毎日充実している気分、そうそんな気分(*^・ェ・)ノ
北海道はでっかいどう!( ・Д・)
さて、この小畑先生(実は後輩の元指導教員)は北海道でも大きな発見をしています。
何かとスケールのデカい北海道ですが、見つかったコクゾウムシ入り土器も凄いのですヾ(´ω`=´ω`)ノヾ(´ω`=´ω`)ノ
その土器が上に示した土器です。
今回の記事では破片資料の話でしたが、こちらは修復されて半完形(ほぼ完形ってこと)状態になっています。
(*日本語としてこの用語は変な感じがしますが、元々アメリカ考古学の用語法を直訳したものなのだろうと私は思っています( -д-)ノ)
さて、この土器は北海道福島町の館崎遺跡から出土した縄文時代後期の深鉢形土器ですね
時期的には先の資料と同時期ですね。
この土器をCT撮影したところ、417点のコクゾウムシ成虫が練り込まれていることが分かりました。
写真で分かるように土器は一部が欠けているため、全体では推定500匹ほどを練り込んでいたと考えられています。
500匹!
さきほどの2倍ですΣ(・ω・ノ)ノ
ちなみに、この北海道の土器から見つかったコクゾウムシは体長もデカいことが分かりました。
なんと西日本産のものより2割ほど大きかったのです!( ・Д・)(
縄文時代の西日本では主にドングリと呼ばれるコナラ属の木の実が貯蔵されていたのに対し、北海道を含む東日本はクリが中心で、クリの高い栄養分がコクゾウムシを大きくしたと考えられているそうです。
↑コクゾウムシと土器胎土に練り込まれたコクゾウムシ(「EurekAlert」の記事内画像より転載)
さて、本記事ではコクゾウムシ、コクゾウムシと言ってますが、これはオサゾウムシ科の甲虫で、貯蔵米の害虫として知られるものです。
従来はイネの渡来とともに朝鮮半島からやってきたと考えられていました。
なので、縄文土器からコクゾウムシが発見された当初は、「縄文農耕起源論」再燃か!?とも思われたのです。
縄文後期の土器だけではなく、中期の土器からもコクゾウムシが発見され、日本における農耕の起源は非常に古いかも知れないと沸き立ったのです。
しかしその後、1万年前の日本最古級土器からもコクゾウムシが発見され、この議論は収束していきます。
明らかに古過ぎるため、「コクゾウムシの存在=稲の渡来」とする考え方に疑問が持たれたのです。
その後、先ほども少し述べたようにコクゾウムシはドングリやクリに寄生して食物とすることが分かったため、コクゾウムシと農耕起源を結びつける論理は破綻したわけです( -д-)ノ
↑同じ博物館の石器集中の写真、よくあるやつ!(後輩が撮影、ありがたい(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!)
↑遺物集中を遺物で再現しつつ、実測図の取り方も表現したもの!面白い展示方法だと思う!(・∀・)つ(後輩が撮影、ありがたい(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!)