす。

    このように、フラナリーは文化変化を技術・制度・人口・環境という複合変数の相互作用として提示し、初期文明の出現をシステマティックに描こうとします。



    4. 手続き・限界・方法論的注意

    フラナリーは論文内で、自らのモデルの位置づけと限界を明確にしています。主な注意点として以下があります:

    • 本モデルはあくまで 説明モデル(explanatory model) であり、数式による厳密な定量化を目的としたものではない。データが不十分な面を認めています。

    • 多数の変数(環境・植生・人口・技術・制度)が絡むため、単一の因果関係を簡単に特定することはできない。

    • 社会的・文化的意味(人々の意図・象徴・価値)は、モデル化において容易に軽視される可能性がある。そのため文化理論的な解釈を補う必要ありと述べています。

    • 初期メソアメリカ資料の保全状況・年代確定が限定的だったため、モデルの仮説性・比較性には慎重さを要求しています。

    このように、システム理論の導入可能性を提示しながらも、その方法論的前提・データ制約・文化論的意義への配慮がなされており、1960年代末の考古学理論における思想的転換点として位置づけられます。




    主な貢献と核心的洞察

    • フラナリーのモデルは、文化システムを「流入‐変換‐出力」のダイナミックな流れとして捉える枠組みを、考古学的対象に提供しました。

    • 農耕・定住・階層化という重要な変化を、単なる時代系列ではなく、システム構造の変化・フィードバック機構・モジュール化といった観点から捉え直しました。

    • 文化変化の原因を「技術/制度/人口/環境」という複数要因の統合的相互作用として整理し、考古学における説明志向(explanatory archaeology)を促しました。

    • また、文化を開放系として捉えることで、環境変動・他集団との接触・資源流通といった変数を視野に入れ、従来の文化史的記述法に対する批判的代替枠組みを提示しました。



    ↑前回のフラナリーに関する記事



    あるけまや流コメント


    1968 年の Flannery 論文「Archaeological Systems Theory and Early Mesoamerica」は、考古学における理論的転換を象徴する仕事です。文化変化の「構造としての捉え方」を刷新し、流入・変換・出力という生態‐システム的枠組みを提示しました。技術・人口・環境・制度という複合変数を絡ませて文明の出現と変化を説明しようとしたこのモデルは、後のプロセス考古学、文化進化論、数理考古学へと至る流れを形成する基盤となりました。


    ということで、前回挙げたフラナリーが提示した理論面は、私の物質文化マクロ生態学とそっくりなんですよね。まぁかなり表面的な部分とも言えるけれど、物質文化を『生態系プロセスとの類似性』、『開放系』と捉えるところなんかそっくりです。


    でも大きく違うのは彼のモデルは自然言語記述モデルであり、私のモデルは数理モデルってことでしょうね。フラナリーは理論構築としてはかっこいいことたくさん言ってるんだけれど、実践としてはやはりあくまで文系学問の範疇から抜け出せていないなと思います。

    自然科学手法を積極的に取り入れて法則定立的研究を行う、せっかくのプロセス考古学なのだから、数理研究を取り入れて欲しかったなと思います。まぁでもおかげで私の今の研究があるのか。そう考えると、私は現代のプロセス考古学者としてフラナリーの理論面の多くを引き継ぎつつ数理研究を実践し始めた後継者的な立場なのかな。もちろん相手は偉大なフラナリーなのだから、恐れ多くてここだけの話だけどね( -д-)ノ











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    2025ねん 10がつ 25にち(どよーび、雨)

    市民講座と研究助成金の申請で今週末はのんびりできないぜ!Youtubeもやりたい!( ・Д・)

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    今回の考古学・歴史ニュースは「7億円? もうイギリスにトレジャーハント旅行に行こうかなって気になるぜ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ



    📰はじめに


    こんにちは、「あるけまや」風に、少し丁寧にじっくりとお届けします。今回ご紹介するのは、まるで映画のワンシーンのような発見――一人の金属探知機愛好家が英国・ウォリックシャーの畑で掘り出した黄金のハート型ペンダント、通称 Tudor Heart(チューダーハート) が、なぜ British Museum (大英博物館)を動かし、「国宝級」の奪還キャンペーンを引き起こしているのか。発見から評価、取得に向けた奔走まで、その背景を掘り下げます。


    導入ですでにワクワクするこの物語――王朝の愛と儀礼、発見の偶然、そして「国が守る価値とは何か」という問いが交錯します。どうぞ最後までお付き合いください。





    🕰️ 偶然の発見:金属探知機が掘り起こした王朝の証

    2019年、英国・ウォリックシャー州の畑で、金属探知機を手に民間愛好家(カフェ店主でもあった Charlie Clarke 氏)が、畑をスキャンしていたところ、突如「ピン!」という反応を得て掘り始めました。するとそこから出てきたのは、24カラットの金製ペンダント――しかもハート型、そこには“H”と“K”のモノグラム、チューダー・ローズとザクロ(カトリーヌ・アラゴンの象徴)が刻まれていたのです。 


    この発見が示すのは、「偶然の探知」から「歴史を揺るがす遺物」への瞬転。そして、探知機愛好家がただの趣味を越えた“発掘者”になった瞬間でもありました。



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    🎨 遺物の正体:王と王妃が結んだ儀礼の象徴

    この黄金のハート型ペンダントは、単なる装飾品ではありません。 Henry VIII と Katherine of Aragon の結婚を象徴する品として、1518年のトーナメント用に作られた可能性が研究されています。片面にはチューダー・ローズ、もう片面にはザクロ、さらに古フランス語で「toujours(いつも)」を意味する “tousiors” という文字が刻まれています。 


    つまり、このペンダントは「王の愛」「政略結婚」「儀礼」の三重構造を内包しており、英国チューダー朝史の中でも極めて希少な物証なのです。しかも、これだけの装飾性・物質性を持つものが発見されるのは非常に稀とのことで、遺物としての価値はまさに折り紙付き。






    🏛️ 取得キャンペーン:英国国家が動いた“保存の戦い”

    この発見された遺物を巡り、British Museum は国にとっての「収蔵すべき価値ある品」であると判断、取得に向けたキャンペーンを開始しました。取得希望額は £3.5 million(約7億円超)


    キャンペーンには既に £500,000 の寄付も寄せられており、2026年4月を期限とする募金活動が展開されています。もし達成できなければ、遺物は私的コレクションに流れてしまう可能性もあるため、「国の文化遺産として取り戻す」ことが大きな焦点となっているのです。 


    この構図には、「文化遺産とは誰のものか」「発見物の所有と公開のバランスは」「金銭評価はどう行われるか」といった根源的な問いも横たわっており、ただの“発見ニュース”に収まりません。



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    🔍 発見者・法制度・市場の三角関係

    この発見とキャンペーンをめぐる背景には、発見者・土地所有者・博物館・国家が関わる複雑な制度的枠組みがあります。例えば:

    • 発見者 Charlie Clarke 氏は金属探知機を趣味としていたが、この品を報告義務のある遺物として所轄に届け出ました(英国の Treasure Act 1996 に準拠)。

    • 遺物の評価額 (£3.5 m) は、専門の委員会が市場価値を判断して算定されており、その結果を基に博物館が「国として取得すべきか」を決定しています。

    • 私的コレクションに流れた場合、「公開されない文化遺産」が生まれるリスクがあり、博物館・公的機関はそれを防ぐために資金調達や調査を急いでいます。

      このように、「偶然の発見」から「評価」「取得」「公開」までの一連の流れには、発掘から保存までをめぐる大きな制度と社会的意義が隠されています。




    🌟 見どころと今後:なぜこのペンダントは“国宝級”なのか

    なぜこのハートペンダントがここまで「国を巻き込んだ争奪戦」にまでなったのか、ポイントを整理すると――

    • チューダー朝初期の王妃カトリーヌ・アラゴンとの結婚という、英国史にとって大転換期の象徴。

    • 遺物として残された例が極めて少なく、「同時代の逸品」として比較対象がほぼない。

    • 金(24 カラット)・複雑な象徴装飾・儀礼用と推定される構造という“物質・形式・文脈”の三拍子が揃っている。

    • 私的コレクションに流れれば「見えない文化財」となる可能性があり、公開・保存・研究という観点から国が介入せざるを得ない。

      そのため、このペンダントは単なる“お宝”ではなく、「歴史を可視化する媒体」「国家・博物館の使命を象徴する品」になっているのです。展示も予定されており、英国の一般市民・研究者・愛好家全体がその行方を注視しています。まさに「発見→保全→公開」のドラマが、今まさに進行中です。

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    ↑拡大図、ロケットになってるのね!( ・Д・)(「Historic England」の記事内画像より転載)






    ↑最近のお宝系記事(*^・ェ・)ノ



    おわりに

    いいなぁ、7億円……まぁ希少な発見ではあるけれど、他の発見でも100万円とか超えてたもんね。

    金属探知機買ってイギリスとかヨーロッパ旅行行って、、、一発当てれば旅行費くらいは賄えるんじゃないかと思ってしまう( -д-)ノ

    まぁ手続きとか面倒だから短期旅行者には無理なんだろうけどね。



    何はともあれ、、、

    7億円じゃなくていいから研究費として少し分けて!( ・Д・)





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    chan
    ↑ティカルの空は青が似合うぜ!( ・Д・) 



    今日のマヤ語・スペイン語

    🗓️ Day 15:🌤 空・天 — chan(マヤ語)/cielo(スペイン語)

    マヤ語の chan(チャン) は「空・天」を意味し、神々が棲む領域でもあります。

    ワカフ・チャン(Wacah Chan)=「六つの天」が宇宙の軸を構成しました。

    スペイン語の cielo(シエロ) は「空/天国」ですが、chan はもっと多層的です。





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    ↑世界はカラフルだぜ!( ・Д・)







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    2025ねん 10がつ 24にち(きんよーび、くもり)

    申請書書かにゃだし、Youtubeも溜まってるけど、数理モデル用のPythonコードも改良したい( -д-)ノ

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    proof


    ↑数理的なイメージ!?( ・Д・)




    今回は「文明を進化を表現してみた!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ

    *最後にコメントがあるよ!(*^・ェ・)ノ


    📰はじめに

    1972年に『Annual Review of Ecology and Systematics』誌に発表されたKent V. Flanneryの論文「The Cultural Evolution of Civilizations」は、文化進化論を考古学的・生態学的文脈で整理した初期の代表的論考として知られています。この論文は、単なる文明史の記述を超え、文化を生物学的進化のアナロジーの中で理解しようとする先駆的な試みでした。Flanneryはここで、文化変化を生態系的プロセスとして把握し、社会構造や技術、経済体系が環境との動的な関係の中で形成・変化していくメカニズムを理論的に論じています。



    🌱 文化進化を「システム」として見る視点

    Flanneryの最大の貢献は、文化を静的な「様式(style)」や「段階(stage)」ではなく、複数のサブシステムが相互作用する適応システム(adaptive system)として捉えた点にあります。彼は、エネルギー利用・人口密度・技術革新・社会的分業などの要素を、生態系モデルのように連関づけ、文化の変化を「環境条件への適応過程」として描き出しました。


    この考え方は、後の文化生態学(cultural ecology)システム考古学(systems archaeology)の発展に直結し、考古学的データを生態的変数として扱う枠組みを提示するものです。Flanneryは、文化進化を「累積的でありながら非線形なシステム的過程」として描き、単純な「直線的進歩史観」からの脱却を図りました。




    🔁 適応・選択・変異という「進化の言語」

    Flanneryは生物進化の理論をそのまま文化に適用することは慎重に避けていますが、「選択(selection)」「変異(variation)」「適応(adaptation)」という進化的語彙を理論的装置として再解釈しました。たとえば、技術革新は遺伝的突然変異に類似し、社会的・経済的要請によって「選択」され、制度化されることで文化体系に固定化されると述べています。


    このようなモデルは後の進化考古学(evolutionary archaeology)文化進化論(cultural evolution theory)の基礎的枠組みとなり、後続のBoyd & Richerson(1985)やShennan(2008)らの理論的構築に影響を与えました。Flanneryの視点では、文化の変化はランダムな変動ではなく、エネルギー効率・人口圧・社会的安定性などの複数要因のバランスによって駆動される「自己調整システム」なのです。




    🧩 文明の発展段階を再構築する

    論文では、狩猟採集社会から農耕社会、さらに国家的文明への移行を、「環境収容力(carrying capacity)」と「社会的複雑性(social complexity)」の関係としてモデル化しようとしています。Flanneryは、各段階の文化体系が次のように構造転換を経ると考えました。

    1. 小規模なバンド社会:柔軟で可塑的な適応、低い社会分化。

    2. 首長制(chiefdom)社会:人口密度の上昇と再分配の制度化。

    3. 国家形成段階:余剰の蓄積、階層化、中央集権的な意思決定の発達。

    この発展過程を彼は「単なる文化史的記述ではなく、動的平衡モデルとして定量的に説明できる」と強調しました。すなわち、社会的制度は静的な「段階」ではなく、環境条件とエネルギー流によって安定したり崩壊したりする開放系なのです。




    📈 考古学データへの数理的接近

    Flanneryは具体的な事例分析よりも理論的枠組みの提示に重点を置いていますが、同時に数理的アプローチの可能性も示唆しました。


    彼は、遺跡の分布や資源利用パターンを「変数間の関数関係」として扱うべきだと主張し、単なる記述的分類を超えた定量的モデリングの方向性を指し示しています。これはのちに考古学における最適採取理論(optimal foraging theory)種-面積関係(SAR)など、数理生態学的アプローチが導入される下地ともなりました。




    🌍 現代への影響と再評価

    Flanneryの1972年論文は、今日の文化進化論や数理考古学にとって「前史」ともいえる重要な位置を占めています。彼が提示した「文化は複数の適応的サブシステムからなる自己組織的システム」という考え方は、現在の複雑系モデルエージェントベース・シミュレーションにも通じるものです。


    まとめとして、Kent V. Flannery の「The Cultural Evolution of Civilizations」は、文化変化を進化論的・システム論的に理解するという、20世紀後半の考古学理論における転換点を象徴する論文でした。それは単に「文明は進歩する」という物語ではなく、文明は環境・技術・社会構造の非線形な相互作用の中で生まれ、変化し、崩壊するという動的な世界観の提示でした。Flannery の理論は、後の文化進化論・生態考古学・数理考古学の橋渡しとして、現在でも再評価され続けています。





    あるけまや流コメント


    私の「物質文化マクロ生態学」は社会進化論・文化進化論の影響もありますが、最も重要な由来としては社会有機体説の流れの中で、オートポイエーシス・システム理論とルーマンの社会システム論の影響を強く受けています。

    まぁ私はマルクスの物質代謝の概念も取り入れているのでオートポイエーシス・システム理論やルーマンの社会システム論とは異なり、「物質文化系=開放系」と考えているんですけどね。



    さて、こうやって要約してみるとフラナリーの考え方は私にそっくりだなと思います(私が彼にそっくりなのか)。プロセス考古学者同士だから似るのも当然かも知れませんね。違いがあるとすると、私の場合は、従来の考古学で捉えられてきた現象面の記述を最優先し、なるべく単純化した数式で記述していることですかね。『これまでの考古学データの表現方式を変えた(だけ)』とも言えます。だから実践的だと思うんですよね~(。・ω・)ノ゙


    今回の論文ではフラナリーの理論面は分かりましたが、実践面が分からないんですよね。幸い彼はメソアメリカ研究もしてますので、具体例を扱った論文を次回探してみようと思います!


    ・・・少しずつ『物質文化マクロ生態学』がどんなものか分かってきた?( ・Д・)













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    2025ねん 10がつ 24にち(きんよーび、くもり)

    来週は絶対研究するんだ~!( ・Д・)

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    ↑思ったより小さいサイズ?( ・Д・)(「erath.com」の記事内画像より転載)


    今回の考古学・歴史ニュースはやっぱかすめ取っちゃうよね!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    📰はじめに


    こんにちは、いつもの「あるけまや」風スタイルで、じっくりと長めにお届けします。今回のテーマは、なんと英国イースト・イングランドで発見された「金貨933枚」の大発見――ところが、その裏には金属探知機愛好家による不履行・違法検出・書類不備という“暗部”が隠れていたという驚きの物語です。まるで“宝の山”が見えるその瞬間から、法と倫理の狭間で揺れる歴史発掘のリアルが浮かび上がってくるのです。この記事を読み終わるころには、「なぜ価値ある発見が事件になるのか」という問いを自分の中に抱えることになるでしょう。




    💰 発見現場:933枚の金貨とその瞬間

    英国のイースト・イングランド、ケムズフォード近郊グレート・バドウ(Great Baddow)で、なんと金属探知機を使った愛好家が、金貨933枚という史上最大級クラスの鉄器時代(紀元前60〜20年あたり)金貨のホイール(埋蔵金)を発見しました。 


    このホイールには、東部イングランドで後期鉄器時代に鋳造された“スタター”金貨930枚と、異種の3枚が含まれており、その規模・時代ともに極めて稀な価値を持っています。 


    ところが、発見者はその地での探査許可を得ておらず、また英国の「Treasure Act 1996(宝物法)」に則って報告を行わず、のちに不履行・隠蔽として捜査対象となることが明らかになっています。つまり、夢のような発見の影には、法律・倫理の“影”も併走していたわけです。




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    ↑山のようにあるね!( ・Д・)(「erath.com」の記事内画像より転載; credit: Museum of Chelmsford)



    📜 “なぜ933枚?”:歴史的背景と価値の重み

    このホイールがなぜ注目されるのかというと、いくつかのポイントがあります。

    • 金貨の大半が“Whaddon Chase型”スタターで、紀元前60〜20年頃、東英仏海域から影響を受けて鋳造されたとされるタイプであること。

    • 埋蔵場所が、従来「トリノヴァンテス族(Trinovantes)」の領域とされる土地内であったことから、「隣接部族カトゥヴェラウニ(Catuvellauni)による影響」「ローマ侵攻前後の金貨移動」という仮説が浮上しています。

    • 金貨という「価値通貨」かつ「権力・支配の象徴」であったものが、なぜ一箇所に大量に埋蔵されたのか――それは部族間の動揺、ローマからの圧力、貢納・保管等の複合的背景が想定されています。

      こうした「金貨933枚」という数字の裏には、単なる“宝探し”を超えた、古代社会の動き・貨幣史・政治史が隠れているのです。



    🕵️ 発見者の違反行為:探知から報告までの齟齬

    この発見が単なるロマンチックな成功譚で終わらなかったのは、発見者側の行動に複数の問題があったためです。

    • 探査にあたって土地所有者の許可を得ていなかったという点。

    • 発見後、英国の「Treasure Act 1996」に基づき発見を報告する義務を履行せず、ホイールの一部を隠匿した疑い。

    • 報道されたインタビューの中で明らかになった「コインの一部が未報告」であったという点。英国エセックス警察の見解も「我々は歴史を盗まれている」などと表現。

      これらの違反行為によって、たとえ発見そのものが重大であっても、正当な手続きを踏まなかったために“問題の焦点”となってしまったのです。



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    ↑警察に押収された時の写真( ・Д・)(「itvX」の記事内画像より転載; credit: Essex Police


    🧮 法的・文化的インパクト:“国の遺産”という視点から

    この事件が示すのは、ただ「お宝発見」ではなく、「誰が何のために発見し、どう扱うか」という課題です。

    • 英国では、探知・発掘・発見報告には厳格なルールがあり、“無許可・無報告”は文化遺産を損なう行為と見なされています。

    • 発見場所・文脈・残存状態の記録が失われると、考古学的価値が著しく減少してしまいます。実際、このホイールの発見でも「発見直後の状況記録に齟齬がある」という指摘があります。

    • また、地域や国の“歴史遺産”として、発見物は公共の財産とも言え、私的利益追求による隠匿・販売は社会的・倫理的に問題視されます。

      したがって、金貨933枚というスケールに見合うだけでなく、その取り扱いこそが問われている事件と言えるでしょう。



    🔍 今後の展望:ホイールの公表・博物館収蔵・探知者の責任

    このホイールのその後にも動きがあります。

    • 発見された金貨はMuseum of Chelmsford(ケムズフォード博物館)において確保され、将来的な展示・研究プロジェクトが進行中です。

    • 展示予定は2026年以降という報道もあり、地域住民・来訪者にとって「自分たちの古代」への接点となる可能性を秘めています。

    • 探知愛好家の側では、法令順守・許可取得・報告義務の履行という“新たなスタンダード”がますます重視されるようになっています。実際、関連団体は「正しいやり方を知ることが何より重要」と呼びかけています。 

      以上のように、この事件は“発見そのもの”以上に、“発見後の対応”こそが文化遺産にとって重大であるという教訓を我々にもたらしているのです。


    ↓関連記事





    おわりに

    上の関連記事ではちゃんと報告してるし、大きな報奨額をもらってるよね。

    イギリスもトレジャーハント可能な国だから、ちゃんと手続きすれば報奨金もらえるのにね。

    歴史好き過ぎて、自分で発見した金貨をコレクションしたかったんでしょうかね。



    報奨金の一部で収蔵先の博物館にレプリカ作ってもらえばいいのになぁなんて思うけれど、やぱ本物がいいのかな。

    気持ちは分からんでもないけれど、こんなことになれば博物館に行って、「これ見つけたの俺だぜ!」ってのもできなくなるよね。

    名誉から一転不名誉だもんね。





    何はともあれ、

    やぱ金は人を狂わすぜ!( ・Д・)





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    baalche
    ↑ティカルで見られるアナグマ、可愛い!( ・Д・) 



    今日のマヤ語・スペイン語

    🗓️ Day 14:🦎 動物 — baʼalcheʼ(マヤ語)/animal(スペイン語)


    baʼalcheʼ(バアルチェʼ)は「動物」「野生のもの」という意味。


    また、同名の樹木から作る「発酵飲料」もあり、生命力を象徴する語です。


    スペイン語の animal(アニマル) に近いが、自然霊的なニュアンスが強い。





    バアルチェ T1000複合_a

    ↑描くの大変だったのでBahだけ!( ・Д・)






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    2025ねん 10がつ 23にち(もくよーび、くもり)

    今月の中で来週4日間のみ研究できる!ヽ(TдT)ノ

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    ↑数理的なイメージ!?( ・Д・)




    今回は「血縁関係を数的に表現してみた!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ

    *最後にコメントがあるよ!(*^・ェ・)ノ




    Analysis of Kinship Relations with Pajek」(Batagelj & Mrvar 2008)



    📰はじめに

    社会を「つながり」の集合として見たとき、親族関係とはもっとも基本的で、かつ最も複雑なネットワークのひとつです。 Vladimir Batagelj と Andrej Mrvar の論文「Analysis of Kinship Relations with Pajek」は、この〈人と人との結びつき〉を、数理的に描き出す試みです。使用されるツールは、ネットワーク解析ソフト Pajek(パイエク)。もともと社会関係分析や情報ネットワーク研究で知られるこのツールを、親族関係の可視化と構造的理解に応用したのが本研究の特徴です。



    🕸️ 親族を「ネットワーク」として見る

    Batagelj & Mrvar の出発点は、親族を血縁や婚姻による連鎖関係としてではなく、ノード(個人)とエッジ(関係)の集合体として扱うという視点です。ノードは個々の人物、エッジは「親」「子」「兄弟」「婚姻」などの関係を表します。これらをグラフ理論の形式で整理することで、親族構造の複雑さを定量的に分析できるのです。


    Pajekでは、数百から数千単位のノードを扱うことが可能であり、例えば一つの部族や村落全体の婚姻ネットワークを構築することもできます。ここで重要なのは、可視化と構造分析の両立です。単に家系図を描くのではなく、どの人物がネットワークの中心に位置し、どの関係が集団の分節を生むのかを数理的に抽出します。





    📊 構造分析の手法:中心性・クラスター・パス

    論文では、ネットワーク科学で一般的に用いられる指標を親族関係に適用しています。

    • 次数中心性(Degree centrality):多くの親族関係をもつ個人を特定し、社会的ハブを抽出。

    • 媒介中心性(Betweenness centrality):異なる親族集団をつなぐ「橋渡し役」を発見。

    • クラスター分析:婚姻や血縁のつながりによって形成されるサブグループを明確化。

    • パス解析:親族を介した関係の「距離」や「世代間の連鎖」を数量化。

    こうした分析により、従来の家系図が示しにくかった「社会的構造としての親族ネットワーク」が浮かび上がります。たとえば、ある個人が直接血縁をもたない複数の集団を仲介している場合、それが社会的統合や交換関係のキーになることがわかるのです。




    🧭 Pajekの機能と親族データへの適用

    Pajekは、複雑なネットワークを効率的に扱うための可視化・統計ツールです。論文では、親族関係を入力する際の具体的なデータ構造が示されています。各ノードにはID(個人名や番号)が与えられ、エッジには関係タイプ(親子・婚姻など)がラベルとして付与されます。


    解析のプロセスは次のような流れです:

    1. データ整形(親族関係のテキスト情報をネットワーク形式に変換)

    2. ネットワーク生成(Pajek形式でノードとエッジを入力)

    3. 可視化と色分け(性別・家系・婚姻グループなどで表示を区分)

    4. 統計的分析(中心性・分布・サブグループ検出)

    著者たちは、特に大規模親族データに対して、Pajekのスケーラビリティが有効であることを強調しています。Excelや通常の家系図ソフトでは困難な規模の関係群を一望し、その上で数理的指標を算出できる点が、本手法の強みです。




    🧩 文化・社会人類学への示唆

    Batagelj & Mrvar の論文は単なる技術報告にとどまりません。彼らは、親族を「文化的ネットワーク」として捉える枠組みを提示し、社会構造・婚姻戦略・居住パターンの理解へと応用する可能性を示しています。特に注目されるのは、「関係のパターンが文化的規範を反映する」という洞察です。

    例えば、父系社会では男性ノード間のリンク密度が高く、母系社会では婚姻リンクが複雑化する、といった構造的差異が、数理的に可視化されるのです。こうした分析は、単に人類学的モデルの検証だけでなく、歴史社会の再構成にも貢献しうると考えられます。




    🪶 考古学・物質文化研究への応用

    この研究は、物質文化の分布や交換ネットワークを分析する上でも強い示唆を与えます。考古学における遺物や財は、人々の社会関係の痕跡を反映しており、それらをノードとリンクで構成すれば、「財のネットワーク」として親族関係ネットワークと類比的に扱うことができます。




    🔍 まとめ:関係の科学としての親族研究

    Batagelj & Mrvar (2008) の「Analysis of Kinship Relations with Pajek」は、親族という古典的テーマを最新のネットワーク科学の枠組みで再解釈した研究です。彼らのアプローチは、単なる可視化ではなく、「関係の構造そのものをデータ化」する方向を切り拓きました。


    考古学や文化進化論の分野でも、こうしたネットワーク的思考はますます重要になっています。社会的結びつきの構造が、財や技術の分布、さらには文化の進化を形づくる――その数理的理解への第一歩として、この論文は今もなお示唆に富む成果といえるでしょう。






    あるけまや流コメント


    Batagelj & Mrvar の方法は、「物質文化のマクロ生態学」において、財の流通・技術の伝播・交換圏の構造を分析するための数学的基盤になりうるとは思います。



    そういう意味で面白い論文だなとは思います。ただ実際にはティカルにおける様々な財の分布式をつくり、更にはそれらの時系列データを取得し、碑文学研究成果を考慮した歴史解釈を属性とした進化式を作って財の分布式の変化の理由を紐解く、ここまでがワンセット。

    更には遺跡間で比較する必要があり、ティカルを中心とした遺跡の大小サイズそれぞれで比較し、遠方に所在する比較的ティカルと関係性の薄い遺跡の大小サイズそれぞれで比較し、カラクムルを中心とした敵国の遺跡の大小サイズそれぞれで比較する、ここまで別セット。

    最初のセットか次のセット時に財の基本分布とその変化から財の種別を分類し、財の社会不均衡分布に関する法則性を見出すが第3段階。

    その法則性に関してより詳細に分析する上で財と財の諸関係を明らかにする上で今回のネットワーク分析が有用、、、って感じですかね。



    なので研究計画としてはかなり先の話、ないし、私の人生終わっちゃいそうなので誰かに任せるかも知れないけれど、面白い論文だな~って思います。

    さて、どんどん数理考古学関連の研究史をまとめていくぜ(*^・ェ・)ノ











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    2025ねん 10がつ 23にち(もくよーび、くもり)

    今月全然研究出来ていない!( -д-)ノ

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    今回の考古学・歴史ニュースはルパン三世かよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    こんにちは、「あるけまや」流でじっくり長めにお届けします。今回はなんとも衝撃的な事件――世界最大級の美術館、ルーヴルから盗まれた皇帝・皇妃の宝飾品群。その大胆さ、スピード、そして背景にある「美術館の弱点」が、まるで映画のワンシーンのように語られています。読み進めるほどにゾワッと背筋が伸びるこの事件、どんな構図が隠されていたのか、ぜひご一緒に掘り下げてみましょう。



    🕵️ 事件発生:あの「王冠」「ティアラ」が忽然と消えた

    2025年10月19日、パリ・セーヌ川沿いにあるルーヴル美術館のGalerie d’Apollonで、わずか数分のうちに、かつて皇帝や皇妃が身に着けた宝飾品8点(または9点を標的に)――そのうちの一つが途中で放棄された王冠――が盗まれるという、信じられない事件が起きました。


    被害品の評価額は、少なくとも 88 百万ユーロ(約1億ドル超) と公表されています。 犯行の様子はまさに映画的:家具用の昇降機を使い建物の窓から侵入し、モーターサイクルで逃走。わずか4〜7分で完了したとされています。関係当局は「これは我々が守るべき文化遺産への攻撃である」と表明し、国中が衝撃を受けました。



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    ↑ルーブルでかいわ!( ・Д・)(「The Gardian」の記事内画像より転載)


    🎯 狙われた宝飾品たち:皇族ゆかりのジュエリーの実像

    盗まれた宝飾品の中身を見ると、その一つひとつが歴史と煌めきを宿すものです。例えば:

    • Empress Eugénie(ナポレオン3世の皇后)が身につけていたティアラ、ブローチなど。

    • Empress Marie‑Louise(ナポレオン1世の2番目の皇后)に贈られたエメラルドのネックレスとイヤリング。

    • Queen Marie‑Amélieおよび Queen Hortenseのサファイアのティアラ、ネックレス、イヤリング。 


    • これらは単なる装飾品ではなく、19世紀フランス帝政・王政の象徴であり、「民族の誇り」「時代の証人」と言えるもの。だからこそ「金額以上の“帰属価値”」を持っていたのです。



    🔐 手口と逃走:プロ仕様の“瞬間技”

    この事件を特筆すべきものにしているのが、手口の鮮やかさ。

    • 室内が開館してから既に多くの入館者がいた午前9時半頃、家具搬入用の昇降機を外壁に設置し、そのまま窓を突破。

    • グラインダーなど工具を使って展示ケースを切断。展示ケース2つから目的の品を迅速に奪取。

    • 逃走はモーターサイクルによる高速離脱。現場から数分で姿を消し、警察が駆けつけても追跡には至らず。 

      このプロフェッショナルの手際に、文化施設としての防御体制の甘さが露呈される結果ともなりました。

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    ↑ここが狙われたそうだ!( ・Д・)(「Aljazerra」の記事内画像より転載; credit: Gonzalo Fuentes/Reuters


    💼 背景にある「どうしてこんなことに」:セキュリティの盲点と市場の構図

    なぜ世界でも屈指の美術館がターゲットになり、その上逃げ切れたのか。専門家は以下のような構図を指摘しています:

    • 昨今、博物館・美術館への入館者数が激増し、施設・警備体制が追いついていない。例として、来館者数870万人(2024年・ルーヴル)という数字も。

    • 盗まれた宝飾品が「鑑別されやすく、市場では売れにくい」とされる一方で、「素材としての価値(ダイヤ、エメラルド、金)/分解して換金可能」という道もある。

    • 実際、フランス政府は「これらの品は私的保険による補償対象ではなく、国家が自己保険的に価値を賄っていた」という声明を出しています。 

      つまり、芸術価値・歴史価値と、金属・宝石としての素材価値という二重の魅力が、犯罪者側の「ターゲットにする理由」になっていたわけです。また、この事件は「公共文化施設の保護は私刑化しづらく、対策を講じるのが難しい」という構造的な課題を改めて浮き彫りにしました。



    🧭 今後の展開と追跡の焦点:失われた輝きを取り戻せるか?

    現在、追跡と捜査は全力体制で進んでいます。

    • フランス検察は「組織的窃盗」「犯罪共謀」で捜査を展開。警察100人以上が動員。

    • しかし専門家は「この手の盗難品は24〜48時間以内に持ち出されたかどうかで、回収の可能性が大きく変わる」と警鐘を鳴らしています。

    • さらに、展示品という「誰もが知っている」宝飾品ゆえ、売ることは極めて難しいと見られており、そうなると「金属として溶解・宝石として再カット」という最悪のシナリオが懸念されています。

      文化施設側としては、今回の事件を教訓に、セキュリティ強化・監視システムの刷新・来館者統制などが急務となるでしょう。報道では、監視カメラの区域未整備、警備配置の偏りなどが指摘されています。







    ↑最近の盗難事件


    おわりに

    エジプトは盗難がひどいなぁと思っていたけれど、貧困が原因ですからね。

    フランス、しかも超有名な『ルーブル』でしょ?



    犯行が鮮やか過ぎてアニメかなと思っちゃうね。

    銭形みたいにのんびり追ってるとほんとに分解・溶かされちゃうね。

    まぁもう難しいかもね。



    とは言え、ルーブルですらこれなら、世界中どこでも簡単にやられちゃうのでは?と危惧しています( -д-)ノ




    何はともあれ、

    やぱ人類愚か、歴史より目先の欲!( ・Д・)





    ↓マヤ遺跡の調査速報等をアップしてます!↓
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    tsonot
    ↑ケツァル、まん丸で可愛い!( ・Д・) 



    今日のマヤ語・スペイン語

    🗓️ Day 13:🪶 鳥 — tsʼonot(マヤ語)/pájaro / ave(スペイン語)

    マヤ語の ツォノト(tsʼonot)は一般に「鳥」ですが、神々の使いとされる存在でもあります。


    クツァル(quetzal)やフクロウなど、神話に登場する象徴的な鳥が多いのです。


    スペイン語では pájaro(パハロ)ave(アベ) と言います。






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    ↑熱帯にはカラフルな鳥が多いよね!( ・Д・)






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    2025ねん 10がつ 22にち(すいよーび、雨)

    最近首も痛い!( ・Д・)

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



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    ↑数理的なイメージ!?( ・Д・)




    今回は「血縁関係を数的に表現してみた!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ

    *最後にコメントがあるよ!(*^・ェ・)ノ



    Woodrow W. Denham(2012)“Kinship, Marriage and Age in Aboriginal Australia” — 要約と考察

    1. 概要と背景

    Woodrow (W. W.) Denham は、長年にわたりオーストラリア先住民(とくに Central Australia の Alyawarra / Alyawarr)に関する親族・婚姻・年齢制度のフィールド資料を蓄積し、それらを形式的・数理的観点から再分析してきた研究者です。


    2012 年に Mathematical Anthropology and Cultural Theory(以下 MACT)誌に発表した “Kinship, Marriage and Age in Aboriginal Australia”(Vol.4 No.1)は、Alyawarra を中心とした複数の中央豪州社会に関する豊富な一次データを土台に、親族語、婚姻ネットワーク、年齢構造の複雑な相互作用を論理的かつ形式的に記述しようとする野心的な試みです。本文は膨大なデータ表・系図・図(親族関係図、婚姻網図)を含み、文化的実践の構造性(structure)と動態(dynamics)を数理的に把握するための素材と分析視角を提供します。

    この論文は単なる記述論文ではなく、「文化制度を形式的(modelable)に扱う」 という立場に立ち、親族・婚姻・年齢がどのようにして(a)社会の持続性を支え、(b)集団間の接触・拡散を媒介し、(c)出生・養育・再生産のパターンを決定するかを論じます。Denham はまた、古典的な kinship theory(例えば Lévi-Strauss, Fortes らの構造主義的/機能主義的記述)や、その後の数学的人類学の議論(数理表現の可能性)とも対話的に論を進めます。




    2. 研究目的と主要な問い

    Denham の本論文は、次の主要問いを軸に構成されています。

    1. Alyawarra 社会における親族呼称・婚姻規則・年齢構造は、どのような機構(ルール)で結びついているのか?

    2. これらの制度的ルールは、個々の婚姻選択・子育て(alloparenting)・居住(residential composition)にどのように影響するのか?

    3. これらの関係性は数学的(形式的)な記述に耐えうるか、またどのようなモデル化が可能か?

    これらの問いに答えるため、Denham はフィールドデータの量的処理(親族呼称の符号化、婚姻事例の集計、年代・年齢データの整理)と、図解的/論理的な構成(世代構造のヘリカル表現、社会間リンクのスキーマ)を併用しています。






    3. データと方法

    データ:1960〜70年代にかけてのフィールド・ノートや系譜情報を基に、Alyawarra の結婚事例・親族呼称表・年齢階層を整理。Denham は膨大な個票(個人レベルの婚姻・出生・居住記録)をコーディングしており、学術誌本文だけでも多数の図表を添付しています(補助資料やデータセットはアーカイブ/データベースにも登録されている)。



    手法(アプローチ)

    • 親族呼称(kin terms)を“機能的カテゴリ”として符号化し、誰が誰に対してどの用語を用いるかを関係式として整理。

    • 婚姻の“接点”を社会間ネットワークとして可視化(言語集団・居住場所・年齢差などを軸にした婚姻リンク図)。

    • 年代・世代構成を“螺旋(helical)”的に図式化し、世代交代と婚姻規則(exogamy / endogamy)がどのように連鎖するかを示す。

    • これらを踏まえて、形式記述(ルール記述)と説明的仮説(なぜその婚姻パターンが維持されるか)を提示。

    Denham はまた「開かれた系(openness)」と「閉じた系(closure)」という対概念を使い、Alyawarra 社会が局所的には閉じた親族語基盤を持ちながらも、婚姻ネットワークの階層性により広域的な結合(大陸規模の“small-world”な連結)を持つことを示します。これにより「一見閉じて見える制度が、実は広域的に開かれている」ことの説明を図式的に与えています。





    4. 主張と発見(要点)

    Denham の論文は多くの発見的観察を含みますが、主要な主張を整理すると次のようになります。

    A. 親族呼称と婚姻ルールは単なる“ラベル”ではなく、社会的実践を決定づける演算ルールである

    Denham は、親族呼称体系(誰をどう呼ぶか)が婚姻適格性、世代差の把握、育児(alloparenting)責任の分配に直接かかわることを示します。呼称の使い分けは社会的役割の期待を符号化しており、これを形式的に記述すれば制度的機能が明示される――という立場です。

    B. 年齢・世代の制度化(generation moieties)は婚姻パターンを安定化させるメカニズムである

    Denham は世代や age-grades に関する制度(世代モイエティなど)を分析し、それらが婚姻の周期性・適齢・exogamy(外婚)ルールと結びつくことで、集団が系統的に開閉を繰り返す構造を作ると論じます。これにより人口動態的ショックを吸収し、遺伝的・社会的多様性を保つシステム的効果が示唆されます。

    C. 地域的“開放性(openness)”と“閉鎖性(closure)”の両立

    表面的な用語や局所的婚姻規則は閉鎖的に見える一方で、婚姻のネットワーク構造(異言語集団との結びつき、居住移動パターン)を見ると、実際には集団間に“弱い紐帯(weak ties)”が多数存在し、全体としては結びつきが強い(small-world 化)ことが明らかになります。つまり制度上の“閉じる”ルールが、実際の社会的ダイナミクスでは“開く”構造を生む、という逆説的洞察が得られます。

    D. モデル化可能性と限界の提示

    Denham は、これらの構造を(理論的には)数学的にモデル化可能だと主張しますが、同時にモデル化の難しさ(膨大なデータ、特殊ケース、文化内の意味の読み取りの難しさ)も率直に認めています。「関係は数学モデルに適するが、そのモデル化にはさらなる作業・別の専門能力・長い時間が必要だ」と述べ、モデル化を達成するための現実的ハードルを提示します。






    5. 論文の方法論的貢献

    Denham の仕事は、次の点で方法論的に貢献します。

    1. 大量一次データの整備と公開 — Alyawarra に関する膨大な婚姻・親族・居住データを整理し、研究共同体が再利用可能な形で提示している(データセット記載あり)。

    2. 親族・婚姻の“図式化”手法 — 世代のヘリカル図・婚姻ネットワーク図など、視覚化ツールを用いて複雑な制度を直感的に把握できる方法を示した。

    3. 形式記述(formal description)とモデル化の青写真 — 文化ルールを変数・演算・制約の組み合わせとして書くことの有効性を示し、後続の数学的人類学・エージェントベース・シミュレーション研究への橋渡しを行った。





    6. 学術的反響と議論点

    Denham の一連の論考(2012–2015 にかけて MACT に複数寄稿)は、同領域の研究者たちから多数のコメント・反論・データ補充を誘発しています。Peter Sutton らによるクロスコメントや、地域別の婚姻率データを持ち出した実証的な補足が知られており、Denham の『閉鎖の虚構(fictions of closure)を超えて』という命題は活発に議論されました。いくつかの批判点は次の通りです(意見の要約):

    • 解釈の過度の一般化に対する懸念:Alyawarra の結果を他のアボリジニ社会や世界の親族制度へ普遍的に拡張するには注意が必要。

    • データの取り扱いと方法の透明性:データのコード化・変数選択・処理手順の詳細を求める声(再現性の観点)。

    • モデル化と意味論の分離に対する批判:形式化は有用だが、文化内的な意味(emic perspective)を疎外しかねないという批判もある。

    これらの議論はむしろ建設的で、Denham 自身も議論に対して応答や追加データの提示を行っています(同誌上のやり取り・クロスコメント群)。






    7. 考古学・数理考古学への含意

    Denham の親族・婚姻の形式化研究は、考古学(特に数理考古学・文化進化論)に対して次のような示唆を与えます。

    • 制度と物質文化のリンク:親族・婚姻ルールは居住パターンや交換ネットワークを通じて物質文化(遺物の流通や技術伝播)に影響を与えるため、制度モデルは物質変化モデルと統合可能。

    • ネットワーク的視座:婚姻ネットワークの small-world 構造は、遺物や技術の拡散モデル(拡散確率・ネットワーク中心性)と直接対応するため、考古学的拡散モデルを制度的に裏付けることができる。

    • モデル化手法の共有:親族モデルで用いられた図式化・演算的記述・シミュレーション手法は、考古学データ(遺跡間の婚姻に相当する交換関係や道具の伝播)にも応用しやすい。



    8. 結論(総括)

    Denham(2012)の “Kinship, Marriage and Age in Aboriginal Australia” は、豊富なフィールド素材を基にして親族・婚姻・年齢制度の複雑な相互作用を丁寧に描き出し、その構造性を数学的・形式的に記述可能であることを実証的に示した重要な論考です。


    Denham はモデル化の可能性を力強く主張すると同時に、方法論的限界や文化的意味の取り扱いに関する慎重な姿勢も示しており、現代の数理考古学・文化進化論と建設的に交差する知的資源を提供しています。





    あるけまや的コメント

    今回はまたもや比較的新しい時期の論文なのです。論文紹介しながら自分の研究の役にも立ったらなぁと選んでみました。

    Denhamが結構な数の論文を投稿している雑誌が「Mathematical Anthropology and Cultural Theory」
    なんですけども、私ほとんど読んだことないと思います。




    名前は知ってる気がするので読んでるのかも知れないけれど、研究者名と大体の出版年とタイトルの一部で覚えてるので、超有名誌以外あまり記憶ないんですよね( -д-)ノ

    せっかくの出会いなのでこれを機に、「Mathematical Anthropology and Cultural Theory」の論文を片っ端から読んでまとめてみようかなと思います!ヾ(´ω`=´ω`)ノ




    さて、人類学系の研究、それが数理研究であっても「血縁関係とか親族関係」の研究大好きですよね。考古学だと旧石器時代が大人気。

    絶対、国家形成とか通時的な研究の方が面白いのに!( ・Д・)

    まぁテーマが壮大なものになるし、その分多くの敵を作るからかな、、、だから私の周りは敵しかいないのか( ・Д・)




    結局のところ、血縁関係の数理的研究は古くからあるけれど、これまでと何がどう違うのかよく分らんのですよね。

    私が興味ない世界だからかな(笑)

    特殊な状況を除けば、血縁関係とかって考古学だとなかなか分からないからね。ティカルでも一部は分かっているけれど、やはり社会全体に拡張はできない。



    だから結局普遍性の問題にぶつかると思う。

    Denhamの研究も建設的批判を受けているように(建設的なだけいいよね( ・Д・))、普遍性が問題に
    なってるしね。




    厳しい言い方をするならば、

    せっかく数理手法を使って、複雑な現象を単純化することで一定量有用なモデルを構築しているのに、それが普遍的なルールじゃなければ一体どんな意味があるんだろう?と思ってしまう。



    私が考古学者だからかもしれない。

    遺物(型式)データを集めて、いい感じにプロットさえすれば、自然と数式(近似式)は得られるんだけれど、それはひとつの現象記述でしかない。そういう感覚があるからかもしれない。



    まぁ最大の要因は私の人類学に対する無知だと思うけど( -д-)ノ

    ってことで次回以降、「Mathematical Anthropology and Cultural Theory」を取り扱っていこうかなと思う。興味あるもの、もっと私の研究『物質文化マクロ生態学』に影響を与えるものを見つけたらそれを取り上げようかな!(*・ω・)ノ










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