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あるけまや -考古学・歴史ニュース-

「考古学」を中心に考古学・歴史に関するニュースをお届け! 世界には様々な発見や不思議があるものです。ちょっとした身の回りのモノにも歴史があり、「らーめん」すらも考古学できるってことを、他の考古学・歴史ニュースと共にお伝えします!(。・ω・)ノ゙

タグ:貴重な発見

2020ねん 9がつ 8にち(かよーび、晴れ?)

秋、来ないな~ι(´Д`υ)アツィー



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↑綺麗に残ってるね!( ・Д・)(「朝日新聞デジタル」の記事内画像より転載)



今回の考古学・歴史ニュースは「日本最古の独楽が出たよ!コマの歴史って古いのね!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ



さて、独楽は「こま」って読みます。

あのくるくる回す玩具の「コマ」です。



下にタカラトミーが出している「ベイブレード」の画像を挙げましたが、独楽の歴史は古くからあり、現代まで続いている玩具です。

きっと誰かやってるのだろうけど、コマの型式的変化を見てみるのも面白いかも知れませんねヾ(´ω`=´ω`)ノ



独楽の名の由来


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ベイブレードは基本的に誰か友達と対戦することを面白みとしていると思います。

所謂、「喧嘩独楽」です。

私は小学校の頃、「画鋲回し」で喧嘩ゴマしてましたね( -д-)ノ




勝つためにはより強い画鋲を探して独りで複数回して比較したりするわけです。

ベイブレードでも、独りでより強いベイブレードを探して、パーツを組み変えたりするわけです。


そう、コマ遊びは独りで遊ぶことが基本なのです。

だから漢字では「独りで楽しむ」と書いて独楽(コマ)なのですね(*・ω・)ノ




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独楽の歴史

さて、最古の独楽は「ひねりごま」であったろうと考えられています。

どんぐりを指先で回すような最も単純なものです。

どんぐり回して遊ばれても、考古学的には分からないので証拠はありません( -д-)ノ


……もし古代において子供らによって超強いどんぐりが選択されて、何千・何万回と回されて、

上手いこと依存体として残り、出土し、

どんぐりの先端が回転によって摩耗されていることが顕微鏡観察で確認され、

現生のどんぐりを百回~千回と回してみて、同様の使用痕(?)あるいは擦痕が確認できた場合に、

最古のひねり独楽の可能性を指摘できます( -д-)





まぁなので、考古学上・歴史学上分かっている最古の独楽は「ぶちごま」です。

「ぶち」っていうのは「例文:ジャイアンがのび太の顔面をグーでぶった!( ・Д・)」の「ぶつ」です。

つまり叩くって意味なのですが、この独楽は鞭などで独楽の側面を叩くことで回転させるタイプの独楽になります。


そのため、「鞭ゴマ」や「叩きゴマ」といった名称でも呼ばれます。

また「鞭などで叩くことでようやく働く(回る、機能するの意)」ことから「無精ゴマ」とも呼ばれます。

面白いですね(。・ω・)ノ゙




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↑日本国内で出土した独楽の形態変化(安芸毬子 2002「出土した人形と玩具」『東京大学コレクションX 加賀殿再訪東京大学本郷キャンバスの遺跡』pp.102-116、 東京大学出版会、東京)


上に挙げた図が、日本において出土した独楽の編年表になります。

こう見ると木製なのにけっこう残ってるものですねΣ(・ω・ノ)ノ

ちなみに先ほど挙げた「これまで最古であった独楽」はこの編年表の「1」の図版番号のものと同一資料です。



さて、表を見てみると、7~8世紀の最古級の独楽はいずれも高さがあるタイプであり、「ぶちごま」と考えられています。


時代は一気に飛んで、13世紀には平たい「ひねりごま」が見られ、14世紀は「ひねりごま」ばかり出土しています。

先に述べたようにひねりごまが最古のタイプと考えられていますが、これは編年における順序が逆転しているのではありません。

最も基本的な独楽であるひねりごまは現在まで続くもので、出土事例としてはこのような「ぶちごま」との逆転現象のように見て取れるというだけです(。・ω・)ノ゙



17世紀には上半分がつるっとしたものばかり出ますね。

これが紐を使った「投げゴマ」になります。

表では最古の独楽も上半分がつるっとしていますね( ・Д・)

恐らくこれは原礫面のような無加工部を示していて、下部は加工痕を示しています。

17世紀のものは同じようにつるっとしていますが、わずかに縦方向への加工痕が見て取れます。

この部分に紐を巻き付けたわけですね(。・ω・)ノ゙



ぶちごまの段階から喧嘩ゴマの性質はあったようですが、不明です。

きっと最も原初的なひねりごまの時から喧嘩ゴマの性質はあったのでしょうね。

独楽は独りで楽しむと書きますが、やはり友達とワイワイするのが楽しいのでしょう。

でも競争心も人の大事な要素です。

喧嘩ゴマで勝てるよう、より強く回せるよう工夫した結果として投げゴマが発明されたと考えられています。




江戸時代の天保年間(1830年 - 1843年)までには更に工夫され、独楽の胴部に鉄輪を加えた「鉄胴独楽」が作られます。

1870年代の明治中期までには独楽全体が金属で作られる所謂「ベーゴマ」が作られます。

そして1999年に「ベイブレード」が登場します(*・ω・)ノ



日本における独楽の発達史はざっとこんな感じですね。

……「おわりに」でベイブレードの話をちょっぴりしますヾ(´ω`=´ω`)ノ





最古の独楽の発見!

さて、今回の発見の舞台は滋賀県、大津市の南滋賀遺跡です。


古墳時代後期(6世紀後半~7世紀前半)に帰属する木製独楽が1点が出土しました。




上に挙げた写真に見られるように、長軸は約6cm、直径約4.4cmで、「ぶち独楽」の形態です。

南滋賀遺跡では古墳時代後期の集落址が検出され、該当資料の出土地点は集落内にあった溝だそうです。




この溝に堆積した同じ層から土器が出土しており、この土器が独楽の時期判定に用いられました。


また同層位から木製の斎串(いぐし)や桃の種といった祭祀に使われる道具も出土しています。


先行研究事例でも独楽が祭祀道具と共に出土しており、当時の独楽は遊戯具ではなく、祭祀具としての側面が強い蓋然性が指摘されています。





また南滋賀遺跡では古墳のドーム形石室や大壁建物跡が検出されていることから、渡来系の人々も多く住んでいたと推察とされています。


よって当時、独楽は朝鮮半島からやって来た大陸文化・先進的文化の一つだったと推定されています(*^・ェ・)ノ





先に述べたように、これまで最古とされていた独楽は、7世紀後半に帰属する藤原宮跡(奈良県橿原市)や石神遺跡(奈良県明日香村)で出土した資料です。



なので、今回の発見は日本最古の独楽として最大で1世紀ほど遡る大発見となりました!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!






おわりに

いや、ほんと、こういう発見の話を聞くと、木製の独楽がよく1400年も残っていたな~って思いますねΣ(・ω・ノ)ノ


……ところで、今回の記事はなんだか当初の予定より長くなってしましました。

独楽の編年図表を見つけたのでテンション上がったのかも知れません( -д-)ノ


また教え子と休憩時間にベイブレードで一緒に遊んだ思い出もあるもので、それもあるのかな(*^・ェ・)ノ



既に書いたように、「投げゴマ」はより独楽を強く回転させるために工夫された結果誕生しましたが、ベイブレードもより強くがポイントになっています。

この投げるという技術は紐を使ってる頃においては、色々な技があるそうで、技を磨くというのも楽しみのひとつだったようです。



一方でベイブレードでは紐は使わず手軽に回す機構(教え子宅で2種類の機構を確認しています)があり、誰でもお手軽に強く安定して回せる仕組みになっています。

これはこれで、商業性を背景に玄人志向から普及志向へと進化の方向性が変えられていて、面白いなと思います(*・ω・)ノ


それでいて、右回転・左回転を選択できたり、ベイブレードによっては回転方向によって性質が変わったりと大人でもハマりそうな玄人向けのカスタイマイズ性が残されているのも面白いなと思います。



古代から近代にかけての独楽は資料数も少ないですが、ベイブレードであれば、現在でも入手できますし、画像や情報が比較的簡単に手に入ります。

ベイブレードも強さを求めて、パーツ数や金属パーツが増えたり、サイズ自体もより大きく、より重く、デザインもより鮮やかにと変化していることが良く分かると思います。



現代であっても、我々は物質文化の中に生きているわけで、

やはり様々な部分で考古学を使おうと思えば使えるのだなと改めて感じました。



若い世代もベイブレードなら思い入れがあるかなと思って書きましたけどもヽ(TдT)ノ


どうですかね?

今回の記事……

考古学のお勉強になるよねっ!???( ・Д・)



【2020.9.13 追記】
考古学とはどのような学問か?

今回はその一端に触れたと思っておりますが、ちょっと伝わりにくいかなと感じたので追記します。



今回の記事では『モノの変化』に注目して欲しかったのです。

独楽は時期ごとに形態が変化していきましたね。


考古学はモノを扱いますが本来的に人類を研究します。

そのためまずモノの形態などの変化をみます。

次にそれが何故変わるのかを考えます。


これは学問的には難しい問題なのですが、今回のケースでは比較的分かりやすく、より強く回転させることを目的に変化していました。

ベイブレード等の近現代の独楽では形態だけではなく、「素材や重量」も変化していました。

特にベイブレードでは「デザイン性(文様)」も大きく変化していました。

またこの事例では手軽に安定して強く回転させることを目的として紐に替わる機構が生まれていました。

ビジネスとしての消費者を飽きさせない工夫として、あるいは購買意欲をそそるための工夫として、独楽本体の変化だけではなく、多彩なパーツも生み出されていました。



結局何が言いたいかというと、、、

モノの変化の裏に人間の心を捉えることが大事だよってことです。


今回は私がテキトーに深くも考えずに理由付けを行いましたが、、、

皆さんはモノの変化やその裏に潜む理由について何か感じましたか?

何かあれば是非コメント欄にご一報をお待ちしておりますヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ナカマ


(……結局、追記も小難しい上に長くなった( ・Д・))

結論:ひとまずモノの変化を楽しめたらOK!!!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


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2020ねん 8がつ 30にち(にちよーび、激しく雨)

安西先生、二連休が欲しいです(´・ω・`)


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今回の考古学・歴史ニュースは「ツタンカーメンの下着は高級品だったよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ

考古学って、どんな学問? 遺跡は全国にいくつあるの? そんな子どもたちの質問に答えてくれるWEBサイト「全国子ども考古学教室」(https://kids-kouko.com/別ウインドウで開きます)ができた。ありそうでなかった入門ガイドに、子どもたちはもちろん、大人の歴史ファンからも歓迎の声が聞こえてきそうだ。( ・Д・)

まぁタイトルに使った「勃起して死んだツタンカーメン」ってのは語弊がありますね。

そのせいで死んだみたいにもとれますし(*^・ェ・)ノ



(敢えてその表現を選んでいるのですがね( ・Д・))


↓勃起死したファラオの話ヾ(´ω`=´ω`)ノ

↑さすがに悪ふざけが過ぎるか( -д-)ノ



上に挙げたリンク先で詳しく書いているように、ツタンカーメンは勃起が原因で死んだわけでもなく、勃起した状態で死んだわけでもなく、ましてやテクノブレイクで死んだわけでもありません。


勃起状態になるようにしてミイラとして埋葬されたのです(*・ω・)ノ


さて、今回はそんな「the 勃起ミイラ君」であるツタンカーメン王の下着は高級品だったよ!ってお話なのです(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!




ツタンカーメン王と言えばBCE14世紀の古代エジプト王です。

黄金のマスクで超有名な少年王ですねヾ(´ω`=´ω`)ノ



彼の墓室には多数の副葬品があったわけですがその中のひとつが上に挙げた写真のものになります。




二枚の布切れに見えますが、、、


上の布が頭に巻く頭巾です。

下の布が古代の下着、所謂「ふんどし」です。




このふんどし等の布製品に対して化学組成分析を行い、素材を調べたところ、上質の亜麻布であることが判明しました。

非常に細い糸を用いて製作されており、1cm当たりの織りの密度を計測すると、下着は75~80本と最も緻密に織られていることが分かりました!

ツタンカーメン王の下着は高級な品だったのですヾ(´ω`=´ω`)ノ



この下着を含めて全部で約400組もの服飾品が副葬されていて、その内、下着だけで146枚確認されています。

やはり王様はたくさんお着換えするようですね(*^・ェ・)ノ




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↑貴重な布製の資料(上の三枚は「カイロ ~天使たちの暮らす町~」の記事内画像より転載)




これらはいずれもツタンカーメン王の応募から出土した貴重な布製資料になります。



一番上の写真が古代の肩掛けバッグです。


現代でも使えそうですよね!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!




真ん中のものはチュニック(貫頭衣)です。


現在の博物館のミュージアムショップで売ってそうな、『古代エジプト感』でいっぱいの図柄ですねヾ(´ω`=´ω`)ノ



最後のものはシーツです。


非常に保存状態が良く、また高品質なものですから、現代社会でも十分通じるレベルだと思いますΣ(・ω・ノ)ノ





↓エジプト関連は記事多めですね~(*・ω・)ノ










↑気になった記事があれば、是非!(・∀・)つ



おわりに

映画とか見てると、古代の王族・貴族は綺麗に着飾ってます。

やはり現代の技術で作られた衣装ですから、美しく映えて見えます。

でも今回の記事からすると、古代といえど、王族・貴族が着てた衣服は非常に高品質で現代にも十分に通じるものだったということが分かると思います(*・ω・)ノ



今回の記事の中心であるツタンカーメンのふんどしも非常に精巧なものでした。

しかし、ふんどしはふんどし……

パンツのデザインはおしゃれじゃないのね!( ・Д・)

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2019ねん 4がつ 16にち(かよーび、晴れ)

色々なものに手を出し過ぎているせいか、終わらん!

平成最後の気合いで頑張り抜きたい!(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!


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今回の考古学・歴史ニュースは『ノルウェーで、バイキング王の棺として船を地中に埋めちゃった墓が見つかったよ!』ってことです(*・ω・)ノ

発見の舞台はノルウェーです。

首都であるオスロの近郊に走る「道路のすぐ近く」で見つかりました。

上に挙げた写真のように、調査グループは農作業に使うような小型トラクターの前方に地中探査レーダーを取り付けて走らせました。

トラクターの奥に見える小高い丘が墳丘であり、その周辺を探査したのです。




上の写真の黒っぽく見えている部分がレーダーで探査したエリアになります。

こう見ると本当に主要幹線道路のすぐ傍に位置しているのが分かります。

レーダー画像と航空写真(たぶんドローンの写真)を組み合わせた画像です。

右下の大きな赤丸部が、最初に挙げた写真にあった墳丘です。

中央部には他にも赤丸部がいくつかあってそれぞれがお墓です。

元々は塚状だったようですが、現在は現地表面が平らにされています。

一方で黄色の長方形部は建造物址です。

そしてちょうど中央付近にある赤丸部の中に緑色の木の葉形が見られる箇所が今回の重要な発見箇所です。
この赤丸部&木の葉状部分を拡大した地中レーダー画像がこちらです。

もうお気付きのように、木の葉状部分が埋められたバイキング船で全長は約20mです。

けっこう長い細長い船ですが、「ロングシップ」というそのままな感じの名称のバイキングの船だそうです。

船は現地表面から僅か61cm程度の位置に埋まっていることが分かりました。

農作業といった近現代の人間活動による攪乱で壊されずによく残ったなという印象ですね!(*・ω・)ノ

また地中探査レーダーのデータから、かなり保存状態が良さそうなことが分かっています。


発掘調査は破壊の側面もあります。


一度土から出してしまうと木製の遺物は一気に腐敗することもあります。


そのため船を取り出すような発掘調査はひとまず行わずに、レーダー等を用いた周辺の状況の記録を優先していくそうです。








さて、ノルウェーではこれまでに発見されている保存状態の良いバイキング船(ロングシップ)は3隻のみだそうです。

ですので、今回のはとてもレアな発見になります(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!

見つかった船の帰属時期は不明ですが、その形態から恐らく1000年以上前のものと推定されています。

今後の調査で船を発掘調査し、船体に使われた材木を分析することでより正確な年代が判明するでしょうね。

今回発見された船はバイキングの王または女王の墓として使われたと考えられており、バイキング船を使った墓としては最大級だそうです。

20mもある船を海から引き揚げて、内陸部まで運んだわけですから、単純に豪華な棺を作るよりも大変だったかも知れません。

「海に生きる者として船と共に眠る」というのは、何だか現代の私達にとってもカッコイイな~と、往時のバイキング王の力強さを感じてしまいますねヾ(´ω`=´ω`)ノ

↓やっぱ一度は王墓を発掘してみたい!(*^・ェ・)ノ↓

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