2025ねん 10がつ 21にち(かよーび、くもり)

余裕もって早めに寝たのになんだかねむい!( -д-)ノ

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今回の考古学・歴史ニュースは5000年前のパンが出た!だから作って食べさせてみた!?( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ




📰はじめに


── 土の中で眠っていた一片のチャコール化したパンが、現代の食文化と気候変動対策に新たなヒントを投げかけている。──


ある日、トルコ中部、キュルリュオバ・ホユック(Küllüoba Höyük)の発掘現場で、約紀元前3300年頃に焼かれ、さらに埋められたまま5000年近く地中に残っていた、まるで“パンの化石”とも言える焼き菓子状のパンが発見された。


これを契機に、古代の製粉・発酵・焼成の技術が蘇り、しかもその技術が“乾燥・水不足”という現代の農業・食の課題ともリンクしているというのだ。





🏺 発見の現場:Küllüobaで何が見つかったのか

発見地はトルコ中部アナトリア、Eskişehir近郊のKüllüoba Höyük。ここでは銅器時代初期〜中期の集落遺跡の発掘が行われており、2024年9月に発掘された“焼かれて埋められたパン”が注目を浴びている。

形状は直径約12センチ、円盤状、チャコール化・炭化しており、「パンらしき塊」がそのまま住宅基壇の下に敷かれていた。 

発掘主任の Murat Türkteki 氏は「通常パンは出土時にはパンくずに過ぎないが、今回は形が残っていた。焼かれて埋められたという構造が保存を可能にした」と語っている。 

このような“まるごとのパン”という出土は極めて稀であり、発掘・分析対象としても一次資料の価値が非常に高い。




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↑これが発掘現場!( ・Д・)(「ZME Science」の記事内画像より転載)



🔍 原材料と製法:古代パンはどう作られたか

分析の結果、このパンには次のような特徴が見られた:

  • 粗挽きのエンマー小麦(古代小麦)を主原料としていた。

  • レンズ豆(lentils)の種が混入されていた。

  • 未同定植物の葉が酵母代替として用いられていた可能性がある。

  • 直径12センチ程度、円盤状、平たく焼かれており、焼成後に一部が裂かれ、その後焼かれたのち住宅の敷居下面に埋設されていた。裂かれた痕跡から、儀礼用途(豊穣・家屋完成祈願)で使用されたと研究者は推定している。 


    また、再現実験として、トルコの地方自治体によるパン製造ベーカリーが、古代品に近い材料(例えば近縁品種の「カビルカ小麦」、ブルグル、レンズ豆など)を用い、「キュルリュオバ・パン」として現代に復活させ、大衆にも提供を始めている。





🌍 温暖化・食料適応へのヒント:古代技術が現代に効く?

この発見で注目すべきは「ただ古いパンが出た」「再現した」という点だけではない。実はこの古代パンとその原料が、21世紀の気候変動・水不足・農業適応というテーマに直接リンクしているのだ。


例えば、研究では「このパンの原料小麦は、現在トルコ中部で深刻化している乾燥・水不足状況の中でも生育可能な古代品種に近い」と報じられており、自治体の市長も「我々の祖先は少水量作物を使っていた。今こそその知恵に戻る時だ」とコメントしている。 


具体的には:

  • エンマー小麦や近縁古代小麦は、現代の高収量品種に比べて雑草耐性・低水量適応性が高い可能性がある。

  • レンズ豆など豆類の混合栽培・混合焼成という形は、たんぱく源・窒素固定源としても優れ、農業多様化のモデルとなりうる。

  • 焼成・保存技術という観点からも、少加工・保存料不使用・栄養豊富という“持続可能な食”の設計モデルになる。


    パンの再現ベーカリーでは、「低グルテン・保存料不使用・栄養価が高いパン」として販売され、消費者も多数並んで購入している。これが“食品遺産活用”ד食料問題解決”という新たなパラダイムを生みつつある。




🧭 社会・儀礼の視点:パンが持つ意味と古代文明の営み

発掘されたパンは、単なる食料の残片ではなく、古代社会の儀礼・社会構造・日常生活を映す鏡となっている。研究では以下のような見立てがなされている:

  • パンが住宅の敷居下に埋設されていたという事実:これは家屋建築完了時の豊穣祈願・引越儀礼として、パンを断片化・焼成・埋設する慣習があった可能性を示唆しています。

  • 焼成後に裂かれた痕跡:これは“共有・分かち合い”あるいは“儀礼的分割”を示す行為と見る研究者もいます。

  • 集落はただ農耕をするグループではなく、商工・手工・採掘活動まで含む“複合機能都市”だったという分析も。パンのような加工品の存在は、単なる生産ではなく加工・保存・流通というステージを含んでいたことを示しています。 

    こうして、パンという“日常の食”が、古代文明の社会構造、儀礼、経済活動、環境適応までも映し出しているのです。








おわりに

パンでも米でもビールでも酒でも、「古代なんちゃら」ってたまに見るよね。

研究費かけて古代ビールを再現して、一時的に販売するなんてこともやってるよね。



・・・私もマヤの酒再現したい!(笑)

研究費ちょーだい!


冗談はさておき(半分冗談はないが)、再現したものが現代社会問題の解決に寄与する可能性があるのは素晴らしいなぁと思います。

その点でこれまでの類似研究とは一線を画すなと思います。

地元の市長も協力的なのも素晴らしい。

まぁそれほどに乾燥を始めとした環境問題・食糧問題が大きいのかも知れないけれど( -д-)ノ



ところで気付いた?

この小麦、「Kavilca小麦」なのさ。

保存料なくても保存性が強いらしいが、まぁ確かに小麦自体に『カビるか!』って強い意志を感じるもんね!( ・Д・)




何はともあれ、

久々にパン食べたいな!( ・Д・)



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