2023ねん11がつ 10にち(きんよーび、台風!)

仕事はバリバリ進んでいる気がする……たぶん

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↑現在のアマゾンの人々(「COURRIER Japan」の記事内画像より転載; Credit: Scott Wallace/Getty Images)



今回の考古学・歴史ニュースはもしかしてアマゾン文明!?( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、ここ数年のところ特に『異常気象』なんて言葉をニュースでよく目にするようになったかと思います。

やけに暑かったり、寒かったり、洪水起きたり、ハリケーンとか台風の被害甚大とか山火事凄いとか氷山溶けまくりとか・・・

『観測史上最大/最強』とかよく見るな~って気がしています。



観測史上って日本だと1876年かららしいですが、まぁ過去150年の中でってことですよね。

それでも世界各地で異常気象と言えるほどの甚大な被害をもたらしています。

やはり人類活動のせいなのか、ほんと地球はどうかしている状況なのかも知れませんね( -д-)ノ




今回の話は「干ばつ」ですが、どんな状況かというと・・・






激しいね!Σ(・ω・ノ)ノ

これは激しい!



アマゾン川ってめちゃ大河なイメージですが、記録的干ばつによってこんな状況になっているそうです。

船での航行が不可能になってなかなか物資も届けられないようですね。

こんなになってしまうと魚とか水棲生物がたくさん死滅してしまい、現地の方々にとっては食料不足に陥りますし、大量に死んだ魚によって河川が汚染されてしまうので、飲料水や生活水も不足してしまうんですよね( -д-)ノ



チグリス・ユーフラテス川とかメソポタミア関係や、古代ローマ関係でも河川が干上がって遺跡が見つかったりしていましたが、今回はこんな状況のアマゾン川の川底から石彫が見つかったということです。






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場所はブラジル北西部のマナウスの近くです。

マナウスはアマゾナス州の州都で、その名の通り、巨大なアマゾン川のほとりに位置する大きな都市です。

このマナウスの南東部端でネグロ川とソリモエンス川/アマゾナス川が合流するのですが、ここにポント・ダス・ラジェスという遺跡があります。



この遺跡では2010年の干ばつ時に周辺の河川の水位が13m下がった結果、複数の石彫が見つかっていました。

2023年の干ばつでは14mも下がったため、新たに複数の石彫が見つかったということです。




考古学では石材にもよるけれど、石の年代を推定することはけっこう難しいものです。

この遺跡では道具の製作場所として関連遺物が見つかっていることから、先コロンブス期の遺構だと推定されています。



周辺の遺跡での調査成果から、この辺りでは1000 BCE-1000CEにかなり大きな規模のコミュニティがあったことが分かっています。

なので石彫の年代推定はおおよそその中間である、今から約2000年前としておくのが安牌かなって気がしますね( -д-)ノ


(考古学者のスケール感だとこれくらいアバウトでもよいのす。地質屋さんとかもっとすごいよ( ・Д・))







話は変わりますが、見つかるはいいけれど記録・保存を考えないとですよね。

ずっと沈んだままならまだ良いけれど、水位の変化が激しいのならば上に挙げた写真のように水による浸食を受けてしまいますからね。

なんとかして欲しいなと思います( -д-)ノ



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↑この大きな平らな石だけ選ばれたようだね(「MSN」の動画内より転載)


おわりに アマゾン文明!?な話



ところでところで、更に話を変えると、、、

『古代アマゾン文明』って知ってます?



中米と南米ってまぁ「新大陸」研究者から見たら一緒に見えるかもしれないけれど、確かに共通点は多いんだけれど、やぱかなり違うんですよ。

なので専門外なので全然知らないんですけれど、、、

アメリカ大陸のフィールドなので学会は同じなんです。



学部3年かな?

初めて東京に出てきて学会参加した時に、どこかの学部生の人に出会って、「実は古代アマゾン文明に興味あるんです!」って言われたのを覚えてます。



20年前くらいの話ですからね。

今みたいにスマホでネット検索なんて時代でもないし、何も知らなかった私は、あくまで心の中で、

「マジか?やばいやつじゃん。ここ、オカルト学会じゃないんだぜ?」って思ったことを記憶しております( -д-)ノ


(顔も名前も記憶していないけれど、もし南米研究で残っているならばごめんなさいって謝っておきますヽ(TдT)ノ)




言い訳をすると、当時はアマゾン文明なんてあるかどうかよく分かってないレベルだった気がするんですけどねぇ。

まぁ現在の国家形成をひとつのテーマに設定する研究者としては、、、



どうだろうね?

まず植民地期初期の記録として大きなコミュニティがアマゾン川周辺にたくさんあったことが歴史記録として残っているそうです。


それぞれのコミュニティは河川を交通網として利用していた他、陸路も繋いでいたようでかなり発展していた様相が伺えます。



では先コロンブス期は?というと、

先に書いたように、1000BCE-1000CEにやはり大きなコミュニティがアマゾン川周辺に複数あったことが確認されています。



ただ、それは文明だろうか?ってことですよね。




中米の亜熱帯ジャングルは大木に覆われているけれど、地面近くは比較的スカスカなんですよ。

でもアマゾンの熱帯雨林は地面下部までもっさりで真っ暗なガチジャングルですよね。




中米と類似して暑くて湿度も高いので微生物の活動が活発で土壌が堆積しづらい環境なのかなって思います、

それだと遺構が残りづらいのです。

こうした状況では浅い地点にある小さな遺構は植物の根で壊されてしまうのです。



よって都市レベルのコミュニティがかつてあったとしても、都市の規模を推定するための遺構が確認しづらいですね。

となると、やはり残存しやすい石造の巨大な公共記念物があればいいわけですが、たぶん見つかってないんでないかなと思います。

見つかってたら有名になってそうですからね( -д-)ノ





考古学的な初期国家の定義を数理的に示すことが一つの私の研究の目標であり、物質文化における変化は常に連続的なので、

現状では、『スパッ!!!と、ここから国家!』って言いづらいのですが、

まぁアマゾン文明(?)はネーミングとして一般受け良さそうですけれど、文明ではない気がしますし、そうだったとしても多くの考古学者が認める国家の称号を得るには時間がかかりそうです(*^・ェ・)ノ



まぁあれだけのジャングルだと、踏査も大変だから遺跡発見がそもそも大変だし、あれだけ鬱蒼としてると流行りのLiDARも使えなさそうですからね(ρ゚∩゚) グスン



まぁでも、

何はともあれ、

ロマンはあるね!( ・Д・)



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