あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

    お金にならない考古学をお金にしよう╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ ! 考古学・歴史ニュースの決定版╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !

    新発見

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    2023ねん 4がつ 12にち(すいよーび、くもり、風強し)

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    今回の考古学・歴史ニュースは「人類が新大陸に到達した時期が7000年も遡るかも!?( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    さて、今回の舞台はアメリカ、ニューメキシコ州、ホワイトサンズ国立公園です。


    『人類がいつ所謂「新大陸」、つまりアメリカに到達したか?』というのは考古学者にとって人類史上の重大な関心事のひとつなのですが、、、

    最近、この辺りの議論がアツイです!




    私がかつてアメリカ大陸史を勉強した時(20年くらい前?)は、ざっと1万7000年前に北米に人類が到達、1万3000年前にチリの最南端に到達、その後新大陸における人口の増加と拡散が生じて、7000年前にメキシコ、オアハカ谷にてトウモロコシ栽培の開始……

    なんて学んだので、今でも基本的にその認識というか、とりあえずその数字は覚えているわけです。





    他方、近年は人類の新大陸到達は定説より早かったとする発見が相次いでいます。

    このブログでも「クローヴィス・ファースト仮説が崩れるかも?」として何度か紹介しています。




    ちなみにクローヴィスって文化とか石器(尖頭器)の名前です。

    クローヴィスという名前の土層が放射性炭素年代測定で約1万3000年前相当とされていて、そこから見つかった石器文化、尖頭器文化がクローヴィス文化、その石器/尖頭器がクローヴィス尖頭器です。

    まぁつまるところ、従来の定説ではアメリカ大陸史最古の文化であり、人類の北米到達を示す最古の記録なのです。



    ↓これが過去記事





    ↑人類の「新太陸」到達に関連する記事



    今回の発見の地であるホワイトサンズ国立公園にはトゥラロサ盆地という乾燥地帯があってそこでこれほどまでに古い貴重な足跡が残っていたわけです。

    当サイトでも繰り返し述べているように、貴重な考古学資料の埋没過程上の保存にはめっちゃ水分あるか、めっちゃ乾燥してる場所が最適なのです。




    下に挙げた写真が実際に見つかった足跡ですが、、、はっきりし過ぎてて逆におもちゃっぽく見えるのは私だけなのか……

    まぁでも本物です!





    先に述べたようにクローヴィス・ファースト仮説に基づけば、人類の新大陸到達は1万6000~7000年前くらいになります。

    この足跡が見つかった層から検出された炭素を用いた分析によれば、足跡の時期は2万1000~2万3000年前となります。




    なのでまたもやクローヴィス・ファースト”神話”を崩す証拠の発見がなされたことになるのです。

    ひとつでも反証事例が見つかったら十分じゃないかと思う方もいるでしょう。




    まぁ確かにそうなんですけど、アメリカは特に学閥の影響が強いですし、所謂大御所の意見には逆らえないんですよね。

    (マヤ文明研究史でもその手の定番ネタがあります( ・Д・))

    なので定説の交代はいつも遅れます。




    そのような実態は科学としての考古学の発展の阻害になっている気もしますが、そもそも理化学系の実験に相当する考古学調査は時間のかかるのんびりとしたものです。

    なので、大御所同士であーだこーだ言っている間に、若手研究者はせっせと調査を繰り返し、類似の反証事例を地道に積み上げていくのです。

    考古学は「無いことに依存した理論は弱い」側面があるので、つまり今回のように定説を覆す発見(あることに依拠した理論)が強いので、まぁこうした慎重な姿勢も大事なのです( -д-)ノ




    ↓アメリカ大陸関連の人気記事





    ↑オカルトっぽいかもだけど、個人的には好き



    おわりに

    マヤ文明は亜熱帯ジャングルだから保存状態的によく残ったね的なレアな発見はないんですよね。

    うん、あんまりない。




    見目麗しい多彩色土器の内側に古代ココアの残滓が残ってた、くらいかな。

    環境的に足跡残らないだろうし、残っても元気一杯の植物の根に全部壊されてるでしょうからね。





    いや~今まで小さい建造物とか地道に掘って成果上げてきたけど、やっぱ一度は大きな発見してみたいよね( ・Д・)





    何はともあれ、

    ネコの足跡見つけたい!( ・Д・)



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    2022ねん 8がつ 20にち(どよーび、晴れ)

    出張から戻ってきてふと気づけば今月も終盤( ・Д・)

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    arukemaya1705
    ↑この人スゴイ人(「Yahoo!ニュース」の記事内画像より転載/ credit: 神戸新聞社)




    今回の考古学・歴史ニュースは考古学愛好家が新しい古墳を950基も見つけたよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    さて、今回の舞台は兵庫県、丹波市




    考古学愛好家の東昭吾さんがこの度、新しく報告書を出すそうです。

    考古学関係書籍で有名な六一書房から出版されます。

    価格は2200円!




    自費出版なのかどうか知りませんけど、考古学の入っている大学は買うし、それなりの稼ぎになりそうですね(*・ω・)ノ

    なんで買うかというと、、、




    東さんは丹波市の柏原地域の踏査を行っていて、今期の報告書だけでも205基の古墳を新発見して登録しているのです。

    更に今回新たに発見した古墳の中には、測量調査によって正確な規模が確認され、丹波市最大規模の古墳と認定されたものを含んでいます。

    この報告書にはこれらの古墳の分布図も載っているので買うしかないのです(*^・ェ・)ノ




    東さんはこれまでに丹波市の氷上地域、春日地域にて踏査を実施して、約750基の古墳を見つけているので、合計950基見つけたということになります。

    しかもたった2年間で!



    ちなみに踏査で見つけた埴輪片などの遺物は市教委に寄贈するそうです。

    やることなすこと完璧ですねヾ(´ω`=´ω`)ノ


    arukemaya1706



    おわりに ~考古学者は何故やらないのか?~

    この記事を読んで、「この人スゴイ!」って思う一方で、何で考古学者はやらないのか?怠慢か?と思う方々もいるでしょう。

    これはとても難しい問題なので、様々な意見があると思います。

    ここでは個人の意見として書かせてもらいます、としっかり前置きをしますね。



    私の感覚だと、皆さんと同様に、よくこれまでこんなに見つかってこなかったなと思います( -д-)ノ

    市教委などの各教育委員会には考古学を専攻した者が設置されていて、埋蔵物の包蔵地(遺跡や遺物がある/ありそうなとこ)を調べるための踏査や試掘を行っているものです。

    ただ予算の都合がとても大きいので開発が進まない地域は優先順位が低く、どうしてものんびりとゆっくりやっていくことになります。

    (ところで、、、最近よく、日本社会ってあるいは日本政治ってどうかしてるなって思います( ・Д・))





    他方で皆さんが想像する考古学者はきっとそういった行政系の専門家ではなくて、「大学教員」としての、あるいは所謂「アカデミア所属」の考古学専門家でしょう。

    踏査でこれだけ成果が挙がるならば、私のような若手研究者レベルあるいは院生クラスなら喜んでやりそうなものです。




    でもやりませんね。




    これは教員の指導の在り方の問題に起因しています。

    なので、やるなら私のようなボスのいない自由なポスドクの立場が最もやりやすいんでしょうけど、どうやら聞こえてこないところを見るとやっていないようですね。

    もしかしたらこの記事を契機に今後現れるかも知れません。




    一方で教員もやりません。

    考古学において、「踏査は基礎研究」なのです。

    比較的『金回りの良い』所謂理系研究でも基礎研究の軽視が問題視されていますよね。




    はっきり言って「役に立たない人文系研究」の基礎研究なんかにお金つくわけないんですよ!( ・Д・)



    私は上手いやり方があると思っていて、実際に古代マヤ研究では実践してますけどね。

    そう思うと、定職についた人間の熱量の無さも問題のひとつなのかもって、、、

    実際にそう思わざるを得ない人物もちらほらいますからね~( -д-)ノ



    世の中、古墳はたくさんありますけど、測量されていない古墳も山ほどありますし、開発などでろくに記録も公開されぬまま壊される事例も多いのが現状です。

    私は調査にかなり私費をぶち込んでますけど、

    教員とか大体、家族ありますからね、、、




    哀しいかな、、、

    金がなきゃ何もできん!( ・Д・)



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    2021ねん 4がつ 7にち(すいよーび、くもり)

    さて、今日も頑張るかーい!

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    今回の考古学・歴史ニュースはエヴァンゲリオンで有名な死海文書が新たに見つかったよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    さて、今回の舞台はイスラエル、ナハル・ヘベルの第8洞窟です。

    ナハル・ヘベルにはワディあるいはワジと呼ばれる涸れ谷(かれだに)があります。

    マヤ文明、特にティカル遺跡の話をしていて、季節的湿地帯とか季節的河川の話が出てくると思いますが、メソアメリカでは季節的湿地帯をバホ、季節的河川をアロヨと呼んでいます。

    ティカル周辺は石灰岩を母岩とした平地帯で山らしい山がありませんし、土壌が発達しないので削る対象としての土壌堆積もほとんど見られません。

    なので、季節的に川が流れてもそれで終わりですが、イスラエルの場合は山を削ることによって谷が生じます。

    これがワディですね(*・ω・)ノ

    普段は枯れた谷で、多量に雨が降った時のみ、河川が見られるのです。

    こうした谷の絶壁に多数の自然・人工の洞窟があるのです。

    有名なクムラン洞窟もそうですが、死海付近にはこうした地形が多々見られるようです(*^・ェ・)ノ




    さて、最初に挙げた画像は巷で人気の劇場版エヴァンゲリオンのポスターをいじったものですが、

    死海文書と聞くと、日本人の場合、「聖書」だけではなく「エヴァ」を思い浮かべる人も多いのではないかなと思い使用しました(世代にもよるか( -д-)ノ)。

    コピーをもじって「さらば、全ての世界文書 by米国聖書博物館」と書きましたが、、、

    実際にアメリカ、ワシントンにある聖書博物館は全16点の死海文書を所蔵しており、ここ最近の分析でそれら全てが現代の技術で作られた精巧な『偽物』であることが分かっていますΣ(・ω・ノ)ノ

    死海文書は資料のサイズにもよるのでしょうが、闇マーケットから表に出てきて、数億円の価値が付くそうです。

    なので偽物を作る側の人間も、およそ1800年前の羊皮紙や獣の皮革を用意して、古代ヘブライ語や聖書に精通した人物や、美術の修復家のような技術力のある人物を採用して勢力を挙げて作ったようです( ・Д・)

    結果としてバレてしまいましたが、作った方はもう売りさばいた後ですものね……

    アメリカの聖書博物館はいったい何億、何十億円かけて16点もの貴重な資料(偽)を収集したのでしょうヽ(TдT)ノ




    今回およそ60年ぶりに新たに見つかった死海文書が上に挙げた写真のものになります。

    約1900年前のもので、羊皮紙を用いて、ギリシア語で旧約聖書のゼカリヤ書の1節が書かれていることが分かっています。

    一部、神の名前のみ古代ヘブライ語を用いて書かれており、ゼカリヤ書の内容も現代のものとは異なる部分があることが確認されています。


    先ほども述べたように、本物の死海文書は数億円の価値となります。

    高い技術力を有するチームでない限り偽物の作成は困難ですから、一番手っ取り早いのは盗掘で本物を手に入れることです。

    なので盗掘が横行しています。

    正直盗掘はどこでも起こってて、日本でも起こってます。

    イスラエルは治安も悪いですし、当然起こるわけです。

    何度も書いていますが、「考古学的価値とは付加する情報で決まる価値」です。

    考古学者が後で検証可能でかつ後の分析に有用な様々なデータを取りつつ精緻に発掘することで付加される価値なのです。

    盗掘で真っ先に失われるのは「位置情報」ですね。

    「~遺跡」ってレベルではなく、深さ、層位、平面的位置、出土状況とかが一気に失われます。

    今回のケースではそうした盗掘による一種の文化財の破壊を未然に防ぐべく、広域に行われている調査に際して見つかりました。

    発見があったのは第8洞窟なのですが、洞窟は落盤などにより一定時間ごとの堆積が見られるためかなり細かな層序が見て取れることが多いのです。

    また地下水など水分の供給もあるため有機物製資料が良好な状態で出土するケースも多々あります。

    ここでは死海文書の他に、約1万年前の植物性の籠や、約6000年前の少女の遺体も見つかっています。

    ちなみにこの籠は完形資料としては世界最古となるそうで、今度別の記事を書きますね( -д-)ノ


    ↓日本における盗掘の話(p_q*)シクシク



    ↑盗掘と上手く付き合っている英国のお話Σ(・ω・ノ)ノ


    arukemaya1442
    ↑これが聖書博物館所蔵の偽物と分かった資料(「ナショナルジオグラフィック」の記事内画像より転載;credit: BRUCE AND KENNETH ZUCKERMAN AND MARILYN LUNDBERG, WEST SEMITIC RESEARCH, COURTESY MUSEUM OF THE BIBLE)



    おわりに 本物、偽物の見分け方

    20世紀最大の考古学的発見と言われる死海文書ですが、これまでクムラン洞窟だけでも200点以上の資料が見つかっています。

    破片資料も含めるともっと数が多いでしょう。

    こうした「本物」の死海文書は多くの場合『羊皮紙』に書かれています。

    一方で「精巧な偽物」は『皮革』に書かれていることが多いようです。

    先に挙げた本物の死海文書と偽物の死海文書を見比べてみると、本物は発見当時の修復前の写真なので丸まっていますけど、それでも本物は「紙っぽい薄さ」を感じます。

    一方で偽物は「厚ぼったい」感じがしますよね。

    これは材料が皮革だからです。

    年代を誤魔化すために実際に盗掘等で出土した古代の革製品、例えば古代ローマの靴の切れ端を使用したりするようです。


    ↓靴はたくさん出土します(*・ω・)ノ



    これはあくまで死海文書のお話ですけど、「モノ」を見る際に材料に着目することも重要だと思います。

    考古学者は古物商ではないので、モノの真贋を見極める必要はないのですし、そのようなトレーニングもしません。

    でも数を見てると自然と見る目が養われるものです。

    特に考古学だとモノに残る製作技術に関わる痕跡に着目しますね。

    実際に個人コレクションの収蔵資料などを見てると、「これは偽物では?( ・Д・)」と思える資料に出くわすこともありますし、現地のお土産屋さんとかで見てると、「これ本物では?(盗掘品か?)( ・Д・)」ってこともあります。

    こうしたモノを見る目は死海文書や土器に限った話ではありません。

    皆さんも博物館に行った際には展示ガラスに(汚さない程度に)張り付いて、色んな角度からじっくりとモノを見てみて(展示は通常、展示者が見せたい角度で設置されている)、周辺にある資料との共通性や差異性に気付くと考古学の面白みの一つに気付けると思いますよ!

    是非、お試しあれ!ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ


    あ、博物館に行きたい欲が強まっておる!( ・Д・)



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    ハートストロングになりたい今日この頃( -д-)ノ

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    今回の考古学・歴史ニュースはミイラが泥パックされてたよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    さて、今回の舞台はエジプトです。

    対象がミイラなので!

    でも問題のミイラはオーストラリアのシドニー大学に寄贈されたもので、今回の発見自体はオーストラリアが舞台です。

    ミイラは1860年に棺と共に寄贈され、CTスキャンによって複数回の分析が行われています。

    上に挙げたものがそのスキャン画像になります。

    一見すると雑な3D画像のようにも見えますが、ミイラ全体を覆うぬめっとした質感の正体が『泥』だと言うことが分かりました!

    ミイラと言えば、やはり布で巻かれているイメージですが、実際には色々なもので覆われる事例が確認されています。

    その中で『泥で覆われている事例』は初の発見となるのですヾ(´ω`=´ω`)ノ




    このミイラは26~35歳の女性と考えられており、ミイラに巻かれた麻布に対する炭素年代測定によって、紀元前1207年前後にミイラとなったと推定されています。

    先ほどは泥で覆われていると書いて、今は麻布の話をしているわけですが、、、

    今から約3200年前の古代エジプトにおいてこの女性は亜麻布で巻かれて一般的なミイラとなりました。

    その後、砂や泥、藁といった有機物からなる、住居の土壁を作る際の混合物のようなもので全身を覆い、更に亜麻布で包まれました。

    上の画像はミイラの頭部を拡大したものですが、なにやら飛び出している細い棒状のものが藁などの植物です。

    ちなみに最初の埋葬から60~70年後に何かしらの理由でミイラが損壊したために、補修の意味でこのような泥パックと麻布の覆いを行ったようです。

    補修するってことは古いミイラを確認したりしていたってことですよね?

    お墓参りみたいな風習があったのでしょうかね?

    ちなみに樹脂で覆われたミイラはけっこうあるようですが……

    こういった「補修の事例」が他に確認できるのかどうかがポイントになりますが、今後の研究の進展に期待ですね(*^・ェ・)ノ


    ↓ミイラ関連で人気な記事(・∀・)つ



    ↑けっこうたくさんあったので絞りました( -д-)ノ


    おわりに

    泥パックじゃないじゃん!って思われたかも知れませんが、泥パックは当然考古学遺物として、あるいは痕跡としてそもそも残りませんからね(・ε・)ムー

    まぁ最古の事例があるとしたら歴史記録でしょうね。

    ささっと調べてみたところ、いつからなのかよく分かりませんでした( -д-)ノ

    ただ土器の歴史はとっても古いですし、日本の土器も世界最古級ですが16500年前とか記録があります。

    お隣中国は世界最古で2万年前だとか・・・・・・

    実際に土器作るとか、陶芸をやっていると分かるのですが、粘土触ってると手がすべすべになるんですよね。

    ですからかなり古い段階から、美容という感覚があったかは別にして、粘土を塗ると肌がツルツルになることを経験的に知っていた可能性は十分にあるかなと思います。


    …私も泥パックするかな!( ・Д・)



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    時間を上手く使わにゃ~(*^・ェ・)ノ

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    今回の考古学・歴史ニュースは「新発見は身近なところにあるものだね!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    さて、今回の舞台はタイ東北部に位置するナムポーン国立公園です。

    ちょっと情報が少なくてよく分かりませんでしたが、ナムポーン国立公園は大きな山や湖を含む自然公園のようです。

    この湖はダムによって出来た湖のようですが、大きな魚が獲れることからことからフィッシングの地としても有名なようです。

    しかし今回紹介するのは山の方!

    ナムポーン国立公園内には登山ルートがあるのですが、この観光客が日頃通っている登山ルートのすぐ傍の小さな洞窟の中で今回の壁画が発見されました!

    灯台下暗しというやつですかね( -д-)ノ




    最初に挙げた写真は洞窟の入り口付近にあるもので、刻線文様が描かれています。

    ちょっと何を描いているのかよく分かりません。

    一部、幾何学文のように見える部分もありますが、何だか私にはインドのような数の数え方で縦線を刻んでるように見えますね( -д-)ノ

    一方で上に挙げた写真は洞窟の深部のものなので暗い写真ですが、赤い塗料で横長の動物状のものが描かれています。

    これまでのところモチーフとして水牛やキツネ、鳥などの動物や、太陽が描かれていることが分かっています。

    赤色は古来より血をイメージするものとして、重宝されてきました。

    普通は朱などを使うのですが、今回のケースでは本当に血液を使用していました!

    何らかの動物の血液を染料としていたようで、今後DNA分析などで色々分かってきそうですね!ヾ(´ω`=´ω`)ノ

    壁画は推定で約2000年から4000年前に描かれたものとされていますが、血液の他に植物の樹脂なども使用されており、化学分析によって時期の特定もできそうですね(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


    ↓壁画系だよ(*・ω・)ノ



    ↑特に上の壁画はとても古いのにとても美しい!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!




    おわりに ー文化財保護と歴史教育ー

    現在、タイではこの洞窟を遺跡として保護するために準備を進めているそうです。

    だから現在は誰でも入れてしまうので、上に挙げた写真のような状況になっています。

    よく博物館で『フラッシュ撮影禁止』ってあるじゃないですか?

    撮影禁止なのではなく、フラッシュがダメなのです。

    何故ダメかと言うと、フラッシュの強い光によって退色してしまうからなのです( -д-)ノ

    いち早い保護ももちろん必要だけど、

    そういった文化財を守るための知識を教育の一環として教えていくことも大事でしょうね。

    そして『何か重要なものを発見した際にすぐに報道しないといった規制も必要』でしょうね。

    今は何でもすぐに拡散するからね!( ・Д・)



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    寝過ぎたため、この記事で乗り切るヽ(TдT)ノ


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    arukemaya1041
    ↑ちょっと笑えるネコ(「ABEMA news」の動画より加工・転載)



    今回の考古学・歴史ニュースは「新たなに発見されたナスカの地上絵はキモカワだけど、なんか怪しいな!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


    Twitterとかでめちゃくちゃ人気になっているこのキモカワいいネコですが、何だか一般的に知られているコンドルとかの地上絵とは全然違いますよね。


    まぁ確かにちょっと「下手くそ」な地上絵は他にも存在しているのでいいんですけども……


    これ、本物なのかな?って思ってしまうのですが( ・Д・)





    ニュースの内容では「ドローンの導入により低空での撮影が可能になったため、こうした発見がこれらかも期待できる」的なこと言ってましたけど、




    元々、低空でなかった?( ・Д・)


    それが人工衛星の写真とか使って、超高度から撮影した高解像度データから新しい地上絵をガンガンに見つけてたんでなかった?


    上の写真で分かるように確かに斜面に配置されているから、真上からは見にくいかもしれないけども、、、



    arukemaya1043

    arukemaya1042

    ↑(同上)



    どうですか?


    どの映像も特殊な処理を施した結果として見やすく加工しているようには見えません( -д-)ノ




    そして、遊歩道近すぎない?


    2枚目の写真なんか、たぶん遊歩道からでも映るんでない?( ・Д・)ニャー!



    報道内では、「斜面にあり、自然の浸食でほぼ見えない状態だった」と言ってますけど、



    まぁ浸食ってもともと自然のものですし、、、




    ナスカの地上絵って地表面に見られる暗赤褐色のレキや砂などを取り除き、下部にある明るい色の砂レキ層を露出させることで描いています。


    つまり写真に写っている作業員らは、見つけた地上絵が見やすくなるように上に被っていたであろう余計な砂レキを除去しているのだと思います( ・Д・)


    だから明らかに見やすいんですよ、きっと!(*^・ェ・)ノ



    ↓過去の地上絵関連の記事を読んで下さいな( -д-)ノ




    ↑ナスカのことにも触れてますよヾ(´ω`=´ω`)ノ



    おわりに

    コロナ禍で外貨獲得のために重要な観光業がヤラれている状況なので、無理やり作って宣伝してるのかと邪推してしまいましたが、

    どうやら本物のようですね( -д-)ノ


    ただ何でこれが古い時期のものなのか、謎です。

    絵が下手くそだから?( ・Д・)

    近くで土器が出たとも、地上絵を描くために用いた木杭が見つかったとも報道されていませんが、どうやって時期判定したのでしょう?(*^・ェ・)ノ



    実は、アメリカ考古学ではかつて、彩文土器などに「修復・復元」と称して普通の絵の具で上塗りするということが行われていました。

    「多彩色土器はかつてより美しかったに違いない」という偏見あるいは期待によって好き勝手に塗られていたのです。

    現在では当然批判されており、そのようなことは行われておりません。



    ……では、この地上絵の事例はどうなのでしょう?

    発見時の写真をしっかり保存していて、画像処理によって本来のラインを確認した上で、こうして「本来のライン」を明瞭に出しているのでしょうか?


    地上絵の研究が現在どうなっているのか分かりませんが、

    「新しい地上絵を発見さえすればいいって思ってる」とまでは言いませんが、


    文化遺産の活用だけではなく、しっかりとした研究と分析による「本来の形」への復元・保存が大事なのではないかと思います(*^・ェ・)ノ

    あるいは発見時の状態を維持するよう努めて、将来の研究を待つというのも英断ではないかと思います。

    しっかりとやってかないと、いつの日か、たまにポッと現れる「ミステリーサークル」みたいになってしまう気がします( ・Д・)



    やっぱ気になるな、

    なんでこれまでの地上絵より古いって言えるんだろう……


    ……やっぱ、下手くそだから?( ・Д・)


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    2020ねん 8がつ 22にち(どよーび、晴れ)

    ここのとこ分析も論文執筆も止まってるな( -д-)ノ


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




    今回の考古学・歴史ニュースは「兵庫県、広沢山遺跡で見つかったのが、新しい古墳!?( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ


    日本国内の古墳の数は159636基ありまして、約16万基もあるわけです。

    古くからの測量調査や、近年の衛星写真を利用した分析などで地表面で見られる古墳はほぼほぼ全て発見されていると言えるでしょう。

    なので、「新たな古墳が発見される!」っていうのはけっこう珍しいニュースだと思います(*・ω・)ノ



    arukemaya956




    今回のニュースの舞台は兵庫県、加古川市に所在する広沢山遺跡です。


    同市には日岡山公園という総合公園があります。

    この公園、35.8ヘクタールの面積を誇る自然豊かな公園であり、また同市最大の桜の名所として知られています。

    スポーツ施設も複数あるそうで、更には約30基の古墳も公園内に存在している文化遺産公園でもあるのですΣ(・ω・ノ)ノ

    最初に挙げた写真の南大塚古墳もその一つであり、最大のものだそうです。


    いや~、本当に複合公園!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!




    これらの古墳群は日岡山古墳群として知られています。

    今回の発見は同公園の整備の一環として駐車場の造成のための発掘調査でなされました。

    そのため今回発見された新たな古墳は日岡山古墳群を構成する古墳と考えられています。


    上に挙げた写真のように、ぱっと見は古墳かどうか分からないと思います。

    恐らく盛り土部分を含めて多くの部分が後世の人類活動(古い時代の農耕とか建設工事とか)により削平されており、失われているのではないかと思われます。


    今回見つかったのは幅約5メートル、深さ約30センチの半円形のトレンチ状遺構(所謂、「溝(みぞ)」;上の写真の土が露出している部分)です。

    この溝は古墳を縁取るように掘られた周濠(しゅうごう)の一部と推定されています。


    この溝に沿う形でおよそ直径24mの円墳があったと考えられています。

    但し前述の人類活動により遺構は攪乱を受けており、円墳と思われる部分の欠損が大きい状態です。

    そのため本来は方墳であった可能性もあります。


    あ、ちなみに上の写真のところに書いた「座布団」ですが、よく見ると笑点のような高いそれぞれ座布団の上に土器片等の遺物が乗っているのが分かると思います。

    遺物の分布には意味がありそうであるが、周囲をもっと掘り進めなければよく分からない(あるいは同一個体の遺物集中である、など)、という状況の時にこのように遺物を取り上げずに周りだけを掘り下げていきます。

    この結果出来たものが「座布団」です。

    考古学の業界用語のひとつですね( -д-)ノ


    arukemaya959
    ↑花見や夏祭りの時期に訪れるといいかも(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!(「花見特集2020」の記事内画像より転載)




    さて、この溝状遺構からはたくさんの遺物が出ました。


    座布団に乗ってる子たちですねヾ(´ω`=´ω`)ノ


    (↑意味が分かれば、もうあなたも考古学者です(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!)





    これらの多くは円筒形埴輪や家形埴輪の破片で、かつて古墳上に並んでいたものが倒れて溝に落ちたと推定されています。

    見つかった埴輪の破片資料数は300点以上に上り、帰属時期は古墳時代前期に当たる4世紀のものと考えられています。



    ↓古墳関連の記事はさすがに多い( -д-)ノ













    ↑世界にも古墳あるよ!ヾ(´ω`=´ω`)ノ


    おわりに

    最初に国内の古墳だけで16万基と書きましたが、日本だけでも訪れていない場所なんて無数にあるなぁと思います。

    この日岡山公園の桜も綺麗だし、お祭りも楽しそうだし、古墳いっぱいあるし、、、

    いつか土器研究の関係で、上手く結びつけて日本国内も海外も色々と周ってじかに見て学びたいものです(*^・ェ・)ノ

    ……最近、真面目に書き過ぎか!?( ・Д・)

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    2020ねん 3がつ 1にち(どよーび、曇り)

    同僚の緊急な用事で今日は休み。

    久々にたくさん寝た v( ̄∇ ̄)v


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    arukemaya786


    今回の考古学・歴史ニュースは「ユカタン半島北部、プラヤ・デル・カルメンの洞窟で古典期後期マヤのミニ神殿&祭壇が見つかったよ!」ってお話です(*・ω・)ノ

    まだ発見されたてホヤホヤ過ぎて詳しい情報はないのですが、写真等を紹介しますね!

    まずは美しい写真から!ヾ(´ω`=´ω`)ノ

    arukemaya792




    ということで、今回の発見の舞台はメキシコ合衆国、キンタナロー州です。

    近くにはプラヤ・デル・カルメン(Playa del Carmen;カルメンの海岸)という一大リゾート地があります。

    メキシコ北部ユカタン半島の先は、青く美しきカリブ海に臨む観光地として有名ですが、日本ではカンクンが最も有名だと思います。

    新婚旅行でも使われるリゾート地です。

    カンクンに次いで素敵なのがプラヤ・デル・カルメンです。

    カンクンに負けじと高級ホテルが立ち並んでいますが、私がかつて旅行したイメージではカンクンよりも落ち着いてるというか、人がほど良く少なくてゆったりとした印象です。

    そしてカンクンよりも安い!

    これ大事ですね(*^・ェ・)ノ

    結婚したら、新婚旅行としてティカル遺跡とチチェン・イツァ遺跡、そしてカンクンかプラヤ・デル・カルメンに行きたい!

    (しかし、予定はない!( ・Д・))




    arukemaya787




    一番最初に挙げた写真が洞窟入り口ですが、凄く小さくて狭い印象ですよね。

    この新たに発見された洞窟はカルスト洞窟です。

    南部高地を除けば、ユカタン半島全体がほとんど石灰岩地帯ですからもともとカルスト地形で一杯です。

    特にプラヤ・デル・カルメンが位置するようなユカタン半島北端部は石灰岩盤が陥没してできる「聖なる泉(セノーテ)」がたくさん見られます。

    この新たな洞窟の内部はさほど広くないようですが、上に挙げた1枚目のように1m程度のミニ神殿が発見されました。

    山や洞窟、地下世界、地下水はいずれも古代マヤ人にとって神聖な重要なものです。

    重要な洞窟の内部で特に山のように盛り上がっている部分に神殿を設置したようですね。

    古代マヤ人が儀礼の場として使ったであろう洞窟や地下水路の探検は現在非常に活発に行われています。

    多くの場合、儀礼に使用した土器や遺体が見つかる程度なのですが、しっかりとした神殿や祭壇の発見は快挙と言えるでしょう!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


    arukemaya789

    arukemaya790




    こちらは同じユカタン半島北部の洞窟で最近見つかった祭壇です。

    残念ながら場所などの情報公開はされていませんが、非常に興味深い発見です。

    これらのミニ神殿や祭壇はいずれも後古典期(CE1000-1500)に属するものと推定されています。

    今後の調査で周囲から遺物が発見されればより詳しく時期や儀礼の内容について分かりそうですね!(*・ω・)ノ

    またメキシコは文化遺産の保護と活用に非常に力を入れている国です。

    考古学者にとっては天国みたいなところですね!

    なのでこれらの洞窟もしっかりとした調査・保存修復が成された後に、観光地として整備される予定なのだそうです(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!



    ・・・

    ・・・・・・ところで、祭壇正面に顔みたいな突起がありますよね( -д-)ノ


    私が個人的に『隠れミッキー』と呼んでいる三つの円で構成された文様がマヤ美術にあります。

    昔の報告書では愛称として「スカルマーク」とか呼ばれる場合もありました。

    この場合は、階段状の部位の左側に「隠れミッキー」が位置していて、対になる右側にはないので、装飾ではないかも知れません。

    偶然顔みたいに見えるだけ?ヽ(TдT)ノ

    私が通常「隠れミッキー」と呼んでいるものは古典期の石彫美術様式のことなので、これは時期・地域的な問題で変化しているのか、はたまたそもそも違うものなのか、写真写りの問題なのか・・・・・・

    気になりますね!( ・Д・)

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    2019ねん 12がつ 31にち(かよーび、晴れ)

    もう年末ですね。

    仕事溜まってるや……皆さん、良いお年を!

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    arukemaya643
    ↑ジャングル?の中に埋もれた宮殿建築(「」のTwitter内画像より転載)


    今回の考古学・歴史ニュースは「メキシコ、クルバ遺跡で1000年前の宮殿が発見されたよってニュースになってるけど、何か変でない?」ってお話です(。・ω・)ノ゙


    「年末だから、ニュースが欲しい!」って感覚、報道関係者にはあるのでしょうか。

    あるいはどこぞの国の政治的問題から目を背けるためにわざわざ引っ張ってきたのでしょうか……


    私が思うに、これ、新発見じゃない気がしますよ。Σ(・ω・ノ)ノ


    他サイトさんの記事(新聞社関係+個人ニュース)は大体コピペで、発見したってことしか書いてませんので、その文章を批判的に利用しつつ、何故、そう言えるのかについて説明してきましょう。


    1000年前というキーワードの乱用

    まぁほぼ全ての他サイトさんの記事において、

    1000年前の宮殿を発見!

    とか

    1000年前まで使用(居住)されていたとみられる!

    とか書いてますけど、

    所謂、古代マヤ文明の「最盛期」である古典期マヤの期間は西暦250~1000年です。

    現在2019年ですから、大規模な神殿や宮殿が1000年前のものであることや、1000年前まで使用・居住されていたことは特別ニュースにするような不思議なことではないのです。

    ちなみに500年前まで居住されていたのならば、西暦1500年頃に放棄されたことになるので、あ~後古典期(CE1000~1500年)の遺跡なんだなと分かる具合です。

    なので、今回新たに見つかった(?)遺跡は古典期に属する建造物だということが分かります。




    クルバ遺跡の周辺環境

    今回の新たな宮殿はカンクンの側で見つかったそうです。

    上に挙げた写真のように、メキシコのユカタン半島北端にあるカンクンは、カリブ海に臨む一大リゾート地として日本でも有名です。

    だからカンクンの名前を使っているのかも知れません。

    実際に発見の地はカンクンから西へ100kmほど移動した地点ですので、まぁ近いと言えば近いかなって感じですね。

    さて、カンクンにしてもクルバ遺跡にしてもユカタン半島の北部に位置しています。

    地理的地域区分として「マヤ北部低地」に分類され、河川がなく、その代わりにセノーテ(石灰岩層が陥没してできた穴、地下水を利用できる)があり、植生として低木林であることが特徴です。

    このセノーテに関しては恐竜絶滅の要因となった隕石との関連で別記事で書きたいなと思います( -д-)ノ

    今回のお話で大事なポイントは発見地は低木林の環境だぞ!ってことです。

    古典期の一大中心地であったマヤ中部低地は、特にティカル遺跡を中心とする範囲は亜熱帯ジャングル地帯なので、


    マヤ文明はジャングルの中のピラミッド文明!


    ってイメージがありますが実際には地域によって環境は大きく異なるのです( ・Д・)

    では、具体的にクルバ遺跡の様子を写真で確認してみましょう!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


    arukemaya646

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    arukemaya648


    クルバ遺跡は低木林地帯に立地している上に、牧場に囲まれているのでけっこう見渡せるのです。

    上の写真の樹々を見ても、鬱蒼としたジャングル感はしませんよね?

    ちなみに今回の他サイトさんのニュースで用いられた写真がこちら。


    arukemaya650

    arukemaya651


    どうでしょうか?

    大きく立派な石造建造物ですよね。

    ちなみにクルバ遺跡は測量調査が済んでいて、遺跡内の建造物の配置図が完成しています。

    そのような中で、マウンドならいざ知らず、このサイズの石造建造物が本当に未発見だったのでしょうか?


    私の予想

    メキシコはマヤ文明やテオティワカン文明、アステカ文明といった古代遺跡を利用した観光業を強く推進しています。

    だからメキシコとしてはカンクンに近いクルバ遺跡’(現在も遺跡公園であるが規模はとても小さく、人はほとんど来ない)も観光地化したいのだろうなと思います。

    そのためには遺跡公園として十分に整備しなければならないし、目玉となる建造物や遺物がなければならない。

    しかしこれまでのクルバ遺跡の考古学エリアは小さいし、周囲は牧場(私有地)に囲まれている。

    ・・・・・・

    予想①

    これまでに現在の考古学エリア内にて見つかっていたがややマウンド状であり、建造物を発掘調査によってしっかりと露出したことを以て、新発見ということにした。

    修復保存もして遺跡整備と観光地化のアピールをしている。


    予想②

    これまでにその存在が知られていたが、私有地(牧場敷地)内であったために発掘調査を実施できていなかった。

    遺跡公園のエリア拡大として土地の買い上げ等を行った結果、新たに発掘調査・修復作業を行うことができたという意味で新発見として発表した。

    もちろん遺跡整備と観光地化のアピールも兼ねて。


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    まぁきっと実際はこんなところでしょう。

    そんな気がします。

    メキシコの内情には疎いのですが、グアテマラでは年度変わりは12月末です。

    ホンジュラスとか中米一帯はみんなそうだったような気がします。

    日本のように4月から新年度ではありません。

    メキシコもグアテマラと同様であるならば、この年末の時期に報告・話題作りをして、来年度継続的に調査するための許可取得や財源確保を上手に行いたいという意思も感じ取れます。

    こう考えると、多量の研究費が必要な考古学者は過去を対象としながらも、非常に現実的であると言えるでしょう( ・Д・)

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    2018ねん 6がつ 5にち(かよーび、曇り)

    今日は集中して

    目の前の仕事に打ち込みたい!

    今日というか

    今週ずっとな気がする( ・Д・)

    ・・・・・・・・・・・・
    a132
    装飾付須恵器の出土状況(「産経フォト」の記事より一部加工;Credit Sankei Shinbun & SANKEI DIGITAL)

    兵庫県、姫路市に所在する前田遺跡で新発見がありました。この遺跡は古墳時代の集落遺構であり、井戸を埋めた土から特異な形状の土器が発見されたのです。

    出土した須恵器は一部が欠けた状態で、重さが約1・1キロ、高さが約13センチです。共伴して出土した土器の形状などから5世紀末に作られた可能性が高く、装飾付須恵器の中では古いタイプとの見方です。

    壺形態の「肩部」に5つの小さな壺が配置されており、それぞれの小型壺は棒状の粘土紐で連結された状態になっています。これは全国でも類例がない特異な形状なのです。

    装飾付きの須恵器は朝鮮半島を起源としています。日本では5世紀前半から生産が始まったと考えられています。これまで東海・近畿を中心に全国で約800点の出土例があり、兵庫県内でもおよそ100
    点の事例があります。

    中でも「子持ち土器」のような小型の壺等が付随する装飾を有する土器としは他にも類例が多数あるのですが、紐で連結されている事例は全国初なのです。装飾付き須恵器が朝鮮半島から伝来した時期に、国内でどのような形にすべきか試行錯誤した一つの例ではないかと考えているそうです。

    上に挙げた写真の赤丸部が問題の須恵器になります。埋土中にこのような土器集中が見られまして、特異形状の土器の他にも約50点ほどの土器が共伴して出土しています。

    装飾付須恵器は古墳などで副葬品として埋められることが多いのですが。しかし今回の出土状況は稀な事例で、井戸を埋めたとみられる土から須恵器や土器が確認されたため、不要になった井戸を埋める際に行われた祭祀儀礼の中で埋められたのではないかと推定しています。

    ……それにしても小っちゃい土器かわいい!ミニチュア土器とか好きなんですよね。こじんまりとまとまってる感じが堪らない!可愛いけども研究対象にしたことはない!けっこう作りが雑だったりするから、製作技法も似通ってくるのでなかなか対象としては難しいなぁと思っております( ・Д・)

    たぶん、あれだ!私小さい物が好き!盆栽も好きだし、箱庭も好きだし……シルバニアファミリーも好き!カワ(・∀・)イイ!! 日本ってジオラマとか凄い精度ですよね。ただ小さいだけじゃなくて、精巧に作り込まれているモノに惹かれてる気がします。

    日本人は遥か古代から小っちゃいモノ好き!ってテーマで本書けそうですね。世界の小っちゃい古代のモノ特集でもいいかも知れません。小さく可愛いものは正義です(・◇・)ゞ

    ↓子持ち土器、小型土器が可愛いと思ったら迷わず押しなさい!カワ(・∀・)イイ!!↓

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