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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:お宝

2023ねん 2がつ 5にち(にちよーび、晴れ)

春よ、来い!( ・Д・)

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今回の考古学・歴史ニュースは考古学ではお宝発見してもお金にならんよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ




まぁそう書いちゃうと夢もないのですが、、、今回はイギリスの話だからちょっと夢あります!

ってことで、今回の舞台はイギリス北西部、カンブリア州のカーライルにある遺跡です。

遺跡名がちょっとよく分からないのですが、ハドリアヌスの長城の傍でカーライルの中にあるようです。




今回のお話は、古代ローマの浴場を発掘調査していたところ、排水溝から宝石が30個近く見つかった!ってことなんです。






宝石といっても半貴石です。

一般的に宝石というと貴石を指しますが、アメジストとかトルコ石などは希少性がさほど高くない、つまりたくさん量が取れるものなので宝石としての価値が低くなってしまい、こうしたレア度の低い宝石類を半貴石と呼んでいます。




今回見つかった物はこの半貴石なのですが、インタリオといって沈み彫りの装飾を伴うものなのです。

ちなみに浮彫だとカメオと呼ばれます。

古代のインタリオを有した品は半貴石であっても価値は高いのです。




アンティーク好きはどこにもいるもので、このインタリオはオークションでは100万円~500万円の値が付くそうです。

今回は30個くらい見つかっているので、3000万円~1.5億円くらいの価値があるって概算できるのです。

ただ今回の発見者は考古学者だから売れないでしょうね( ・Д・)




↑イギリスはトレジャーハンターの国!他にも記事あるから「お宝」で検索してね!



上の記事に書いたようにイギリスでは見つかったお宝を博物館が買い取るシステムがあります。

基本的には金銀で出来たものですが、夢はありますよね。

このシステムは貴重な文化財が闇市に流れないようにするためのものなので、歴史的に貴重なものであれば金銀でなくとも買い取りはあり得ます。





この半貴石のインタリオは本来指輪に付いていたものです。

粘土板などにグイッと押し当てて使用していました。

世界的にはインダス文明の印章のイメージで合ってますが、我々日本人にとってはハンコ文化が現在でも根強いのでスッと理解できますね。



指輪の金属部分と嵌め込む石部分(インタリオ部分)は植物由来の接着剤でくっつけていました。

しかし指輪を付けたまま浴場に入るせいで、蒸気にやられて石の部分が台座から離れてしまうことが多かったようです。

結果として浴場のお湯・水に押し流され、排水溝に溜まってしまったのです。




当時の浴場の清掃とかはどうなっていたのか気になりますが、、、

・・・古代ローマの浴場見つけて、排水溝で宝石探しするのイイかもね!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!









おわりに

上の画像は今回のポイントとは異なるものですが、古代ローマの遺跡の発見記事って大体こんな写真です。

綺麗に残ってるな~って印象のモザイクが特徴です。




まぁ上の写真だと、よくこんな狭いトレンチ切ってるなぁと思いますけども。

たぶん文献史料を駆使してピンポイントで古代ローマ期の遺構を狙ってるんでしょうね。




古代ローマ人は碌に清掃してなかったみたいなのに、上の写真の人のように現代人がピカピカにしているのは感慨深い・・・

分かった、見つけた遺物を買い取ってくれとは言わない!


せめて清掃費くれ!( ・Д・)



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2021ねん 2がつ 8にち(げつよーび、晴れ)

今週さえ乗り切れば少し楽になる……と思い続けて幾星霜ヽ(TдT)ノ

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今回の考古学・歴史ニュースはトレジャーハンターが本当にお宝見つけたよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、今回の舞台はイギリス、スコットランドです。

今回は大好きなナショナルジオグラフィックの記事を参考にしたもので、写真も全てそこから転載しております(いつもながらその都度、リンクとクレジット表記をしておきます)。

発見されたお宝を紹介するのはサクッと終わらせて、『盗掘と文化財保護』について少し書こうかなと思います。

まぁそう書くとお堅い感じがするので、『お宝見つけたらお金になるの?』ってテーマでお話したいなと思います(*・ω・)ノ


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さて、イギリスと言えば「トレジャーハンターの国」なイメージを持っているのですが、、、

何故かというとそれくらいたくさん金銀財宝が地下に眠っていて、金属探知機でお宝を探すトレジャーハンター(歴史愛好家?)がたくさんいるからです。

実際にイギリスではほとんど全ての金銀財宝はトレジャーハンターによって見つけられています。

一方で考古学者がお宝を発見することはほぼありません( -д-)ノ



何ででしょう?( ・Д・)



・・・・・・



・・・



「考古学者はお宝を発見するために発掘しているわけではないから」です(*・ω・)ノ

どこの国の考古学者も基本的には税金や企業の助成金で研究しているわけで、何らかの研究テーマに沿って何らかの学術的課題をクリアするために調査を行っています。

皆さんも、もし「私たちが税金使ってお宝発見してヤッホイ!.。゚+.(・∀・)゚+.゚」してたら怒るでしょ?

そうなのです、目的が全然違うので考古学者がお宝を発見することはほぼありません。

例えば建設工事などに伴う緊急調査、特に高速道路とかの大きな範囲を掘る際には確率的に出てくることもあるでしょう。

でも基本的にはないのです( ・Д・)



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今回紹介しているお宝たちも2014年にトレジャーハンター(お宝探し愛好家)が金属探知機を使って発見したものです。

もちろん全部ではありません。

発見者が博物館などに報告して、考古学者が派遣され、周辺の調査がなされたのです。

・・・・・・この時、土地の所有者と第一発見者であるトレジャーハンターにはお金が支払われるのですが、考古学者には支払われません。

誠に哀しいですねヽ(TдT)ノ

発見されたこれらのお宝はおよそ1000年前のバイキングの宝であることが分かりました。

丁寧に布などにくるまれて、2つのお宝の山に分けて埋められていたようです。

出土状況はお墓ではないので、まさに埋蔵金というか、童話や伝説に出てくるような『海賊の隠し財宝』ですねヾ(´ω`=´ω`)ノ





さて、盗掘と文化財保護法について少し述べようかなと思います( -д-)ノ

今回の件のように一般の人がもしお宝を見つけた場合、日本では「落とし物」扱いになります。

その辺で拾った「拾得物」と同じです。

古ければ古いほど、持ち主が現れることはないので、その価値が判定され20~50%くらいのお金がもらえます。

このお金は大体の場合、土地の所有者と折半になります。

これが比較的新しい時期の「拾得物」、例えば明治期とかになると、直接の子孫がいる場合があるので、その家族に通達が行くことがあります(*・ω・)ノ

この埋蔵文化財保護法の内容は各国によってまちまちで、例えばイギリスの大部分では「300年以上前の金銀製の遺物」に関しては価値が査定され、市場価格がそのまま支払われます。

価値の査定は主に有名博物館同士が争うオークションで決定されることが多く、対象は金銀財宝ですから結果として5000万円とか億単位の金額が支払われることさえあるのですΣ(・ω・ノ)ノ

……考古学者やめて、イギリスでトレジャーハンターやろうかな( ・Д・)

って思えるくらいの額ですね( -д-)ノ


ちなみにスコットランドでは金銀以外の製品も査定され、且つ時期の新しいものも対象になります。

アメリカでは州法によってまちまちで、あまり保護されていません。

その代わり、アメリカでは海の中で見つけたお宝は州法によりますが20%程度税金として払うだけなので、たくさんもらえます(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

一方でイギリスやスペインでは世界中の海の中に「かつての王家の船」がたくさん沈んでいることが歴史史料で分かっていることもあり、見つけても王家のものになってしまいます。

アメリカにとっては「他国のもの」だからどうでもいいんでしょうね( -д-)ノ

しかし公海で見つけてしまうと法的に所有者と思われる各国と争うことになるので、『盗掘』というか『ネコババ』が起きます。

この「盗掘」や「ネコババ」は世界的に見て、土中の考古学資料に対しても多々見られます。

グアテマラなんか「盗掘天国」と揶揄されるくらいです(´・ω・`)

その点、イギリスでは盗掘行為は少なく、発見者は皆報告する傾向にあります。

だって、「正しく査定されて、その額がそのままもらえる」んだもの(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

ただでさえ発見至上主義な古風な考古学者が多いのが事実だから、「イイモノ」出した考古学者に対する保護が必要だなんて言わないから、

「盗掘による考古学データの消失」を防ぐためにも、埋蔵文化財保護法の見直しと整備をお願いしたい!

もちろん日本の埋蔵文化財保護法はしっかりしている方だとは思うけど、部分的な見直し・改善は常に必要、重要だなと考えさせられますね(*^・ェ・)ノ



↓財宝やっほい.。゚+.(・∀・)゚+.゚



↑お宝関連記事(*・ω・)ノ

↓こんな事件もあったね( ・Д・)

↑日本では盗掘なんて対岸の火事だと思ってたやヽ(TдT)ノ



おわりに

海外の博物館は立派なところが多いし、運営もしっかりしていて、何と言ってもお金持ちですよね(*・ω・)ノ

それに比べて、日本の博物館ってたくさんあるんですけども、運営が厳しいせいで民営化が進んでもう長いこと経ちますね。

そうした中、資料調査の際の写真撮影や資料化作業に対して、1点当たり3000~4000円の料金を徴収すると言っている博物館もあるくらいです。

お金に困ってるのは分かるけど、博物館が所蔵している資料は、今現在は民営化の結果、運営会社の管理下にあるかも知れないけど、そもそも「税金」による調査で出土して、収蔵されるに至ったものではないの?

個人のギャラリーならいざ知らず、県・町立の博物館がやることではないと思います。

というかそんな博物館の資料使わんよ!

資料調査でいったい総額いくらかかるのか分からんじゃないヽ(TдT)ノ

まぁそう思うと、現在無償にも関わらず色々と忙しい中、個人的な資料調査に協力してくださる博物館や地方自治体等の学芸員諸氏には頭が上がりませんね。

改めて感謝ですヾ(´ω`=´ω`)ノ


……博物館収蔵資料閲覧の有料化か、どこも大変なんだろうけども

こんな世界に誰がした!?( ・Д・)



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2021ねん 1がつ 22にち(きんよーび、晴れ)

なんとか今月のノルマをクリアできそうな予感( -д-)ノ

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今回の考古学・歴史ニュースはお寺掘ったらちょこっと金銀財宝出てきたよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、今回の舞台は京都府、舞鶴市の古刹・松尾寺です。

松尾寺と書いて「まつのおでら」と読みます。

そして古刹(こさつ)は『古い格式高い、由緒ある寺』を指す言葉です。

創始はなんと708年(和銅元年)だそうですΣ(・ω・ノ)ノ

そんな立派なお寺である松尾寺ですが、木造の仁王門の老朽化が著しいため解体修理を行うことになりました。




この仁王門の解体の際に、そして改めて仁王門を設置する際に、柱の基礎部分が地中にあるため発掘調査を行う必要があります。

松尾寺の敷地内にて発掘調査を実施するのは今回が初めてのことでした。

下に挙げた写真のように調査区からは平安時代の整地跡や建造物の基壇跡が確認されました。

松尾寺はおよそ1300年にも及ぶその長い歴史の中で幾度となく火災に遭いました。

現在、解体修理している仁王門も比較的新しいものなのですが、調査区からは古い仁王門の建て替えの痕跡も見つかりました。


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更に上に挙げた写真に見られるように、金貨と銀貨が出土しました!ヾ(´ω`=´ω`)ノ

すごいちょこっとですけど、紛れもなく金銀財宝ですよね。

自分が掘ってて出土したら絶対興奮する!( ・Д・)

ちなみに何故これほど少量かと言うと、江戸時代に地鎮のために埋められた儀礼的なものだからなのだそうです(*・ω・)ノ

今回の超範囲は仁王門に関係する範囲でおよそ60㎡だそうです。

金貨・銀貨が出たなら、お宝がもっと出ないかと、もっともっと掘りたくなってしまいますね( -д-)ノ


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↓お宝関連の記事ヾ(´ω`=´ω`)ノ







↑お宝発見したい!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


おわりに

最後に挙げた写真は松尾寺にある国宝です。

絹本著色普賢延命像というもので、12世紀の作品だそうです。

歴史がある格式高いお寺だけあって、この他にも様々な時代に帰属する多数の重要文化財が松尾寺にはあります(。・ω・)ノ゙

年に2度、春と秋に国宝や重要文化財がお披露目になるそうなので、タイミングを見計らって訪れたいものですね。

例え行ったとしても、、、

勝手に境内を掘らんように!( ・Д・)



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2020ねん 11がつ 27にち(きんよーび、くもり)

今月もあと3日、頑張る!(*^・ェ・)ノ

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今回の考古学・歴史ニュースは家の壁や床から禁酒法時代のウィスキーがたくさん出てきて、???万円相当だよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、今回の舞台はアメリカ、ニューヨークです。

ニューヨークといっても通常私たちが思い描くマンハッタンではなく、ニューヨーク州内にあるエイムズという名の村でのお話です。

このエイムズで、ドラモンド夫妻が一年前に購入し住んだ家は禁酒法時代に酒の密売者が建てたものだという噂が流れていました。

禁酒法は1920年から1933年にアメリカ合衆国憲法修正第18条下において施行され、飲料消費のためのアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された法律です。

しかしアルコール度数を抑えたワインやリンゴ酒については一定量まで生産可能であったり、飲酒自体は禁止されておらず、医者に処方箋をもらえば購入可能であったりと抜け道がたくさんありました。

人種差別で悪名高いKKKがこの禁酒法を支持していたり、アル・カポネを代表とするギャング集団の非合法アルコールの販売による台頭を許し、暴力事件や売春事例が激増する要因となったなど、悪法として有名なのがこの禁酒法です( -д-)ノ




問題の家の元所有者はアドルフ・フンプフナーの名で知られるドイツ人で、1932年10月に急死した際には、自身の財産に加え、密売酒も残していたそうです。

1915年に建てられた木造家屋は築100年以上にもなるため、大規模な改修工事を行うことにしたのです。

そして上に挙げた写真のように、工事中に壁や床板の中から禁酒法時代のウイスキーのボトルが合計66本も見つかったのですΣ(・ω・ノ)ノ

写真で見て取れるように、ウィスキーのボトルは干し草と紙に覆われた状態で、ぎっしりと詰められた状態で出てきました。

この紙と干し草で包まれたボトルは、丁寧に6本ずつまとめて1つの包みに入れられていました。


これまでに壁からは7つ、床下からは4つの包みがそれぞれ見つかっているので、少なくとも合計66本見つかっているそうです。


見つかったこれらのウイスキーはいずれもスコッチで、ラベルには「Old Smuggler」と「Gaelic」の文字が記されており、現在も製造されている銘柄の名称と一致しました。





おわりに

ボトルの保存状態はいずれも良好なようですが、それでも内容量が減少しているものもあるようです。

ドラモン夫妻は中身の減っていないボトルを選び、自分たちで味見をする分の1本を残して残りは売却するそうです。

1本あたりの推定価格は1000ドル(約10万4000円)前後だそうです。

全部売れれば『700万円』近くになりますねΣ(・ω・ノ)ノ

歴史的な価値のあるものですし、残り30本を切ったりしてオークション化すると後半は途方もない額になりそうですね( ・Д・)

あ~~~~、私も、、、

お金になるお宝発見したい!( ・Д・)



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