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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:謎

2024ねん 9がつ 6にち(きんよーび、晴れ)

食欲爆発中!( ・Д・)

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今回の考古学・歴史ニュースは「謎のピクト人の指輪を考古学大好きなアマチュアが発見したよ!( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ



アマチュアか、、、スコットランドだし、また金属探知機系かな~って思ってたら違いました( -д-)ノ


アバディーン大学卒業の元エンジニアが母校が行っている発掘調査に参加して、見事、貴重な指輪を掘り当てた!というものでした。

それなら出土状況などの記録もしっかりしてていいですね(*^・ェ・)ノ



さて、ピクト人は古代ローマ帝国期にスコットランドに住んでいた集団です。

当時のスコットランドはカレドニアと呼ばれており、ピクト人に関する記述は多くはありません。

そのため「謎のピクト人」などと呼ばれています。



”謎”なだけあって、ピクト人はピクト語を話していたと思われますが記録が少ないせいでよく分かっていません。

「ガリア戦記」にて有名なユリウス・カエサルが、ピクト人は身体に青い入れ墨を入れていると書いています。

ピクト人はコーカソイド系ですので、白い肌に青い入れ墨は目立ったでしょうね。




8世紀にスコットランドに併合されることで歴史から姿を消しましたが、それまでこのカレドニアにおいて、特にハイランド地方を中心に発展していた集団で、文献史学者によると7つの王国が存在したそうです。


1世紀にローマ軍と戦ったことで歴史上にその名を登場させましたが、本当によく分かっておらず、考古学者の地道な発掘調査によって現在までに少しずつ彼らの文化が分かってきています。





今回発見されたのが上に挙げた指輪です。

こんなのが出たらテンション爆上げ間違いないですね(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!



さて、ピクト人の指輪はこれまでに発見例がほとんどないそうです。

そして見つかった事例はいずれも保管目的で埋めたものと推定されています。

お宝ですから、併合時などに際して強者側に盗られないように隠したのでしょうね( -д-)ノ



この指輪が見つかったのは「普通の住居」の床あたりらしいです。

情報が少ないので床直(床面直上)検出なのか、床下に埋めて隠した状態であったのかは分かりません。

まぁこれまでの事例でいくと、恐らくは後者なのでしょう。




財の社会不均衡分布の観点から考えると、、、

何の変哲もない民家であってもこうした指輪を所有できるというのはピクト人とその王国が高度に発展していて豊かであったことを伺わせます。


”謎のピクト人”、続報に期待です(*・ω・)ノ






おわりに


さて、「ガリア戦記」にはピクト人は刺青を入れることで戦場で威嚇していたと記述があるそうですが、上に挙げた石彫に見られるような幾何学模様を刺青としていたのかも知れませんね。

この石彫がいつのものか不明ですが、マヤ文明と比べると、王国の割りに単純なモチーフの浅彫りだなと感じてしまいます( -д-)ノ

もしかしたらピクト人の文化の中でも古い時期の石彫かも知れませんね。




そして最初に挙げた画像の下に書いた通り、、、

「金属製の指輪を素手で掴むんだね!( ・Д・)」




マヤ文明は基本的に金属出ないんで良く分かりませんけども、

(後古典期なら出るが、私の専門は古典期なので!( -д-)ノ)



手袋しなくていいのかな? とか思っちゃいますね( ・Д・)





何はともあれ、

やぱお宝見つけたい!( ・Д・)



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2020ねん 11がつ 1にち(にちよーび、晴れ)

もう11月だね(。・ω・)ノ゙


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arukemaya1118



今回の考古学・歴史ニュースは「史上最多となる200個体以上のマンモスの骨が集中して出たよ!?( ・Д・)ってお話です(*・ω・)ノ


さて、今回の舞台はメキシコのサンタルシア空軍基地です。

この基地は首都のメキシコシティから北に50kmほどの地点にある基地です。

珍しいことに軍用の基地の一部を民間利用することになり、民間航空機用のサンタルシア空港を建設するための工事中に今回の発見が起きました。



この土地からは様々な動物の骨が多量に見つかり、特にマンモスの骨については800点数以上が見つかったそうです。

推定個体数は200体以上とされ、史上最多となるマンモスの骨の集中遺構として一躍有名になりましたΣ(・ω・ノ)ノ


ちなみにこれまでの最多記録は、アメリカのサウスダコタ州ホットスプリングスで61体のマンモスの骨が出土した事例です。





ここからはマンモスの骨ほか、ラクダ25頭と馬5頭、更にバイソンや魚の骨も同じ現場から出土しています。


分析の結果、これらの骨の多くは少なくとも1万年前、最大で2万5000年前のもの分かっています。



写真で見て分かるように、骨の状態は非常に良好です。


それはこの地帯がかつて沼地だったことに由来します。


恐竜の化石の場合でも沼地にはまった結果、保存状態の良好な完全骨格が残ったケースが多くみられます。


沼地に沈むと酸素の供給が僅かなため、通常は腐敗してなくなってしまうような化石や動植物の依存体が残りやすい傾向にあります。


沼地はタイムカプセルのような役割を果たすのです(*・ω・)ノ





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↑こんな深さから出たようだ(「時事ニュース」の記事内画像より転載)




さてこの沼地から大量のマンモスの骨が見つかったわけですが、どうやらかつて5つの群れがこの沼地を訪れ、皆足を取られて沈んでしまったのではないかと考えられています。



ただしあまりにも数が多く、群れがまとめて沼地にはまるのは不自然なため、人間がマンモスを沼地に追い込み、地形を罠として利用したという可能性があるのです(。・ω・)ノ゙


このサンタルシア空港の工事現場の近くにあるトゥルテペックの街の近郊では、人類が設置したと考えられるマンモス用の落とし穴が発見されています。





arukemaya1114

↑綺麗なものですね(「AFP BBnews」の記事内画像より転載)



このトゥルテペックのマンモス用落とし穴の付近からは、マンモスの骨を加工してナイフやその他の道具を支える柄に仕立てたものが発見されています。


今回の出土現場からも同様の道具が数十点も発見されていることから、この沼地でも骨を加工・利用していた可能性が高いのです。


また今後の分析で人間が肉を捌いたときにできる痕跡を骨から発見できれば、このサンタルシア空港の沼地においても人類が意図的にマンモスを追い込んでいた可能性を十分に指摘できるでしょう。




さて、現在までに、マンモスがなぜ絶滅したかは完全には解明されてません。


現時点では複数の学説があり、気候変動を主因とするものが有力です。


しかし今回の事例は、気候変動だけでなく、人間によるマンモス狩りが絶滅を早めたとするの説を支持する証拠となる可能性があるのです。


今後の続報に期待ですね(・∀・)つ

 


arukemaya1113

↑保存処理の様子(「NewSphere」の記事内画像より転載;credit: Marco Ugarte / AP Photo)



おわりに

さて、私個人の見解としては、写真中におけるマンモスの骨があまりに綺麗なのが気になりますね。

意図的に追い込んだのであれば、その後、肉や毛皮を剥いだり、骨を利用するために持ち去ったりするはずです。

それにしてはしっかり残り過ぎているような気がするのです( -д-)ノ



……もし仮に荒れ狂ったマンモスの群れはかつて人類の住処を脅かす存在だったとして、

食料確保のため、そして毛皮や骨といった素材の確保のためではなく、、、

人類の生活の保全のためだけに、マンモスを沼地に追いやり駆逐したのであれば、



人類による最古の、他種を絶滅に追い込んだ事例となるでしょう( ・Д・)


人類、怖い!( ・Д・)


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2018ねん 5がつ 22にち(かよーび、晴れ)

暑い!めちゃくちゃ暑い!

日も長くなって、夏が来るなぁと実感する。

さて汗だくになって頑張って働きますかーい!( -д-)ノ

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今回はニューヨークタイムズの記事から紹介します。タイトルにあるように、「中世ヨーロッパの墓から赤ちゃんの骨が出土したけれど、何故か右手だけミイラ化してた!」という謎についてのお話です。良かったら、二番目の写真を確認したところまでで「何故右手だけ?」の理由を推理してみてくださいねヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ

さて、ハンガリーのセゲド大学の生物人類学科に所属するヤーノス・ボラージュ(János Balázs)らは、2005年にハンガリー南部の村、Nyárlőrinc(にゃるろりんく…読めません!ヽ(TдT)ノ)での古い墓地で発掘調査をしていました。

この調査成果として、主に12世紀から16世紀の間に作られた500基以上の墓を検出しました。しかし、それらの埋葬のどれもがミイラ化した緑の手のようなものではなかったのです。

最初に挙げた写真で示した、ミイラ化した緑色の赤ちゃんの手を発見した当初、ボラージュは、この小さな右手の骨だけが緑色でミイラ化していた理由を分かりませんでした。

この謎にボラージュらは10年以上もの時間をかけて挑み、今回そのユニークなミイラ化のプロセスが明らかになったとのことです(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

下の写真に見られるように、赤ちゃんの古人骨の内、いくつかの椎骨、股関節骨および脚骨を含むいくつかの部位が緑色に変色していました。どちらの前腕も緑色ですが、右側の手は依然として乾燥した肉で覆われていました。背中の近くの皮膚もミイラ化しており、5つの椎骨片が埋め込まれたままでいたそうです。肋骨のほとんどの部分や、肩の骨および上腕骨2つは変色していませんでした。

ボラージュらは、小さな骨格を調べることによって、故人が誕生直後に死亡した死産または未熟児の早産のいずれかであると判断しました。研究者らは子供の体重が11〜13インチで、重さは1〜2ポンドと推定しています。



・・・・・・はい!(。・ω・)ノ゙推理タイムはここまでです( -д-)ノ・・・・・・



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・・・


実は、考古学的に言えば、緑色の骨は中世ヨーロッパの墓地では珍しいことではありません。ブロンズ製や銅製のジュエリーによって骨格が劣化した際に変色することが多いのです。そのため研究者らは子供の体が何らかの金属と接触していると考えました。しかしどうしてその謎の金属物体はその小さな手の近くだけに影響を与えたのでしょうか?

研究者らは遺骨の化学分析を行い、その子どもが平均よりも数百倍も高い銅濃度を有することが分かりました。実際にこれまで彼らは分析したミイラの中でも最高レベルの濃度でした。

そしてボラージュは赤ちゃんが見つかったお墓内部に収納ボックスがあることを発見しました。彼が箱を調べると、中には小さい陶器と腐食した銅のコインが入っていたのです。これがヒントになりました。

研究者らは、小さな子供が土器の中に入れられて埋葬される前に、誰かが銅のコインをその小さな手に持たせたからと結論づけました。古代の多くの文化は、魂を後世に連れて行くために神話的な「渡し守」に支払う方法として、コインを死者に捧げて葬っています。

この場合、コインの銅の抗菌性が子供の手を腐敗から保護したと考えられます。埋葬土器内の状況に加えて、赤ん坊の手をミイラ化するのを助けたのです。研究者らは、この子供の埋葬が、銅がミイラ化を引き起こすことを示した最初の科学的事例かもしれないと考えているそうです。
恐らく埋葬土器内の子供は窮屈な姿勢にあった可能性が高く、そのためコインの銅の腐食が骨格の他の部分をも変色させたと考えています。

またこのボラージュらの研究チームは未熟児の埋葬が他にもう2例あることも突き止めました。今回の事例のように 1つの墓では緑色の骨を持ち、コインと埋葬土器がある類似の事例でしたが、もう一方の墓では骨は通常の色調でコインも埋葬土器もなかったたそうです。

何故埋葬方法が皆同じではないのか? ということで、手に添えられた銅貨幣は1つの謎を解決しましたたが、別の謎を提示したのです。

赤ちゃんと一緒に発見された特定の銅貨、すなわち「Kreuzer」または「krajcár」は、1858年から1862年の間に流通していました。つまり、この事例は発掘によって多数検出された他の周りの墓とは異なり、中世の埋葬事例ではなかったのです。この期間のクリスチャンは、伝統的に死者に硬貨をつける風習はありませんでした。

ボラージュらは、この子供が生まれる前または直後に死亡したため、バプテスマ(キリスト教の洗礼)を受けていない可能性が高いと推測しています。そのためコインと土器で子供を葬った者は、亡くなった子供を宗教的に安心して送るための方法を見つけたのだと考えています。

そしてある意味で、それは機能したと言えます。主に右手だけですけども。

研究者は「150年後にまだ赤ちゃんとその葬儀の状況について話しているので、この幼児の救済に成功しただろう」と述べているそうです。確かにね(*・ω・)ノ

ちなみに現在のこの赤ちゃんの古人骨は、ハンガリーのモラ・フェレンチク博物館で遺物が展示されているそうですよ!

やはり、こういう発見ものや、謎解き系は考古学の醍醐味ですし、記事にしても面白いですよね!(。・ω・)ノ゙ 今後もこのような記事を紹介していきますので、全部読み終えるまでに推理してみるのも楽しみ方のひとつですよ(・∀・)つ

↓ここをぽちっとするのも楽しみのひとつ…だったらいいのにヽ(TдT)ノ↓

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