2020ねん 10がつ 19にち(げつよーび、晴れ)

ずっと記事に追われてる気がする、追い越さねば( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは「大刀が煙突から見つかったよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


発見があったのは青森県八戸市の法霊林遺跡です。


ここでは奈良時代の竪穴住居址が9基発見されました。


歴史の教科書&試験対策では、縄文時代と言えば竪穴住居、弥生時代は高床式倉庫、なんて機械的に覚えたと思います。


しかし上に挙げた写真のように奈良時代にも竪穴式住居が使用されています。



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↑奈良時代の竪穴住居の図面(「7. 奈良時代の竪穴住居跡の復元」の図7を転載)


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↑同じ図面ですが、「竈(かまど)」の部分を赤丸で示しました(「7. 奈良時代の竪穴住居跡の復元」の図7を一部改変)



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↑竈(かまど)の構造を横から見た図(「新・筑紫潟の風」の記事内画像より転載;オリジナル図面は、稲葉・中山1983)



以上の3つの画像が竈の図ですが、住居内の焚口から住居の外側に向かってトンネルが掘られています。


これが「煙道」です。


タイトルに煙突と書きましたが、煙突が家屋の屋根の方に向かって伸びるのに対し、竪穴住居ではこのように地面の中を通って外側に煙が排気される仕組みになっています。


ちなみにロシアの事例などでは、煙が床下をうねうねと通って床暖のように機能してから排気されるような構造を有するものもあります(*・ω・)ノ



先ほど述べたようにこのような住居が9基見つかった中で、有力者の家であったと考えられる最も大きな住居の煙道の先(排煙部;外側の方)から、8世紀後半以降に作られたとみられる大刀が見つかりました。



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↑残りの良い太刀(「Yahoo!ニュース」の記事内画像より転載)



儀礼のために入れられたと思われるこの大刀は写真で見られるようにけっこう残りが良いのです(*・ω・)ノ


写真の黄褐色部分が通常の堆積土層で、黒褐色になっている部分が煙道です。




大刀は鉄製で全長65cm、刃部の長さ48cmのサイズ、木製の鞘に納められています。


大刀は当時貴重品で、蝦夷(えみし)の有力者を埋葬したとされる末期古墳からの出土例が最も多いのです。




この出土した大刀は柄頭の形から方頭大刀(ほうとうたち)と呼ばれるものです。


大学の考古学の講義では超有名な蕨手刀(わらびてとう)と呼ばれるものは北海道や東北地方で多数見つかっていますが、こうした大刀はこれまで出土した例がありません。




また竈に土器が入れられていた事例は確認されていますが、今回の事例のように煙道の排煙部に大刀が入れられていた例としても初めての事例となります。


恐らく住居を廃棄し、立ち去る際の儀礼行為としてこのようなことを行ったと考えられますが、まだまだ良く分かっていない蝦夷と呼ばれた人々の社会を知る上で貴重な発見となりました(*^・ェ・)ノ   



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↑ちなみにアシタカが使っているのは蕨手刀の方です(*・ω・)ノ

↑古いジブリ作品は考古学要素がけっこう入ってたりしますヾ(´ω`=´ω`)ノ



おわりに

何だか最近やけに重要な発見が多い気がしますね。

しかし単発的に「~が見つかった!」というのは考古学研究の発展にはあまり結びつかず、やはり研究者の地道な努力が重要だと思っています。

しかしながら所謂「レアな発見」は人々の興味関心を強く惹きますし、「こういった事例がある」という知識が増えたと意味合いでは当時の社会の一端を知る上で重要だなと思います。

せっかく保存状態の良好な鉄製品ですから成分分析等にかけて、生産地の推定や、他の鉄製品との化学組成の比較を行って欲しいなと思います。

ひいては奈良時代の平城京を中心とする文化と蝦夷との経済活動の一側面の解明に繋がれば最高ですね(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


今回暑かったのは竈、、、

……竈門炭治郎効果でバズれ~!( ・Д・)


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