2021ねん 8がつ 19にち(かよーび、晴れ)
背に腹は代えられぬ( ・Д・)
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今回の考古学・歴史ニュースは「超古代文明が中国で見つかった上に、なんだかマヤ文明っぽいよ!( ・Д・)」ってお話です(*・ω・)ノ
さて、今回の舞台は中国、陜西(せんせい)省に所在する石峁(しーまお)遺跡です。
考古学的に確認されている中国最古の王朝と言えば「殷」です。
世界史でも出てくる単語ですね(*^・ェ・)ノ
この殷はおよそBCE1700からBCE1046年まで続いた王朝です。
これよりも600年ほど古い王朝と考えられるのが今回の石峁遺跡になります。
超古代文明を定義してみる
私のある意味大好きな『古代の宇宙人』などをはじめとした「超古代文明」に関連するYoutube動画を観ていると何故かみんな1万年前とか無茶苦茶古くしたがる傾向にあると思います。
そしてそうした超古代文明の存在理由をアトランティスそのものとか、その子孫、宇宙人の仕業にしたがるんですよね。
はっきり言って謎です、理解に苦しみます。
一方で私は現役考古学者として滅多なことは言えないので、超古代文明という用語に対してオカルトな彼らとは異なる定義付けをしたいと思います( -д-)ノ
超古代文明という単語を「超」+「古代」+「文明」に分けて考えます。
歩けマヤで何度も述べているように「文明」の定義は様々ですが、基本的には「国家」です。
少なくとも初期国家段階に達している社会を「文明」とします。
文明と判断する要素は大人口、都市の出現、法制度の確立、官僚制の出現など、これこそ考古学以外の学問も含めて様々に定義されています。
ここでは考古学的にぱっと分かりやすい要素として「モニュメント/公共大規模建造物の出現」、「専業制の存在を示す高度な技術」を用います。
「古代」は古い時代ってことで特に気にしないことにして、この古代は文明にかかっていますから、「古代文明」は「とても古い時代の国家段階の社会」としましょう。
最後に「超」は何かを超えてるという意味で、古代文明にかかっていますから、「超古代文明」は、これまでに知られている「古代文明」よりも(時間的に古さとして超越しているという意味で)一層古いものを指すと定義しましょう。
この定義であれば超古代文明は存在し得ます。
というか今回の発見はソレと言っても過言ではないでしょう( -д-)ノ
まぁもちろん今回の発見を受けて、殷より古い王朝が認められれば、それは超古代文明から最初期/最古の古代文明になるわけですけどね( -д-)ノ
石峁遺跡は「超古代文明」?
対象物が何かは記載がないため不明(恐らく地層中の植物由来炭化物)ですが、放射性炭素年代測定によると石峁遺跡は4300年前の遺跡となるため、現在分かっている最古の王朝である殷より古いため、「超古代」の部分はクリアです。
上に挙げた写真は石峁遺跡で見つかった「階段状ピラミッド」ですが、これは公共大型建造物としてカウントできるでしょう。
またこの遺跡では翡翠(ヒスイ)製品が多数出土しています。
下に挙げた写真のようにただの翡翠が出たわけではなく、板状飾り、円盤、刀剣、笏(しゃく)などに加工されたものが見つかっており、高度な石材加工技術があったことが分かります。
さらに石峁遺跡周辺では翡翠が産出することはなく、最寄りの産地でも1600km離れていることから「長距離交易の存在」が示唆されます。
さきほどは挙げませんでしたが、長距離交易も国家段階あるいは文明の指標となるものです。
よって石峁遺跡に見られる人類活動の痕跡は「超古代文明の所産」と言えるでしょうヾ(´ω`=´ω`)ノ
中国最古の王朝はマヤ文明に似てる?
マヤ文明の特徴と言えば、「階段状ピラミッド」、「独特なピラミッド装飾レリーフ」、「翡翠」ですが、これって今回の発見とそっくりですよね( ・Д・)
上に挙げた写真が石峁遺跡で検出されたレリーフですが、左右対称で非常に精巧な壁面装飾となっています。
マヤ文明でも階段状ピラミッドや宮殿の基壇部に対して類似の壁面装飾が施されます。
それがこれ!(*^・ェ・)ノ
ぱっと見、似てるんですよね~。
まぁ専門としては石峁遺跡のモチーフはマヤ文明のそれに似ているというよりはメソアメリカ様式と言うべきか、、、もっと広い漠然とした感じで所謂「中米の美術様式」に似ている気はします。
あるいは古代マヤってよりは、チチェン・イツァのようなマヤ-トルテカ様式とか、オルメカ様式にも似ている気がして、古代メキシコ文化領域の美術様式に類似する気がしますね。
オカルトであれば、宇宙人やアトランティスの子孫が知識・技術を伝播させたから似ているんだ!ってロジックになるのでしょうが、、、
もちろんそんなわけはなく、明らかに「他人の空似」です。
下に過去記事を挙げましたが、石峁遺跡の美術様式は後代の中国の青銅器文化に類似したものが出ています。
確認したところ、過去記事のものは黄金製品を中心に挙げているため、あんまり参考にならないんですが、、、
でも確かに中国の青銅器で、先に挙げたレリーフのようなギザギザした歯を持つ獣(?)のモチーフを見たことがあるんですよね。
逆にマヤのレリーフで、石峁遺跡のレリーフに激似の事例もあった気がする( ・Д・)
今度どこかで見かけたら紹介することにしますね( -д-)ノ
・・・ということで、そもそも時期的に石峁遺跡の方がめちゃくちゃ古いのでマヤ文明のとの関連はもちろんないわけでただの釣りなのですが、文明の比較考古学としては面白いな~って思います(*・ω・)ノ
↓あんまり似てないけど参考までに( -д-)ノ
おわりに
やはり「超古代文明」とかオカルト系と「どエロの考古学」のようなエロ系はアクセス数が異常に伸びる!( ・Д・)
歩けマヤの読者は私が真面目につまらない内容書いてても読んでくれるし、悪ふざけしても読んでくれるので、、、
それに甘えて新規読者獲得のため、タイトルで釣ってみました( -д-)ノ
この先の安定した研究生活の基盤として、ブログやYoutubeが機能するならば、、、多少は悪魔に魂を売る他ないのではないかと思う今日この頃です( ・Д・)
まぁ今後、今回のようにタイトルやサムネイル画像で釣っても、中身は真面目に考察してますのでご安心ください(=゚ω゚)人(゚ω゚=)ぃょぅ!
・・・この調子で研究続けつつ、、、
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