2021ねん 11がつ 9にち(かよーび、ひどい雨)

筋肉注射はやはり腕痛くなる~ヽ(TдT)ノ

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↑雰囲気あったよ!( ・Д・)(筆者が今年調査に行った際に撮った写真、credit: あるけまや)



今回の考古学・歴史ニュースは「沖縄で縄文時代最古の人骨が出たよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ



さて、今回の舞台は沖縄県、うるま市の藪地洞窟遺跡です。

上に挙げたキャプションに書いたように、今年はコロナ禍ということもあって私は北海道と沖縄で調査していたのです。

で、沖縄における調査対象がまさにこの藪地洞窟遺跡だったのです!(・∀・)つ

ということで、せっかくなので本記事を含めて数回にわたり、沖縄の考古学について自分の興味ある(知ってる)範囲で、自己の研究成果も含めて紹介していこうかなと思います(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!




まぁ私の国内調査は土器の産地同定に関する理化学的研究ですし、私の専門はあくまでもマヤ考古学で、特にティカル遺跡周辺域がフィールドですので、あんまり知識ないのは勘弁してください( ・Д・)

ちなみに調査や論文については日本考古学の方との共同研究体制にあるので何とかなってるのですよ( -д-)ノ←責任全ぶん投げ


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ちょっと見づらい図の出し方になってしまいました。

画質はそこまで悪くないと思うので、スマホで読んでる方は必要に応じて拡大してみてください( -д-)ノ




うるま市は沖縄県の右側、南から3分の1くらいの位置にあります(上図の赤丸部)。

2枚目は藪地洞窟遺跡の位置を中心に、「うるま市」の表記が入るように調整した図です。

小さいですけど赤線が3本あって、左右の赤線部には「うるま市」の表記があります。

真ん中の赤線部が「藪地洞窟遺跡」です。




うるま市は南東方向に半島状に突き出した地形を有しており、半島の先端部の北側に沿う形で「藪地島」があります。

島の中は橋を渡ったすぐ先までしか舗装道路がありません。

土地はうるま市に住む人々が有しており、畑があったり、未舗装道路の維持のために樹々の伐採が行われていたりと少し人がいます。

しかし基本的には藪地島は無人島で誰も住んでいません。




伝承によれば、昔藪地島で大火があり、島の住民がうるま市本島側に逃げてきたそうで、そのまま帰ることはなかったそうです。

ちなみにその子孫と思われる人たちが藪地島の土地の法的所有権を有しています。

……なんか、、、「祟りじゃ~!」みたいなもう少し面白い話だった気がしますが、来年の調査時に再度聴いてメモってきますね( -д-)ノ



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↑人骨が見つかった藪地洞窟遺跡(再掲)




上に挙げた写真が藪地洞窟遺跡で見つかった人骨です。

見出しで縄文時代最古と書きましたが、これは沖縄県での話です。

沖縄の貝塚時代(縄文時代早期~グスク時代;およそ11000年前から11~12世紀頃まで)において最古の事例なのです。




日本の本州などにおける貝塚は縄文時代早期~中期(11000年前~4700年前)に見られるのでかなり違いがありますね。

まぁ本土と比べれば周りを海に囲まれている上にサイズ的に小さいわけですから、より海産資源に頼った文化が続いたことは当然かも知れません。




沖縄本島では早期(およそ11000~7200年年前)相当の土器が見つかっていて、この藪地洞窟遺跡では約9000年前の爪形文土器が出土しています。

この人骨はその爪形文土器と共に見つかったことから、約1万年~9000年前のものと推定されています。

これまでの貝塚時代相当の最古の事例は、名護市大堂原(うふどうばる)貝塚で発見された約7千年前の人骨であったので、新記録として2000~3000年も遡ることになった大発見なのです(*・ω・)ノ



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↑石灰岩の洞窟を利用して生活していた模様(credit: あるけまや)


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↑片っ端から色々試したけどやはりソーキそばが旨い気がする(・∀・)つ(credit: あるけまや)


おわりに ~古い土器や骨がたくさん残るのは何故?~

最後にご飯の写真も挙げましたが、その前にうるま市市役所の中で撮影した展示パネルを紹介したいと思います。

これまでにも「最古シリーズ」とか「今でも食べれるよ?シリーズ」とかやってきましたけど、当記事を継続的に読んでいると『考古資料は特定の条件下で良好に保存される』ことが分かると思います。

多くの場合、めっちゃ乾燥してるか、水辺で常に水分が供給されて空気が抜かれている状況かっていうケースです。

一方で今回のような「洞窟」は比較的残りが良く、最古の土器の事例も世界的に見て「洞窟」での発見が非常に多いのです。




更に藪地洞窟遺跡の洞窟は、単なる洞窟ではなく『石灰岩質』の洞窟です。

日本は酸性土壌なので通常骨が溶けてしまいますが、雨をよく通す石灰岩が浸食されて土壌にアルカリ性をもたらすため、人骨などの残りがより良い環境なのです。



ちなみにマヤ文明は巨大な石灰岩台地上に立地するけども、骨はあまり残りません。

……何故?


微生物がめっちゃ張り切っちゃうから!( ・Д・)



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