2019ねん 5がつ 27にち(げつよーび、晴れ)

今晩は論文を書き始めるよ!

誓うよ!( ・Д・)

……ほんとだよ!ヽ(TдT)ノ


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今回の考古学・歴史ニュースは「これまで最古のビールの再現って色々あったけど、今回は古代エジプトのイースト菌を実際に使ってみたのだよ!」というお話です!(*・ω・)ノ

どうやら「お酒の考古学」は人気なようなので、バックナンバーを表示しておきますね。


↓『お酒の考古学』のバックナンバーです(*・ω・)ノ
↑良かったらど~ぞヾ(´ω`=´ω`)ノ



さて、古代のビールを再現する研究はこれまでに世界各地で行われてきました。

考古学が明らかにする対象の一つとして「技術」がありますが、これまでの復元研究ではビールをどのような道具を用いてどのような工程で作っていたのかということが焦点でした。

そのため古代に使われていた道具や施設を再現して、古代と同じ材料を用意し、推定される製作工程に沿って作ってみるということを行ってきたわけです。

今回の研究の面白いところは、材料の部分に関して実際に古代に使われていたイースト菌を使ってみたという点にあります。

ではどうやって古代に用いられていたイースト菌を入手したのでしょうか?

近年の考古学研究では、多くの場合、土器を対象として内部に残る残滓(ざんし;うまいこと残った内容物)を対象とした理化学分析が行われています。

日本の事例では土器の内面に残る所謂「おこげ」の分析から、その土器を使って食べていた物が堅果類であったとか、魚介類であったといった研究がなされています。

マヤ文明の事例では同じく残滓の分析から、ココアを飲んでいたとか、コパルというお香を焚いていたとかいった研究がなされています。

また「内容物が~であった」という分析結果から、特定の土器の使い方、つまり「機能」について議論する研究もあります。




ということで今回の考古学・歴史ニュースでは、イスラエル考古学庁(IAA)と、バル・イラン大学(Bar-Ilan University)、エルサレム・ヘブライ大学(Hebrew University of Jerusalem)、テル・アビブ大学(Tel Aviv University)の研究者による共同研究チームが古代エジプトのビールを再現しました。

上に挙げた写真はイスラエル中部にあるペリシテ人の遺跡や古代エジプトと関係するネゲブ砂漠、テル・アビブ、エルサレムなどの複数の発掘現場から見つかった土器です。

これらの土器資料の内面に残る残滓を用いて、6年もの歳月をかけて古代のイースト菌の抽出に成功しました。

彼らは抽出したイースト菌のゲノムを解析し、液体培地で培養しました。

この培養したイースト菌を用いてビールや蜂蜜酒の醸造したのです(・∀・)つ




これまでの研究では古代の製法を使用しても原料は現代のものを使っていました。

上記のように抽出したイースト菌を培養して用いることで、今回の研究は古代のビールを造るために実際にその時代の原料を使用した点で初めての事例となります。

抽出した各種のイースト菌を分析したところ、現在のジンバブエの伝統的なビールやエチオピアの蜂蜜酒に使用されているものと類似の種も確認されたそうです。

抽出・培養されたイースト菌を用いて、研究では数種類のビールと蜂蜜酒が造られました。

用いられたのは約3000年前のイースト菌だそうですが、抽出できたイースト菌の中には約5000年前に遡るものもあるそうです。



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↑古代エジプトっぽいビールジョッキ?マグカップ?(「Amazon」商品紹介ページ内画像より転載;*現在品切れ中&当リンクは商品ページに飛びます、回し者じゃないよ!( ・Д・))



最後に、これはラムセス3世の墓の内部に描かれた壁画の一部です。

パン作りの様子が描かれています。

これまでの説では、パンを作って水に浸して、それを自然発酵させることでビールを作っていたと考えられています。

だから今回のビール作りもパン作りの酵母であるイースト菌を使っていたのですね!(*・ω・)ノ


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さて、どうやらこの研究チームは商品化も考えているそうです。

いいですね~!

「お金にならない考古学をお金にする!」が、「歩け、マヤ」の掲げるモットーですからね( ・Д・)


マヤ文明でもバルチェ酒を研究して販売したいわ!

日本でも似たような古代酒作って、「『考古学徒』はそれ以外飲んじゃダメ!」ってルールにすればどうでしょう!?

どうせ考古学者というかフィールドワーカーは大体みんな、お酒よく飲むでしょ?(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

↓た、頼むから、登録してくれぃ!!!( ・Д・)↓