2019ねん 1がつ 8にち(かよーび、晴れ)

喉がまだ痛いが、少しは元気になった気がする。

……毎日毎日、様々なことを考えるようにしてからもう1カ月になるだろうか。

寝る前とか起床時に瞑想するよりもいいですよ。

賢くなってる気がする( ・Д・)

ま、たまには書き留めて考えを整理したり、たまに瞑想してみるのも大事ですけどね~( -д-)ノ


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さて、今回紹介する考古学・歴史ニュースは、「火焔型土器の3Dモデルをタダで利用できる」ってことです!


縄文文化発信サポーターズという組織が、縄文時代中期を代表する土器である火焔型土器の3Dデータをオープンソース化しました。つまり誰もが自由に活用できるように作成したモデルを無償で配布することを開始したわけです。


縄文文化発信サポーターズとは新潟県長岡市に拠点を置く組織です。縄文を世界に誇る日本固有の文化として捉え、東京オリンピック・パラリンピックの期間中に世界に広く発信することを目的としています。

公式サイトによると、来たる2020年の東京オリンピックの開会式における縄文文化発信の提案のほか、火焔型土器や縄文文様の聖火台等のデザインへの採用など、 様々な情報発信活動に取り組んでいくとのこと。



この縄文文化発信サポーターズの発起人の一人であり、会長は國學院大學名誉教授の小林達雄です。日本考古学においては非常に有名です。「縄文土器大観」(共著)を知らない日本考古学者はいないでしょう!(たぶん)




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この縄文文化発信サポーターズで実施しているのが、「縄文オープンソースプロジェクト」になります。


これは縄文時代における各種の文化財をオープンソース化し、誰でも自由に文化財の造形を活用することができる環境を生み出すためのプロジェクトです。具体的には一般の方やアーティストに、例えばインテリアやアクセサリー等のデザインに際して縄文文化を活用してもらおうというものです。


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今回は当該プロジェクトの第1弾として、縄文時代中期を代表する火焔型土器の3Dデータを取得し、モデリングしています。


このデータは公式サイト上でパブリック・ドメインとして配布されており、誰でも自由に利用することが可能となっています。ちなみに高解像度データは有償ライセンスが必要だそうです( -д-)ノ


縄文文化発信サポーターズは今後、縄文文化財の3Dデータを既に所有している様々な団体に働きかけ、オープンソース化を進めていく計画だそうですよ(*・ω・)ノ





火焔型土器は縄文時代中期を代表する縄文土器の1種であり、燃え上がる炎を象ったかのような形状の非常に装飾性の強い土器です。

正確な数は知らないのですが、少なくとも18点の国宝指定の火焔型土器が存在します。今回の例のような各種データのオープンソース化は今後どんどん推し進められていきそうですが、火焔型土器に限らずともまずは国宝級の資料からとなるでしょうか。



研究に役立つレベルでの情報のデジタルアーカイブ化とオープンソース化が整うと良いのですが、そのためには少なくとも国内出土の全ての完形資料を対象にしなければなりませんね。

そして考古資料は土器だけではありませんので……AIが社会に本格導入されるようになると言われる現代社会、考古学はこの情報化社会の中で新技術を如何に活かしてどのように発展していけるでしょうか?( ・Д・)

↓土器をクルクルしたい人~?(。・ω・)ノ゙はーい!↓

【参考文献】
小熊 博史
 2003 「岩野原遺跡出土の火焔型土器群(1) 火焔型土器群の研究(1)」『長岡市立科学博物館研究報告』38号、pp.55-70

深澤 大輔
 2014 「新潟県中越地域出土の火焔型土器の使用の仕方の考察 一太陽の運行を記録する暦一」『新潟工科大学研究紀要』第20号、pp.33-47