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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:刀剣

2021ねん 8がつ 4にち(すいよーび、晴れ)

サイゼリヤに行ってみたい( -д-)ノ

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今回の考古学・歴史ニュースは「有名な古代日本の剣も蛇がモチーフ?ってふと思ったよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


時間が開いてしまいましたが、前回とても珍しい「蛇の杖」が出土したお話をしました。


↓これね!(。・ω・)ノ゙




おさらいすると、これはフィンランドのヤルベンスオ1遺跡で出土した、今から約4400年前の新石器時代に帰属する蛇を模したと考えられる木製品です。

正確には「杖」なのかどうか分からないのですが、現代のフィンランドにおける民俗事例から、シャーマンと蛇の関係性が指摘されているため、古代のシャーマンが使用した儀礼具である蓋然性が高いとされています。

このフィンランド周辺域では古くから現在に至るまで蛇を特別視していたようで、こんな壁画も残されています。




これらのくねくねはどれも蛇を模していると解釈されています。

でも、「 a) 」だけちょっと変でないですか?

これ見て、ふと思ったんですよね。

こういう剣あったなぁ~って。


arukemaya1603



現在、七支刀は「しちしとう」と読みますが、日本書紀では「ななつさやのたち」と読まれています。

刃が7つある形状なので鞘も7つ必要な太刀ということなのでしょう。

4世紀に百済から貢物として日本にやってきた儀礼用武器です。

簡単に調べた程度ではこの形状である由来は分かりませんでしたが、先ほどの「 a) 」からすると、「蛇」がモチーフっぽいですよね。

偶然にも壁画に見られるくねくねの先のしっかりと飛び出した部分の数も7つなんですよね(尾の先端の傍に短い8つ目の飛び出した箇所もあります( -д-)ノ)。

くねくねした剣と言えば、古代日本ではこんなのも有名です。



arukemaya1604



上に挙げた写真の下側は「柊剣」です。

「ひいらぎ」のようにとがってる感じがしますが、これも写真上の剣と同様に広義では「蛇行剣」に分類されるものです。

これも壁画を参考にするとやはり「蛇」がモチーフなのかなって思います。

これらの蛇行剣のオリジナルはゲームでよく登場する「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」や「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」だと考えられています。

ちなみに天叢雲剣(草薙剣)は三種の神器の一つですね(*・ω・)ノ



日本書紀によれば、

 草薙剣。一書に云はく、本の名は天叢雲剣。蓋し大蛇居る上に、常に雲気有り。故以ちて、名くるか。日本武皇子に至り、名を改め草薙剣と曰ふといふ
(先述の「こうかくろうの小籠包」より引用)

とあるそうで、元々の名前は天叢雲剣で、後に草薙剣になったことが分かります。

また元々は「大蛇の上に常に雲気があったから」、天叢雲剣と呼ばれていたと書かれています。

『大蛇』とあるので、やはり刀身がくねくねしているのは「蛇」のモチーフなのでしょう。

でも『常に雲気有り』ともあるので、、、『雷』のモチーフにもなっているようですね。

だとすると、先に挙げた岩絵にあった「 a) 」や七支刀は、より強く『雷』のイメージが付与されている表現なのかもしれませんね。

蛇はほとんどの哺乳類にとって天敵ですし、力の象徴になるのはすっと理解できます。

また古代の人々にとって、『稲光は空の蛇』と捉えてもおかしくないですね。

古代において雷の凄まじいパワーに畏怖を感じるのも当然に感じますし、特に稲光の激しい光と音は現代人でも苦手な人がけっこういますからね( -д-)ノ

そうなると、ゲームに出てくる「蛇剣」あるいは「雷の剣(いかづちのつるぎ)」というのは本来同じものなのかも知れないな

・・・なんてこの前の記事を書いててふと思ったよってお話でした( ・Д・)
arukemaya1601




おわりに

今回はただ「ふと思ったこと」を記事にしてみましたがいかがでしたでしょうか?

ちなみにサムネ画像や上に挙げた画像は「クリス」です。

東南アジアで見られる特徴的な刀身を有する短剣(ダガー)です。

現地では神聖な力の宿る儀礼剣として知られ、コレクターも多いそうです。

クリスの起源と考えられる考古学的な事例は9世紀のもので、世界遺産として有名なボロブドゥール寺院遺跡で見つかっています。

クリスのくねくねの理由は分かりませんが、きっと「蛇」や「雷」なのかも知れません。

世界中を見渡してもどこでも同様に、古代において赤色が力の象徴として重要視されたのは「血の色」だからだと考えられています。

「蛇」や「雷」に恐怖や畏怖を感じ、儀礼具としてその力を活用したいと願うのは人類に共通するある種の本能のようなものなのかも知れませんね。


何はともあれ、、、

やっぱ蛇は美味しいよね!てかワニも美味しかった!( ・Д・)



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2020ねん 6がつ 6にち(どよーび、晴れ)

そろそろ国内の資料調査行っても許されるだろうか?( ・Д・)

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今回の考古学・歴史ニュースは「美人考古学者を発見したよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ



前回から「広報・外部用の記事タイトル」と、「記事内タイトル」を大幅に変えてみましたが、、、

さすがにこれは違い過ぎるか!( -д-)ノ

まぁある程度のおふざけは管理人のストレス発散の一環として大目に見てくださいなヾ(´ω`=´ω`)ノ




arukemaya894


さて、今回の舞台はイタリアのベネチアです。

上に挙げた写真のように「水の都」として有名ですね。

このベネチアにある潟(ひがた;ラグーナ)に浮かぶサン・ラザロ島にある修道院で、中世の遺物として展示されていた金属の刀剣がありました。


修道院の記録文書によると、この刀剣は1886年の8~9月にトルコのトラブゾンにある同じ宗派の聖職者組織から贈り物として届けられたものだそうです。



で、問題の刀剣がこれです(*・ω・)ノ



arukemaya892
↑実際に「中世」と記されていた刀剣(「CNN.co.jp」の記事内画像より転載)



長さ約43cmの金属製の刀剣です。


この「中世」との表記があった刀剣の展示を見た博士課程の学生がその年代に疑問を持ったそうです。


とういうのもこの学生は青銅器時代が専門で、自分の調査研究で知っていた刀剣と形態が類似していることから、もっと古いものだと確信したそうです。


青銅器時代であれば5000年前に遡る可能性があります。


そこで、学生の所属するベネチア大学とパドバ大学が共同で刀剣の金属の化学組成を分析した結果、ヒ素を含む銅の合金で作られていることが分かりました。




・・・・・・


申し訳ないことにここから先の記事の意味が理解できなかった(これまでの文章との前後関係が理解できなかった)ので、引用しておきます。



この合金は主に紀元前4世紀の終わりから同3世紀初めにかけて使われていたもので、青銅の使用が定着する前の年代であることを意味する。


同じ化学組成を持つ刀剣2本がトルコで見つかっているが、これらは形状も非常に似通ったものとなっている。


当時はコーカサス地方やアナトリア地方、エーゲ海諸島及びギリシャ本土で新たな貴族階級が勃興していた。考古学者らはこうした刀剣について、武器であると同時に権威の象徴としての役割も果たしていたとみている。


(CNN.co.jpより)


・・・・・・・・・



どういうことなのか、さらっと読んだだけでは理解できないのです( -д-)ノ


(勉強不足で申し訳ない)



私なりの考えを以下に書いておきます。



arukemaya892
↑再掲(緑色の部分見えますよね?剣の中ほどとか特に。)



まず上に挙げた刀剣をよく見て欲しいのですが、「緑青」が見えますよね。


「緑青」は銅が酸化した際の錆で、緑色になるのはご存じの方も多いかと思います。


だから青銅製の剣だなんてパッと見で分かるやん!って思います。




そしてヨーロッパにおける青銅器時代はBCE3000年に始まります。


ヒッタイトの滅亡により鉄器の知識が広がるのがBCE1200年頃です。




ということは、参考記事の「5000年前に遡る可能性がある!」なんて記述は、青銅器時代の始まりを指しているだけなんですよね( -д-)ノ




実際の分析結果では、刀剣の素材は銅とヒ素の合金でした。


こういった合金が使用されたのがBCE300-200頃だと書いてます。




なら古く見積もっても2500年前じゃない?


二倍も違うよ?( ・Д・)





また「青銅の使用が定着する前」ってのも全く理解できないですね( -д-)ノ




青銅器時代は利器として青銅が主に用いられた時期です。

鉄器時代に入り、鉄器が普及しても青銅器はただちに消えたのではなく、祭具・儀礼品として製作が続いていました。

なので、BCE5世紀以降に青銅製品があってもおかしくはないのです。




(以降、混乱するかも知れませんので確認しておきます。CE・BCEは『共通起源』として当サイトで使用しています。

CEが西暦・紀元後;ADに相当し、BCEが紀元前;BCに相当します。

以下の記述はCEですから西暦・紀元後のお話です(*・ω・)ノ)




一方で、ヨーロッパにおける中世という使用は幅広く、CE500-1500年まで全部中世です。

中でも一番古い中世前期がCE500-1000です。

明らかに鉄器時代ですから、もちろん「中世」という緑青付き刀剣への表記は間違っています。

学生も研究成果も正しいです。


でも、なんだろう、このとてつもない違和感は……( ・Д・)


おわりに 記事の真実はいかに?

上に挙げた写真(右)がベネチア大学の博士課程で考古学を研究するビットーリア・ダラルメリーナさんです。


綺麗な考古学者もいるのですね。


ちなみに「美人・考古学者」で検索すると日本語、英語、スペイン語ではほぼヒットせず、アニメや映画のデータが見つかります。


だから「美人考古学者」は実在しないのだと思ってました( -д-)ノ



結局、この記事、よく分からないのですが・・・

原因の所在として考えられるのは、



①この記事を書いた人が歴史的なことを何もチェックしなかった

②5000年前という古さを強調して、注目されたかった

③美人だから忖度した( ・Д・)



日本とヨーロッパ、あるいは他の地域でもそうですが、「中世」なんて用語は使い方や時期が異なりますので注意が必要です。



ま、まとめると

『展示されていた刀剣が実は古かった!』、

『博士課程の院生が気付いた!』、

『美人の考古学者が実在した!』、

の3点が今回のニュースの骨子でしょうかね。



結局、実際のところ、どうしてこうなったかは不明だけど、、、

考古学でもで顔面偏差値は重要だぜっ!( ・Д・)


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