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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:墓

2019ねん 4がつ 7にち(にちよーび、ちょい雨)

一日あった休みを利用して、長距離ドライブした。

目的は河砂の採取。

この努力の成果も記事にできるといいな( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは『2500年前の古代中国の墓から大量の無傷の卵が見つかったよ!』ってことです!(*・ω・)ノ

この大発見があったのは中国の江蘇(こうそ)省です。

日本海に面する省で上海の北に位置しています。

この江蘇省の溧陽(リーヤン)市に所在する遺跡にて古代の墓を発掘していたところ見つかったわけですね(*・ω・)ノ

世界各地で珍しい出土品が出る度に、いいな~うらやましいな~と思っておりますが、中国もけっこう色々残る地域なんだなって今回改めて思いました!

というのも以前、『麺』が出土するというケースがあったからです(。・ω・)ノ゙


↓中国における奇跡のラーメンΣ(・ω・ノ)ノ
↑「ラーメンの考古学」の第1回記事、最近外食でラーメン食べてないんで更新してないですねヽ(TдT)ノ

↓そう言えば、日本でも変わった「モノ」が出土してましたね

↑「最古のビールシリーズ①~④」も奇跡的だし、人気記事!良かったら、併せてどうぞ~( -д-)ノ




さて、遺物は基本的に残り易い物しか残らないわけですが、埋蔵環境によっては通常残らないものが奇跡的に残存するケースがあるわけです。

今回の事例では「卵」は2500年以上前の大型の土墩墓(どとんぼ)から出土しました。

土墩墓は中国江南地方特有の埋葬形態で、遺体を地面や石の床に置き、その上に盛り土をして土饅頭状にするものです。

近親者が亡くなると、墓を同心円状に拡張し、一つの大家族を埋葬するそうです。

(まぁ私は江南と聞いた時点で、PSYの「江南スタイル」しか思い浮かびませんけどね( ・Д・))

この地域での発掘調査でこれまでに38基の埋葬遺構を検出しており、いずれも時期は西周時代から春秋時代(BCE771-221)に帰属するものです。




問題の卵が出土したのは「子午墩」(しごとん)と呼ばれる直径約40m、高さ7.4mの大型の円形土墩墓です。

内部には上に挙げた写真のようにたくさんの副葬品を有する墓が見つかり、この内の一つの土器からたくさんのほぼ無傷の卵が発見されました。

卵が入っていたのは陶罐(とうかん;土器の一形態で所謂、「甕」)です。

この陶罐は出土した際には蓋がされており、中には鳥類のものと思われる卵が詰められていました。




無傷とは言うものの、中身の白味と黄身はほぼ分解されているそうです。

なので殻だけで空洞なのですね。

慎重に扱わないと割れますので、卵の具体的な数量はまだ確認を終えていないそうです。

X線CTスキャンを用いての土器の中の卵の数量を確認する予定だということです。

この多量の卵は少なくとも2500年を経ているという推定ですが、卵は一つが割れていただけで、残りは完全な状態を保っています。

本当に奇跡的な発見ですね!(・∀・)つ




卵の殻の内部には白味・黄身等の成分が僅かに残っていると考えられ、DNA鑑定などの方法を用いればこの卵が生卵の状態で副葬されたのか、何か醤油のような液体に漬けられたものなのか(味玉なのか?(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!)が分かる可能性があるそうです。


また卵の年齢も分かる可能性があるそうです。



さて、墓に卵が入れられた理由についてですが、雛鳥は卵から生まれることから、万物の生まれ変わり、子孫の繁栄を象徴しています。

世界的に卵は「再生や復活、生命力」の象徴として用いられています。

(そのせいで一部の方々には「宇宙卵」と呼ばれているようです。詳しくはYoutube等でヒストリーチャンネル、「古代の宇宙人」シリーズをどうぞ( ・Д・))。

何を副葬するか、つまりお墓に何をお供えするかは、人々の信仰や生活習俗と関係している可能性があります。

例えば墓の主人が生前、卵が大好きだったので、死後も卵を食べられるようにしたとも考えられるわけですね。

このような食器に食事を盛り付けて副葬したのであろうと考えられる事例も世界的に見られるのです(*・ω・)ノ

現在でもお盆等の際にお墓へのお供え物として、故人の好きだったものを選んだりしていませんか?

故人を想い、偲ぶ行動は、人類共通であり、かつ今も昔もさほど変わらないものなのかも知れませんね。


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……ところで、江南の土墩墓で卵が出土したのは『今回が5度目』だそうです。

もちろん今回のような保存状態の良いものは初めてですけどね。

きっとこの地域の人々はめちゃくちゃ卵大好きで死後でも卵食べたいのでしょう……

うむ、個人的意見として「江南の朝食スタイル」は卵料理な気がしますね!( ・Д・)

↓卵、大好きなひと~?ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ↓

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2019ねん 2がつ 20にち(すいよーび、晴れ)

今日はよく歩いた日であった。

珍しく元気に歩き回ったせいか靴ズレしてしまった( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは「曹操の墓から世界最古の白磁が出土した!」です!



↓曹操の墓については以前、まとめで簡単に触れていますので宜しければことらもどうぞ!(*・ω・)ノ↓
↑バックナンバーですヾ(´ω`=´ω`)ノ↑



さて、曹操と言えば三国志に出てくる魏の英雄ですね。

ひと昔前だと漫画で三国志に関する知識を得ていたような気がします。

最近だと「三国無双」とか「恋姫無双」(美少女化してます( -д-)ノ)とか、ゲームの方から入る人が多いかも知れません。



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「最古の白磁」というのが今回の考古学ニュースにおける目玉なわけですが、、、

まず、最古とはいつなのでしょうか?



曹操は2~3世紀(CE155-220)に活躍した英雄です。

(CEはCommon Era;共通紀元です。今後この表記を使おうかなと(*・ω・)ノ)


最古と考えられる白磁は、曹操の墓から副葬品として出土しているわけですから、220年頃に製作された磁器と考えられます。


曹操は死後に眠りを妨げられないように、墓のダミーを多く建造させたと記録にあるそうで、そう考えると曹操の墓&ダミーの建造は生前から計画的に行われた可能性がありますね。

となると出土した白磁の帰属時期はおよそ200~220年となるかなと思います( -д-)ノ



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次に「白磁」ですが、これは簡単に言うと白色の磁器です。

白色の粘土と透明の釉(ゆう)を用いているので白色になります。



見つかった資料は磁器なので、縄文土器・弥生土器のような土器とは異なります。


「土器」は窯を使用せずに、野焼き(簡単に言うと地面で焼きます)で作ります。

焼成温度は比較的低く、700~900度で、釉薬(ゆうやく、うわぐすり)を使いません。



一方で「磁器」ですが、一般的には「陶磁器」という表現で知られているかも知れません。

窯を使って高温焼成(1100~1300度)します。

釉薬を使いますので、器面がテカテカとガラス質の光沢を持つようになります。

磁器は特に硬く、叩くと金属音がします。



ということで今回見つかった「世界最古の白磁」とは、3世紀初頭に作られた白色粘土と透明な釉薬を用いて作られた磁器(白磁)であり、曹操の墓にて副葬品として見つかったものということになります。


出土した白磁のサイズは器高13.4cm、口径8.7cmだそうです。


肩部に四つの耳(環)をつけた「罐(かん)」と呼ばれる特徴的な形式です。


また曹操のものと同定されるた墓の中央部の前室(棺を納めた主室の前にある部屋)から出土したことから、出土資料の時期判定の精度は高そうですね(。・ω・)ノ゙



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曹操の墓か……棺とか遺体とか、副葬品類とか諸々の写真が見たくなりますね!

この先公開されて、データが集まったら紹介しますね!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

↓私もダミーの墓を作ろうかな……お寺が儲かるだけ!?( ・Д・)ア"-!↓

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2018ねん 7がつ 16にち(げつよーび)

海の日だー

しかし天気が悪い日が続いておる。

来週末、海に誘われたはいいが、

暖かいといいなぁ(。・ω・)ノ゙

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2004年、中国、陝西省(せんせいしょう)で古代の陵墓が発掘され、多量の豪華な副葬品が発見されました。この陵墓は南北550メートル、東西310メートルという非常に大きなものです。

2004年の調査では秦(紀元前8世紀~同206年)が中国を初めて統一する前の戦国時代に造った大規模遺跡であることが明らかになりました。

これまで古代中国において、配置が整った陵墓は始皇帝陵(秦の始皇帝のお墓;兵馬俑で有名)が最も古いといわれてきました。今回の発見は秦の始皇帝より2代遡る古さであり、重要な発見とされています。

この巨大な陵墓の北側の深さ15メートルの地点にて、東西140メートル、南北113メートルの墓道と、東西29メートル、南北28メートルの墓室を持つ十字形の大型古墳が発見されました。その内部からは秦時代の銅銭「半両銭」や装飾品などが発掘されました。

このような2006年までの調査によって、この陵墓は秦の始皇帝の祖母に当たる夏太后(夏姫)の墓である可能性が高いという見解が発表されました。

この古墳の傍には12基の副葬坑が発見され、中から馬車のほか金銀銅で作られた装飾品や馬具が発掘されました。

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↑副葬孔のひとつ、お馬さんが5頭くらいおる(。・ω・)ノ゙(「鳳凰山東」の記事内画像を転載;中国語です)

この12基の副葬坑からは、他にツキノワグマやヒョウ、ヤマネコ、ツルといった種類の動物骨が出土しました。この中でも最も重要な発見は今回の奇妙なテナガザルの骨なのです。

2018年の研究論文では、この小型類人猿の頭蓋骨が、現生の類人猿種とは非常に変わった特徴を有しており、夏太后がペットにしていた動物が今は絶滅してしまった新属・新種のテナガザルだったと可能性が指摘されています。。


研究者たちはこの新種の類人猿に「ジュンズィ・インペリアリス(Junzi imperialis)」という学名を与えましたた。「Junzi」は中国語で「君子」を意味し、この頭骨が高位の人物の墓から発見されたことと、古代中国の神話ではテナガザルが君子とされる場合が多いことにちなんでいるそうです。


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↑新種の猿の頭蓋骨と現生のテナガザル(「立場新聞」の記事より画像を転載;中国語です)


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↑頭蓋骨の3D復元図(a1-2)、中国画に見られるテナガザル(b)と夏姫の肖像(c)(「Best World News」、「立場新聞」、「The Storm Media」の各記事内画像を加工して作成;Credit by theDANGOsan)


これまで霊長類の絶滅はほとんど知られておらず、またアジアのテナガザルの化石はこれまで歯と小さな骨片のみが検出されていたとのことです。そのため今回の発見は、人類と類人猿の関係や絶滅に対する人類の影響を明らかにする上で重要な発見であるわけです。


この頭蓋骨は古生物学に重要であるため、DNA分析という破壊分析を実施できなかったため、頭骨と歯の形や角度を調べる形態計測という手法を用いて分析を行いました。


現生種である4種のテナガザルについて、279匹の歯789本と477個の頭骨を詳細にレーザー測定し、データベースを作成し、夏太后のテナガザルを既知の種と比較し、非常に大きな違いがあったことが明らかとなりました。


夏太后のテナガザルの額の傾斜はより急で、眼窩上突起は小さく、その歯が非常に大きいという特徴を有しているそうです。
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↑確かに犬歯が非常に発達している!Σヾ( ̄0 ̄;ノ(出典は最上部の写真と同じ)

夏太后は様々なペットを飼っていたようですね~。日本でもフェレットとカワウソとかペンギンとか変わったペットが流行ってますよね。過去にはウーパールーパーも…

カワウソとか高いですもんね。もともと70万円くらいの値段だったのが、最近は品薄で140万円くらいになっているそうです。

珍しい動物を飼育していることは今も昔も一種のステータスのようです。買うだけでなく、飼育にはランニングコストかかりますしね。お金持ちならではの趣味なのかも知れません。

……ちなみに私はフェレットが好きです!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

↓ペット好きなら押しましょう、とても好きならたくさん押してもいいよ!ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ↓

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2018ねん 5がつ 23にち(すいよーび、曇り)

思うに、頑張って記事を「考古学」っぽく、

本格的にな感じにすればするほど、

みんな興味ない!( -д-)ノ

トップ画像とインパクトあるタイトルが大事なのね!ヽ(TдT)ノ

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↑ 3世紀の古代ローマのお墓、発掘直後の様子(Archaeology in Bulgariaの記事より画像を転載)

今回、紹介するのはおよそ3世紀頃の古代ローマのお墓の話です。これはブルガリア南部で発見されました。しかも場所はというと、プロフディフ医科大学のキャンパス内だそうです!

どうやらこの大学のキャンパス内にある大統領府の建設工事中に発見されて、考古学者らによって調査されたようですね。大統領府がキャンパス内にあるってどういうことなのだろう……Σ(・ω・ノ)ノ

さて、上の発掘直後の様子の写真どうでしょう?考古学の調査の写真ってこういう感じなんですよ。スケールとして三本のポールが配置されていて、内部には方角を示す矢印が置かれています。分かりますかね?真ん中にごちゃごちゃしてるのは人骨ですよ!


古代ローマ時代には、プロフディフには4つのネクロポリス(「死者の都」、巨大な墓地ですね)があったことが知られています。プロフディフ医科大学のキャンパスは4つの内の西側のネクロポリスの上に立地しており、今回のような考古学的発見が頻繁に起こるそうです。

古代のネクロポリスの上にある医科大学ってだけで、肝試しには最高の舞台ですね!

さて、上の写真は発掘の最中のものです。掘ってる人の右手側にまぁるい何かが見えますか?これがカメの甲羅なのです。今回のこのお墓、何が不思議かというと、カメの甲羅が2個体分も出てきたことなんです。

実はこれ、ブルガリアでの最初の事例として、珍しい考古学的な発見なのです。

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2つの甲羅の内、1つは小さくて保存状態が良くないようです。写真の物は埋葬されたヒトの頭の横に副葬されていて、大きく、保存状態も良いのです。

では何故カメの甲羅が副葬されたかというと、調査者の仮説によれば、古代の人々がカメはエルメス(ヘルメス;ギリシア神話のオリュンポス12神の1人)の象徴であると考えたそうです。つまりカメは死者の人間とは異なり、死後の世界につながった生き物であると考えていたそうです。

カメは死んだのではなく、死後の世界に移行しただけということで、魂の不滅の象徴として捧げられたようですね。

この古代ローマの墓に副葬されるカメの発見はブルガリアでは最初ですが、他にトルコ南東部のディヤルバキール州にある古代アッシリアの集落の墓地に21頭のカメ類の化石が発見されたケースがあるそうです。

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↑ 供伴して出土した古代ローマのコイン(Archaeology in Bulgariaの記事より画像を転載)

考古学者らは、この古代ローマ時代の墓の中に合計3人の骨を発見しました。大人2人と子供、おそらく家族だそうです。また上に挙げたような3世紀のコインが見つかりました。

研究者たちは、墓に隣接して古代フィリポポリスの西側墓地から4つの墓地を発見したほか、大学の児童診療所の下において、大きな石積みの壁を発見しています。

他の墓の事例からしても、ネクロポリスで見つかる墓って集団埋葬施設のようですね。今回の事例のように一つの墓に複数の人が埋葬されることが珍しくないみたいです。

ま、ということで、今日は「世界亀の日」!カメさんに優しくある一日になりますように(。・ω・)ノ゙

↓押してくれるとカメさんも喜びます、きっと(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!↓

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