2019ねん 3がつ 16にち(どよーび、曇り)
もうすぐ新年度。
今年はやりたい研究が出来る最初で最後の年かも知れない。
なので、ちょっと本気出してみることにしたよ!( ・Д・)
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今回の考古学・歴史ニュースは『奄美大島で色々見つかったよ!』です!(*・ω・)ノ
今回の発見は、鹿児島県の「奄美大島」における発見です。
色々と発見が多いのですが、一番の発見は1万3800年前の土器片が出土したことでしょう!
ちなみに世界最古の土器は(中国の例とか諸説ありますが……)日本の青森県、大平山元I遺跡の縄文土器(約1万6500年前)です。
今回の発見はもちろん奄美大島で最古となります。
そして国内どころか世界的にみて最古級の発見となります。
ところで、奄美大島ってどのような場所なのでしょうか……
ほんっとに綺麗ですよね~。
私もこういう場所をフィールドにして調査したいですね!( -д-)ノ
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ということで、今回の発見の舞台は奄美大島にある天城町西阿木名(にしあきな)地区内の下原(しもばる)洞穴遺跡です。
調査者は鹿児島女子短期大学と天城町教育委員会だそうで、2015~2016年に第1次調査が行われ、2019年3月から第2次調査が行われています。
この下原洞穴の中からは、先に述べました最古の土器(1万3800年前)の他に、石器製作工房や埋葬遺構も発見されています。
人が火をおこした跡(炉跡)と考えられる炭化物集中の痕跡も見つかっており、時期は2万5000年前と推定されています。
その他の発見は比較的新しいものですが、6000年前にまで遡る生活・居住の痕跡、4000年前の石器、2500~3000年前の人骨や貝製品、土器などが出土しています。
このような様々な発見があった中で、奄美大島に関する考古学的側面からの評価が変わりました。
日本列島においてこのような古い時期の人々は移動しつつ生活していましたが、奄美大島では環境的制約から定住に近い状態だったと思われます。
そのためこの洞窟内からは様々な時期に関する色々な遺物・遺構が集中的に見つかるわけです。
その点を高く評価し、今後も天城町教育委員会は下原洞穴遺跡での調査を継続的に行っていく模様です。