2021ねん 6がつ 13にち(にちよーび、晴れ)

なんだかんだ1週間サボったので今日頑張る( -д-)ノ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

arukemaya1550 (18)
↑コンパクトなオシャレなとこだった( ・Д・)(管理人撮影;今回の写真は全部そう!( -д-)ノ)


今回の考古学・歴史ニュースはMINO SOILの展示会に行ってきたよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、今回の舞台は東京、渋谷です(。・ω・)ノ゙

この「歩け、マヤ」で『渋谷』を扱うなんて、きっと最初で最後かもね( ・Д・)

今回紹介するのは「MINO SOIL」です。

Soilって土とか土壌って意味で使いますが、この場合は「美濃の土」ってことでしょう。

美濃は陶磁産業で有名で、このMINO SOILも作品としての陶磁器を並べるのではなく、素材を展示するという一風変わった催し物なのです。

なので土といっても「粘土」のことです(*・ω・)ノ


arukemaya1550 (17)
↑概観その2(入り口は右手)

arukemaya1550 (19)
arukemaya1550 (21)
↑もらったパンフレット(*・ω・)ノ


美濃の土(考古学としては土と粘土は異なる用語なのですが、彼らの意図を汲んで以下、土と表記します)は古くより陶磁器生産に用いられてきた歴史があります。

現在ではムンバイに拠点を置く建築設計事務所などとコラボレーションしていて、伝統的な従来の陶磁器への土の利用だけではなく、建築材やオブジェとしての利用が模索されているようです。

まぁ陶芸もそもそもアートだと思いますけども、従来のように作品を「器」に限定しなくなり、自由度が増したということなのでしょう。

展示会も非常にオシャレなアート空間という感じで、ごっちゃり遺物をとりあえず並べて置く考古学展示とは全く異なる空間でしたヽ(TдT)ノ

ちょうどここに来る前に江戸東京博物館の「発掘された日本列島2021」の展示を見に行ってたので、両者の違いを強く感じました。

上に挙げたパンフレットの写真に見られるように、「Archaeology of Mino(美濃の考古学)」とあるんですが、考古学らしさはなかったですね( ・Д・)

『美濃の考古学』なんて、シンプルなタイトルで書けるのは大御所しかいないのでビビりますが、実際の内容は「美濃におけるヒトと土の関わり」について広く知って欲しいというような印象でした。


arukemaya1550 (1)
↑これが「美濃の土」

arukemaya1550 (5)
↑500~1000万年前の木の化石、粘土層によるがこれが美濃の土のにたくさん含まれている

arukemaya1550 (6)
↑ただの粘土塊なのにアートな感じ。こういった展示をする感性もハートの強さもほとんどの考古学者にはない( ・Д・)




arukemaya1550 (4)
↑これが私が展示会を見に行った理由ヾ(´ω`=´ω`)ノ


さて、上に挙げた色とりどりの四角い塊がたくさん映っている写真がありますが、これが私のお目当てです(*・ω・)ノ

これは全て「粘土ブロック」なのです。

どれも美濃の地で採れたものですが、採れた地層によって含有物も異なり、様々な色調が見られます。

この中には未焼成粘土ブロックもあれば、焼成後の粘土ブロックもあるそうで、色調などの特徴から「美濃の土」は9種類あるそうです。

美濃における陶磁器生産の歴史は1300年と説明されていましたが、その長い歴史の中で異なる土を調合して様々な色調を生み出したり、用途に合わせて適切な生地作りをしてきたそうです(*^・ェ・)ノ

上に参考として縄文土器の写真を挙げましたが、やはり一般的な縄文・弥生などの土器はみんな似たような色をしていますよね。

でも実資料をよく見てみると、個体によっては胎土の色調が明らかに異なったりするわけで、なので、元々の粘土の色調が焼成後に影響をどれだけ与えるのだろうかということを私は質問しに来たのです( -д-)ノ

どうやら粘土の色調は鉄分とか含有物の種類と量に影響されているため、元の粘土が焼成後の粘土の色調に影響を与えているのは間違いないようです。

でも含有物によっては焼成中に化学変化してしまうので、元の色と同じ色調になるとは限らないそうです( -д-)ノ


arukemaya1550 (4) - コピー
↑こんな感じで色がガラッと変わることもΣ(・ω・ノ)ノ


上の画像の中の上の事例では右端の赤褐色の粘土が焼成後に青みがかった黒灰色の胎土に変わっています。

これは鉄分の含有量が多いからだそうです。

確かに焼成後のブロックは、「鉄っぽい」感じがしました。

一方で下の事例では、リサイクルのためにプラスチックなどの成分を混ぜて作った再利用粘土(?)らしく、灰色から黄銅色に変化していますね(((( ;゚д゚)))

私が対象とするような古代の人々は現代の工人のように、そこまで複雑な混ぜ方はしないでしょうが、複数種の粘土を混ぜて使用したのではないかという議論は考古学の世界でも存在します。

粘土単体でも産地同定等が困難で、当時の土器生産者や生産体制の理解には様々な障壁があるわけですから、複数種の粘土や混和材を混ぜるような複雑な操作をされると現時点では考古学者はお手上げと言っても過言ではないでしょう( ・Д・)


arukemaya1550 (14)
arukemaya1550 (15)
↑両方とも粘土ボール。直径50cmくらい(?)あって写真で見るよりも実際はデカい!プロが作った「泥ボール」みたい( ・Д・)


arukemaya1550 (11)

arukemaya1550 (12)

arukemaya1550 (22)

arukemaya1550 (7)

arukemaya1550 (8)

arukemaya1550 (9)

arukemaya1550 (10)
↑いずれも展示されていた写真パネル。粘土採掘場だけどもなんだか「塩湖」みたいだなと思ったら、本当に元々は「湖」だった。美濃地方は200~500万年前、東海湖と呼ばれる巨大湖の底にあり、そこに長い時間をかけて大量に堆積した粘土が現在の「美濃の土」なのである(。・ω・)ノ゙


arukemaya1550 (13)
↑割れた陶器片と器の中に粘土塊が片隅に・・・説明用でもないようだが


arukemaya1550 (16)
↑盛り塩すらアートな感じ( ・Д・)


おわりに

展示室はガラス張りなのでオシャンティーなのですが、光が入って上手く写真撮れませんでした、ごめんなさいヽ(TдT)ノ

さて、コロナ禍における短期開催なのですが、アプリを使って1時間ごとの入場者数をコントロールしていました。

スタッフも十分いて、質問すると何でも丁寧に答えてくれました。

私なんか、陶芸とは関係ない、考古学の話とか粘土の生地の色と焼成後の変色の話をしていたのにも関わらず、丁寧な対応をして頂きました( -д-)ノ

ありがたいことです(*_ _)ペコリ

開催期間が2021年6月8日~6月13日まで・・・

って今日までかい!( ・Д・)

私も今回偶然に知ったのでご容赦くださいヽ(TдT)ノ

まぁ初回のプレゼンテーションということで、今後もこういった展示会があるようなので、是非気にしてみてくださいね。


今回は私の写真と説明で我慢して!( ・Д・)



↓マヤ遺跡の調査速報等をアップしてます!↓
↓登録者数、目指せ1000人!↓
↓逃避行動で実験考古学キャンプとかゲーム実況もやってるよ!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!↓

スポンサードリンク