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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:ゲーム

2020ねん 9がつ 20にち(にちよーび、曇り)

最近天気悪いし、一気に秋だ~ι(´Д`υ)さみぃ~



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↑祭壇かな?( ・Д・)(「Game park」の記事内画像より転載)



今回の考古学・歴史ニュースは「シムシティ的な街づくりゲームにアステカ文明バージョンが登場したよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ



今回はゲームのお話です。

学問としては人類史のシミュレーションは無理!なんて言われているのに、

こうした歴史シミュレーションゲームはたくさんありますし、根強い人気があるものですヾ(´ω`=´ω`)ノ


実際、私自身もシムシティやったことありますし、

信長の野望も好きです(*^・ェ・)ノ

今回紹介するエンパイア系も昔けっこうやってましたヾ(´ω`=´ω`)ノ





さて、本題に入りましょう!

SteamパブリッシャーのPlay Way S.A.が13~16世紀の中央メキシコを舞台にしたゲームを制作・発表しました!

この時期の中央メキシコにあったのはアステカ文明ですから、このゲームはアステカ文明の中心都市であるテノチティトランをつくるシミュレーションゲームです。


その名も『Aztec Empire』ですヾ(´ω`=´ω`)ノ

マヤ文明とは異なり、アステカは帝国として広範な領域支配を行っていました。






このゲームではプレイヤーはテスココ湖上の島に壮大な首都テノチティトランを建設し、統治者として経済・軍事・宗教に注意を払いながら都市を成長させていくことができるそうです。

上に挙げた写真はもしかすると「チナンパ」かな~と思います(。・ω・)ノ゙


ちなみに「チナンパ」とは、

沼地の表面の厚い水草層を切り取り、敷物のように積み重ねてつくった浮島の上に湖底の泥を盛り上げて作った湖上の畑のようなものを利用する収量の大きい農法である。
                         (wikipediaより転載)




このゲームでは他のエンパイア系ゲームや歴史系シミュレーションと同様に文化に投資し、建物を建て、強力な軍隊を構築していくというシステムになっています。

一方で、これはアステカっぽさを演出しているのでしょうか、神々に生贄を捧げることで、困難が訪れたときに神々が報いてくれるそうですΣ(・ω・ノ)ノ



さて、、、

ゲーム画像を見る限り、非常に精巧に作り込んでいる感があります。

しかし所々、気になる部分があるのです( ・Д・)



上に挙げた図像にカラフルな屋根を持つ小屋が並んでいますが、恐らくこれはマーケット(市場)を示したものでしょう。


マヤ文明では市場があったかどうかは不明なのですが、アステカ文明の場合はスペイン植民地期の民俗誌的記述によって市場があったことが分かっています。


arukemaya982
↑アーチ状構造物が見える(「Game park」の記事内画像より転載)


一つ目の気になった点は上の画像!

マヤ文明には「マヤアーチ(疑似アーチ / 持ち送り式アーチ)」がありますが、彼らは「真のアーチ」構造に気付きませんでした。

上の画像は真のアーチ構造を有する門(?)が見えますが、アステカ期に本当にあったのでしょうか?( ・Д・)



さくっと画像を検索してみましたが、アステカ期の真のアーチを有する構造物は見当たらなかったけども……

アステカのコデックス(絵文書)もさらっと見てみたけど、それらしき建造物はなかったような(*^・ェ・)ノ

概説書か何かに当たった後に、追記しますね( -д-)ノ↓↓↓この辺に




arukemaya980
↑神殿群だが、、、(「Game park」の記事内画像より転載)


そして二つ目がこれ!

神殿と思われる構造物が3種見て取れます。

左側のものと真ん中のやや左上のものは「アステカ」っぽい神殿の形態です。

基壇の上に双子の神殿があるものや、ぽってりとした台形状の神殿は私的にはとても「アステカっぽい」のです( -д-)ノ



でも中央部下部に見られるものは明らかにユカタン半島北部に位置するチチェン・イツァの「エル・カスティーヨ(城塞)」ですね。

歩けマヤのブログのトップ画や、YouTubeチャンネルのトップ画に使ってるアレです!(*^・ェ・)ノ



チチェン・イツァはちょっと複雑な遺跡で、マヤ文明の古典期(3~9世紀)に属するエリアと、マヤ文明がトルテカ文明の影響(少なくともメキシコ系の影響)を受けた後古典期(10~14世紀)エリアに分かれています。

なので遺跡単位で見れば時期的には重なる部分はありますが、エル・カスティーヨ自体は9世紀に建造されたと考えられているのでダメです( -д-)ノ

だからテノチティトランをつくるゲームには合わんのですヽ(TдT)ノ



おわりに

確か海外に複数の考古学者がプランナーになっていて、時代考証がしっかりしているゲーム会社があったような……

代表作品はアサシン・グリードだったかな、よく覚えてない(/TДT)/



私は、映画やドラマだけでなく、ゲームだって時代考証は大事じゃないかなと思います。

特にラテンアメリカ系の古代文明を題材にした作品って意外に多いと思うのだけど、大体何かしら変なとこあるんですよねヽ(TдT)ノ



まぁ結局、何が言いたいかというと、

安くしておくから時代考証させてくれぃ!( ・Д・)



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2020ねん 6がつ 8にち(げつよーび、曇り)

調査地のコロナ問題より、人種差別問題の方がやっかいだ( ・Д・)

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今回の考古学・歴史ニュースは「ノルウェーで古代のゲームが発見されたよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ


今回発見されたのは古代ローマ時代(CE100-400)に帰属するゲームの一部です。

上に挙げた4本の棒は、サイコロだそうです。

記述を確かめていないので不確かですが、恐らくこの写真は『展開図』として加工された画像です。

なので、実際に出土したのはサイコロ1個(1本?)で、4面あるということだと思います。

(写真をよく見ると形態や損傷部から同一資料の別の面のように思えます……違ったら申し訳ないっ( -д-)ノ)

素材に関する記述もありませんが、遺物として残ったという事実と色調や表面の状態から恐らく動物骨や鹿角等を用いて作られたものでしょう。

私たちが一般的に使うサイコロって六面体のダイスですからね。

4面の棒状ダイスってだけで「レア感や古さ」を感じます(*・ω・)ノ



ちなみに各面には「0、3、4、6」って刻まれています。

刻線による円形(〇)とその中心に刺突/穿孔(・)があって、1つの単位を示しているのが写真から読み取れると思います(*・ω・)ノ

4面なので当然ですが、数字が現代の一般的なサイコロとは異なるというのが面白いですよねヾ(´ω`=´ω`)ノ





上に挙げたような駒も共に出土したそうです。

これもサイコロと同様に動物骨等で出来ているようですね。

この写真も「展開図」になっていますので、左側が表面、右側が裏面になります。

裏面には刺突(やや穿孔)が見られます。

全部で18個の駒が出土したそうですが、いずれも2点の刺突があるのでしょうか?

であれば、単に表裏を示すためのマークでしょうね(*・ω・)ノ




この発見はベルゲン大学博物館の考古学者モーテン・ラムスタッド博士らによってルウェー西部のイトレフォッセ村近くの墓地遺跡で行われた調査でなされました。


彼らによるとこのゲームのプレイ方法は古代ローマの戦略ボードゲーム「Ludus latrunculorum」に基づいている可能性があるそうです。

「Ludus latrunculorum」は上に挙げたようなチェスやチェッカー(ドラフツ)と似た盤と駒を使ったボードゲームだと考えられています。


チェスは、インドのチャトランガを発祥としているのは有名ですね。


前にも触れたでしょうか……


世界史でも有名な東インド会社の植民地期にチャトランガがイギリスに持ち込まれ、「女王陛下」が強くあらねばならぬイギリス社会の影響で、本来最弱の駒であった「宰相」が最強の「クイーン」になったという歴史があります。


私もチェスやりますけど、クイーンの動きは将棋の飛車+角行です。


どこまでも全方向に飛んでけます(ば、化け物かっ!( ・Д・))。




まぁチャトランガ、チェス、将棋のような戦略ゲームは世界中に類似ゲームがあります。


歴史書に残らないレベルの古代ではその発生については不明ですが、交易等を通じて伝播したのかも知れません。


あるいは古代社会において「ゲームは貴族の遊び」です。


こうした世界各地に見られるボードゲームの基本が「戦略ゲーム」だというのも、いざとなれば戦わねばならぬ貴族の軍事教育目的に由来して、後世に影響し合ったとは言え、本来的には各地でその必要性から自然発生したのやも知れません。




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今回発見されたゲームのルールについては不明です。

というのも古代のゲームの一端を発見するのは考古学者ですが、ルールについて議論するのは文献史学者(所謂、歴史学者)であることが多いのです。



今回の発見は貴族層の墓の副葬品として出土していますから、保存状態は良好のはずです。

だとすれば18個の駒は全て揃っているはず。

ならば二人でプレイするならば、1プレイヤーは9駒を扱うことになります。



盤面は残っていませんから、木製でしょう。

正方形ならば、横方向に9マス×縦方向にも9マスでしょうか。

……このようにして考古学ではプレイ方法を推測していきます。

あくまでモノから推測していきますから(*・ω・)ノ



さて、今回の発見のポイントは鉄器時代であったノルウェーにも古代ローマ文化が届いていたということですね。

ということは出土品の真のプレイ方法の秘密は、本家ローマの出土品や歴史書、今後の発掘調査成果の中に隠れているのかも知れませんねヾ(´ω`=´ω`)ノ




arukemaya863
↑以前にも載せたティカルのボードゲーム、欲しい!( ・Д・)(確か、「Amazon」の商品ページからの転載だった気がする……毎度のことながら回し者ではありません( -д-)ノ)



おわりに


なかなかこういった遺物の出土は「レア」なので、久々の『ゲームの考古学/趣味の歴史』となります。

以下に、これまでに取り上げた『ゲーム』に関する記事を載せておきますね。


↓『ゲームの考古学』シリーズです(*・ω・)ノ







↓その他の、ゲームに関連した記事です(*^・ェ・)ノ









無料なのでライブドアブログ利用させて頂いてますけど、

けっこう検索が使いにくいなって思ってます。

変に広告が反応するし(ノ`Д´)ノ


なので、関連記事がある場合はこうしてリンクを貼るようにしますので、良ければ是非読んでみてください(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


『発見至上主義』な考古学者は好きではありませんが、レアな発見にはワクワクしてしまうというのもヒトの性でしょうね。


……古代マヤ文明、あるいはメソアメリカ文化領域には「パトリ」というゲームがあります。

これまでに建造物の床面・壁面に刻まれた盤面だけが見つかっています。


王族・貴族が遊んだ石製 / 土製駒付きのパトリを見つけたいよっ!( ・Д・)


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2019ねん 5がつ 19にち(にちよーび、晴れ)

運動不足解消のためにランニングしてみた。

軽い筋トレ、ストレッチもした。

習慣になると良いが……

ついでに腹筋も割れてくれると尚良いのだが( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは『アングロサクソンの王族の墓から鯨の骨を加工した精巧なボードゲームが見つかったけど、遊び方が分からんよ!』と言う内容です(*・ω・)ノ

「ゲームの考古学」のテーマは以前も少々扱ったので紹介しておきますね。


↓バックナンバーです(*・ω・)ノ
↑2本しかこれまでにこのテーマで書いてないのねヽ(TдT)ノ



6世紀のアングロサクソン王家の墓から出土したゲームに関する遺物は、木製のゲームボード、鯨の骨で作った2点のサイコロと57点のカウンターです。

賭博も含めたゲームに関する副葬品はこれまでにも発見されているようですが、セットとして出土することは非常に珍しいのです。

木製のゲームボードについては情報はありませんが、あまり状態が良くないのかも知れません。

イギリスに旅行に行く人や、在住の方は是非、サウスエンド中央博物館に行って、写真撮影して情報を頂けると幸いです( -д-)ノ



鯨の骨を使って製作されたもののため、サイコロとカウンターについては保存状態が良好です。

上に挙げた写真がゲームに使用したカウンターと思われる資料です。

全57点ありますが、装飾などは見られず外見に違いがありません。

そのため「トークン」のような何らかの数を数えるために用いたのかも知れません。

ゲームボードがどのようなものか不明なため詳細は分かりませんが、オセロのように用いた可能性もあります。

このカウンターの特徴は片側だけが山なりになっている点なので、バランスは悪いですが、表裏のある駒として使用することもできるでしょう。



サイコロは非常に精巧に作られています。

特に数字記号の掘り込みは特殊な道具を使用して彫り込んだものと思われます。

サイズも微細な特徴も深さも一定ですからね。

ただしそれぞれの掘り込み点の配置は均等配置ではないため、「穴を一つ開ける専用の道具」があって、それを手作業で彫りこんでいったと推測されます。

今回発見されたボードゲームセットがどのようなルールのものだったのかは最終的に不明なのが残念ですヽ(TдT)ノ

しかしゲームカウンターの存在からチェスのような頭脳戦の戦争ゲームとも考えられますし、サイコロの存在から同時に以前に紹介したレースゲームのような偶然に左右されるゲームであったとも考えられます。

あるいは一つのボードゲームセットでその両方がプレイできたかも知れませんね。




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前回の記事で初めて「この遺物は何でしょう?」クイズを出してみました。

今回は「ウォーリーを探せ」的な感じで出題してみました。

こういうことが出来る記事内容は限られているでしょう。

それでも考古学・歴史に興味をもってもらうためにもちょっとした娯楽性があってもいいのかな~と思うので新たな試みとして「考古学クイズ」をやっていこうかなと考えています。

……まぁそもそも「歩け、マヤ」の読者の皆様は、既に考古学・歴史が好きだと思いますけども!(・∀・)つ

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2018ねん 5がつ 1にち

ゲームをしてみた。

ものすごく久ぶりだったせいか、ハマった。

たまにはこういう息抜きもいいものだ。

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↑PS4 地球防衛軍5の画像より; (C)SANDLOT(C)D3 PUBLISHER

【目次】
  1. 地球防衛軍というゲームについて
  2. エイリアンは環境に優しかった


1.地球防衛軍というゲームについて
今回、何故この記事を書いたかというと、以前【超古代文明】NASAの研究者らが「人類以前の文明」の存在の可能性を指摘!【考古学】で、「現在の私たち人類文明より進んだ、地球へエネルギーをフィードバックする段階の文明は、その高度な文明の存在の痕跡をほとんど残さないだろう」という研究者の意見に触れました。そしてこの「地球防衛軍5」に出てくる侵略者はまさにその高度に発達した技術を用いて、地球上から人類文明の痕跡を消滅しようと目論んでいると分かったからです!

さて、このゲームのシナリオ内容は至ってシンプルです。「宇宙人によって地球が突如侵略される。地球を守るために戦う」です。私自身は「5」から始めていて、1~4はやっていません。まぁでもシナリオというか内容は大雑把に同じ感じのようです。つまり「侵略される、守る!」です。

この侵略者集団は巨大化した生物が多く含まれます。白いデカいアリ、赤いデカいアリ、デカい蜘蛛、デカい蜂、デカい空飛ぶカエル(幼生)、二足歩行で武器使う巨大カエル(生体)、二足歩行で武器使うアーマー装備した巨大エイリアン、超能力使う巨大な神です。他にバカでかいドローン兵器も出てきますがまぁいいでしょう。

あぁ、あとゴジラみたいなのと、アンギラスみたいなのが出てきます。ちなみにアンギラスの方が強いです。ゴジラファンとしては理解に苦しみます(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?

とりあえずみんなデカいです。カエルで15~20mくらいありそうです。エイリアンもそれくらい。神(ラスボス)は40mくらいでしょうか。
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↑いかにもなエイリアン。いわゆるグレイ?; (C)SANDLOT(C)D3 PUBLISHER

ちなみにエイリアンのヘルメットを吹き飛ばすと中から、いかにもなエイリアンの頭部が出てきます(上図)。カエルとこのエイリアンの繋がりは不明ですが、両方とも紫色の血を流しますね。あと両方とも物凄い速度で再生します。幼生からカエルへと変態した後、エイリアンに成長するのですかね?

あるいは彼方の星では、種族を超えてみんな紫色の血液を有して、みんな超再生するのかも知れません。ちなみに神はというと、やっぱり紫色の血を流し、超再生します。
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↑地球防衛軍5のラスボスの神(「大きな俺」氏のYouTube動画より一部加工)

上図が神です。両腕・両脚吹き飛ばしても、ものの数分で再生します。じわじわ再生するというよりは気付いたら再生しているので、ナメック星人のより高速版と言えるでしょう。

最終的に両腕・両脚あるのに死んでしまうので、ナメック星人のように再生にはエネルギーを使っていてそれが枯渇するともうダメみたいです。

無線による司令部の人間の会話によれば(内容はほぼ各種説明か、ただの叫び声になっています)、神は超能力が使えるそうで、イメージを物理現象に変換できるそうです。ふつーに化け物です。

まぁ正直、手に入る強い武器をぶっ放し続ければ楽勝です。ノーマルはですけど。インフェルノは無理でしたが、ベリーハード(ゲーム中表記はハーデスト;Hardest)までならぶっぱで攻略できます(私は画面分割で二人でプレイしてました)。


2.エイリアンは環境に優しかった
さて、これだけだとただのゲーム紹介ですので、彼ら(侵略者)の文明について考察してみたいと思います。

まず彼らはプライマーと呼ばれています。「原初の者」という意味で使っているようです。ただ誰が名付けたのか等々については不明です。クリア後に初めて文章によるシナリオが流れるだけでほとんどシナリオないので。

ただ途中の無線通信によると(狂った女の子の独り言に聞こえます)、彼らの存在は世界中の古代文明で確認されているそうです。インドでは古代に卵型の宇宙船が飛来して、神が現れたそうです。

激しい乱戦中の音声なのでうろ覚えですが、そんな感じでした。つまり、このゲームにおいては発達した地球外文明が地球の古代文明に影響を与えた設定になっているようです。また彼らは、核のような強力な武器を人類が持つことに怒りを覚えたらしいです。

また彼らは環境破壊に弱いらしいです。汚染されたいかなるものに慣れていないそうです。通信によれば、中国では汚染された環境が功を奏して敵勢力と上手に戦っていたようです。

つまり中国の環境問題に触れ、核問題に触れていることから、プライマーは人類が地球を汚染していることに立腹して滅ぼしにきたようですね。

彼らの軍勢であるモンスターやレーザー兵器は地球上のあらゆるものを破壊します。また後半に出てくる緑の巨大なアリ(色的にグリーンアーミーメンに見える)はプラスチックやコンクリートを捕食する設定なのです。

つまりプライマーは単に人類を滅ぼすのではなく、人類文明を跡形も残さず消滅させて、新たに地球と生物の歴史を見守っていくつもりだったようです。

そんためこの作品自体は環境汚染や人類の地球にダメージを与える科学技術や社会の発展に継承を鳴らしているのですが、結局人類が勝ってしまいます。プラトンの描くアトランティスのような、このままじゃダメ!ちゃんとしなきゃダメ!っていう構成なのでしょうね。

最終的に、人類が悪なのか、侵略者が悪なのかよく分からないなぁと思ってしまいましたが、人類が地球にとって悪かも知れないと気付かせることが作品の意図だったのかも知れません。

最後になりますが、人類側は英雄の活躍により勝利しますが、アメリカ映画でも日本のアニメでもよく英雄に期待し全投げしますよね。他力本願的なアレです。日本の漫画・アニメだとその英雄たちは多くの場合少年・少女ですね。

プライマーたちは非常に高度な科学技術を有しています。超巨大な宇宙船で地球に飛来できますし、地球人による環境破壊も観測してますし、テレポーターという空間移動技術も有しています。レーザー兵器等の強力な武器や、汚染環境に耐える特殊スーツも有しています。

それなのに、彼らの絶対者は神なのです。一番大きいから偉いわけではないでしょう。恐らく自らエネルギーを生み出すことのできる超能力が権力の確立と維持の決め手となったのでしょう。発展した文明は全て民主主義に到達するとは思いません。むしろ貴族の代わりに議員という名称を使うだけの形骸化した民主主義よりはずっとマシな構造にも思えます(そういう意味で私たちは古代から続く権力構造から本質的に抜け出してはいないのでしょう。幾分持って生まれた身分からの脱出が楽になっただけかと思います)。

しかしながらあれだけ特殊な能力を持ち、生物として強力無比であった神も敗れました。私たちも英雄の到来を待つだけではなく、一人の偉大な大統領や首相の登場を待つだけではなく、国家とはそもそも何なのか、私たちの国家・社会はどうあるべきか、そのために何ができるかをひとりひとりがしっかり考え行動していかなければならないのかも知れません。私たち人類の所産を食い荒らすだけの肥えた巨大なムシと闘う日は来るのでしょうか。


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