2021ねん 10がつ 10にち(にちよーび、晴れ)
おひさ!休んでた分のノルマとか諸々終わらんよ!ヽ(TдT)ノ
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今回の考古学・歴史ニュースは「古代マヤ遺跡で古代の宇宙人飛行士を模した人型土製品が見つかったよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ
さて、今回の舞台はマヤ文明の中心地、グアテマラのペテン県です。
この前、ヒストリーチャンネルのアンケート懸賞で1000円のアマギフもらったので、今日は優しく書こうと思います(*^・ェ・)ノ←チョロイ
それでは速攻問題のブツを見てみましょう!
どうですか、これ?
私はヒストリーチャンネルの「古代の宇宙人」はYoutubeで無料配信されてる分しか観ていないんです。
もしかすると現地イギリスでテレビ放送されてるものとか、有料シリーズの中で取り扱われているかも知れません。
少なくともYoutube版では出てこないんですが、これこそ「古代の宇宙人」ぽくないですか?
やけに可愛いけども!カワ(・∀・)イイ!!
でも、、、宇宙人かも知れないけど、「宇宙飛行士ではない」って思うかも知れませんね。
そんなあなたに次の写真(。・ω・)ノ゙
どうですか?
あの宇宙人みたいな頭部はヘルメットだったのですヾ(´ω`=´ω`)ノ
これだと宇宙飛行士っぽいでしょ?
・・・
・・・・・・まぁ問題は半裸なことですけどね!( ・Д・)
正体は何なのか?
さて、問題の可愛らしい遺物はグアテマラ北部、ペテン県に所在するエル・ペルー・ワカ遺跡で出土したものです。
ひと昔前は現地でエル・ペルーと呼んでいましたが、気付けばペルー・ワカって呼ぶようになっていました。
何でかは分かりません・・・今度の調査時に覚えてたら聞いてみますね( -д-)ノ
ところで私の専門でありながら訳書の関係で日本ではなかなか知られていないのが、CE378年にテオティワカンの軍隊がティカルを征服してしまったことです。
これにより当時のティカル王は死亡し、テオティワカン系の王様が擁立されます。
ここでは分かりやすく書いているので語弊もあるかも知れません。
またこれは飽くまで一つの解釈なのですが、現在マヤ学研究では有力視されていると思いますし、私も大方支持していますのでその解釈の方向でこの先書き続けます( -д-)ノ
さて、実はこのティカルへの「異邦人の到着」というイベントの僅か10日前に、テオティワカンの軍隊はエル・ペルー・ワカを征服しているのです。
そのためエル・ペルー・ワカ遺跡は王朝としてはテオティワカン系のマヤ都市国家ということになり、古典期を通してティカルを盟主とした同盟の一都市国家として存続します。
そんなエル・ペルー・ワカ遺跡は1960年代半ばに発見されましたが、当時はティカルなどの大遺跡に調査が集中していたこと、またその後、中小遺跡が対象となったことからなかなか発掘調査が行われませんでした。
2003年からアメリカのアリゾナ大学が主導する形で長期の発掘プロジェクトが開始されました。
近年の発掘ながら、相変わらず『イイところ』を狙って掘っていて、かなりの大発見が続きました。
今回の遺物は大型建造物(Str.O14-04)の内部にあった39号墓の副葬品のひとつであり、全部で23体の小像が見つかりました。
さて、本題の「宇宙人飛行士」の正体についてですが、上に挙げた他の小像を見て分かるように、古典期後期のハイナ島で特に有名な精巧なマヤ様式の小像です。
このお墓の時期もCE600-650と考えられていますので、時期的にもピッタリです。
なのでヘルメットを着脱できる「宇宙人飛行士」もこれまで明らかにし、構築してきたマヤ歴史観の中で回答せねばなりません。
転載元の記事には何故か「ドワーフ・ボクサー(Dwarf boxer)」って書かれていますけど、、、
マヤでは所謂「小人症」の人間を特別視し、重宝していました。
23体が映っている写真をよく見ると、中央の6体(+ミニチュア土器がある)は周りの人型小像より小さいですよね。
これが写実的なものなかは不明ですが、恐らく彼らが「ドワーフ(小人)」と表現しているのは、マヤの図像から見られる小人を特別視する文化と小像のサイズの違いを根拠にしていると思われます。
一方でボクサーなのは何故でしょう?
まぁ左手にグローブみたいな(ドラえもんの手みたいな)丸いものに覆われているので、これが現代のボクシンググローブように見えるということでしょう。
よく見ると中央の6体の中にはもう1体の「ボクサードワーフ」が見られるんですよね。
同じように、片手を突き出してもう一方の手を引っ込めるような『正拳突き』みたいな恰好になっていて、件の『宇宙人飛行士』と対になっているのが分かります。
このこともボクサーとする根拠なのでしょう。
彼らやけに「空手」とか好きだし(いきなり「アチョー!」とか言うし)、とりあえず『カラテカ・ドワーフ』とかになってなくて良かったかな( -д-)ノ
・・・まぁ小人ボクサーの図像を観たことがありませんが、あったのでしょうかね?
私としては所謂「球技者」に見えますけども、現代的に言うとサッカー選手!
これはマヤでは超有名なモチーフで壁画や土器文様など様々な場面で登場しますし、儀礼的な意味合いを有しますし、腰のベルト(防具)を象徴した石製ベルトも出土しています。
「宇宙人飛行士」の腰のベルトはそれだと思いますが、、、
でも球技者説だとマフラーみたいなものやヘルメットが上手く説明できなくて、、、
23体全体で儀礼の場を表現しているようですから、「小人ボクサーの演武」で良いのかも知れませんね。
あるいはサッカーチームのそれぞれのキャプテンが演武しているのか、、、
ところで、マヤ的にはヘルメットを被る(被り物をする)ことは普通なのです。
マヤの神様も動物や想像上の動物の口から顔を出している様子が表現されていることから、ヘルメットは何かしらの動物や神様、その他の超自然的な生物を模していると考えられます。
その模したモデルが「宇宙人」と言われたら、、、正直、面倒ですねヽ(TдT)ノ
おわりに
小像(figurine)と表記してきましたが、豆像って言うらしいですね。
まぁ私は小像の訳を用いてますし、あとは人型土製品とか人物象形小像とかかな、使うとして。
古代ギリシャとかメソポタミア、エトルリアとかでは所謂「テラコッタ」でしょうし、まぁ用語として色々微妙に定義が異なるのでしょう。
ところでこのマヤの小像は頻繁に出土するもので、私のティカルの調査でも破片ですが出土しています。
「型取り法」で作られていますから、表情とかはかなり精巧なものが多いです。
「型」で基本的な形を作ってから、アップリケ的に粘土粒や粘土紐を張り付けて様々な洋服や髪飾りなどを付けていきます。
でも今回の事例のように取り外しできるものはとても珍しいと思います。
他に類例を知りません。
しかもあのヘルメット、先端に青い石が付属してますよね。
これも大変珍しいし、この遺物を際立たせていると言って過言ではないでしょう。
よく取れずに残ったなと感心しますね。
よほど大切に、墓室内を細かな砂などで優しくきっちり充填されたのでしょうね。
いや、それにしても可愛い、古代マヤのマスコットキャラクターにしたい( ・Д・)
・・・・・・
余談ですが、上に挙げた小像の事例でカンガルーみたいなのいませんでした?
「古代宇宙人飛行士説」論者によると、オーストラリアのアボリジニも古代の宇宙人に知恵を授かったことになってますから、その後少しのカンガルーを連れてマヤに来たんだ!とか言ってくれたら面白いのにな。
まぁ儀礼的な演武の場を表現したものなので、立ち上がってカンガルーに見えるけど、実際はシカでしょうね。
今でもティカルにたくさんいますし、運がいいと見れますよ。
うん、宇宙人がオーストラリアからカンガルーをマヤ地域に移住させた説、いいな。
採用されないかな!?( ・Д・)
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