2019ねん 1がつ 25にち(きんよーび、雪)

研究環境を整えたい。

今の希望はただそれだけである( -д-)ノ


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【目次】
  1. はじめに -文系/人文科学の区分が大好きな日本-
  2. お金かかるよ、考古学(特に海外!)
  3. 私が欲しい物とその金額と理由
  4. 学術系クラウドファンディングの現実(/TДT)/
  5. おわりに


1.はじめに -文系/人文科学の区分が大好きな日本-
今回は「クラウドファンディングと考古学」というテーマでお話したいと思います!


IT化が進んだ現代社会では「人文科学なんて要らない!」なんて風潮もあり、何かと辛いニュースもちらほらと目にするようになりました。


この前見たのは、「人文科学は今まで楽に研究してきたのだ!」というものです。


『図書館』という巨大な組織に支えられて、「研究費なんて要らないレベルで研究できる最高の環境を整えられてきたのだ!」というのがその主たる主張でした。



まぁ確かに一理ある!


理系は研究史をさほど重要視しないって聞きますからね~。

医学史は医者の卵が効率的に勉強する上で重要と唱えられてから、実際にそれをやってきたのは文系だしね!

(そう考えると人文科学、役に立ってんじゃん!縁の下の力持ちだよ(/TДT)/



確かに図書館の役割は人文科学系の学問にとっての重要度は高いし、図書館の維持に莫大なお金がかかっているのも理解する!


だけど、何故に文系とか人文科学としてひとくくりにするの?(TДT)


考古学はお金かかるよ!ヽ(TдT)ノ


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2.お金かかるよ、考古学(特に海外!)
今回はほんとどれだけお金かかるかを暴露したいなと思います( -д-)ノ


研究を続けていると先輩、後輩が様々な理由で研究者の世界から離脱していくわけですね。

まぁ基本的にはお金だと思います。専門で就職できても忙殺されて時間が取れないというのが実態のようですね。


それでもやはり悲しいものです。寂しいものです・゚・(ノД`;)・゚・



そんな大事なお金と時間の問題ですが、私のケースをご紹介します。


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初めてマヤ文明の地に赴いたのが大学4年の春か夏でした。

23の時だったな~(*・ω・)ノ


私の大学の考古学研究室では4年は卒業論文に従事するために、3年までに卒業に必要な全単位(卒業論文を除く)を修得しておくことが暗黙の了解でした。

だから3年の内に行きたかったんですけどね、参加するプロジェクトの事情によりタイミングが悪く、4年に持ち越しました。



その先生に言われた航空券を買い、現地に行きました。


往復24万円でした(ヒューストン経由、グアテマラ行き)。



学生時代は塾講師のアルバイトをしてました。


海外行くために夏季講習(?)とか一番忙しい時期にお休みもらってましたね。

今思い返すと本当にありがたいことでした(〃・д・) -д-))ペコリン



現在は某大学の某教授がホンジュラス、コパン遺跡で実施するプロジェクトに参加しましたが、参加費用を払う必要がありました。


名目は「遺跡の保存・修復等のため」です。


1000ドル(米ドル)、約12万円でした。



滞在場所(ホームステイ先)も紹介してもらったところで、月6万円くらいだったかな~


(何か思い出してるだけで涙ちょちょぎれるヽ(TдT)ノ、てか文体が崩れてきたw まぁいいか、今回くらい、思い出話だし( ・Д・))


もちろん上に述べた額以外に、グアテマラからホンジュラスへの移動費、グアテマラ内での移動費(博物館見学)、ティカル遺跡への移動・入場・宿泊費と、全日程の食費がかかりました。



けっこう高いのが海外旅行保険!

期間長いと簡単に10万円超えるんですよ。なので慣れてきてから、入るの辞めました。大学には内緒ですw


まぁトータル60万くらいかな~。まぁ10年パスポート取得にも16000円とかかかってましたね




まぁ複数回慣れてなんだかんだ安く済ませられるようになっても毎年2回行って、80~100万円近くにはなってたように思います。


慣れてくると滞在期間が延びるのでこんなもん。だって航空券高いからたくさん居た方がお得なので(´・ω・`)







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博士課程になり、日本学術振興会の特別研究員(DC2)に採用されていた時期の助成金が月20万円でした。


税金が引かれるので、月16万円くらいです。


グアテマラ、ティカル遺跡で調査を行っていたので、法律上共同ディレクターとして現地考古学者を雇用する必要があり、月1000ドル(手数料込で12万円超えた)でした。


実際に2か月の発掘調査・ラボ作業を行うのに、許可等の書類処理の問題を含めて半年以上月12万円を払い続けました。



実際の調査の間は、発掘作業員さんを2人雇って月5万円(1ヶ月)、二カ月分の車両レンタル&ガソリン代(15万円)かかりましたね。


あとは発掘調査やラボ作業に必要な機材等を揃えるのにお金かかりましたね。トータル5万円くらいかな。

けっこう色々借りたりして節約しました。無償で貸してくれてありがとう!ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ

特にトータルステーション!あれ、借りるとバカ高いから!( ・Д・)



もちろん別途、私の渡航費、移動費、滞在費はかかります(この辺りは頂いた研究費でまかないました)。


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以上、私が地球の裏側まで行って、調査する時の必要経費ですね。


今まで自分で払った分だけでも500万円は超えてるのだろうか。

まぁお金かかるんですよ!海外の考古学( ・Д・)


ティカル遺跡はマヤ文明で最も有名な遺跡ですからね。ビッグネーム過ぎてまぁ多少はしゃーなし!( ・Д・)







3.私が欲しい物とその金額と理由
考古学はお金がかかるって話から急に飛びますけど、私が今欲しいのは「蛍光X線分析装置」です。ハンドヘルドタイプのやつですね。


(どのような研究をこれまでしてきて、具体的に何故これが欲しいのかについては次回にします(*・ω・)ノ)



これがいくらするかというと、定価で700万円超えるのです。


最新の技術を使った研究をしたくても、これじゃあ若手用の研究費じゃ逆立ちしても足りない!

ちなみに中古品だと250万円(税込み270万円)です。増税すると300万円かな( ・Д・)

この分析装置は何ができるかというと、ざっくり言うと対象試料の化学組成が分かるのです。


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最近は某先生のおかげかマヤ文明に関する概説書も増えてきましたが、その中で古代マヤ文明に関してこれまでに具体的に様々なことが分かっていることが記載されています。

しかし考古学な研究成果の下積みがあるとは言え、現行のマヤ文明観の華々しい部分の多くは碑文研究成果によるものです。


マヤの碑文は当時の経済に関する記述がほとんどないため、往時の経済の理解については考古学研究に期待されるわけですが、これが如何せん進んでいないのです!



簡単に言うと、蛍光X線分析による土器の分析、つまり胎土分析によって数多ある『土器の出所』を判定し、土器経済(土器の生産と流通)について明らかにしたい!ってことです。



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4.学術系クラウドファンディングの現実(/TДT)/
ということで、今脳内にある研究をするために(分析装置を使った新しい方法論も考えてある!( ・´ー・`)ドヤァ)、流行りのクラウドファンディングもいいなと思ったわけです。


『学術用』のクラウドファンディングのサービスも展開していて、今や外部研究費の獲得方法の一つとして確立しつつある状況と言えます。


税金対策として活用できるならば更に発展しそうですが、まだ法整備の方が追い付いていないですね( -д-)ノ




さて、クラウドファンディングで100万円以上とか1000万円集めたとか話を聞くわけですよ!


で、実際に調べてみると、『学術用』のクラウドファンディングの相場は50万円程度だそうです。


ただし達成率(会社による)は80%程度なので、科研費の採択率よりずっといいですね!


まぁただ、私の目標額には遠く及ばない!( ・Д・)

そして達成率が高いのは『寄付型』ではなく、『購入型』と呼ばれるもの。

つまり何らかの対価を用意しなくてはなりません。


世の中甘くないってことですねヽ(TдT)ノ



5.おわりに
と、いうことで、まぁなかなか現実は厳しいですけどね、何とかやっていくしかない!

堅実に貯金して自分で買うかなとも……

この基礎研究だけでもライフワークになるからね!(。・ω・)ノ゙


次回クラウドファンディングや私の研究について詳しく紹介していこうと思います。

どうかお付き合いくださいヾ(´ω`=´ω`)ノ

↓安心してください!ここをぽちっとしてもお金はかかりません(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!↓