2026ねん 3がつ 10にち(かよーび、雨)

今日も眠い!( ・Д・)

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arukemaya_y531




今回の考古学・歴史ニュースは古代の格差の分布はパレートだけで説明できるのか?( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ



📰はじめに

前回は、ティカルの住居群を使って「経済指標ランキング」を作ったところまでの話だった。





建造物グループの総面積を計算して、
大きい順に並べる。

そして 1位から501位までのランキング を作る。


これで、都市の格差が「連続量」として見えるようになった。

でも、ここからが本番。

次の疑問が出てくる。

このランキングの形って、いったいどんな分布なんだろう?

ここでよく登場するのが、いわゆる パレート分布(冪則) だ。

今回は、その「それっぽさ」をちゃんと疑ってみる話。



📉 ランキング分布は、だいたいパレートっぽく見える

ランキングを作ると、だいたいこんな形になる。

  • 上位は極端に大きい

  • 途中から急激に小さくなる

  • 下位には小さなものが大量に並ぶ

これ、社会科学ではよく知られている形。

富の分布
都市人口
企業規模

いろんなところで見られる。

だから考古学でも、建物サイズの分布を見ると、

「これはパレートだろう」

と言われがちだった。


実際、建築規模や投入労働量の研究では、
冪則分布がよく指摘されている。

でも、ここで一つ問題がある。

見た目がそれっぽいだけで、
本当にその分布なのかは分からない


🧠 「それっぽい」は、科学では危険

冪則って、見た目が強い。

グラフにすると、
いかにも「自然の法則っぽい」形になる。

だから研究では、ついこうなりがち。

  • グラフを書く

  • 冪則っぽい

  • じゃあ冪則だろう

でも実はこれ、かなり危ない。

社会現象の分布には、

  • 冪則

  • 指数分布

  • 混合分布

など、似た形がいくつもある。

見た目だけでは区別できないことが多い。

だから今回の研究では、
最初からこう決めている。

先に分布を決めつけない

むしろ、

複数の分布モデルを同じデータで比較する

という方法をとる。



🔬 今回比較したのは、3つのモデル

ティカルのランキングに対して、
今回の論文では 3つの分布モデル を比較している。

① パレート分布(冪則)
② 指数分布
③ 2分割モデル(冪則+指数)



冪則は、いわば

「格差が自己増殖していくタイプの分布」。

指数分布は

「強い制約の下でサイズが減衰していく分布」。

そして3つ目が今回のポイント。

分布の途中で 性質が変わるモデル

つまり、

上位は冪則っぽい
下位は指数っぽい

という構造を想定する。



📊 社会は、本当に1つの法則で動いているのか

ここが今回の論文の一番大きな問い。

社会の格差って、

  • 上位

  • 中位

  • 下位

全部同じ法則で動いているのか?

それとも、

上位と下位では
まったく別の力が働いているのか?

もし後者なら、

社会全体を1つの分布で説明するのは無理になる。

そして実際、
モデル比較をやってみると面白いことが分かる。

分布は「1種類」ではなかった

結論だけ先に言う。

ティカルのランキング分布は、

単一の分布モデルではうまく説明できなかった。

つまり

  • 冪則だけでもダメ

  • 指数だけでもダメ

分布の途中で、
構造が変わっている。 


これはかなり重要なポイント。

なぜなら、

格差が「1つの仕組み」で作られているわけではない
可能性を示しているから。



🌍 都市の中には、複数の世界がある

もし分布が途中で変わるなら、

都市の中には

  • 富が自己増殖する領域

  • 制約で押さえ込まれる領域

みたいな、
別の力学のゾーン が存在することになる。

つまり、

都市は1つの社会じゃない。

分布空間の中に複数の社会が重なっている

そんな見方ができる。

これはMME(物質文化マクロ生態学)の視点ともつながる。

社会の階層は、
最初から箱で決まっているわけじゃない。

むしろ、

分布の中で 濃度が変わる場所 として現れる。



🔜 次回予告:格差の「見えない壁」

分布が途中で変わるということは、

その境目に
何かがあるはず。

資源?
制度?
権力?


それとも、

越えにくい 見えない経済的な壁 なのか。

次回は、この分布の境界に現れる
格差の「構造」について見ていく。

ティカルの住居の森は、
まだまだ面白いことを隠している。




🔗 参考記事リンク

※この記事で紹介した考え方は、MME(物質文化マクロ生態学)の初の実証論文の一部です。データと解析コードは Zenodo に公開してあります。







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