2025ねん 10がつ 29にち(すいよーび、晴れ)

もう10月も終わる、急ぎ論文かかにゃ!( ・Д・)

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↑シリコン製の鋳型だってさ!( ・Д・)




今回の考古学・歴史ニュースは「そりゃあめんどいからまとめて作るよね!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ



📰はじめに

こんにちは。久々に日本の話題を取り上げます。今回のテーマは、福岡県春日市に所在する「奴国(なこく)」の王都とされる須玖遺跡群で出土された、なんと一度に3面の青銅鏡を鋳造できる石製鋳型――弥生時代後期(約2000年前)の新たな技術展開を示すこの発見は、鏡という「象徴性ある器物」の生産変化を浮かび上がらせます。


「鏡」というと、貴人の副葬品や儀礼用具として私たちはまず「一点もの」的印象を抱きます。しかし、ここで出たのは“量産するための石板=鋳型”。これは、鏡の利用や流通、あるいは社会階層・交易・技術の変化を示す可能性を孕んでいます。さあ、鏡の向こう側にある、弥生後期の物質文化の動きを覗いてみましょう。




🏺 発見:一度に3面鋳造可能な石製鋳型

福岡県春日市、須玖遺跡群より報告された発見では、石製の鋳型(直方体形・約9cm四方・厚さ約4cm)が出土。片面には直径4 cmほどの鏡型が3面彫られ、溶融金属を流し込む湯口とそれらを連結する溝が確認されています。 


この鋳型は弥生時代後期とみられており、石材で鏡を同時に複数製造できる構造という点で、全国的にも「鏡量産の証拠」として初めてのものとされています。 


銅鏡製造というと個別・儀礼的というイメージが強かっただけに、「同時に複数」=“生産ライン的”という発想がここに出てきたことは、弥生後期の社会・技術観を刷新するものです。



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↑見つかったのコレ!( ・Д・)



⚙️ 技術・社会背景:なぜ“鏡量産”だったのか?

鋳型の発見は技術側面だけでなく、社会・流通・象徴という広い視野を提示します。

  • 鏡は当時、豪族・王の権力象徴・儀礼用具として重視されており、量の確保・流通の拡大が進んだ可能性があります。

  • 奴国の王都とされるこの地だからこそ、「対外交渉」「権威誇示」「流通拠点」という三位一体の機能があったと推測できます。

  • 鋳型が石製という点も興味深く、金属鋳型ではなく石で複数面を彫るという技術選択は、維持・再利用・コスト面などを考慮したローカル・プロダクションの工夫を示唆します。

    このように、「量産」という言葉が示すのは単なる数の問題ではなく、鏡という物の持つ意味・流通・社会階層・技術ネットワークが変化した可能性を含んでいます。




🌏 広域視点:弥生後期鏡・量産化のグローバル文脈

この発見を春日市というローカル遺跡だけで終わらせるのはもったいない。鏡量産化というテーマを広域的視点でも捉えてみましょう。

  • 日本列島では、弥生時代後期~古墳時代初期にかけて、銅鏡の量・分配・副葬化が顕著に増加しています。これは社会階層化・王権形成・広域交流の現れとされます。

  • 同時代の東アジア大陸でも、鏡の鋳造や流通が進展しており、鏡生産の“地域的プロダクション”化という潮流があったと考えられています。

    このように、春日市の鋳型出土は、国内史だけでなく東アジアの金属器生産・流通史ともリンクする発見であり、鏡という器物の意味が「一点豪華」から「量と流通」にシフトしつつあった転換点と捉えられるのです。


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↑こんな風に作れちゃうようだ!( ・Д・)


🧱 考古学的インパクト:何が変わるのか?

この新発見が持つ意味を、少し整理します。

  • 鏡一個ではなく「複数同時鋳造」という設計思想があった痕跡=鏡の“在庫化・流通化”可能性。

  • 鋳型が出土したという事実により、鏡は単なる権威象徴ではなく、日常的・準儀礼的な物質としても位置づけられ始めていた。

  • 遺跡の立地(王都である可能性)と量産用鋳型という構造から、「国家的・部族的プロダクション拠点」の可能性も考えられる。

    この発見によって、弥生後期が「鏡のあり方を変えた時代」、技術・社会・象徴が交錯するターニングポイントとして再評価される可能性が大きままっています。




おわりに


3年前くらいかな、私のティカルにおける財の社会不均衡分布に関する数理モデルを日本研究に応用しようと思って、まずは古墳時代か!と思った時にやはりまず銅鏡のデータから取り始めたのを覚えています。でも私にとっては出土数とか数値さえあればそれで良いので全然鏡について知らないんですよね( -д-)ノ

で、舶載鏡(中国産)と仿製鏡(国産)があって、仿製鏡の方がサイズがかなりデカいってデータがあったので、「今でいうマウント取るための装置」だからデカい方が目立っていいかぁ、古墳もデカいしね!とか思ってたんですけど、今回発見された銅鏡は全部ちっこいですね。直径10cmくらいだもんね。


そういう小さい鏡とか、銅鏡模したチョコレートとかって博物館がやってる体験講座用だと思ってたけれど、実際小さいのあるんですね。もう手鏡じゃん!って思いましたダイソーとか100均で売って欲しい!まぁミュージアムショップでは売ってるのか・・・





ん、何か・・・

鏡欲しくなってきた!( ・Д・)







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