2020ねん 11がつ 11にち(すいよーび、曇り)

もう冬かぁ( ・Д・)


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↑ディズニーランドのイベントかと思うほど綺麗に燃えゆく文化財(「ニッケイ新聞」の記事内画像より転載credit: Tania Rego / Agencia Brasil)


今回の考古学・歴史ニュースは「ブラジル国立博物館が全焼して貴重な収蔵品の約9割が失われたよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


このニュースは2018年9月2日に起きた火災のことなのですが、こういったケースは日本でも他人事ではないなと思い、取り上げることにしました。

場所はブラジル、リオデジャネイロにあるブラジル国立博物館です。

博物館の建物は元々、ナポレオンから逃れるために1807年にリオデジャネイロに渡ってきたポルトガル王家が暮らしていた邸宅でした。

1818年に王家の収蔵品などが科学研究の促進を目的に寄贈され博物館となりました。

こうした建物自体が歴史的価値の高い博物館だったわけですが、ブラジル最古の科学機関であり、南米で最大級の施設としても名高いものでした。

この博物館が2018年に起きた火災により全焼してしまったのですヽ(TдT)ノ




ブラジル博物館の建造物が全焼して失われただけではなく、当然博物館で所蔵していた重要な科学的、文化的遺産も焼失しました。

幸い死者はいなかったものの、収蔵されていた2000万点の品の90%以上が焼失しました。


重要な収蔵品には、南米最古の人類化石とされる1万1500年前の頭蓋骨「ルチア」や、ブラジル固有の恐竜マシャカリサウルスの骨格などが含まれていました。


19世紀のブラジルの皇帝たちがオークションを好んだことから、南米で最も古いエジプトのミイラや工芸品などのコレクションも収蔵されていたそうです。



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↑これがマシャカリサウルス!(「NACIONAL GEOGRAPHIC」の記事内画像より転載;credit: VANDERLEI ALMEIDA, AFP/GETTY IMAGES)



2018年はブラジル国立博物館の設立200年で記念すべき時であったので、最悪の事態となりました。


古い木造の建物であったため老朽化の問題やシロアリの問題が数年前より指摘されていました。


また木造故にスプリンクラーなどの消火設備の設置の必要性も指摘されていたのです。


博物館側は博物館の維持のために数世代の政権に対し予算を申請し続けたものの、予算が下りないどころか、予算が削減されてしまいました。


結果、火災が起き、消火設備はないため火の手はあっという間に木造建造物全体に広がりました。


消防隊が駆けつけても最寄りの消火栓は機能すらせず、近くの湖の水を使用したそうです。


この火災による博物館及び重要な資料の消失は、政府の認識不足と予算削減が原因として、ブラジルでは大規模なデモが起きたのです。



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↑見事に焼け落ちている(「Yamanashi Prefecture」の記事内画像より転載)



おわりに

ブラジルは赤字財政が続いていたため、予算削減もやむなしだったのかも知れません。

デモが起きるくらいですから、他に浪費していた部分もあったのかも知れませんね。

さて、日本でも博物館や図書館、学術研究などは予算カットにより苦しい思いをしていると思います。

政治とカネとは言うものの、先を見据えて投資していかないと大変なことになります。

日本ではデモや暴動は起きないでしょうが、だからと言って好き勝手やっていいわけではないでしょう。

多くの文化財は守り、活用するのはなかなかに困難かも知れませんが、失われるのは一瞬で、もう二度と元には戻りません。

この「ブラジルの悲劇」こそ、人類の失敗の歴史として胸に刻み、文化財の保護と活用について考えていかなければならないのではないでしょうか?

目先の欲ばかりに走ると足元すくわれるよ!( ・Д・)



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