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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:文化財活用

2021ねん 4がつ 13にち(すいよーび、くもり)

考古学グッズ、自分も作りたいが案が出ないヽ(TдT)ノ

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今回の考古学・歴史ニュースは最近ぽつぽつと考古学グッズが販売されてるけど、このマグカップめちゃ可愛い!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、今回の舞台は青森県、小牧野遺跡です。

ここは青森県で初の国指定史跡です。

見どころは、縄文時代前期後半に約2900個、約30トンもの石を並べて造られた環状列石です(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

実際には徐々に規模を拡大していって、全部を一気に造ったわけではないでしょうが、それでも物凄い労働力が使われたわけですし、長い期間大勢の人々にとっての重要な祭祀の場として機能したことが伺えますね。


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地図で見て取れるように、小牧野遺跡のすぐ左手に空港があり、北東部には青森市街地があります。

小牧野遺跡へのアクセスはバスが一番便利なようです。

上に挙げたように、縄文時代の建造物をイメージしたような「どんぐりの家」という休憩所があります。

写真には載ってませんが椅子や机が容易されています。

また小牧野館という博物館もあり、かなり大きく立派な博物館です。

やはり青森県初の国指定史跡ということで、青森県もかなりアピールに力を入れているようですね(*^・ェ・)ノ

今回、後ほど紹介する可愛いマグカップもその一環なのだと思います(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


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小牧野遺跡の主体はやはりこの巨大な環状列石です。

上に挙げた1枚目の写真のようにちょっと変わった石組みなのが分かるでしょうか?

ただ並べてあるのではなく、直方体のような縦長の平石を用意して、横にして積んでいます。

その両側に楕円形の石を縦に配置しています。

このような規則性のある配石方法は全国的に珍しく、『小牧野式配列(配石)』と命名されています。

一方でこの環状列石周辺からは竪穴住居址や、土器棺墓・土壙墓といった埋葬遺構、貯蔵穴・ゴミ捨て場といった生活痕、湧水跡や道路跡も見つかっており、単なる祭祀の場というだけではなく、縄文時代の暮らしが見て取れる遺跡として重要です。

先ほども述べたように、これらの発見を上手に展示していて、出土遺物も多いので、博物館はとても充実しています。

是非、来館してみてくださいねヾ(´ω`=´ω`)ノ




遺跡紹介が長くなりましたが、上に挙げた写真が今回紹介する新たな考古学グッズです。

最近、Twitterなどで考古学グッズを製作・販売している人たちがいるのだなぁと思っていましたし、ふるさと納税でけっこう色んな博物館などで土器を辺納品として販売しているのだなと思っていました。

っていうか、考古学グッズって意外に需要あるもんだなと、そっちに驚いていましたΣ(・ω・ノ)ノ

この商品、蓋の方の環状列石はシリコン製でぷにぷにしてるそうです。

それもまたイイですよねヾ(´ω`=´ω`)ノ

値段が3000円というのがちょい高いけど、個人的に欲しいなと思えるレベルの出来です。

送料が850円かかるし、実質4000円、、、悩むな( -д-)ノ

ふるさと納税で、新たな考古学グッズを辺納品として用意するのためのクラウドファンディングもやっているそうで、本当に頑張ってるな~と感じました(・∀・)つ


↓これがふるさと納税の返納品の土器(*・ω・)ノ




おわりに ~考古学の厳しい現実~

資本主義社会とは言え、何でもかんでもお金にすればいいってわけじゃないのは分かってますけども、哀しいかな背に腹は代えられないのです( -д-)ノ

考古学ってそれ自体では稼げないのに、人件費とか調査にも文化財の維持にもたくさんお金がかかるので、しっかりとお金を稼げるように文化財の活用を行っていく必要が現実問題としてあります。

私もマヤ関係で何かグッズ作りたいけど、やはり海外は色々な規制とかで難しいんですよね~ヽ(TдT)ノ

実際のティカルの粘土使って、古代マヤ土器のレプリカ作りたかったのに(TДT)

あとは今流行の(もう遅いか?)3Dプリンターで素敵な遺物のレプリカ作って販売するか・・・

収益で調査します!ってならグアテマラも許可出すだろうし、日本でもクラウドファンディングで何とかなるかな?

どう思う?ってか支援して!( ・Д・)



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2020ねん 5がつ 8にち(きんよーび、晴れ)

毎日チンチロ500回振るのに小一時間使うのはけっこう辛い!( ・Д・)


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今日の考古学・歴史ニュースは、「コロナの影響もあって、考古学のデジタルによる普及・広報活動が活発化してるよ(素敵な博物館編)」ってお話です(*・ω・)ノ


前回はコロナウィルスの蔓延に伴う自粛・休館措置に対する、日本国内における地方博物館の努力について紹介しました。



今回は海外の、しかも超有名組織における活動の紹介です!(*・ω・)ノ



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ルーブル美術館によるバーチャルツアー



フランス、パリにある、あの有名なルーブル美術館もコロナウィルス蔓延の影響を受けて、休館措置を講じているそうです。

海外の場合は日本と異なり、都市のロックダウンもしますし、政府の権限が強い印象です。

ルーブル美術館は国立美術館であり、政府からの通達があるまで無期限休館だそうです( -д-)ノ

そのような折り、同博物館が公式ホームページ上で『ヴァーチャルツアー』を公開しました。

公開されたのは「古代エジプト美術」、「ルーブル濠の跡」、「アポロンのギャラリー」の三つです。

上のリンクからヴァーチャルツアーのページに飛べますので、是非お試しあれ(*・ω・)ノ

試しにアポロンのギャラリーに入ってみたところ、ヴァーチャルツアー自体はフランス語と英語表記しかありませんでした。

そしてあまりヴァーチャルツアーっぽくない( ・Д・)

でも見出しに挙げたような画像を4種類ダウンロードすることができます。

今流行のネット会議の壁紙にいいかも知れませんね(*^・ェ・)ノ


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↑古代エジプト美術のヴァーチャルツアー(「古代エジプト美術」のページより転載)


上に挙げましたように、「古代エジプト美術」のヴァーチャルツアーもやってみたところ、こっちの方はちょっとヴァーチャルツアーっぽかったです!

ちゃんと博物館内を歩けるし、展示品データも見れるし(説明は英語)!

ちなみに「ルーブル濠の跡」も古代エジプト美術と同様のコンテンツでした。

天下のルーブルの仕事としては正直物足りないですが、ルーブルに行ったことの無い私にとっては「あ~、こんなとこなんだな~」って十分楽しめましたよ!ヾ(´ω`=´ω`)ノ




エジプト観光考古省のヴァーチャルツアーが凄い!

さて、次はエジプト観光考古省が公開しているヴァーチャルツアーです。

前の記事でも書いたように、現在エジプトの観光は大きな制限を受けています。




一番上に挙げた画像や、この見出し画像が、そのヴァーチャルツアーの写真なのですが、とても綺麗!!!

その割にサクサク動くんですよ。

遺物・遺構の紹介は英文や3D画像で行われおり、見やすいですよ。

英語が苦手でもてくてくと歩き回るだけで楽しいです!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

さて、このページは「エジプト観光考古省のFacebookの公式ページ」から飛ぶことができて、かつこのページで新しく公開されるデータについての情報が得られるのですが、、、

言語の違いもあり、如何せん、探しづらいし飛びづらい!!!( ・Д・)

なので以下にリンクを貼っておきますねヾ(´ω`=´ω`)ノ













どれも面白いので是非、おうちで遺跡・博物館散策してみてくださいね!

マニア・専門家向けですけど、このヴァーチャルツアーの最も凄いところは……

距離が測れるってこと!( ・Д・)

さっき表示した石造彫刻の身長だって測れちゃいます!

あとはこれは一般向けに凄いところなんですけど、、、

VR表示に対応していること!( ・Д・)

これ凄いですよ、建造物の構造の違いはあれど、マヤ遺跡でも本気でやりたい!ヽ(TдT)ノ




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おわりに


私の所属する大学研究室でもヴァーチャルツアーやヴァーチャルミュージアム構想がありましたが、なかなかいいものが作れず困っていました。

そもそも機材やソフトはもちろんなのですが、事前に「どのように見せたいか?」を十分に考えなければいけないのです。

当たり前だろうと思うかも知れませんが、発掘調査のデジタル報告の一種として構想していたものなので、従来通りの発掘調査と上手くマッチアップしなかったのです。



で、結局、調査成果を優先して、なんだかんだいつも通りの発掘調査に・・・・・・てな感じでしたね。

今回私の現場では調査記録を動画にしてYoutubeにアップしてみるという試みを開始しました。

また下に挙げるような360度動画も撮りました(カメラ壊れて、これしか撮れなかったけど(TДT))。





考古学現場では、発掘調査が終わると埋め戻し作業を行います。

私のフィールドでは、掘り上げた土を使って直接埋めてしまいます。

穴開けたままだと落とし穴になってしまいますからねヽ(TдT)ノ

なのでこういった掘っている最中や掘りきった後の撮影って貴重なものなのです。

もちろん調査の性格上、写真撮影はしっかりと行います。

でも動画って撮らないんですよ、通常。



今回エジプト観光考古省で用いたのは「Matterport」という会社の製品のようですが、いいですね……

元々、考古学成果の普及をいかに行うべきか、デジタルデータといかに付き合っていくべきかが考古学における一つの課題であったと私は思っていますが、、、

コロナウィルスの影響でネット上における様々な活動が急加速していますよね。

研究予算の都合がありますが、私もエジプト観光考古省を見習って、

『新しい考古学の発掘現場作りと成果の公表』を行っていきたいと考えておりますヾ(´ω`=´ω`)ノ

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2020ねん 5がつ 6にち(すいよーび、曇り時々雨)

なかなか痩せないぜ( ・Д・)


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今日の考古学・歴史ニュースは、「コロナの影響もあって、考古学のデジタルによる普及・広報活動が活発化してるよ」ってお話です(*・ω・)ノ


まぁ当サイトも考古学の情報提供の場としての役割があるとは思ってますが、今回紹介するのは博物館や各の地方埋蔵文化財センターなどが行っている活動です(*・ω・)ノ

海外では、もうかれこれ20年前くらいから考古学へのデジタルアーカイブ化と普及が叫ばれていて、前に紹介した大英博物館の例もその内のひとつですね。



↑スマホ対応です(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!



もちろん日本でもアメリカを追随するかの如く、デジタルアーカイブ化が叫ばれてました。


しかし結局その時は流行として助成金獲っていただけでずっと継続している人とか本当に何かしらに役立てている研究者は知らないですね。


もちろん博物館展示とか単発的に終わるべきテーマの方々もいるでしょうけどね。


まぁ何はともあれ研究としてはデジタルとの付き合い方を今後も考えていく必要がある一方で、博物館などの広報をメインとした業種の方にとっては新しい技術をどんどん取り入れていって欲しいなと一考古学ファンとして期待するとことであります( -д-)ノ



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↑「かそりーぬ」でいっぱいカワ(・∀・)イイ!!(「加曾利貝塚博物館」のHPより転載)



加曾利貝塚博物館の「館長の考古学日記」が面白い


最初に紹介するのは、千葉市加曾利貝塚博物館の公式HPです。


上に挙げたように、「かそりーぬ」というキャラが可愛いですし、HP中に溢れています。


当該HPには上のキャプションをクリックすればトップページに飛びますので、是非!


さて、HP上部のタグにある「調査研究」も面白いですけど、やはり一番おススメしたいのは『館長の考古学日記』です!ヾ(´ω`=´ω`)ノ


上部タブの『総合案内』を選択するとその中に「館長の考古学日記」がありますので是非ご覧ください。


↓あるいはここから(直リンク)



どうやらコロナ禍を契機に始めたわけではないようですが、2019年末に開始し、本記事を書いている5月初頭現在まで精力的に更新されているようです。


内容としては、とても分かりやすい例えで考古学研究とはいかなるものかを紹介していますよ(*・ω・)ノ




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↑先行公開した絵本など(「北國新聞」の記事内画像より転載)


小松市埋蔵文化財センターのはにわが可愛い!


次に消化するのは石川県、小松市埋蔵文化財センターの活動です。


当館はコロナ禍と緊急事態宣言の延長を受けて5月末まで閉館することを決定したそうです。


そのため市内の遺跡や出土品、古代の歴史を紹介するホームページを開設し、外出を自粛している親子が家庭で楽しく学べる内容を発信し、考古学への関心を高めようと試みています。




矢田野エジリ古墳から出土した埴輪や代表的な遺跡を記した歴史年表が掲載されていて、綺麗ですし、面白いなと思います。

特に、個人的には弥生時代のつぼや、古墳から出土した兜をモデルにしたペーパークラフトがいいかなと(*・ω・)ノ

 

また北陸を代表する弥生時代中期の遺跡・八日市地方(じかた)遺跡を題材とした絵本「白いお米とミドリの玉」を現在製作中でその内容を先行公開しています。


実際に出土した資料と解釈を基に、碧玉(へきぎょく)を加工して作った装飾品「管玉(くだたま)」が出土した同遺跡にまつわる物語を紹介する内容となっています。


序盤は絵本なので子供に読みやすく書かれていますし、一方で後半部は遺跡調査の現地説明会用資料のようになっており、大人も十分楽しめますよ!


この絵本を読んで育った子供が、少し大きくなってから読み返すと考古学の面白さに気付くかもしれませんね(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!




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↑いろんな土偶の頭(「平出博物館」のHPより転載)



小学生向けだが縄文時代が良く分かる!


最後に、長野県塩尻市、平出博物館の活動です。


当館も新型コロナウィルスの影響で休館措置を講じています。


そうした中、「チャレンジ子供ミュージアム2020・子供ネットミュージアム」が開設されました。




内容はこのような感じです。


内容は小学生向けとなっていますし、サイトは本当に手作り感満載です。


でも、国内外の有名な大規模博物館が最新のデジタル技術でどうこうやるのも好きですけど、こうした地方博物館の地道な努力もいいなと思います。


いかにも手作りなのだけれど、休館を決めてから僅かな期間で準備したのですから凄いものだと思うのです(*・ω・)ノ



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↑私も頑張ります( ・Д・)(「note 頑張れない君へ」の記事内画像より転載)



おわりに


今回、いつもとは違って、小さいところの活動ばかり紹介しましたが、どこも大変な中頑張ってるなと感じました。

サイトの出来には差はありますけども、是非今回の成果を土台にして、ネット上における考古学成果の広報活動を推し進めて欲しいなと思います。

考古学が好きになれば、結局、遅かれ早かれ直接モノを見に行きますよ。

写真で満足することないですからね、だから出し惜しみしないでもらいたい!( -д-)ノ

考古学者の立場としても、所蔵品の簡易写真を含んだデジタルリスト化と公表を行ってもらえれば資料集成も楽になりますしね。

考古学徒や研究者が町を訪れればそれなりの観光収入にもなるかも知れませんし(我々お金ないけど( ・Д・))、是非頑張って欲しいなと思います。

普通は各自のデータはしまい込んでしまうものですが、私も海外での資料集成成果はデジタル化して公表しようかな~?

皆さん、マヤ土器デジタルミュージアムに興味ありますか?ヾ(´ω`=´ω`)ノ

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2020ねん 5がつ 2にち(どよーび、雨のち晴れ)

早寝したら早起きし過ぎて、結局昼寝したよ!( ・Д・)

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↑コロナウィルスは考古学にも影響を与えてます( -д-)ノ(
柳田康雄氏提供
「歩け、マヤ」作成)


今回の考古学・歴史ニュースは「あの有名なギザのピラミッドを消毒したらしいよ!……でも結局、観光客来ないから、開き直ったよ!」ってお話です(*・ω・)ノ

久々の更新なのに考古学ぽくない!って思われるかもしれませんが、『観光と考古学』って密接な関係にあるのです。

特に一部の外国ではってお話ですけどね。

日本だと外国人観光客による外貨獲得は重要な経済ファクターではあるものの、観光地として一番人気な京都を始めとして、考古学と関係ないのですよね( -д-)ノ

もちろん京都では学術調査だけではなく、現在でもたくさんの建設工事が行われており、それに伴う緊急発掘調査が実施されています。

そうした中、京都では寺社や武家屋敷など考古学的な発見も相次いでいるわけですが、だからと言ってそれが直ちに修復・保存され、新たな観光地として整備・活用されるわけではありません。

だって、今現存・機能している寺社だけで十分観光資源は足りていると考えているわけですからね(*^・ェ・)ノ

一方で例えば、マヤ文明遺跡の豊富なグアテマラやメキシコでは、遺跡の発掘調査と国立公園化、そうして遺跡や遺物等の文化財を観光資源として活用することが重要なのです(*・ω・)ノ




コロナ禍で被害を被る考古学的な観光業

日本は都市封鎖とか法律上できないようですけど、海外はあっという間に空港封鎖しましたし、都市封鎖による対応も早かったですよね。

グアテマラも早かったですよ。

一日違いで、危うく帰国できないところでしたから( ・Д・)

空港封鎖が3月14日くらいで、5月2日現在まで遺跡国立公園や国立研究所、国立博物館、大学組織は全部稼働停止状態だそうです。

学会やシンポジウムの中止、専門誌発行の中止と、考古学関係者もある種のダメージを受けています。

(……発掘調査・資料調査できないし、業績が伸びない~( ・Д・))


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↑観光客はゼロ、これは全て政府関係者です(「TBSニュース」の画像を転載;当該記事執筆現在、リンク先存在せず)



まぁ個人的な問題はさておき、観光業による外貨獲得を主な財源としている国では国家レベルの大打撃を受けています。

エジプトもギザの三大ピラミッドを中心とする古代エジプト文明関係遺跡や博物館を目的とした観光収入は莫大で同国経済を支えているわけですから、上に挙げた2枚の写真のように、頑張って消毒しているようです。

でも2020年3月末までに観光客が全く来ないと嘆いていたようです。

(というか空港封鎖してるし、当然じゃないかと思うのは私だけか( -д-)ノ)

ピラミッドまで消毒する!って勢いで、実際には登頂禁止なこともあり、下部付近だけのようですが、徹底して消毒したそうです。

でも空港封鎖は延長されるし、その後もなんやかんやでやはり観光客は来ないと、先が見えないと悲しみにくれていました。

どこの国も同じですね(*^・ェ・)ノ




開き直りもどこの国も同じ?

それでもエジプトでは、さくっと嘆くのを止めて方向転換しました。

そして上に挙げた写真のように、

「家にいて!私たちを守ってくれてありがとう!」ってピラミッドにライトアップしたのでした。

まぁやることやってダメなら、嘆いていても仕方ない!

日本でも小樽とか開き直りの事例が散見されていますけど、そういう心の持ちようも大事じゃないかなと思います。

ずっと「お先真っ暗」だと思って、家に籠ってるよりは精神衛生上良い気がします(*・ω・)ノ


・・・・・・・・・・・・・・・

コロナ禍の中、結局3週間近くダウンしていた管理人ですが、これから先はぼちぼちと記事を書いていきたいと思っています。

そうして皆さんの在宅期間中に少しでも暇つぶし時間を与えられたらと思っております(*・ω・)ノ

辛い時期ですが、頑張りましょう!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

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2020ねん 3がつ 15にち(どよーび、晴れ)

午後から夕方まで、半日使えば2記事書けるのね。

むしろ1本3時間ちかくかかってる???( ・Д・)


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今回の考古学・歴史ニュースは「九州最大の弥生時代のお墓が文化財労六されたけど、市長がぶっ壊したよ!」ってお話です(*・ω・)ノ


まぁちょっと語弊のある書き方してますけど(わざとですけど( -д-)ノ)、内容はざっとこんな感じです!

場所は福岡県、北九州市の城野遺跡です。

城野遺跡は付近の重留遺跡などの遺跡と本来一つの集合単位であり、弥生時代における当該地域の拠点的な一大集落だったと推定されています。

福岡県教育委員会は県文化財保護審議会の答申に基づき、この城野遺跡を県史跡に指定しました。


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城野遺跡の重要性

先に述べたように、この地域における一大集落だったわけですが他にも重要なポイントがあります。

①弥生時代終末期のものとされる方形周溝墓(東西約16メートル、南北約23メートル)が発見されていること

これは九州における弥生時代の最大級の埋葬遺構です。

②このお墓から2基の箱式石棺が出土したこと(上の画像を参照)

この地域の有力者に関係する人物が埋葬されたと考えられています。

おそらく有力者の子供二人が病気等の原因で若くして亡くなり、手厚く葬られたのだと推測されています。

石棺の内部は大量の朱(赤色塗料;血液や力の象徴として世界各地で用いられてきた)で充填されており、被葬者らが如何に大切に扱われていたが分かります。

③九州で2例目となる玉作り工房の跡が見つかったこと。

玉作りだけに限りませんが、工房の跡という遺構自体がとても貴重です。

それに加えて、管玉等の玉製品は「奢侈品(しゃしひん;高価な物!)」であるため、当時の共同体単位の社会組織が複雑化し国家へと至る過程や階層性の発達、所有の発生と発達、職能の多様化など多くの学術的テーマに関して非常に重要な発見です。

こうした点で城野遺跡は、かの有名な邪馬台国と同年代に帰属する「クニ」の実態を知る上で重要と評価されているのですヾ(´ω`=´ω`)ノ



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↑復元された埋葬儀礼の様子(「城野遺跡公園を実現する会」の記事内画像より転載)



だけど市長が遺跡を売り払ってぶっ壊したよ!


この城野遺跡の発掘調査と発見は2009年に行われたものなのです。

先に述べたように、城野遺跡と本来一つであったと考えられる重留遺跡は国の重要文化財に指定されている祭祀用の広形銅矛が出土した遺跡でもあります。

なので北九州市で初となる一大遺跡公園の実現が市民らによって望まれました。

また遺跡群の重要性から、日本考古学会からも遺跡保護の要請がありました。

しかしながら北九州市市長の『北橋健治は遺跡の土地を民間に売却』したのです。

城野遺跡の広大な範囲の内、工事によって東区域は全壊して全て失われました。

最大級のお墓を含む西区域もほぼ全壊状態で、おまけにお墓の一部まで壊しました。






悲惨なものですね( -д-)ノ

以下に挙げたのが、以前の大阪市における事例ですけど、これとは大違いですよ。

よくここまで壊せたなと(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?

文化財保護とか活用とか知らないんでしょうね。

調査実施等で文化財保護法自体はクリアしているから、その後売ろうが破壊しようが法律的に問題なし……法律家って悪用しか考えてないよね( ・Д・)

所謂「先進国」とは思えない行政による文化財破壊、恥ですね。

ヨーロッパとかこういうのに超敏感だから叩かれますね( -д-)ノ

まぁいつ終わるか分からぬ沼のような不況の日本だから、目先の利益に飛びつくのも分かるが・・・・・・

果たしてそれで良いのか???


↓金はかかるけど、これがこの先大事だと思うよ!(*^・ェ・)ノ

↑是非、見てみて!遺跡が出ても、こんな方法・取り組みがあるのです(*・ω・)ノ


特に海外で低学歴な人々を見て思うのは、未来を見通す力がなく、目先の欲に走る傾向にあるな~ってこと。

高学歴でも欲には勝てないか、、、高学歴だからこそ自己顕示欲の塊か、、、

まぁきっとこの北橋市長も民間業者もがっつり繋がってるよね……

世の中、金だね!( ・Д・)

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2019ねん 9がつ 23にち(げつよーび、雨)

世はここ2週連続で三連休だ。

3連休ではないが、私もそれなりに休みつつ、リサーチマップの記入欄を埋めている(´・ω・`)


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↑建設された大型物流センターの所在(「産経新聞」の記事内画像より転載;Credit by Sankei Digital)



さて、久々の考古学・歴史ニュースですが、今回は「弥生時代以降の集落跡の上に大型物流センターがイイ感じに建ちましたよ!」ってお話です(。・ω・)ノ゙

今回のお話は、何も遺跡を壊して建てたわけではなくて、むしろ現代社会において私たちの文化遺産との向き合い方を考える上でいいテーマかなと思っています。




調査の概要と発見物

今回のお話の舞台は、大阪府藤井寺市で、ついこの前(2019年7月)世界文化遺産に登録されたばかりの百舌鳥・古市古墳群が所在する街です。

ネット通販で有名なのアマゾン(Amazon)など約10社が入る大型物流施設「レッドウッド藤井寺ディストリビューションセンター」を建設する目的で、甲子園球場のおよそ2つ分に当たる約8万3000平方メートルの広大な敷地を緊急調査しました。


この広大な範囲には、弥生時代から室町時代にかけての集落遺跡である「津堂遺跡」が含まれています。


建設工事に伴う緊急調査は2015年5月から約5カ月間実施され、古墳時代の住居址群や、古墳時代から飛鳥時代にかけての灌漑用水路とみられる溝状遺構などが検出されました。


特に住居址として、地面に穴を掘って柱を建てた掘立柱建物が15棟以上集中して検出される成果がありました。


これらの住居址群が示す時期は、この建設地の近くに位置する「古市古墳群」の築造時期と合致するとみられ、また付近にある「津堂城山古墳」との関係性も示唆されています。


建設予定地の範囲からは多くの土器資料が発見され、遺物整理用コンテナ約230箱分になったそうです。



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何故、面白いニュースなのか?

上に挙げた画像のように、日本には「文化財保護法」が存在します。

現在の建設工事は基礎をかなり地中深くまで入れますので、その際に私たちの共有の財産である文化財(遺跡・遺構・遺物)が壊れないように、事前に調査してデータを取ろうというものです。

例えば明らかにどこを掘っても遺跡である京都では、「文化財保護法のせいで建設が進まない!」、「莫大な予算がかかる!」と悲鳴が上がっているとも聞きますけど、

文化遺産を守るという意味では世界的に見て、画期的な法律なのであります。

この法律が最も叩かれる部分は、「調査費は建設予定者自身が負担する」という点です。

なので個人でマンション建てるといった際に非難の声が挙がります。

私も、京都のど真ん中にマンション建てる予定の女性が「私たちのような普通の個人では払えない!」と言っていたニュースを見たことがあります。

まぁ、京都の真ん中に土地持ってて、新たにマンション経営始める人が「普通の個人」かどうかは甚だ疑問ですけどね( ・Д・)


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↑(「プレスリリース」の記事内画像より転載;ESR株式会社提供)

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↑展示室のガラス張りの床から遺構を見ることができる(ESR株式会社提供のPDFデータを加工)


さて、今回のESR株式会社が建設した大型物流センターは5階建ての施設で、その内の1階部分を展示施設にしたのです。

「企業が積極的に文化を守り、地域との共生を意識することは重要」として、もの凄い素敵な展示室が完成しました。

上に挙げた写真のように、一部ガラス張りの床面からは調査によって明らかとなった遺構面を観察することができます。

海外の新しいタイプの博物館でよく採用されているものですが、子供たちに大人気の展示方法です。

かく言う私も大好きで、割れるわけないと思いつつも恐る恐るガラス面に乗ってみたりします(*^・ェ・)ノ

まぁたぶんガラスじゃないと思うんですけどね(強化何とか?)、少なくとも簡単に割れるものではないのは確実です。

この施設のガラス面はあまり範囲が広くない(2.4×3m)ので、上に乗って観察する必要のないもののようにも思えますので、実際に行ってみる方は勝手に乗らないでくださいね( -д-)ノ




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↑実際に調査で出土した展示物①(「プレスリリース」の記事内画像より転載;ESR株式会社提供)

この物流センターは2017年に完成しており、今年(2019年)の7~8月の平日に展示スペースを一般公開しました。

これまでは完全予約制でしたが、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録を記念して、夏休み限定の企画として行ったそうです。


しかし考古学ファンらが多数訪れるなど好評だったため、ESRは予約なしでの公開を2019年12月27日まで平日午後に続けることにしたそうです。


考古学の世界でも「パブリック・アーケオロジー」なるものが提唱されて、かなりの時間が経ちますが、日本ではさほど浸透していないようにも思います。


これはパブリック・アートのような、文化財を守り伝えていくために考古学と一般市民をもっと近づけていこうとする理念に基づいた考古学の在り方です。


そうした中、今回の事例のような企業が特に地元の住民との連携を図って文化を共に守っていくという活動はとても重要に思えます。


実際に細かく見ていくと、遺物の保管・警備の問題や、重要な資料が日本各地に散在してしまうなどの弊害もあるわけですが、

一方で遺物の保管場所が不足して廃棄しなければならない現状や、倉庫に眠ったままの多くの資料の存在をも踏まえると重要な試みかなと思います。

こういった事例は他にもあるようなので、探してみて紹介したいと思います。

いつか周りのどこの建物も1階や地下階は展示施設&収蔵庫なんて日が来たら、散歩に飽きることがないだろうなと思ったり(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

↓久々の考古学に関するまともな記事でしたね!( -д-)ノ↓

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2019ねん 7がつ 13にち(どよーび、雨)

毎週土曜日は徹夜の日にしようかなと考え中。

時間の確保のために( ・Д・)


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一乗谷朝倉氏遺跡復原町並
一乗谷朝倉氏遺跡復原町並
一乗谷朝倉氏遺跡復原町並
一乗谷朝倉氏遺跡復原町並
福井県、「一乗谷朝倉氏遺跡復原町並」における戦国時代の城下町の様子(「毎日新聞」の記事内画像より転載)


今回の考古学・歴史ニュースは、『駿府城にて国内でも非常に珍しい戦国時代の「道」が見つかったよ!』というお話です(*・ω・)ノ

  1. 駿府城における「戦国時代の道」の発見
  2. 日本における「道の歴史」
  3. おわりに


1.駿府城における「戦国時代の道」の発見

つい先日、静岡県、駿府城公園の天守にて大きな発見があったばかりですが、更なる重要な発見がありました。


↓瓦の歴史】安土桃山時代、徳川家康の駿府城から豊臣秀吉の金箔瓦が大量に出土したよ!( ・Д・)【歴史考古学・城郭考古学】↓



上に挙げた写真は福井県にある「一乗谷朝倉氏遺跡復原町並」で行われたイベントの様子で、戦国時代の城下町に武士や町人に扮した人々を配置して当時の雰囲気を味わってもらうというものです。

この「朝倉氏遺跡」では国内でも数例しかない「戦国時代の道」が検出されており、「復原町並」ではその調査成果を活かした復原がなされています。

写真には復原された「武家屋敷の石垣と道」が写っていますが、けっこう道幅が広い印象を受けます。

一方で今回、駿府城周辺にて検出された「石垣に囲まれた道」はイメージとしては同様のものですが、道幅はより狭いものになります。



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上の1枚目の画像で分かるように、前回の発見の舞台は駿府城公園内の天守台でしたが、今回の発見場所は公園の周辺に当たります。

この位置に歴史文化施設を建設すべく、事前に調査がなされていたところ今回の発見に至りました。

「戦国時代の道」は貴重な発見ですから、博物館展示の目玉の一つとして、床面をガラス張りにして遺構を確認できるような方法を取るのかなと私は予想しております( -д-)ノ

さて、最初に挙げた朝倉遺跡の写真は当時の道の様子をイメージしてもらうのに最適で、上に挙げた2枚の画像は実際の遺構の状態と道の様子をリンクさせるのに適切かなと思って載せました。

次に実際の遺構の写真を挙げますが、「よく分からないよ!ヽ(TдT)ノ」という方はこれまでの3枚の画像と比較してみると理解が深まるかと思います(。・ω・)ノ゙




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これが検出された道なのですが、お分かり頂けたでしょうか?

現地表面から60~100cm掘り下げた位置にて検出されたとのことで、けっこう浅目ですからね、よく残っていたなと思います(・∀・)つ

検出された道の全長は約30m、幅は約2.7mでした。

この「戦国時代の道」の検出場所は三の丸であり、この一帯には駿府城の本丸、二の丸を囲むように、重臣級の武家屋敷が立ち並んでいたと考えられます。

武家屋敷の石垣と考えられる石列に挟まれた道は、表面が土で固められており、その表層部分は厚さ約10cmとなっています。

検出された石垣の高さは約30cmであり、天然の石がそのまま積まれる技法の「野面積み」です。

これは前回の記事で紹介した駿府城の「旧」天守台における技法と同じものになります。

この石垣に用いられた技法と出土品から、「旧天守台」と類似の時期(家康期~中村一氏期;1585~1606年頃)に造営されたものと推測されています。

また天下人となった家康が駿府城に戻った1607年以降、大御所政治を始めたころ、秀吉時代に築かせた天守閣とともにこれらの武家屋敷や道も埋められた可能性が高いとされています。



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2.日本における「道の歴史」

「其实地上本没有路,走的人多了,也便成了路」
(訳:実際、地上に道は初めからあるのではなく、多くの人が歩くから、それが路となるのだ)

魯迅『故郷』より引用、一部改変(着色・太文字化のみ)

僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る

ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた広大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため

高村光太郎『道程』より引用、一部改変(着色・太文字化のみ)

さて、上に引用したように「道」に関するカッコイイ表現があります。

これらの場合の道は「物理的な道」のことのみを取り扱っているようには思えませんが、字義通りに捉えるとすると、まぁ確かに道は元々あるわけではないですし、人が歩くことで道は出来ますね。

「獣道」っていうんですど( -д-)ノ

獣道は実際にイノシシなどの大型の哺乳類が頻繁に通ることで形成されますが、一部の林道・山道など整備することなく人がただ歩くことで形成される場合も獣道と呼びます。

考古学の性質上、人類を対象とした場合、こうしてヒトによって踏み固められることで自然と出来上がった所謂「獣道が最初の道」と言えるでしょう。

こういった最初期の道は原始的な生活を送っていた文化に見られるものというイメージがありますが、青森県の三内丸山遺跡では縄文時代に帰属する全長約12mの舗装された道路が検出されており、国内における道路の歴史はかなり古いものと言えます。

また日本書紀における神武東征の箇所で、「皇師兵を勅へて歩より龍田に赴く。而して其の路嶮しくして、人並み行くを得ず。」という記述が見られます。

これが国内における道路に関するの最も古い記述であり、当時の道路は人が2列で行進することができないほど狭いものであったようです。

同じく日本書紀の推古天皇下の613年に「難波より京に至る大道を置く」とあり、これが日本における道路整備に関する最初の記述です。


上に挙げた図は、7世紀後半に律令制が制定されて広域地方行政区画として定められた五畿七道の図です。


ここから日本で最初の計画的な道路網の整備が始められることとなります。


鎌倉時代には、源頼朝が支配圏を拡大していくために道路整備を積極的に行っており、特に東国の関東武士が鎌倉へ集結するための関東各地と鎌倉とを結ぶ鎌倉街道が切り開かれました。

一方で室町時代は、道路や交通に対する目立つような施策はほとんど見られず、数多くの関所を設けて通行人から通行税をとる政策しか行われなかったようです。


さて、今回の記事と繋がる戦国時代には、各戦国大名にとって物資の往来、敵からの防御が死活問題であったため、軍事面の問題から領内の道路整備や峠の開削が積極的に行われました。


室町時代からの慣習で領国の境には多くの関所が設けられて通行税の徴収が行われるようになっていたましたが、織田信長や豊臣秀吉は天下統一のための支配圏拡大を行っていくにあたり交通路を重要視し、道路改修や橋梁整備を積極的に行い、国の境にあった関所を廃止しました。


「全ての道はローマに通ず」とありますけども、あちらでも古代の道路網は軍道の整備として充実していきますから、「道の歴史」として共通性を感じますね。

何はともあれ、物流の効率化を図ること、そのための道路整備は国家段階の集団にとって重要だったのだろうと思います(*・ω・)ノ



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3.おわりに

静岡市では駿府城公園を文化資源として活用しようという動きが活発であり、現市長が全面的に支援しています。

そうした中、このように立て続けにニュースになるような発見がなされることは市長だけではなく、静岡市民、関係者らにとっても嬉しいことだろうなと思います。

戦国時代好き、歴史好きな皆さんにとっても、貴重な「戦国時代の道」を博物館で生で見ることができるようになるかも知れないと思うときっと喜ばしいことだと思います。

ふるさと納税など様々な試みがなされている中、こういった各市町村が有する具体的な文化財をしっかりと調査して歴史的意味付けを行い、上手に活用していくことで、「真の地元愛」を育てたり、歴史ファンを含む多くの観光客を惹き付けることに繋がるんだろうなと思います(。・ω・)ノ゙

↓あ~それそれ!ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ↓

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2019ねん 2がつ 24にち(にちよーび、晴れ)

今日はなかなかに充実した一日だったと思う。

そういう生活を続けていきたいものだ!( ・Д・)


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さて、今回の考古学・歴史ニュースは『曹操の墓で見つかった品が早くも来日するよ!』っていうお話です(*・ω・)ノ


↑バックナンバーですヾ(´ω`=´ω`)ノ↑



ちょうど「最古の白磁」が見つかったっていう時に、曹操の墓の副葬品はどんなだろう?と、もし分かったら紹介しますね~という感じでしたが、早くも来日するそうです!



「三国志」と題する特別展の開催場所は東京国立博物館と九州国立博物館です。

日程は東京国立博物館において2019年7月9日~9月16日です。

九州国立博物館においては2019年10月1日~2020年1月5日です。


曹操の墓から出た副葬品は銅帯鈎、鉄甲、鉄剣、玉珠、水晶珠、瑪瑙珠、石亀、石壁、石枕、刻名石牌等と200点以上確認されているそうです。

本記事では特別展に先立って、曹操の墓の副葬品の一部をさらっと紹介したいと思います( -д-)ノ


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さて、様々な発見が相次ぐ曹操の墓ですが、中国の試算によると毎年約56億7000万円(4億2000万元)の経済効果を見込めるそうです。

そして早々と日本で公開を決める辺りが中国の商魂を感じます。


文化財の活用方法には様々な形があります。

何もお金に関連することばかりではありませんし、すぐにお金に直結させること自体が正しいことではないでしょう。


しかしながら日本も多少は見習う部分があるのかなとも思います。

具体的には陵墓とか許可出して調査して、『卑弥呼』関連や『古代日本の成り立ち』として観光地化すれば少なくない経済効果も見込めるな~とも思ってしまったり( -д-)ノ

同じとはいかなくとも、様々な文化財活用で仮に約60億円程度のの経済効果が見込めれば、我が国は消費税を上げ続けるのやめてくれますかね?( ・Д・)

↓博物館に行こうと思う人~!ヾ(´ω`=´ω`)ノ↓

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2019ねん 1がつ 8にち(かよーび、晴れ)

喉がまだ痛いが、少しは元気になった気がする。

……毎日毎日、様々なことを考えるようにしてからもう1カ月になるだろうか。

寝る前とか起床時に瞑想するよりもいいですよ。

賢くなってる気がする( ・Д・)

ま、たまには書き留めて考えを整理したり、たまに瞑想してみるのも大事ですけどね~( -д-)ノ


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さて、今回紹介する考古学・歴史ニュースは、「火焔型土器の3Dモデルをタダで利用できる」ってことです!


縄文文化発信サポーターズという組織が、縄文時代中期を代表する土器である火焔型土器の3Dデータをオープンソース化しました。つまり誰もが自由に活用できるように作成したモデルを無償で配布することを開始したわけです。


縄文文化発信サポーターズとは新潟県長岡市に拠点を置く組織です。縄文を世界に誇る日本固有の文化として捉え、東京オリンピック・パラリンピックの期間中に世界に広く発信することを目的としています。

公式サイトによると、来たる2020年の東京オリンピックの開会式における縄文文化発信の提案のほか、火焔型土器や縄文文様の聖火台等のデザインへの採用など、 様々な情報発信活動に取り組んでいくとのこと。



この縄文文化発信サポーターズの発起人の一人であり、会長は國學院大學名誉教授の小林達雄です。日本考古学においては非常に有名です。「縄文土器大観」(共著)を知らない日本考古学者はいないでしょう!(たぶん)




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この縄文文化発信サポーターズで実施しているのが、「縄文オープンソースプロジェクト」になります。


これは縄文時代における各種の文化財をオープンソース化し、誰でも自由に文化財の造形を活用することができる環境を生み出すためのプロジェクトです。具体的には一般の方やアーティストに、例えばインテリアやアクセサリー等のデザインに際して縄文文化を活用してもらおうというものです。


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今回は当該プロジェクトの第1弾として、縄文時代中期を代表する火焔型土器の3Dデータを取得し、モデリングしています。


このデータは公式サイト上でパブリック・ドメインとして配布されており、誰でも自由に利用することが可能となっています。ちなみに高解像度データは有償ライセンスが必要だそうです( -д-)ノ


縄文文化発信サポーターズは今後、縄文文化財の3Dデータを既に所有している様々な団体に働きかけ、オープンソース化を進めていく計画だそうですよ(*・ω・)ノ





火焔型土器は縄文時代中期を代表する縄文土器の1種であり、燃え上がる炎を象ったかのような形状の非常に装飾性の強い土器です。

正確な数は知らないのですが、少なくとも18点の国宝指定の火焔型土器が存在します。今回の例のような各種データのオープンソース化は今後どんどん推し進められていきそうですが、火焔型土器に限らずともまずは国宝級の資料からとなるでしょうか。



研究に役立つレベルでの情報のデジタルアーカイブ化とオープンソース化が整うと良いのですが、そのためには少なくとも国内出土の全ての完形資料を対象にしなければなりませんね。

そして考古資料は土器だけではありませんので……AIが社会に本格導入されるようになると言われる現代社会、考古学はこの情報化社会の中で新技術を如何に活かしてどのように発展していけるでしょうか?( ・Д・)

↓土器をクルクルしたい人~?(。・ω・)ノ゙はーい!↓

【参考文献】
小熊 博史
 2003 「岩野原遺跡出土の火焔型土器群(1) 火焔型土器群の研究(1)」『長岡市立科学博物館研究報告』38号、pp.55-70

深澤 大輔
 2014 「新潟県中越地域出土の火焔型土器の使用の仕方の考察 一太陽の運行を記録する暦一」『新潟工科大学研究紀要』第20号、pp.33-47
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